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2022年04月15日

スラヴァ級巡洋艦撃沈ってマジかよ・・・(汗)【世界情勢】

『あのスラヴァ級巡洋艦だぞ!簡単に沈むはずがないだろう(白目)!』
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2022年になって始まったウクライナ戦争については、いろんなことで驚かされています。

そんな中で4月14日になって、黒海でスラヴァ級ミサイル巡洋艦「モスクワ」が撃沈?沈没したという情報を聞いて大変おどろしています。

図1 スラヴァ級ミサイル巡洋艦
図1 スラヴァ級巡洋艦.jpg
引用wiki

あのスラヴァ級巡洋艦だぞ!対艦ミサイル2発ごときで沈んでいい船じゃなだろう(驚愕)?!

まさかまさかの事態に、ただ驚くしかありません。
(前回記事):『【軍事技術】イスカンデルのデコイ機能がついに露見?!
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(1)スラヴァ級巡洋艦に対艦ミサイルをぶち込むことを目指した日々!

現職時代には、第3護衛隊群の護衛艦に勤務しておりましたのでロシア太平洋艦隊が当面の目標でした。

図2 ワリヤーグ
図2 ワリヤーグ.jpg
引用wiki

日本訪問をしてきた太平洋艦隊旗艦「ワリヤーグ」を見ながら、いつか絶対ミサイルを撃ち込んで見せる!と思っていたものです。

1.1 黒海で撃沈されたぁ?!

そんな中で2022年4月14日の朝になって、海外のTwitterを見ていると信じられない文書が投降されていました。

『スラヴァ級ミサイル巡洋艦が対艦ミサイル攻撃を受けて炎上中』

そんなアホな!あのスラヴァ級巡洋艦だぞ!黒海艦隊旗艦「モスクワ(旧スラヴァ)」だぞ!

その後も段々と情報が入ってきて、ロシア国防省も艦船炎上を認める発表をしました。

1.2 ウクライナの対艦ミサイル「ネプチューン」がやった?

ウクライナ軍が対艦ミサイル攻撃2発を行って成功したとの情報も入り、さらに混乱します。

ネプチューンミサイルは、ウクライナが新規開発して2021年に最初のユニットが納入されたばかりのものです。

図3 ネプチューンミサイル
図3 ネプチューンミサイル.jpg
引用URL:https://external-preview.redd.it/jzrNucrIdn2MlreQwI5lHSTh-0fYPamnr0y-wOQchvQ.png?auto=webp&s=615e1cc7d707aa87c9777a5e9aa98e54000ebd24

ミサイルの大きさも、ハープーンミサイルより一回り大きいほどで重量約900kgの亜音速ミサイルです。

だからこそ世界中の海軍関係者にとっては、時代遅れとも言われる亜音速対艦ミサイルでの撃沈はとんでもない衝撃となっているはずでしょう。

1.3 作戦分析幕僚部(S-8)あたりはてんてこ舞いだろうなぁ〜

たぶん今頃海上自衛隊の自衛艦隊司令部にある、オペレーションズ・リサーチ(OR)を担当する作戦分析主任幕僚(S-8)あたりはひっくり返って泡を吹いているぐらいに驚愕しているかもしれません。

図4 めまいを起こす
図4 めまいを起こす.png
引用URL:https://www.irasutoya.com/2013/07/blog-post_2135.html

『スラヴァ級がたった2発の対艦ミサイルで沈むはずがないんだ!』
『これは夢だ!悪い夢以外の何物でもないんだ!』


そんな感じになっているかもしれません。

自衛艦隊司令部に増強幕僚として出たとき、艦艇を大破撃沈に持ち込める必要ミサイル数のOR分析を聞いたことがあります。
参考記事):『【幕僚編F】反撃のJTF!第1次対艦総攻撃開始!
スラヴァ級巡洋艦の場合は、迎撃されることを前提に1艦につき30発以上撃ち込む必要があると聞いています。

そんなOR分析を乗り越えて、たった2発で大破炎上沈没したのは非常に衝撃的です。
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(2)現場猫案件?マジの撃沈?炎上の原因を探ってみる!

ロシア国防省が発表している以上、スラヴァ級巡洋艦が炎上して沈没したことは間違いないでしょう。

図5 ヘネラル・ベルグラノ
図5 ヘネラル・ベルグラノ.jpg
引用URL:https://fotos.perfil.com/2019/05/02/trim/950/534/este-2-de-mayo-es-el-37-aniversario-del-hundimiento-del-crucero-ara-general-belgrano-684880.jpg

1982年のフォークランド紛争以来の大型艦撃沈となります。

2.1 艦内火災?対空ミサイルの発射失敗?

沈没まで至った大きな原因は、艦内に火災がまん延して手が付けられなくなったためと考えられます。

図6 シェフィールド
図6 シェフィールド撃沈.jpg
引用URL:https://img.ww2facts.net/img/war-2019/gibel-korablej-epizodi-folklendskoj-vojni-7.jpg

1982年のシェフィールド撃沈も最終的には、艦内火災により電気・動力系統がすべてダメになり消火不能となった結果と言えます。

ロシア国防相の言い分を信じて、艦内火災だとすると超射程ミサイル(SA-N-6(S-300F))の発射失敗という可能性もあります。

コールドランチ方式だと、点火ミスで甲板上にミサイルが落下して破壊される可能性は十分あります。

図7 コールドランチ
図7 コールドランチ.jpg
引用URL:https://p1-tt.byteimg.com/origin/tos-cn-i-qvj2lq49k0/313d7dd3cd2c4cb8a23334bc6492bd09.jpg

ただし甲板上でのミスファイヤーでの事故は十分考慮されているはずですので、考えにくいところがあります。

2.2 ホントに対艦ミサイルが命中した?

もしかするとほんとに対艦ミサイルが命中して、最終的に艦内火災にて沈没に追い込んだ可能性もあります。

図8 艦内図
図8 艦内図.png
引用URL:https://p3dm.ru/uploads/posts/2019-08/1565190815_unknown.png

スラヴァ級巡洋艦の艦内図を見ると、P-1000「ヴァルカン」ミサイルは艦橋下に集中していますが対空ミサイルは後部に集中しています。

P-1000「ヴァルカン」の誘爆と見ることもできますが、それでは火災発生から沈没寸前まで通信ができていた説明が付きません。

図9 S-300F
図9 S-300F.jpg
引用URL:https://sohanews.sohacdn.com/thumb_w/640/2013/ezuojg3-1372001189907.jpg

S-300Fや中距離対空ミサイルがほとんどむき出しで格納されている部分に命中して、艦内火災を起こさせたと考えるのが自然と思います。

後部ミサイル格納区画の近くには、主エンジン区画もあり艦内爆発の時はエンジンや電気系統が一気に失われる可能性が高いといえます。

後部に被弾した可能性が高いといえます。

2.3 マジの現場猫案件だったかもしれない?(4月16日追記)

ロシア艦の艦内防御について、少しはちゃんとしているだろうと思っていたのですがステレグシュチイ級フリゲートの内部写真が出てきて考え方を変えました

図9−2 艦内の砲弾
図9−2 艦内写真.png
引用URL:https://twitter.com/WarshipPorn/status/1514718250411638787

なんで艦内にA-190 100mm単装速射砲の砲弾が、整理もされず乗員居住区の近くにゴロゴロと転がっているんでしょうか(恐怖)〜?

WarshipPorn:https://twitter.com/WarshipPorn

というツイッターに投稿された写真を見たとき、頭が真っ白になりました。

サイサリス様が見たらなんてコメントするんだろう(汗)?やべえってレベルじゃね~ぞ!

2.4 モールス通信から艦内の様子を読み解く!

情報では、火災が発生した「モスクワ」からモールス信号での通信で火災や総員退艦命令などの通信が行われていたとあります。

この情報について、「いまどきモールス信号?」なんて声が出ているようですが艦内電源が失われた状態でも通信ができるモールスは貴重なものです。

図10 モールス通信
図10 モールス通信.gif
引用URL:https://park.org/Japan/NTT/MUSEUM/images/ST_final_2_1.gif

簡単な電池と、「トン・ツー」の送信を行う送信機があればすぐに通信ができます。

艦内火災で電気系統が止まっていて、なおかつ通信室の乗員が無事であった可能性を物語る証拠といえます。

大抵の場合、通信室は艦橋構造物のところにあるので対艦ミサイルの炎上は発生していない可能性があります。

今後はっきりした情報が出ることで、対艦ミサイル攻撃の効果が分かります。

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(3)戦争の転換点になるか?

ウクライナ戦争が始まってから1か月以上が始まりましたが、スラヴァ級巡洋艦の撃沈は戦局を大きく変える可能性があります。

少なくともウクライナ軍は、クリミア半島を含む南部への航空攻撃がしやすくなりました。

3.1 南部戦線の維持は難しいか?

黒海艦隊は、今後防空の要であった巡洋艦を失い出撃できなくなる可能性があります。

クリミア半島から出撃した、ケルソン州での陸上攻撃部隊にも動揺が広がる可能性が大きいでしょう。

図11 戦況
図11 戦況.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/FQXJKA4aIAkqG6i?format=jpg&name=large

戦況が一気にウクライナ側に有利な状況といえます。

まさかのスラヴァ級巡洋艦という衝撃が、戦局を大きく揺るがす事態になるか今後注目です。
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2022年01月22日

ロシアやべーな!トランスニストリア侵攻もあるかな?【世界情勢】

『ウクライナ侵攻でトランスニストリア問題も片づける気かな?』
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<2021年からロシアがウクライナ東部に軍部隊を集結させてきており、いつ開戦となってもおかしくない状況です。

図1 ロシア開戦
図1 ロシア開戦.jpg
引用URL:https://cdni.rbth.com/rbthmedia/images/2018.09/original/5b96348a85600a1929059431.jpg

さらに本ブログでも取り上げてきた、ウクライナ西部のトランスニストリア地方への侵攻も視野に入っているようです。

ロシアにとっては、1992年以来の問題を一気に片づける好機となっているといえます。

ルーマニア・ブルガリアのNATO脱退要求も含めて、第3次世界大戦前夜となってきているのかもしれません。
(前回記事):『【海上自衛隊】我所望哨戒艦!多数中国空母監視船舶!
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(1)バルチック艦隊出撃キタ――(゚∀゚)――!!

2022年1月17日にロシアバルチック艦隊から揚陸艦3隻が出港したとの情報が飛び込んできました。

図2 揚陸艦
図2 ロシア揚陸艦.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/FJTZ1T5XwAE2YHW?format=jpg&name=large

さらに3隻のロプーチャー級揚陸艦が別の港から出港して、黒海を目指しているといわれています。

1.1 揚陸作戦準備とみて間違いない!

ロシア海軍の黒海艦隊にはすでに何隻もの揚陸艦が配備されていますが、この時期にバルチック艦隊から揚陸艦を呼び寄せるとしたら揚陸作戦を予定しているとしか言いようがありません。

ウクライナ国防省も、オデッサ周辺に強襲揚陸があると予測している模様です。

図3 ウクライナ国防軍
図3 ウクライナ国防省.jpg
引用URL:https://www.militarytimes.com/resizer/g9OOwaZRWH6VwqwN7UNkOahht9U=/1440x0/filters:format(jpg):quality(70)/cloudfront-us-east-1.images.arcpublishing.com/mco/5UP4DZMUDJD4ZE4HCEZIFTTJ2E.jpg

1.2 さらに大規模にトランスニストリアまで侵攻するか?!

CSISの分析では、さらにウクライナ西部にあるモルドバから独立宣言をしたトランスニストリア共和国への侵攻もありうるとしています。

図4 CSIS
図4 CSIS.png
引用URL:https://csis-website-prod.s3.amazonaws.com/s3fs-public/220113_Jones_UkraineRussia_Map2.png?eOxDxpBdFr4bqG52HbAdJGn9jjykS1Ib

CSISは、ウクライナ全土への侵攻を予期していますが現状としてアメリカNATOとの決定的な対立を避けるため、ドニエプル川を越えないで作戦を終了しるのではないかと考えています。

1.3 ウクライナを内陸国にしてしまえばロシアの目的は達成される

ロシアがウクライナに侵攻するとして、戦略目標となるのが、

@ウクライナのNATO加盟阻止及び影響下に置く
ANATOとの緩衝地帯の設置
B黒海の海域支配を強力にする

この3点があげられます。

必ずしも、全面侵攻にて都市を攻略する必要はありません。

ロシアにしてみれば、二度のチェチェン紛争にて戦車や装甲車が多数被害を受ける二の舞いは避けたいところです。

図5 チェチェン紛争
図5 チェチェン紛争.jpg
引用wiki

東部戦線は、親ロシア派地域の承認とウクライナ軍の掃討のみで終わるかもしれません。
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(2)本命は西部トランスニストリアかも!

今回ロシアが本命とするのは、ウクライナ西部のトランスニストリア共和国かもしれません。

モルドバから独立宣言をして、ロシアへの帰属を求めています。

2.1 ロシアによるルーマニア・ブルガリアからのNATO撤収要求

ロシアは、併せてルーマニアとブルガリアからNATOが撤収するよう要求を出してきました。

図6 周辺地図
図6 周辺地図.jpg
引用URL:https://src-h.slav.hokudai.ac.jp/election_europe/common/images/h1_top.jpg

黒海周辺に位置するルーマニアとブルガリアの存在は、ロシアの黒海支配にとって邪魔な存在となるものです。

ロシアの要求が通らない場合、緩衝地帯を作るためにトランスニストリア地方を併合する可能性が高いといえます。

2.2 以前から本ブログで指摘していたルーマニア問題!

本ブログでは、以前からルーマニア問題を指摘していました。

(関連記事):『【世界情勢】ルーマニアをめぐる世界情勢がロシアの戦争の火種になる!

(関連記事):『【世界情勢】第3次世界大戦はどこから始まるのか?!

皮肉な話として、トランスニストリア共和国(沿ドニエプル共和国)が戦争の発火点として浮かび上がった状況です。

1992年のトランスニストリア戦争から30年となり、ロシアにとってはこの機会を機に一気に回収したい問題です。

2.3 ロシア軍の両用戦能力が初めて試されることになる?

ソ連海軍/ロシア海軍にとっては、1945年8月18日の千島列島上陸以来の敵前上陸作戦の決行となります。

図7 海軍歩兵
図7 海軍歩兵.jpg
引用URL:https://cdni.rbth.com/rbthmedia/images/2018.03/article/5ab0c4b585600a55df3dfb25.jpg

上陸演習は何度も映像で流れましたが、本番はスムーズにいくかどうか見ものとなるでしょう。
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(3)第3次世界大戦の幕開けとなってしまうか?

ソ連解体後には、第3次世界大戦が発生する危機は去ったと思っていましたがロシアの復活により急激に発生しそうな勢いです。

3.1 グリーン・マンが現れるか?

2014年のクリミア半島騒乱では、ナゾの緑の人が半島を制圧していくというハイブリッド戦争の恐ろしさを世界は味わいました。

図8 緑の人
図8 自警団.jpg
引用URL:https://photo-cms-vovworld.zadn.vn/w500/Uploaded/vovworld/jqkpvowk/2014_03_02/Nga%20telegraph.jpg

再びインターネットの混乱・通信の遮断と共に「自称:自警団」が現れるかもしれません。

その時どんな対応が取れるか、考えてみるべきでしょう。

3.2 日本の防衛にも警戒を必要とする!

ロシア軍の極東部隊についても、かなりの部隊がウクライナに派遣されている模様です。

ただし北方領土にいる部隊は、そのまま駐留を続けています。

今後の日本の防衛体制についても考慮すべき時期でしょう!
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posted by sstd7628 at 15:28| Comment(9) | TrackBack(0) | 世界情勢

2021年05月21日

英仏は争ったり貶ししたり忙しいね〜!【世界情勢】

『さすがブリカス!やることがえげつない!』
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EUを離脱したイギリスについて、またまたフランスとの漁業紛争が勃発していたりします。

2018年に、ホタテをめぐって紛争があったばかりですがイギリスも結構意地になってます。

まもなく英空母艦隊が東アジア派遣となりますが、ブリカス具合がまた始まった?

なかなか、大英帝国さまはえげつないですな〜!
(前回記事):『【自衛隊】知られざる技術幹部の話について!
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(1)現代版ジャージー戦争ってなんやねん!

2018年に、英仏でホタテをめぐる争いが起き艦船が出動する騒ぎとなりました。

(関連記事):『【世界情勢】英仏「ホタテ戦争」で海軍同士も衝突?!

2021年になり、今度はフランス本土に近い英国領ジャージー島をめぐって紛争が勃発しています。

図1 英仏紛争
図1 英仏紛争.jpg
引用URL:https://metro.co.uk/wp-content/uploads/2021/05/SEC_77743680.jpg?quality=90&strip=all&zoom=1&resize=480%2C252

1.1 ジャージー島ってどこにあるの?

イギリス領ジャージー島は、イギリス海峡を挟んでフランス本土に近い所に位置しています。

図2 ジャージー島
図2 ジャージ島.jpg
引用URL:https://metro.co.uk/wp-content/uploads/2021/05/SEC_77736536.jpg?quality=90&strip=all&zoom=1&resize=644%2C338

ジャージー牛の原産地ともいわれており、イギリス王室領という結構特殊な環境と言えます。

そんな島では、ブレグジットの影響もあり漁業権の問題がありました。

1.2 何が起きた?

今回問題となったのは、ジャージー島周辺海域でのフランス漁船操業許可をめぐる動く動きです。

操業許可を出すジャージー島政府が、突然操業条件に追加条件を一方的に通告したことです。

そんなやり方に対してフランス漁船が反発して、ジャージー島を包囲する構えを見せました。

図3 包囲するフランス漁船
図3 ジャージ島包囲.jpg
引用URL:https://ichef.bbci.co.uk/news/976/cpsprodpb/6714/production/_118388362_gettyimages-1232719864.jpg

2018年のホタテ戦争についても正式な解決に至っていないため、フランス側の抗議が起きました。

さらに、フランス側がジャージ島に対して電力供給を止めるという通告を出し紛争がエスカレートしています。

1.3 英仏海軍が艦艇派遣で対抗する事態に!

英仏はともに、ジャージー島周辺に哨戒艦(OPV)や漁業監視船を送り込んでいます。

図4 航路図
図4 航路図.png
引用URL:https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/i1_2loNSa.aA/v0/-1x-1.png

英国側は2隻のOPVを送りこみ、フランス側も艦船を周辺に待機させています。

図5 派遣艦艇
図5 派遣艦艇.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/E0sgWCRXIAALFP5.jpg

2021年5月6日に始まった一連の抗議活動は、5月14日に協議が再開されることで一応集結しました。

ただ情勢次第では再度紛争が復活する可能性もあります。

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(2)英国には負けられない戦い!

英国にとっては、ジャージ島は英国王室領であるため重要保護拠点となっています。

その他にも、歴史的に負けられない場所でもあります。

2.1 1781年ジャージーの戦い!

ジャージー島は、英仏が1781年に直接砲火を交えた経緯があります。

1781年1月6日の「ジャージーの戦い」です。

図6 ジャージーの戦い
図6 ジャージーの戦い.jpg
引用wiki

アメリカ独立戦争のさなか、イギリス海軍の通商破壊基地となっていたジャージー島を攻略するためフランス軍部隊が上陸して戦闘となりました。

1日でフランス軍部隊は撃退され、イギリス側の勝利となっています。

2.2 宿敵フランスに勝利した記念の場所!

イギリスにとっては、宿敵フランスに勝利した記念すべき場所ですので現在も記念セレモニーを行っています。

さすが大英帝国!ブリカスっぷりにも年期が入っています。

プライドが高いイギリス人には、フランスに負けることが許せないんでしょう。

2.3 マスコミも平気でフランスをけなす!

英国は正規空母2隻が登場して、並走する姿が公開されました。

図7 英国空母
図7 英国空母.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/E11HeutXIAAYh_Q?format=jpg&name=large

よほどうれしかったのか、さっそくフランス空母「シャルルドゴール」をけなすコラ画像が登場しています。

図8 コラ画像
図8 コラ画像.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/E12rgQnWQAMuAv6?format=jpg&name=large

ちなみに、
@英空母:全長284m
A仏空母:全長238m


であり、こんなに小さくありません。

マスコミが平気でコラ画像を流すほど、ブリカスっぷりは気合が違う状況です。
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(3)英仏関係は今後もやらかすかな?

英仏関係は、長年の宿敵関係にあったためいろんなところでもめ事を起こします。

今後も、いろんな所でブレグジットの影響が出るでしょう。

英仏関係には今後も注意が必要です!
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posted by sstd7628 at 17:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 世界情勢

2021年01月17日

北朝鮮軍事パレード再度開催!【世界情勢】

『新型SLBMと新型ミサイルかな?』
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北朝鮮は、2021年1月14日の午後6時以降に軍事パレードを実施いたしました。

2020年10月に開催してからわずか3か月での連続開催となります。

新型SLBMらしきものも登場して、米国新政権への圧力を行う目的がありそうです。

その他出てきた、KN-24もどきも気になる部分です。
(前回記事):『【雑記】軍事系Youtuberに関わって思うこと!
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(1)北朝鮮再び軍事パレード実施!

北朝鮮では、5年ぶりに党大会が開催され金正恩が総書記に就任するなど大きな変化がありました。

そんな中で、事前の動きが察知されていた軍事パレードが実施されました。

1.1 再びの夜間開催!

北朝鮮の軍事パレードは、2020年10月に夜間実施という異例の開催となりました。

そのわずか3か月後に再び実施する、不思議な情勢です。

図1 金正恩軍事パレード
図1 金正恩軍事パレード.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/EruoFsSXUAEsEJt?format=jpg&name=small

今後もこのスタイルを踏襲していくのかもしれません。

1.2 ICBMは登場していないようだけど・・・

速報ニュースと各マスコミ報道を総合すると、今回の軍事パレードにはICBMと思われる兵器は登場していないとのことです。

図2 前回登場新型ICBM
図2 前回ICBM.jpg
引用URL:https://afpbb.ismcdn.jp/mwimgs/3/e/-/img_3e01a56bd492e2cb270973b931d114bc122170.jpg

火星15号を上回る大きさの新型ICBMでしたが、1月14日の軍事パレードに登場していないようです。

前回の登場時からハリボテのうわさがありましたが、今回登場しなかったことで信ぴょう性が高まります。

その他のICBM火星15号や火星14号も、確認されていないとのことです。

1.3 今回も謎の小型装甲車登場!

パレードにおける閲兵式典(えっぺい)では、前回10月に登場した謎の小型装甲車も再び登場してきました。

図3 北朝鮮小型装甲車
図3 謎北朝鮮装甲車.png
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/Erufz8bW8AM0NY5?format=png&name=small

みればみるほど、コマツの軽装甲機動車にそっくりです。

図4 軽装甲機動車
図4 軽装甲機動車.jpg
引用wiki

使い勝手が良いのか、見栄えがするパレード専用車として作り上げたのかますます疑問が出てくるでしょう。

今回車内映像が出てきたことで、市販SUVの改造版である可能性も出てきました。

そうなると、どこから入手したのかさら疑惑が深まります。

いずれにしろ、いろんな兵器のコピーを量産している可能性が高くなってきました。

そんな中で、SLBM(潜水艦発射型弾道ミサイル)や中距離弾道ミサイルについて新しい情報が出てきました。
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(2)また新型SLBM登場か!

1月14日の軍事パレードは、党大会の開催に合わせて米国への威嚇を兼ねたデモンストレーションとして実施した側面があります。

そんな中で、再び新型SLBMが登場してきました。

2.1 北極星5号になるのか?

目玉となったのが新型SLBM北極星5号と思われるミサイルです。

図6 北極星5号
図6 北極星5号.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/Erubmt9XUAMi9Rg?format=jpg&name=small

2020年10月に登場した、北極星4号からさらに進化して弾頭先端部がより尖ってきている模様です。

搭載しているTEL(輸送起立発射機)については、北極星4号と同じものです。

図7 北極星4号との比較
図7 北極星.png
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/ErvFA71XcAAV_Rj?format=png&name=900x900

北朝鮮は、SLBMの開発に注力して次々と新しいタイプを完成させている模様です。

現在建造中であり、進水が近い潜水艦に搭載するためでしょう。

米国新政権に対する威嚇効果を狙って、あえてこのタイミングを狙って登場させたといえます。

あまり注目されませんが、ミサイル弾頭部の先端部はかなり重要です。

私個人が抱いた感想としては、ポラリスA3SLBMに近い感じがしています。

図8 ポラリスA3
図8 ポラリスA3.jpg
引用wiki


米国の古いデーターをコピーして、転用した可能性も考えられます。
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(3)KN-24拡大版?イスカンデル改良型?

今回の軍事パレードでは、新型SLBM北極星5号に注目が行きがちですが、見逃せない新型ミサイルも登場しています。

KN-23のような搭載方式でありながら、KN-24に似た謎の新型MRBMです。

3.1 KN-24じゃないよね?

今回登場した、妙な新型ミサイルはKN-23のTELに似た車両に搭載されていました。

図9 KN-24らしきもの
図9 KN-24らしきもの.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/Erub4uCW4AUVBaE?format=jpg&name=small

最初は、KN-24をKN-23のTELに搭載したのかなと思いましたが、よく見ると後部車輪数が違います。

図10 KN-23KN-24比較
図10 KN-2324比較.png
引用URL:https://twitter.com/JosephHDempsey/status/1349864770300743683/photo/1

3.2 全くの新型MRBMか?

搭載されているミサイルの特徴も異なり、新型ミサイルの方が太くなっている模様です。

図11 胴体比較
図11 胴体比較.png
引用URL:https://twitter.com/JosephHDempsey/status/1349864770300743683/photo/2


以前から、本ブログではイスカンデルミサイル射程1000km説を主張してきました。

(関連記事):『【ロシア】グルジア紛争でイスカンデルミサイルが発射された?
(関連記事):『【北朝鮮】イスカンデルミサイルもどきを再整理してみる!

今回登場した、新型のKN-24もどきについては射程1000km以上が出ていると推測するのが当然といえます。

新型SLBMのほかに、地味に日本の安全保障に影響のあるミサイルが登場したと考えるべきでしょう。

3.3 北朝鮮情勢は今後も見逃せない!

2021年1月20日の米国新政権発足に対して、北朝鮮は何らかのアクションを見せると考えます。

KN-24もどきのミサイルについても、発射試験を奇襲的に行う可能性があります。

北極星4号の発射試験も行われていないため、何らかの発射試験があると見込んでいます。

図12 発射試験
図13 SLBM発射試験.jpg
引用URL:https://afpbb.ismcdn.jp/mwimgs/8/e/-/img_8e347d99e02b57e445a19d9f0511848b103346.jpg

今後1か月ほどの2月8日の軍創設記念日まで、北朝鮮情勢に注意が必要でしょう!
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2020年11月15日

イスカンデルミサイル使用と各所紛争頻発!【世界情勢】

『ついにイスカンデルミサイル使用まで使ったか!』
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アルメニアとアゼルバイジャンの紛争は、ナゴルノカラバフ紛争で激しい戦いとなりました。

11月10日停戦の前に、アルメニアがイスカンデルミサイルを使用するまでエスカレートしています。

その他、インドパキスタンの国境紛争や西サハラを巡る軍事作戦開始など紛争が各所で頻発しています。

コロナ禍において、紛争は激化するのでしょうか?
(前回記事):『【防衛省】装備品紹介カタログ(英語)版があるよ!
\こちらもご参考に!PR/

(1)イスカンデルミサイル使用!ついにやりやがった!

アルメニアとアゼルバイジャンの紛争は、7月に国境紛争が始まりました。
9月末から、本格的にナゴルノカラバフ紛争が発生してようやく停戦合意となりました。
(参考記事):『【世界情勢】今度はアルメニアアゼルバイジャンで紛争発生!

1.1 アルメニアがイスカンデルミサイル使用!
停戦合意の数時間前には、アルメニアがアゼルバイジャンに向けてイスカンデルミサイルを使用するという事態になりました。

図1 イスカンデルミサイル使用
図1 イスカンデルミサイル発射機.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/EmaVrNEXUAAVtQe?format=jpg&name=small

アゼルバイジャンの首都バクーに着弾したとのツイートが流れています。

図2 バクーへの着弾
図2 バクーへの着弾.png
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/EmanZGtXEAA7Y14?format=png&name=small

真偽不明でしたが、動画も出てきていることから使用は間違いないでしょう。

(動画):https://www.youtube.com/watch?v=6lWHBFYmsUI

停戦前にトンデモなことをやらかしてくれました。

1.2 イスカンデルミサイルはどこから発射された?

ここで疑問が残るのが、イスカンデルミサイルがどこから発射されたのかという問題です。
(参考記事):『【ロシア】グルジア紛争でイスカンデルミサイルが発射された?
以前イスカンデルミサイルを記事に取り上げたとき、輸出型のイスカンデルEは射程約280kmということを書きました。

アルメニアには、輸出型のイスカンデルEが輸出されています。

図3 アルメニアイスカンデル
図3 アルメニアイスカンデル.jpg
引用URL:https://img.ww2facts.net/img/war-2019/rossijskie-iskanderi-v-armenii.jpg

アルメニア本国から発射した場合、アゼルバジャン首都まで到達できません。

図4 射程(本国から)
図4 本国射撃.jpg
引用URL:https://edam.org.tr/wp-content/webp-express/webp-images/uploads/2020/09/Map_4thArmy_vFinal-1-768x498.png.webp

これが、ナゴルノカラバフ州から発射した場合バクーまで到達できます。

図5 射程(紛争地域)
図5 射撃(紛争地).jpg
引用URL:https://edam.org.tr/wp-content/webp-express/webp-images/uploads/2020/09/Map_NagornoKarabakh_vFinal.png.webp

画像と地図から見て、ナゴルノカラバフ州南部の山岳地帯から発射した可能性が高いと思われます。

1.3 実戦使用のハードルが下がった!

2020年9月の本格的な武力衝突激化の時から、イスカンデルミサイル使用の警告は出ていました。

しかし、使用した場合ロシアも参入して本格的な戦争に発展するため控えられてきました。

今回どさくさ紛れにイスカンデルミサイルを使用したことで、実戦使用のハードルが下がってしまったといえます。

今後、各所でカンタンに乱用される可能性が高まったといえます。
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(2)印パでまた国境紛争開始!

コロナ禍で国連や世界各国が、紛争解決への介入仲介行動が出来なくなっています。

今度は、インドとパキスタンでまた国境で軍事衝突です。

2.1 カシミール地方でまた紛争

インドとパキスタンの国境紛争は、毎回発生していますが今回はかなり激しい砲撃戦になっているようです。

2020年11月13日に、印パ両軍が激しい砲撃戦を繰り広げています。

図6 パキスタン陣地
図6 パキスタン陣地.jpg
引用URL:https://www.hindustantimes.com/rf/image_size_960x540/HT/p2/2020/11/14/Pictures/_f6988d68-264e-11eb-bf59-6b6d61a0f07e.png

インド側から対戦車ミサイルでパキスタン軍掩体壕が攻撃されています。

パキスタン側も反撃して、民間人にも死傷者が出ている状況です。

コロナ禍の時期に、勘弁してくれというような状況としか言いようがありません。
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(3)西サハラでも紛争再燃!

そんな中で、今度はアフリカ西サハラ紛争を巡り停戦破棄という事態になっています。

1991年から停戦していた紛争が再燃する可能性があります。

3.1 西サハラ問題とは?
西サハラ問題は、1975年にスペインが海外植民地として保有していた西サハラ地域の放棄を宣言しました。

図7 西サハラ
図7 西サハラ.png
引用wiki

領有権を主張していた、モーリタニアとモロッコにより領土が分割される予定でした。

そこに独立国家を目指すポリサリオ戦線の武装闘争により、内戦が1991年まで続きました。

1991年以降は、国連西サハラ住民投票監視団(MINURSO)が入り停戦監視をしていました。

現在でも、はっきりと国として確定していない状態です。

3.2 停戦破棄!軍事衝突再燃か?

そんな中、モロッコ軍が通行妨害を理由に再び軍事作戦を開始しました。

そのため、2020年11月13日にポリサリオ戦線が停戦破棄を宣言しました。

図8 ポリサリオ戦線
図8 ポリサリオ戦線.jpg
引用URL:https://images.axios.com/6OhK5ehbH3E6deDtynrNAiVgHYE=/0x221:4256x2615/1920x1080/2020/11/14/1605384904782.jpg

すでにモロッコ軍とポリサリオ戦線の間で戦闘が始まっており、被害が出ている模様です。

図9 被害を受けるテント
図9 被害テント.jpg
引用URL:https://cdni0.trtworld.com/w960/h540/q75/92283_000_8V83RR_1605373323435.jpg

国連は停戦を順守するよう呼び掛けていますが、効果が出ていません。

3.3 各所の紛争激化が懸念される。

コロナ禍は、国連や世界各国の介入能力を奪う結果となりました。

今後考えられるのは、各地域の紛争激化が頻発して大きな戦争につながることです。

ますます注意が必要になった世界情勢に、注意が必要です!
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2020年10月11日

北朝鮮軍事パレードにて新型弾ミサイル登場!【世界情勢】

『ミサイル開発は継続的に行われていることかな?』
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2020年10月10日の夜明け前に、北朝鮮にて党創設記念日の軍事パレートが実施されました。

異例の夜明け前開催となりましたが、いくつかの新ICBMなどが登場しています。

日本に対する脅威となる短距離弾道弾3種類も、そろって登場しています。

北朝鮮の中で、技術思想が変化し始めている証拠でしょうか?
(参考記事):『【軍事技術】電波妨害弾の後継かな?
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(1)新型ICBMとSLBMと判断していいかな?

北朝鮮の2020年の軍事パレードにおいて、新型のICBMとSLBMが登場してきました。

新型SLBM登場は想定されていたけど、新型ICBM登場に驚きました。

1.1 火星16号となる?新型ICBM

今回の軍事パレードにおける目玉となるのが、全くの新型ICBMが登場したことです。

名称はどんな形になるかわかりませんが、「火星16号(Hwasong-16)」になるのでしょか?

図1 新型ICBM
図1 新型ICBM.png
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/Ej96NZTWsAElx-7?format=png&name=small

対米戦用のICBMとして登場した、火星15号(KN-22)よりも大型のもようです。

TEL(装輪式発射装置)も11軸22輪と大型化しています。

最初見た感じでは、SS-18「サターン」に似ている感触がありました。

図2 SS-18
図2 SS-18.jpg
引用URL:http://militaryrussia.ru/i/284/579/ylH3p.jpg

ただ北朝鮮のICBMは、
@全長:24〜25m(推定)
A直径:2.8〜3m(推定)
B重量:約120トン(推定)

というところから、SS-18よりも小型です。

中国の長征2型(CZ-2)にも似ているようにも感じます。

図3 長征2型(CZ-2)
図3 CZ-2.jpg
引用URL:https://space.skyrocket.de/img_lau/cz2c_sd_1.jpg

CZ-2の初期型、A〜Cタイプに外見が似ているものの完全一致という感じではありません。

少なくとも、火星15号(KN-22)より進歩したものと思われます。

1.2 新型SLBM北極星4号?
共に登場した新型ミサイルとして、北極星4号の記載がされたSLBMが登場しています。

2019年に発射された、北極星3号(KN-26)の改良型でしょうか?

図4 北極星4号?
図4 北極星4型?.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/Ej91rriX0AYq5WF?format=jpg&name=4096x4096

ただ、弾頭部のシュラウドフェアリングが変更されているのと、2段推進方式に変更されている可能性がすでに、海外の専門家から指摘されています。

図5 北極星3型4型の関係
図5 北極星関係.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/Ej_sX9UXYAADvBw?format=jpg&name=large

新型潜水艦に搭載するため、全長を切り詰めた可能性があります。

軍事パレードの前に、SLBM発射の可能性も考えましたが今後発射実験となる可能性も大きくあります。

1.3 目立った大きな変化はなしといえる。
今回の軍事パレードでは、新型ICBM(火星16号?)のほかには、新登場といえるものがありませんでした。

北朝鮮のミサイル開発ラッシュは、ひと段落したと考えてみてもよいでしょう。

ただし、短距離弾道弾3種類については新しい情報が登場しています。
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(2)短距離弾道ミサイル(SRBM)3種類がそろい踏み

2019年から発射が相次いだ、短距離弾道ミサイル3種類もそろって登場しました。

いくつかの情報がパレードによってわかってきました。

2.1 KN-23はまだ実験段階か?

2019年に4回発射実験が行われ、世界に衝撃が走ったKN-23(イスカンデルもどき)についても軍事パレードに登場しました。

図6 KN-23
図6 KN-23トラック.png図6 KN-23装機式.png

引用URL:https://pbs.twimg.com/media/Ej-taagXgAAZVsX?format=png&name=small
https://pbs.twimg.com/media/Ej-tfQQWkAA1U-U?format=png&name=small


KN-23については、2020年になってから発射実験が行われておらず生産が追い付いていない可能性も考えられました。

今回は、装輪式のKN-23と装軌車両のKN-23両方が登場しています。

装輪式のKN-23のほうが、オリジナルのイスカンデルミサイルに近い形です。

今回両方出てきたのは、2種類の発射装置を両方とも研究している可能性が強くなってきました。

ただ弾頭部については、2019年の軍事パレードと同様にダミーを搭載しているようです。

ミサイル本体の生産がまだ進んでおらず、実験段階である可能性も否定できません。

2.2 KN-24は実戦化完了か?

KN-23と共に衝撃を与えた、ATACMSもどきのKN-24について登場しました。

丁寧に、キャニスターの蓋を開けて行進しています。

図7 KN-24
図7 KN-24.png
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/Ej-tkJAWoAIXPe1?format=png&name=small

正確な大きさなどを、これで計測することが可能でしょう。

こんな形で登場させたのは、もう実戦化が完了しているものと考えられます。

2.3 KN-25はバリエーションを見せた!

超大型放射砲などの名称であった。KN-25についてはいくつかのバリエーションを見せました。

軍事パレードには、4発搭載型と6発搭載型そして初登場の5発搭載型が並びました。

図8 KN-25
図8 KN-25.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/Ej9sbfWWAAE4fYq?format=jpg&name=4096x4096

北朝鮮は、古くなったM1993MLRSなどをKN-25で更新することを考えているのかもしれません。

SRBM3種類を、パレードのためとはいえこれだけバリエーション豊かにそろえてくることは昔の北朝鮮とは違ってきていると考えるべきでしょう。

開発の根底にある、技術思想がここ10年ほどで旧ソ連・中国のコピーから脱却していると感じます。
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(3)新しい技術思想が流れ込む北朝鮮

確実に、北朝鮮には新しい技術思想が流れ込んでいるという確信は新型戦車によってもたらされました。

従来の技術思想では出てこないものです。

3.1 チーフテン?みたいな新型戦車

軍事パレードでは、その他の新型戦車や装備が登場しました。

特に新型戦車については、西側諸国の設計思想が根底にある装備になっています。

図9 新型戦車?
図9 新型戦車.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/Ej90V5AXsAAhYic?format=jpg&name=large

最初に見たときは、チーフテンかチャレンジャー戦車か?と思ったほどです。

イランが発表したZulfiqar-3のコピーと、主張する方もいるようです。

明らかに、西側設計思想が入った設計となっています。

以前の北朝鮮では考えられません。米国のM-1戦車に似てくるのですから。

3.2 確実に設計思想に変化が出ている。

北朝鮮の開発現場には、西側諸国の設計思想を柔軟に取り入れる考え方が浸透していると思われます。

以前なら体制批判とも受け取られる行為が、軍事パレードで発表するほど内部に浸透しているのです。

明らかに、北朝鮮の設計開発体制は変化を遂げています。

今後は、デッドコピーしかできない国という考え方を捨てて対処するべきでしょう!
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2020年08月14日

トルコは戦争を起こす気か!!【世界情勢】

『ついにトルコが牙を世界に向け始めたか?!』
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混沌とする世界情勢の中で、ついにトルコが全方位に向けて戦争を仕掛ける可能性が出てきました。

ギリシャとの紛争について、領空侵犯の上に天然地下資源をめぐる争いを始めようとしています。

本ブログで何度か取り上げてきた、トルコが起点の戦争になる事態が進んでいます。
本気でトルコは、中東に混乱をもたらす気か?!
\こちらもご参考に!PR/

(前回記事):『【世界情勢】今度はアルメニアアゼルバイジャンで紛争発生!
(1)トルコ地震調査船への攻撃来た〜!

2020年8月14日午前1時過ぎに、トルコエルドアン大統領が突如緊急発表を行いました。

『地震調査船オルチ・レイス号が攻撃を受け、最初の対応を行った』

(Twitter):https://twitter.com/Global_Mil_Info/status/1293941105344610304
ついにトルコがギリシャと紛争を始める口実を作り出しました。

図1 調査船オルチ・レイス号
図1 オルチレイス号.jpg
引用URL:https://www.trt.net.tr/japanese/toruko/2020/08/10/20200810-007-1470654

1.1 ギリシャEEZで勝手に調査!

原因については、トルコがギリシャ領カステロリゾ島の南東で地震調査船を派遣して調査を開始したことです。

図2 ギリシャ領カステロリゾ島
図2 カステロリゾト島.jpg

ギリシャ領ですが、トルコ本土とはわずか3キロしか離れていないところです。

国際法上は、ギリシャのEEZ内ですがトルコ海軍に護衛されながら調査船が行動していました。

図3 護衛されるトルコ調査船
図3 護衛トルコ軍.jpg
引用URL:https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/a/a/aa0a9_1351_be489860_cd7f55e2.jpg

1.2 島上空をトルコ軍が領空侵犯!

2020年8月12日には、カステロリゾ島の上空をトルコ軍の攻撃ヘリ「T-129」が飛び交うという事態になっています。

(動画):https://twitter.com/i/status/1293201339615457280

完全に、数機の攻撃ヘリが威嚇飛行状態で島周辺を周回しています。

ギリシャ側も反発を強めており、ギリシャ全土に臨戦体制が発令されて緊張が高まっています。

1.3 フランスがギリシャ側で参戦!

レバノンベイルートでの大規模爆発への救援に向かったフランス海軍は、急遽ギリシャ海軍と合同演習を行っています。

図4 フランスギリシャ演習
図4 フランスギリシャ.jpg
引用URL:https://geetha.mil.gr/wp-content/uploads/2020/08/7.jpg

さらにフランス増援部隊が集結している状況です。
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(2)東地中海がとんでもない状態に!

フランスは、さらに演習終了後にキプロスに帰投する予定だったラファール戦闘機2機を、ギリシャクレタ島に移動させました。

図5 フランス戦闘機
図5 フランス戦闘機.jpg
引用URL:https://geetha.mil.gr/wp-content/uploads/2020/08/4-scaled.jpg

2.1 東地中海がスゴイことに!

今までの状況を整理してみると、図解だけでこんな状態になります。

図6 東地中海
図6 東地中海.jpg
引用URL:https://s.kathimerini.gr/resources/toolip/img/2020/08/13/photo-2020-08-13-15-12-19.jpg

フランス・ギリシャ連合部隊が、トルコ艦隊に向かっている状態です。

2.2 トルコギリシャの骨肉の争い!

トルコとギリシャの争いは、紀元前から続く紛争となっています。

本ブログでも取り上げた記事では、
(参考記事):『【世界情勢】トルコ・ギリシャ紛争が中東全面衝突の危機に!
(参考記事):『【世界情勢】フランスが変なことになってないか?
(参考記事):『【世界情勢】第3次世界大戦はどこから始まるのか?!


結構な確率で、トルコの情勢が起点とした紛争が起きています。

トルコは、シリア情勢・アルメニアアゼルバイジャン情勢・リビア情勢といろんなところに介入を仕掛けてきています。

かなりの強気な行動が、エルドアン大統領の下で行われています。

1970年代のキプロス紛争以来の、NATO加盟国同士の争いとなるかもしれません。
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(3)第1次世界大戦講和条約破棄が目的か?

トルコにおける、最近の行動について1つの可能性があります。

第1次世界大戦講和条約で失った領土の回復を目指しているのかもしれません。

3.1 セーヴル条約とローザンヌ条約

トルコを巡る領土問題の場合、2つの条約について把握しておく必要があります。

『セーヴル条約』:1920年締結(オスマントルコ時代)
『ローザンヌ条約』:1924年締結(トルコ共和国時代)


セーヴル条約は、第1次世界大戦でのオスマントルコと連合国の講和条約です。

トルコ共和国の成立や「希土戦争(ギリシャトルコ戦争):1923年」もあり、2回の講和条約が結ばれています。

2つの条約で、現在のトルコ領土が決定されました。

トルコ本土近くにギリシャ領の島があるのは、この2つの条約による割譲のためです。 

一度、セーヴル条約は破棄となりローザンヌ条約が優越しています。

ここで、アルメニア独立取り消しやカステロリゾ島を含む諸島の割譲が決められています。

今トルコ周辺で起きている、紛争をたどるとこの2つの条約にたどり着くのです。

図7 ローザンヌ条約のトルコ
図7 ローザンヌ条約のトルコ.png
引用wiki

3.2 第3次世界大戦はトルコが起点か?

最近のトルコの状況は、狂犬のような状態で全方位に紛争を仕掛けている状態です。

トルコにとっては、フランスはギリシャに次ぐ不倶戴天の敵といえるでしょう。
\PR!/第3次世界大戦は、トルコを起点に始まるかもしれません。


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2020年07月17日

今度はアルメニアアゼルバイジャンで紛争発生!【世界情勢】

『今度はカフカス地帯での紛争かよ!』
【世界情勢】

依然としてコロナ禍による影響の中、今度はアルメニアとアゼルバイジャンの国境紛争が発生しました。

今は局地紛争にとどまっていますが、以前は大規模戦争になった因縁の地域です。

周辺国や関係国も紛争を抱えたヤバい国ばかりで、第3次世界大戦の火種にもなりませません。

本気で世界情勢がヤバくなってませんか?!
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(1)アルメニアアゼルバイジャンで国境紛争!

2020年7月13日から、ロシアの南にある「コーサカス地帯(カフカス地帯)」にて紛争が発生しました。

アルメニアとアゼルバジャンでの国境紛争です。

図1 アルメニアアゼルバイジャン
図1 アルメニアアゼルバイジャン.jpg
引用URL:https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/wakaru/topics/vol95/img/95_map.jpg

双方が、砲撃戦やUAVによる攻撃で死傷者を出している状態です。

1.1 場所は国境付近での戦闘!

アルメニアとアゼルバイジャンは、以前から紛争を繰り返していた国ですが、今回は新たな地域で衝突になりました。

昔は、ナゴルノ・カラバフ戦争で1988年から1994年まで激しい戦闘が続いていました。

今回紛争が発生した場所は、今まで紛争になっていなかった場所です。

図2 紛争の場所
図2 紛争の場所.jpg
引用URL:https://im.kommersant.ru/ISSUES.PHOTO/CORP/2020/07/14/araz.jpg

紛争とは無縁の、アルメニア北東地域で紛争が派生しています。

1.2 双方がUAVを出して攻撃!

今回の紛争は、両国ともUAVを出しての攻撃が続いています。

図3 アゼルバイジャンUAVの攻撃
図3 UAV攻撃.jpg
引用URL:https://cf-images.ap-northeast-1.prod.boltdns.net/v1/static/5615997992001/5687af5c-2f4b-4c58-9edd-34eedbd97845/11b33b7c-8a7b-48fd-be13-e82239b9e124/1280x720/match/image.jpg


1.3 UAV撃墜の情報もあるけど・・・

アルメニア軍側も、アゼルバイジャン軍のUAVを10機撃墜したと報道しています。

図4 UAV撃墜の瞬間?
図4 UAV撃墜.jpg図4-2 UAV撃墜.jpg

引用URL:https://pbs.twimg.com/media/DNIm6DqX0AARpXE?format=jpg&name=small
    https://cdn.trt.net.tr/images/xlarge/rectangle/6a12/0976/9657/5f100c02eacee.jpg?time=1594946622


情報が確かならば、アゼルバイジャン軍保有のUAVの多数を撃墜したことになります。

しかし、現在も衝突が収まらず国連事務総長が懸念を表明しています。

ただでさえ紛争と民族対立で、長期間戦ってきてさらに紛争となると厳しいものがあります。

周辺国が調停に乗り出していますが、どこも紛争を抱えており新たな火種になりかねません。

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(2)ロシア・トルコ・ウクライナどこもヤバいとこ!

今回の事態に、ロシア・トルコ・ウクライナが仲裁に乗り出していますが、さらに火種を作っている状態です。

下手をすると、ロシアやイランを巻き込んだ紛争に発展しかねない状況です。

2.1 ロシアは両国に自制を呼びかけ!

ロシアは、基本的にカフカス地方で痛い目にあっておりあまり深入りしたがらない傾向にあります。

今回は、双方に自制を呼びかけて戦闘停止を求めています。

ただ、ロシア寄りだったアルメニアが離反して、イランに接近する傾向があり警戒しています。

2.2 トルコはアゼルバイジャンを支持!

トルコは、両国の衝突に対してはっきりとアゼルバイジャン側を支持する声明を出しています。

図5 トルコ外務大臣
図5 トルコ副大統領.jpg

トルコとアルメニアの間には、オスマントルコ帝国時代の「アルメニア人虐殺」問題があり激しく対立しています。

このため、2国間の紛争ではかなりもめる傾向にあります。

2.3 ウクライナがアルメニアと対立!

さらに、ウクライナが余計な口出しをしてアゼルバイジャン寄りのコメントを出しています。

そのため、駐アルメニア大使が召喚され抗議を受ける状況となっています。

図6 ウクライナ
図6 ウクライナ.jpg
引用URL:https://cdn.trt.net.tr/images/xlarge/rectangle/4fca/7a73/c074/5f0ff6e47012f.jpg?time=1594943891

ロシアとの共同歩調を取ろうとして、余計なことをやってくれています。
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(3)エスカレートする危険が出てきた!

アルメニア・アゼルバイジャンの紛争は、さらにエスカレートする危険をはらんできました。

双方が、国際法で攻撃禁止対象となっている危険物への攻撃を予告しています。

3.1 原発・ダムを攻撃すると警告合戦!

アゼルバイジャン国防省は、アルメニアにある原発へのミサイル攻撃への可能性を警告してきました。

図7 アルメニアメツァモール原発
図7 アルメニア原発.jpg
引用URL:https://lh3.googleusercontent.com/proxy/dQksxP_aQqTlJ6mTvKfxzdDPV5fBRO_WP7qTRpfUdQKiqtcsicAqXrHfzIuTy0tN4qwij0hpkXfcxf9rB2wRRSOYPjY

攻撃に使われる可能性のあるミサイルは、イスラエル製のLYNXミサイルです。

アゼルバイジャン軍に存在することがすでに判明しています。

図8 LYNXミサイル
図8 NX.jpg

引用URL:https://i.ytimg.com/vi/iK-ZQ42ohLY/hqdefault.jpg

アルメニアがダム攻撃を示唆しているためだと報道しています。

原発への攻撃は、ジュネーブ条約の中の「ジュネーヴ諸条約第一追加議定書」に違反する行為です。

『ジュネーヴ諸条約第一追加議定書』
1949年に締結された、国際戦時法であるジュネーブ条約について国際的武力紛争の犠牲者の保護を目的として1977年に署名された条約
民生物を攻撃してはならないと規定され、原発・ダムなどは攻撃対象外となっている。


かなりまずいことに、アゼルバイジャンは追加議定書に署名していない国です。

3.2 イランを含めて第3次大戦の火種になる!

すでにイランにおいても、各種の火事や爆発など不穏な情勢が続発しています。

アルメニアとイランが接近している中で、イスラエルと関係があるアゼルバイジャンの暴発はかなりまずい状況です。

第3次世界大戦の発火点になりかねない事態です!
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2020年06月18日

世界各所で火種が噴出している!【世界情勢】

『紛争の炎が世界各所で噴出している!』
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コロナ禍による、世界各所での感染拡大と共に各所で紛争の炎が噴き出しています。

日本でも、イージスアショア配備プロセス停止が決定するなど、かなり危険な兆候となっています。

今後世界はどうなるのか?紛争が各所で多発するのか?

そんな、世界情勢の今後を考えてみます。
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(1)北朝鮮態度硬化により半島情勢はどうなる?!

朝鮮半島では、北朝鮮による急な態度硬化により情勢が急速に悪化しております。

ついに、開城の南北共同連絡事務所の爆破まで事態が進展しました。

日本では、イージスアショア配備プロセス停止という半島情勢に影響を与える決定が起きています。

1.1 予告通りに爆破された事務所

北朝鮮は、脱北者団体による体制批判ビラ散布に対して開城にある南北共同連絡事務所の爆破を予告していました。

2020年6月16日にすぐに爆破が実施されるという、かなりのスピードとなっています。

図1 爆破される事務所
図1 爆破事務所.jpg
引用URL:https://img8.yna.co.kr/photo/yna/YH/2020/06/17/PYH2020061700690001300_P4.jpg

爆破されたのが、象徴的な高層ビルではなく低層建築物であることに北朝鮮の意図があるでしょう。
『韓国側にさらなる譲歩・米国との直接交渉』
今後も状況はエスカレートする可能性はあると考えます。

北朝鮮は、宣言したことは本当に実行するという特性があります。

すぐに軍事行動とまではいかなくても、ミサイル発射等の威嚇が発生する可能性があります。
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1.2 金与正はNo.2となったのか?
今回の北朝鮮の行動については、一貫して「金 与正(キム ヨジュン)」第1副部長の声明で行われています。

図2 金与正
図2 金ヨジュン.jpg
引用URL:wiki

かつて本ブログで書いた、金正恩のプロデューサーと言われた人物が全面に登場してきました。
(参考記事):『【北朝鮮】軍事パレードに登場する兵器、人物で見えてくるもの!
補佐役と思われていた、妹の金与正がここまで全面に出てくる新しい状態です。

金正恩委員長の重体説は本当なのか?役割分担をしているのか?

今後、北朝鮮の動向から目が離せない状態となるでしょう!

1.3 イージスアショアは悪手になってしまった。

2020年6月15日に河野防衛大臣から、イージスアショア配備計画の停止が発表されました。

図3 イージスアショア
図3 イージスアショア.jpg
引用wiki

落下する発射ブースターの安全性と、改修コストが多大にかかるとの理由で計画停止となりました。

まあ、LCC(ライフサイクルコスト)の面から、多額の価格上昇となるのであれば停止はやむおえない判断といえます。

むしろ、きっぱり判断を下した河野防衛大臣を評価したいと思います。

ただちょっと、悪いタイミングに結果としてなってしまいました。

ロシア中国・反戦平和団体にとっては、日本世論を喚起すれば政策に干渉できるという成功体験を与えてしまいました。

今後、同様の事態がさらに露骨になるでしょう

イージス艦の増強は、トータルのコストではイージスアショアより高くなります。

ゼロベースで見直しを行い、改めてイージスアショア導入を進めるべきでしょう。
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(2)ポーランド軍、チェコに侵攻!世界各地で軍事行動が激化!

世界各地で、コロナ禍における対応のさなかに軍事衝突や軍事行動が頻発しています。

明らかにコロナで世界が変わり始めている証拠と言えるでしょう。

今後、アフターコロナの時代には何があるのか?!

2.1 ポーランド軍がチェコに誤って侵攻・占領するハプニング!
BBCが報じたところによりますと、5月下旬にポーランド軍が誤って隣国チェコの一部に侵入して占領してしまう事態が発生しました。

図4 ポーランド軍
図4 ポーランド軍.jpg
引用URL:wiki

ちょうどコロナによる、国境管理厳格化の支援に来ていた陸軍が誤ってチェコ領シレジア地方で発生しました。

図5 チェコシレジア地方
図5 シレジア地方.png
引用wiki

複雑に入り組んだ国境線で、国境線の標識を間違えてしまったのが原因のようです。

ただこの地域(シレジア地方)は、ポーランドとチェコの間で過去に領土紛争にもなった地域です。

偶然と誤解とは言え、危うく紛争になりかねない事象です。

2.2 中国インドで小競り合い続発!

同時期に中国とインドの国境付近でも、武力衝突まで至らない衝突が発生しています。

インド北部のガルワン渓谷の国境付近に、中国軍兵士が入りこみ衝突が発生しました。

図6 インド中国衝突の発生地域
図6 インド中国.jpg
引用URL:https://amd.c.yimg.jp/amd/20200616-00000032-jij_afp-000-16-view.jpg

ちょうど中国側はチベット自治区に隣接する地域です。

双方合意の下で武器の持ち込みが禁じられている地域のため、投石や殴打での衝突となっています。

下手をすると、大規模な衝突の火種となる可能性もある事件です。
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(3)同時多発的に紛争が発生する可能性がある。

コロナ禍により、確実に世界の状況が変化してきています。

各国が国境を閉鎖するなど、信頼醸成より自国の安全を優先し始めています。

3.1 米国も情勢が不安定になった。

米国に至っては、国内のデモに対して連邦軍の投入が行われるまでになってきました。

図7 ホワイトハウス前
図7 ホワイトハウス前の軍.jpg
引用URL:https://ichef.bbci.co.uk/news/2048/cpsprodpb/10D83/production/_112759986_mediaitem112757220.jpg

米国の国内情勢も、かなりまずい状況となっています。

暴動鎮圧のために連邦軍を投入することは可能となっていますが、国内分裂の事態になりかねません。

米国も、今年いっぱいは動けないとみるべきでしょう。

3.2 アフターコロナは全ての常識が変化する。
アフターコロナの時代には、コロナ禍前には考えもしなかったことが発生するでしょう。

最悪の場合ですが、日米安全保障条約が破棄される状況も考慮に入れるべきです。

そんな時代になってきたといえます。

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2020年03月12日

第3次世界大戦はどこから始まるのか?!

『米イランだけじゃない戦争の火種!』
(2020年1月投稿記事です。)
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最近急激に世界情勢が激変して、第三次世界大戦という言葉がトレンドになっています。

米国対イランの対立が、世界大戦の引き金になるのではとも言われています。

しかし、世界にはもっと戦争の火種となるところが散在しています。

中東だけじゃない、戦争の火種について考察!
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(1)米国対イランだけじゃない中東情勢!

急激に米国とイランの対立エスカレートが進んでいますが、米国VSイランだけで大規模戦争となるにはちょっと無理があるかと考えています。

1.1 中東情勢は複雑怪奇!?

米国とイランの対立は、イラン核合意からの米国の一方的な離脱から始まっています。

米国が呼び掛けた有志連合(センチネル作戦)は、参加状況が芳しくありません。

さらに、サウジアラビア・UAE・カタールといった各国が入り乱れた状況です。

図1 中東関係地図
map_middleeast.gif
引用URL:http://www.worldnavi.net/modules/area/images/map_middleeast.gif

もはや各国の思惑と、米ロの介入でごちゃごちゃとなっております。

ただ、米国とイランの正面衝突は回避される可能性は高いとみております。

理由として、米国もイランも全面衝突による疲弊を恐れています。
(米国はイラク戦争の疲弊、イランは経済制裁)

しかし、中東情勢のカギとなる国がまた動いています。

1.2 イスラエル対トルコという戦争の火種!
ここ最近イスラエルが、ちょっと余計なことを開始し始めています。

それはキプロス沖での、天然ガス開発です。

ギリシャ・イスラエル・キプロスによる、共同開発が始まりました。

北キプロスとトルコにしてみると、かなり面白くない状況です。

図2 トルコ・キプロス関係図
מפה-טורקיה.jpeg
引用URL:https://www.gplanet.co.il/wp-content/uploads/2019/12/%D7%9E%D7%A4%D7%94-%D7%98%D7%95%D7%A8%D7%A7%D7%99%D7%94.jpeg

昔から仲の悪いトルコ・ギリシャが、キプロスの天然資源をめぐり紛争となる可能性があります。

トルコは、イランルートでヨーロッパにパイプラインを敷いています。
(ギリシャを見事に外して!)

図3 トルコパイプライン
South_stream.png
引用URL:https://euandjapan.c.blog.ss-blog.jp/_images/blog/_5bd/euandjapan/South_stream.png

そこにギリシャが、イスラエルと手を組んで動いているのです。

トルコにとって面白い訳がありません。

ここにトルコVSイスラエルの戦争の火種があり、こちらで発火する可能性が高いと考えています。

1.3 さらに厄介なのがEUとの対立!
ここでトルコが厄介なことに、EUとの対立が激化していることです。

ウクライナ情勢でエネルギー供給体制の不安から、トルコルートは重要性が増しています。

しかし、EUとの対立が最近激化しており供給不安が出てきます。

さらに問題なのが、ルート途中のルーマニアです!
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(2)ルーマニアの鍵となる人物が首相に!

以前の記事で、ルーマニアが世界情勢のカギとなることを書きました。
(関連記事):『【世界情勢】ルーマニアをめぐる世界情勢がロシアの戦争の火種になる!
その中で、キーマンとなる人物を挙げています。

2.1ルドヴィック・オーバンが首相に選出!

以前の記事でキーマンとして挙げていた、ルドヴィック・オーバン(オルバン)が、2019年11月4日にルーマニア首相に選出されました。

図4 ルドヴィック・オルバン
OrbanLudovicRO.jpg
引用URL:https://en.wikipedia.org/wiki/Ludovic_Orban#/media/File:OrbanLudovicRO.jpg

ルーマニア議会により、ヴィオリカ・ダンシラ前首相が総辞職に追い込まれました。

その後ルドヴィック・オルバンが首相に選出されます。

このルドヴィック・オルバンは、なかなかの曲者といえます。
『ルーマニアのトランプとなるかもしれない』
かなりの破天荒な人物であり、今後ルーマニア情勢が怪しくなる可能性が大きいといえます。

2.2 ルーマニア革命の闇
近年、ルーマニアでは1989年12月のルーマニア革命における動乱めぐる疑惑が浮上しています。

秘密警察の攻撃に、革命を支持する市民・軍が戦ったという定説が崩れてきています。

当時の軍参謀総長が、革命派による自作自演のテロにより銃撃戦が発生したと告白しました。

現在検察当局が捜査をしていますが、事実ならば一気に政治的に不安定になります。

2.3 ルーマニア王政復古を狙う?!
またルドヴィック・オルバン首相や大統領は、王党派と呼ばれる人物です。

第2次世界大戦まで存在した、ルーマニア王室の復興ともとれる動きをしています。

図5 ルーマニア王家と会談
ルーマニア王室.jpg
引用URL:https://royalty.charapedia.org/20191218d2/

トランシルヴァニア問題と、王政復興・革命の闇といった不安定要素が満載です。

そんな中で、黒海周辺でロシア寄りではないルーマニアは不安定要素です。

私としては、ルーマニアが戦争の発火点となる可能性は大きいと見ています。

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(3)東欧を起点としたEU崩壊が戦争の発火点とみる!

私は第3次世界大戦が発生する地点としては、中東ではないとみています。

トルコ・ギリシャ・ルーマニアといった、バルカン半島が発火点と考えます。

わかりやすい対立より、不安定な国々による紛争激化が戦争の火種とみています。

トルコをめぐっては、リビア内戦への介入も始まりました。

3.1 リビア内戦がEU崩壊の序曲となるか?

リビア内戦は、周辺国の介入で泥沼化しています。

国連が正当政府と認めた暫定政府に対し、イタリア・トルコが支援をしています。

それに対しリビア国民軍(反政府派)には、フランス・ロシア・サウジが支援しています。

EU加盟国が分裂している状態です。

EUと共にNATO加盟国でも分裂状態になっています。

イギリスのEU離脱を機に、EU崩壊の序曲が始まるかもしれません。

その後、大戦の火種が東欧で一気に発火する可能性が出てきたといえます。

2020年は、世界情勢から目が離せない年になるでしょう!
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