2017年09月22日
P消化器系【解説】
それでは、「消化器系」から六問出題します。
(1)脳神経障害は、嚥下障害の原因になる。
(2)嚥下障害は、肺炎の原因になる。
(3)嚥下訓練には、食物を用いた間接訓練がある。
(4)トロミ食やゼリー食が用いられる。
(5)嚥下造影検査で評価する。
【解説】…正答(3)
(1)正しい。嚥下には、舌咽神経や迷走神経などの脳神経が関わっている。
(2)正しい。食物や唾液などの誤嚥が原因で起こる誤嚥性肺炎が発症しやすくなる。
(3)誤り。食物を用いない間接訓練と、食物を用いた直接訓練がある。
(4)正しい。飲み込み易く誤嚥しにくいトロミ食やゼリー食が適している。
(5)正しい。嚥下造影検査(VF)は、造影剤入りのゼリーなどを食べてもらい、
その通過状態をレントゲンビデオカメラで撮影するものである。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。潰瘍性大腸炎では、直腸から連続的に炎症が上昇していく。
非連続性の病変がみられるのはクローン病である。
(2)誤り。過敏性腸症候群は、器質的疾患ではなく機能的疾患なので、
腸粘膜のびらんや下血はみられない。
(3)正しい。急性膵炎の原因としては、アルコール過飲、胆石症がほとんど占めるが、
高カイロミクロン血症も原因となる。
(4)誤り。肝機能の低下により門脈は循環障害を起こし、門脈は上昇する。
(5)誤り。急性胆嚢炎の病因の多くは、胆石による胆嚢管の閉塞である。
アルコールの過飲では急性膵炎などを起こしやすい。
【解説】…正答(2)
(1)誤り。クローン病の好発部位は回盲部(小腸末端部)である。
(2)正しい。
(3)誤り。活動期は炎症があるため、
腸の安静を保つために不溶性食物繊維の摂取を制限した低残渣食とする。
(4)誤り。クローン病の栄養補給の基本は、高たんぱく・高エネルギー・低脂肪・低刺激食である。
(5)誤り。クローン病の場合、栄養状態を良好に保ち腸管の負荷を軽減するために成分栄養剤を使用する。
【解説】…正答(2)
(1)誤り。黄疸時には脂肪分解機能が低下するので、脂肪制限食とする。
(2)正しい。1日6r以下の鉄制限食とする。
(3)誤り。肝硬変の腹水の原因は、
低アルブミン血症による血漿膠質浸透圧の低下及び門脈圧の亢進である。
(4)誤り。肝性脳症ではフィッシャー比が低下するため、これを是正するために分岐アミノ酸を補う。
フィッシャー比=分岐アミノ酸/芳香族アミノ酸
(5)誤り。非アルコール性脂肪肝炎(NASH)を治療しない場合、
5〜10年で5〜20%の症例が肝硬変に移行する。
【解説】…正答(2)
(1)誤り。肝臓に蓄えられているビタミン12が枯渇する。術後5〜6年後にみられる。
(2)正しい。
(3)誤り。低糖質・高たんぱく質食を勧める。
(4)・(5)誤り。胃切除により胃酸分泌が減少するため、鉄吸収は低下する。
【解説】…正答(1)・(3)
(1)正しい。
(2)誤り。家族性大腸腺腫症は、大腸がんの頻度が高い。
家族性大腸腺腫症は、がん抑制遺伝子の1つであるAPC遺伝子の異常で起こる。
(3)正しい。膵頭部腫瘍は総胆管を圧迫して単純の流れを阻害するため、閉塞性黄疸をきたしやすい。
(4)誤り。食道の粘膜上皮は重層扁平上皮であるため、扁平上皮がんが最も多い。
(5)誤り。PSA(前立腺特異高原)は、前立腺がんの腫瘍マーカーである。
肝細胞がんの腫瘍マーカーには、α‐フェトプロテイン(AFP)や
ビタミンK欠乏たんぱくU(PIVKA‐U)がある。
次回、解説します。
Q1.嚥下障害に関する記述である。
誤っているのはどれか。1つ選べ。
誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)脳神経障害は、嚥下障害の原因になる。
(2)嚥下障害は、肺炎の原因になる。
(3)嚥下訓練には、食物を用いた間接訓練がある。
(4)トロミ食やゼリー食が用いられる。
(5)嚥下造影検査で評価する。
【解説】…正答(3)
(1)正しい。嚥下には、舌咽神経や迷走神経などの脳神経が関わっている。
(2)正しい。食物や唾液などの誤嚥が原因で起こる誤嚥性肺炎が発症しやすくなる。
(3)誤り。食物を用いない間接訓練と、食物を用いた直接訓練がある。
(4)正しい。飲み込み易く誤嚥しにくいトロミ食やゼリー食が適している。
(5)正しい。嚥下造影検査(VF)は、造影剤入りのゼリーなどを食べてもらい、
その通過状態をレントゲンビデオカメラで撮影するものである。
Q2.消化器疾患に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)潰瘍性大腸炎では、非連続性の病変がみられる。
(2)過敏性腸症候群では、腸粘膜のびらんと下血がみられる。
(3)急性膵炎の原因に、高カイロミクロン血症がある。
(4)肝硬変では、門脈圧が低下する。
(5)急性胆嚢炎の病因は、アルコールの過飲が最も多い。
(2)過敏性腸症候群では、腸粘膜のびらんと下血がみられる。
(3)急性膵炎の原因に、高カイロミクロン血症がある。
(4)肝硬変では、門脈圧が低下する。
(5)急性胆嚢炎の病因は、アルコールの過飲が最も多い。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。潰瘍性大腸炎では、直腸から連続的に炎症が上昇していく。
非連続性の病変がみられるのはクローン病である。
(2)誤り。過敏性腸症候群は、器質的疾患ではなく機能的疾患なので、
腸粘膜のびらんや下血はみられない。
(3)正しい。急性膵炎の原因としては、アルコール過飲、胆石症がほとんど占めるが、
高カイロミクロン血症も原因となる。
(4)誤り。肝機能の低下により門脈は循環障害を起こし、門脈は上昇する。
(5)誤り。急性胆嚢炎の病因の多くは、胆石による胆嚢管の閉塞である。
アルコールの過飲では急性膵炎などを起こしやすい。
Q3.クローン病についての記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)直腸が好発部位である。
(2)寛解期では、脂肪摂取量を1日あたり40g以下とする。
(3)活動期では、食物繊維の摂取を多くする。
(4)活動期では、エネルギー補給はs標準体重当たり20kcalとする。
(5)成分栄養剤による治療は行わない。
(2)寛解期では、脂肪摂取量を1日あたり40g以下とする。
(3)活動期では、食物繊維の摂取を多くする。
(4)活動期では、エネルギー補給はs標準体重当たり20kcalとする。
(5)成分栄養剤による治療は行わない。
【解説】…正答(2)
(1)誤り。クローン病の好発部位は回盲部(小腸末端部)である。
(2)正しい。
(3)誤り。活動期は炎症があるため、
腸の安静を保つために不溶性食物繊維の摂取を制限した低残渣食とする。
(4)誤り。クローン病の栄養補給の基本は、高たんぱく・高エネルギー・低脂肪・低刺激食である。
(5)誤り。クローン病の場合、栄養状態を良好に保ち腸管の負荷を軽減するために成分栄養剤を使用する。
Q4.肝疾患に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)急性肝炎の黄疸期には、たんぱく質制限食とする。
(2)C型慢性肝炎では、鉄制限食とする。
(3)肝硬変の腹水の原因は、血漿膠質浸透圧の上昇である。
(4)肝性脳症では、芳香族アミノ酸を補う。
(5)非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は、肝硬変に移行しない。
(2)C型慢性肝炎では、鉄制限食とする。
(3)肝硬変の腹水の原因は、血漿膠質浸透圧の上昇である。
(4)肝性脳症では、芳香族アミノ酸を補う。
(5)非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は、肝硬変に移行しない。
【解説】…正答(2)
(1)誤り。黄疸時には脂肪分解機能が低下するので、脂肪制限食とする。
(2)正しい。1日6r以下の鉄制限食とする。
(3)誤り。肝硬変の腹水の原因は、
低アルブミン血症による血漿膠質浸透圧の低下及び門脈圧の亢進である。
(4)誤り。肝性脳症ではフィッシャー比が低下するため、これを是正するために分岐アミノ酸を補う。
フィッシャー比=分岐アミノ酸/芳香族アミノ酸
(5)誤り。非アルコール性脂肪肝炎(NASH)を治療しない場合、
5〜10年で5〜20%の症例が肝硬変に移行する。
Q5.胃切除術後に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)巨赤芽球性貧血は、術直後にみられる合併症である。
(2)骨塩量減少の原因は、カルシウムの吸収不良である。
(3)早期ダンピング症候群の予防には、高糖質食を勧める。
(4)鉄吸収が促進される。
(5)胃酸分泌が過剰になる。
(2)骨塩量減少の原因は、カルシウムの吸収不良である。
(3)早期ダンピング症候群の予防には、高糖質食を勧める。
(4)鉄吸収が促進される。
(5)胃酸分泌が過剰になる。
【解説】…正答(2)
(1)誤り。肝臓に蓄えられているビタミン12が枯渇する。術後5〜6年後にみられる。
(2)正しい。
(3)誤り。低糖質・高たんぱく質食を勧める。
(4)・(5)誤り。胃切除により胃酸分泌が減少するため、鉄吸収は低下する。
Q6.がんに関する記述である。
正しいのはどれか。2つ選べ。
正しいのはどれか。2つ選べ。
(1)大腸がんは、S状結腸や直腸に好発する。
(2)家族性大腸腺腫症(家族性大腸ポリポーシス)は、大腸癌の頻度が低い。
(3)膵頭部がんは、閉塞性黄疸をきたしやすい。
(4)食道癌は、腺がんが最も多い。
(5)PSAは、肝細胞がんの腫瘍マーカーである。
(2)家族性大腸腺腫症(家族性大腸ポリポーシス)は、大腸癌の頻度が低い。
(3)膵頭部がんは、閉塞性黄疸をきたしやすい。
(4)食道癌は、腺がんが最も多い。
(5)PSAは、肝細胞がんの腫瘍マーカーである。
【解説】…正答(1)・(3)
(1)正しい。
(2)誤り。家族性大腸腺腫症は、大腸がんの頻度が高い。
家族性大腸腺腫症は、がん抑制遺伝子の1つであるAPC遺伝子の異常で起こる。
(3)正しい。膵頭部腫瘍は総胆管を圧迫して単純の流れを阻害するため、閉塞性黄疸をきたしやすい。
(4)誤り。食道の粘膜上皮は重層扁平上皮であるため、扁平上皮がんが最も多い。
(5)誤り。PSA(前立腺特異高原)は、前立腺がんの腫瘍マーカーである。
肝細胞がんの腫瘍マーカーには、α‐フェトプロテイン(AFP)や
ビタミンK欠乏たんぱくU(PIVKA‐U)がある。
次回、解説します。
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