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2018年11月03日

国家試験解説「基礎栄養学(No.77)」

Q77.脂質の体内代謝と臓器間輸送に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)ホルモン感受性リパーゼは、食後に活性化される。
(2)カイロミクロンは、門脈経由で肝臓に運ばれる。
(3)リポたんぱく質は、粒子の外側に疎水成分をもつ。
(4)LDLの主なアポたんぱく質は、アポAIである。
(5)ケトン体は、脳でエネルギー源として利用される。

【解説】…正答(5)
(1)誤り。ホルモン感受性リパーゼは食後には抑制される。
   ホルモン感受性リパーゼは、食間期、エネルギー源が不足したときに活性が亢進し、
   脂肪組織に貯蔵されているトリアシルグリセロールを遊離脂肪酸とグリセロールに分解する。
(2)誤り。カイロミクロンは、リンパ管経由で血液に入り、
   脂肪組織や筋肉などでトリアシルグリセロールの70〜90%を放出し、
   カイロミクロンレムナントとなり、肝臓に取り込まれる。
(3)誤り。リポたんぱく質の外側は親水成分である。
   疎水成分を内側に包み込む構造になっている。
(4)誤り。LDLは、アポB100のみを含む。
   アポA1は、HDLの主なアポたんぱく質である。
(5)正しい。脳のエネルギー源は、通常はグルコースであるが、
   摂食が長時間続くような場合にはケトン体が利用される。
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食品会社で勤務しながら、半年間の独学を経て管理栄養士の国家試験に合格。その後、管理栄養士として勤務するために病院へ転職。6年間で3つの病院を経験。現在は、管理栄養士国家試験の参考書の校正や答案添削を行っています。 <取得資格>管理栄養士、栄養教諭、糖尿病療養指導士、病態栄養認定管理栄養士、NST専門療養士
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