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ハリーの災難

ヒッチコック作品でいちばん好きなのがこれだな『ハリーの災難』。何度観ても面白い。
こんなに面白くていいのだろうか…?(笑)。

主人公は死体の“ハリー”。
何が起ころうとも終始一貫して彼が主人公。だからタイトルが『ハリーの災難』なんだよね。
既に死体から始まるのもかなり新鮮。
しかも出てくる登場人物たちが死体を見つけたところで誰も動揺しないんだ。
船長のアルバート・ワイルスは兎狩り中に誤って自分が撃ち殺してしまったとドキマギはするものの、サムが現われてとりあえず隠れちゃうし。(殺人犯の本能か?)サムはサムで死体のスケッチを始めちゃうし。
普通は死体を発見したら警察に知らせるもんだろうが、ヴァーモント州の森の中では風景の一部のようにハリーの死体が転がっているのだ。何せもみじの紅葉具合がきれいなもんですから。…ちなみにハリーの顔はサムのスケッチでしか拝めない。
ハリーを殺してしまったと思う人はワイルス船長だけではない。
ミス・グレヴリーは森の中でハリーに襲われハイヒールで殴りつけたため、自分が殺したと思い、ジェニファーは牛乳ビンでハリーの頭を殴りつけていたので自分が殺したとサムにけろっと悪びれた様子もなく告げている。とりあえず容疑者だらけなのだ。
さらにサムはジェニファーに想いを寄せていて、ミス・グレヴリーとワイルス船長は実はお互い気付かずに想いを寄せているというありさま。んでうんちゃらかんちゃらとハリーの死体を埋めたり掘り起こしたりともう大変!みなさんもうちょっと死体の取り扱いを丁寧に〜。
とブラック・ユーモアたっぷりのお話し。

物語内の時間は一日半くらいなはずなのに、ものすごーく時が経ったような気にもさせる構成です。シェイクスピアでも使われている時間軸のかたちと似ているような…。田舎町が舞台、紅葉がきれい、登場人物がばらばら、なところがミソなのかもしれません。

一見なんの変哲もないシチュエーションがこのすっとんきょうな場を生み出すのかな。

死体(ハリー)を家のバスルームに運んだ時のあの場面が面白い。
ドアが開いちゃったり、ハリーの身体がちょこっと見えちゃったり…。
死体を発見した時よりも絶対に焦っていただろう、みんな(笑)。
ジェニファーの息子アーニーが死んだ兎を手に持って現われたところ、兎が硬直したかのように硬めな感じで耳を握られてぶらぶらしていた姿がこの物語の中ではグロテスクな場面ではないかな。現代だからそう感じるだけか?何せ50年は前の作品だからね、兎もぶらぶらさせて持つよね…。

The Trouble with Harry 1955年アメリカ制作  goo 映画
【監督】アルフレッド・ヒッチコック
【脚本】ジョン・マイケル・ヘイズ
【キャスト】
アルバート・ワイルズ船長:エドモンド・グウェン
サム・マーロー:ジョン・フォーサイス
ジェニファー・ロジャース:シャーリー・マクレーン
ミス・グラヴェリー:ミルドレッド・ナトウィック
ミセス・ウィッグス:ローヤル・ダーノ

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