2010年03月25日
高橋男子初Vへ好発進 カギは4回転
SP1位。日本男子初の優勝に向け、高橋が絶好のスタートを切った。安定感のあるジャンプ、情熱的なステップ。見せ場の多い演技で高得点をマークした。「とりあえず大きなミスなく終えられた。こんなもんかな」。本人は淡々と振り返ったが、バンクーバー五輪金、銀メダリストが不在の今大会で存在感は際立った。
頂点は目の前。25日のフリーに金メダルをかける。カギは最初のジャンプ。4回転に挑むか、回避するか。選択肢は3つある。まずは五輪と同じ4回転トーループ。二つ目は練習してきた4回転フリップだ。フリップはアクセル、ルッツに次いで難度が高く、決めれば世界初の快挙になる。
どちらにしても五輪で転倒した4回転が成功すれば優勝は近づくが、回避という判断もあり得る。高橋自身、「オリンピックが終わって4回転の練習は十分にできなかった」。SPの演技点がトップだったように高い表現力でも得点を稼げ、4回転がなくても勝つ可能性は十分ある。「ギリギリまで考えたい」。演技直前の判断になりそうだ。
最大の目標にしてきた五輪の直後で心配された精神面の不安も、SPで完全に吹き飛ばした。「あまり順位を考えると良かった試しがないので、フリーも考えずにやりたい」。今季を締めくくる4分半。日本男子初となった五輪銅メダルに続き、日本フィギュアの歴史にその名を刻めるか。
【15秒バージョン】
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