世界初の量産ターボBMW2002ターボ
ツーリングカー選手権にてポルシェと激闘を繰り広げてきたBMWは、
航空機エンジンで培ってきたターボチャージャーを採用し、これを退けた。
1973年、BMWはついにBMW2002Turboを発表し、量販車初のターボチャージャー搭載エンジンを
そのラインナップに加えた。
ボア×ストローク:89.0×80.0mm、1,990ccの水冷直列4気筒、SOHCエンジンのエンジンは、
圧縮比を6.9:1と低められ、クーゲルフィッシャー製の機械式インジェクションと
独KKK社(Kühnle Kopp und Kausch)製のBLDターボチャージャーを装着することで、
170HP/5,800rpm、24.5kg-m/4,000rpmを発生させることになり、
BMW2002tiiに対して30%もの出力アップを果たした。
ギアボックスはやはり4速と5速のM/Tが用意されており、
ギアレシオはBMW2002tiiと同様に4速が3.746/2.020/1.320/1.000、
5速が3.368/2.160/1.579/1.241/1.000とされた。
最高速は211km/hと、当時同社のBMW3.0CSと同等の数値を記録した。
車体側は、ホイールサイズを5.5J×13、タイヤサイズは185/70HR13を採用し、
前後トレッドは1,375mm/1,362mmと拡げられた。
また、ブレーキはフロントのディスクがΦ256のベンチレーテッドディスクにグレードアップされ、
リアのドラムがΦ250へと拡大された。
BMWとしては、出力アップと共に省燃費をも両立させる技術として発表したのだが、
実際には電子制御もされていない機械式インジェクションシステムのうえ、
インタークーラーも付いていなかったため、省燃費エンジンとは程遠く、
第一次オイルショックの影響もあって1,672台で生産中止となった。
ボディデザインとしては、フロントバンパーを排してエアスポイラーを装備し、
そこには逆さ文字で「TURBO」と書かれたステッカーが貼られていた。
これが前を走るクルマのルームミラーに映し出されることで、
前走車のドライバーにプレッシャーを与えていたと言われる。
前後フェンダーにはリベット止めのオーバーフェンダーが、
またトランクフードにはラバー製のリアスポイラーが装着された。
なお、このリベット止めの前後オーバーフェンダーは、
日本では当時の運輸省で認可が下りずにパテ埋めされた。(残念な事です)
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