2018年09月25日
国家試験解説「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち(No.39)」
Q39.妊娠、分娩と乳汁分泌に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)プロラクチンの急激な分泌増加により、排卵が起こる。
(2)着床後、受精卵の卵割が始まる。
(3)胎盤を通して、母体と胎児の血球が混合する。
(4)プロラクチンは、子宮を収縮させる。
(5)オキシトシンは、射乳を起こす。
【解説】…正答(5)
(1)誤り。排卵は、下垂体前葉からの黄体形成ホルモン(LH)の急激な分泌増加により起こる。
なお、排卵前にLHが一過性に分泌される現象をLHサージという。
(2)誤り。卵割は、受精完了後に始まる。
卵管膨大部で受精した受精卵は、細胞分裂を繰り返しながら卵管内を通過し、
子宮腔に到達して着床する。
(3)誤り。胎盤内の繊毛間腔は母体血で満たされており、その中に繊毛が浮遊している。
繊毛内には胎児の毛細血管が走っており、ここで母体血の胎児血との間でガス交換、
栄養分の授受が行われるが、母体と胎児の血球が混合することはない。
(4)誤り。糸球を収縮させるのは、下垂体後葉から分泌されるオキシトシンである。
下垂体前葉から分泌されるプロラクチンは、乳腺の発育や乳汁の分泌などに関与する。
(5)正しい。オキシトシンは、子宮の収縮の他、射乳にも関与する。
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