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2017年10月07日
22呼吸器系【問題】
それでは、「呼吸器系」から二問出題します。
次回、解説します。
Q1.呼吸器系の構造と機能に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)横隔膜が収縮すると、胸腔内は陽圧となる。
(2)肺のコンプライアンスが小さいほど、肺は膨らみやすい。
(3)肺胞膜を介してのガス拡張能は、酸素より二酸化炭素が高い。
(4)全肺気量は、最大呼吸位における肺内ガス量である。
(5)解剖学的死腔量は、約500mLである。
(2)肺のコンプライアンスが小さいほど、肺は膨らみやすい。
(3)肺胞膜を介してのガス拡張能は、酸素より二酸化炭素が高い。
(4)全肺気量は、最大呼吸位における肺内ガス量である。
(5)解剖学的死腔量は、約500mLである。
Q2.慢性閉塞性肺疾患(COPD)に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)安静時エネルギー消費量の低下
(2)肺の過膨張
(3)血中酸素分圧の上昇
(4)血中二酸化炭素分圧の低下
(5)全身筋肉量の増加
(2)肺の過膨張
(3)血中酸素分圧の上昇
(4)血中二酸化炭素分圧の低下
(5)全身筋肉量の増加
次回、解説します。
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2017年10月06日
22呼吸器系【ポイント】
今日は、「呼吸器系」についてお話します。
【呼吸器系の構造と機能】
外界からの空気は、鼻腔→咽頭→喉頭→気管→気管支→肺(肺胞)という経路で取り入れられます。
【呼吸運動】
内・外呼吸を合わせて呼吸といいます。
呼吸運動は吸息と呼息からなります。
・酸素の運搬
酸素と結合したヘモグロビンの割合を酸素結合度(飽和度)といい、酸素分圧が上がる程飽和度も上昇し、
酸素分圧が下がるほど飽和度も低下します。
二酸化炭素分圧の上昇、体液pHの低下、体温上昇などではヘモグロビンの酸素結合能力が低下するため、
より酸素が遊離しやすくなります。
【慢性閉塞性肺疾患(COPD)】
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、たばこ煙と主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた
肺の炎症性疾患で、進行性かつ完全には可逆性ではない気流閉塞を示します。
COPDは長期の喫煙歴がある中・高年者に後発し、発症率は年齢とともに上昇します。
男性に多く、COPDには慢性気管支炎と肺気腫が含まれます。
閉塞性換気障害の1つです。
栄養障害により資質の燃焼が更新するため、呼吸商は低下します。
食事療法は、代謝が亢進しているので高エネルギー食とし、高蛋白質食とします。
消費量の1.5倍以上のエネルギーが必要で1日4〜6回の頻回食が推奨されています。
【気管支喘息】
可逆性気流制限、気道過敏性亢進、気道炎症を特徴とする疾患であり、閉塞性換気障害の1つです。
気管支平滑筋の収縮、気管支粘膜の浮腫などによって気流制限をきたし、
呼吸困難を呈するが、治療によりあるいは自然に気流制限は改善します。
患者の気道は気管支収縮物質などの様々な刺激に対して過敏になっており、
程度の弱い刺激に対しても過敏に反応します。
喘息の気道炎症には多くの好酸球の湿潤がみられます。
【肺炎】
病原体などの有害因子によって、肺胞及び肺間質に炎症が生じた疾患です。
肺の柔軟性が低下し、次第に肺が硬くなるため、肺容量が減少し、
呼吸による肺の収縮や膨張ができにくくなります。
拘束性換気障害の1つです。
細菌性肺炎、マイコプラズマ肺炎、ニューモシスチス肺炎があります。
【肺結核症】
肺結核による感染、もしくは再燃により肺に病変を生じた状態です。
宿主の抵抗力が強ければ、第一次結核症の段階で治癒します。
抵抗力が著しく弱い場合や、結核菌の毒性が強い場合は、第二次結核症へと進展します。
【肺がん】
原発性と続発性に分類できます。
さらに、原発性は扁平上皮がん、腺がん、小細胞がん、大細胞がんに分類されます。
次回、問題を出題します。
【呼吸器系の構造と機能】
外界からの空気は、鼻腔→咽頭→喉頭→気管→気管支→肺(肺胞)という経路で取り入れられます。
【呼吸運動】
内・外呼吸を合わせて呼吸といいます。
呼吸運動は吸息と呼息からなります。
・酸素の運搬
酸素と結合したヘモグロビンの割合を酸素結合度(飽和度)といい、酸素分圧が上がる程飽和度も上昇し、
酸素分圧が下がるほど飽和度も低下します。
二酸化炭素分圧の上昇、体液pHの低下、体温上昇などではヘモグロビンの酸素結合能力が低下するため、
より酸素が遊離しやすくなります。
【慢性閉塞性肺疾患(COPD)】
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、たばこ煙と主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた
肺の炎症性疾患で、進行性かつ完全には可逆性ではない気流閉塞を示します。
COPDは長期の喫煙歴がある中・高年者に後発し、発症率は年齢とともに上昇します。
男性に多く、COPDには慢性気管支炎と肺気腫が含まれます。
閉塞性換気障害の1つです。
栄養障害により資質の燃焼が更新するため、呼吸商は低下します。
食事療法は、代謝が亢進しているので高エネルギー食とし、高蛋白質食とします。
消費量の1.5倍以上のエネルギーが必要で1日4〜6回の頻回食が推奨されています。
【気管支喘息】
可逆性気流制限、気道過敏性亢進、気道炎症を特徴とする疾患であり、閉塞性換気障害の1つです。
気管支平滑筋の収縮、気管支粘膜の浮腫などによって気流制限をきたし、
呼吸困難を呈するが、治療によりあるいは自然に気流制限は改善します。
患者の気道は気管支収縮物質などの様々な刺激に対して過敏になっており、
程度の弱い刺激に対しても過敏に反応します。
喘息の気道炎症には多くの好酸球の湿潤がみられます。
【肺炎】
病原体などの有害因子によって、肺胞及び肺間質に炎症が生じた疾患です。
肺の柔軟性が低下し、次第に肺が硬くなるため、肺容量が減少し、
呼吸による肺の収縮や膨張ができにくくなります。
拘束性換気障害の1つです。
細菌性肺炎、マイコプラズマ肺炎、ニューモシスチス肺炎があります。
【肺結核症】
肺結核による感染、もしくは再燃により肺に病変を生じた状態です。
宿主の抵抗力が強ければ、第一次結核症の段階で治癒します。
抵抗力が著しく弱い場合や、結核菌の毒性が強い場合は、第二次結核症へと進展します。
【肺がん】
原発性と続発性に分類できます。
さらに、原発性は扁平上皮がん、腺がん、小細胞がん、大細胞がんに分類されます。
次回、問題を出題します。
2017年10月05日
21神経系【解説】
それでは、「神経系」の問題の解説をします。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。呼吸中枢は延髄にある。
延髄には生命維持に欠かせない中枢が存在している。
(2)誤り。視覚中枢は、大脳皮質の後頭葉にある。
側頭葉には、視覚中枢や感覚性言語中枢(ウェルニッケ中枢)などがある。
(3)正しい。延髄に覆われている有髄線維は、電位は脊鞘(ランビエ絞輪部)を飛び飛びに伝導するため、
髄鞘のない無髄線維よりも伝導速度が速い。
(4)誤り。副交感神経の興奮は瞳孔を収縮させる。
交感神経の興奮が瞳孔を散大させる。
(5)誤り。脳神経は左右12対である。
左右31対あるのは脊髄神経である。
【解説】…正答(5)
(1)誤り。くも膜下出血はくも膜下腔の出血である。
脳実質内の出血は脳内出血という。
(2)誤り。ラクナ梗塞は細い血管に生じる脳梗塞である。
穿通枝とは、脳主幹動脈から分岐した細い血管のことである。
(3)誤り、アテローム血栓性脳梗塞は、比較的太い動脈のアテローム硬化によって生じる。
(4)誤り。ウェルニッケ脳症はビタミンB1欠乏でみられる。
(5)正しい。ドーパミンは中脳の黒色で産生され、大脳基底核の線条体に分泌される。
パーキンソン病では、中脳黒質のドーパミン神経細胞が脱落する。
Q1.神経系の構造に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)呼吸中枢は、脊髄にある。
(2)視覚中枢は、側頭葉にある。
(3)神経活動電位の伝達速度は、有髄線維が無髄線維より速い。
(4)副交感神経の興奮は、瞳孔を散大させる。
(5)脳神経は、31対である。
(2)視覚中枢は、側頭葉にある。
(3)神経活動電位の伝達速度は、有髄線維が無髄線維より速い。
(4)副交感神経の興奮は、瞳孔を散大させる。
(5)脳神経は、31対である。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。呼吸中枢は延髄にある。
延髄には生命維持に欠かせない中枢が存在している。
(2)誤り。視覚中枢は、大脳皮質の後頭葉にある。
側頭葉には、視覚中枢や感覚性言語中枢(ウェルニッケ中枢)などがある。
(3)正しい。延髄に覆われている有髄線維は、電位は脊鞘(ランビエ絞輪部)を飛び飛びに伝導するため、
髄鞘のない無髄線維よりも伝導速度が速い。
(4)誤り。副交感神経の興奮は瞳孔を収縮させる。
交感神経の興奮が瞳孔を散大させる。
(5)誤り。脳神経は左右12対である。
左右31対あるのは脊髄神経である。
Q2.神経疾患に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)くも膜下出血は、脳実質内の出血である。
(2)ラクナ梗塞(穿通枝梗塞)は、太い血管に生じる脳梗塞である。
(3)アテローム血栓性脳梗塞は、細動脈の変性によって生じる。
(4)ウェルニッケ脳症は、ビタミンB12欠乏でみられる。
(5)パーキンソン病では、脳内のドーパミンが欠乏している。
(2)ラクナ梗塞(穿通枝梗塞)は、太い血管に生じる脳梗塞である。
(3)アテローム血栓性脳梗塞は、細動脈の変性によって生じる。
(4)ウェルニッケ脳症は、ビタミンB12欠乏でみられる。
(5)パーキンソン病では、脳内のドーパミンが欠乏している。
【解説】…正答(5)
(1)誤り。くも膜下出血はくも膜下腔の出血である。
脳実質内の出血は脳内出血という。
(2)誤り。ラクナ梗塞は細い血管に生じる脳梗塞である。
穿通枝とは、脳主幹動脈から分岐した細い血管のことである。
(3)誤り、アテローム血栓性脳梗塞は、比較的太い動脈のアテローム硬化によって生じる。
(4)誤り。ウェルニッケ脳症はビタミンB1欠乏でみられる。
(5)正しい。ドーパミンは中脳の黒色で産生され、大脳基底核の線条体に分泌される。
パーキンソン病では、中脳黒質のドーパミン神経細胞が脱落する。
2017年10月04日
21神経系【問題】
それでは、「神経系」から二問出題します。
次回、解説します。
Q1.神経系の構造に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)呼吸中枢は、脊髄にある。
(2)視覚中枢は、側頭葉にある。
(3)神経活動電位の伝達速度は、有髄線維が無髄線維より速い。
(4)副交感神経の興奮は、瞳孔を散大させる。
(5)脳神経は、31対である。
(2)視覚中枢は、側頭葉にある。
(3)神経活動電位の伝達速度は、有髄線維が無髄線維より速い。
(4)副交感神経の興奮は、瞳孔を散大させる。
(5)脳神経は、31対である。
Q2.神経疾患に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)くも膜下出血は、脳実質内の出血である。
(2)ラクナ梗塞(穿通枝梗塞)は、太い血管に生じる脳梗塞である。
(3)アテローム血栓性脳梗塞は、細動脈の変性によって生じる。
(4)ウェルニッケ脳症は、ビタミンB12欠乏でみられる。
(5)パーキンソン病では、脳内のドーパミンが欠乏している。
(2)ラクナ梗塞(穿通枝梗塞)は、太い血管に生じる脳梗塞である。
(3)アテローム血栓性脳梗塞は、細動脈の変性によって生じる。
(4)ウェルニッケ脳症は、ビタミンB12欠乏でみられる。
(5)パーキンソン病では、脳内のドーパミンが欠乏している。
次回、解説します。
2017年10月03日
21神経系【ポイント】
本日は、「神経系」についてお話します。
【神経系】
神経系は、大きく中枢神経と末梢神経からなり、
視覚や触覚などの刺激は末梢神経を通して中枢神経に伝達されます。
末梢神経は12対の脳神経と31対の脊髄神経からなります。
【中枢神経系】
脳は延髄・橋・小脳・中脳・間脳・大脳からなります。
延髄・橋・中脳の3つを合わせて、脳幹といいます。
【末梢神経系】
〇脳神経
脳から直接出入りする末梢神経を脳神経といい、左右12対あります。
脊髄から出入りする末梢神経を脊髄神経といい左右31対あります。
【脳内神経伝達物質】
神経伝達物質の多くの種類があり、アセチルコリン、アミノ酸、モノアミン、ペプチド、
プリン誘導体に大別できます。
【自律神経】
自律神経は交感神経と副交感神経からなり、その中枢は間脳の視床下部にあります。
【感覚器】
・味覚
舌の表面には、舌乳頭と呼ぶ突起が多数あり、その上皮内に味蕾があります。
味蕾の中に味細胞があり、ここで生じた味覚は大脳の味覚野へと伝えられます。
舌の前方2/3の味覚は顔面神経の、舌の後方1/3の味覚は舌咽神経の支配を受けます。
・嗅覚
・視覚
【脳血管疾患の分類】
脳血管疾患は血管の破綻(出血性)と血管の閉塞(閉塞性)に分けられます。
更に出血性はくも膜下出血と脳出血に分けられ、梗塞性は脳梗塞です。
【くも膜下出血】
くも膜下腔に出血した病態の総称をくも膜下出血と言い、脳血管疾患の約10%を占めます。
脳動脈瘤の破綻によっておこるものが大半を占めます。
突然の激しい頭痛、嘔気、嘔吐、意識消失を認めます。
【脳内出血】
脳の血管が破綻し、脳実質内の出血を起こしたもので、脳血管疾患の約20〜30%を占めます。
再発予防とリハビリテーションが重要です。
【脳梗塞】
脳血管が閉塞することによって、灌流領域の脳組織が壊死に陥るもので、脳血管疾患の約60%を占めます。
【一過性脳虚血発作(TIA)】
局所の脳虚血や網膜虚血による短時間持続する局所神経症状発作であり、
その自足は通常1時間未満であり、画像上、急性脳梗塞を示す証拠がないものと定義されます。
【認知症】
脳の後天的な器質性病変により生じるもので、正常な老化の範囲を超え、
広い範囲の知能低下をきたし、社会生活を送る上で大きな困難を生じる疾患です。
アルツハイマー型認知症、前頭側頭型認知症、レヴィ小体型認知症などがあります。
【パーキンソン病】
脳内のドーパミンが欠乏することで、全身に運動の指令がうまく伝わらず、
体の動きが不自由になる神経変性疾患のことです。
L-ドーパを含む薬剤の投与が有効です。
【アルコール依存症】
アルコールに対する精神的依存と、身体依存がみられるものをいいます。
次回、問題を出題します。
【神経系】
神経系は、大きく中枢神経と末梢神経からなり、
視覚や触覚などの刺激は末梢神経を通して中枢神経に伝達されます。
末梢神経は12対の脳神経と31対の脊髄神経からなります。
【中枢神経系】
脳は延髄・橋・小脳・中脳・間脳・大脳からなります。
延髄・橋・中脳の3つを合わせて、脳幹といいます。
【末梢神経系】
〇脳神経
脳から直接出入りする末梢神経を脳神経といい、左右12対あります。
脊髄から出入りする末梢神経を脊髄神経といい左右31対あります。
【脳内神経伝達物質】
神経伝達物質の多くの種類があり、アセチルコリン、アミノ酸、モノアミン、ペプチド、
プリン誘導体に大別できます。
【自律神経】
自律神経は交感神経と副交感神経からなり、その中枢は間脳の視床下部にあります。
【感覚器】
・味覚
舌の表面には、舌乳頭と呼ぶ突起が多数あり、その上皮内に味蕾があります。
味蕾の中に味細胞があり、ここで生じた味覚は大脳の味覚野へと伝えられます。
舌の前方2/3の味覚は顔面神経の、舌の後方1/3の味覚は舌咽神経の支配を受けます。
・嗅覚
・視覚
【脳血管疾患の分類】
脳血管疾患は血管の破綻(出血性)と血管の閉塞(閉塞性)に分けられます。
更に出血性はくも膜下出血と脳出血に分けられ、梗塞性は脳梗塞です。
【くも膜下出血】
くも膜下腔に出血した病態の総称をくも膜下出血と言い、脳血管疾患の約10%を占めます。
脳動脈瘤の破綻によっておこるものが大半を占めます。
突然の激しい頭痛、嘔気、嘔吐、意識消失を認めます。
【脳内出血】
脳の血管が破綻し、脳実質内の出血を起こしたもので、脳血管疾患の約20〜30%を占めます。
再発予防とリハビリテーションが重要です。
【脳梗塞】
脳血管が閉塞することによって、灌流領域の脳組織が壊死に陥るもので、脳血管疾患の約60%を占めます。
【一過性脳虚血発作(TIA)】
局所の脳虚血や網膜虚血による短時間持続する局所神経症状発作であり、
その自足は通常1時間未満であり、画像上、急性脳梗塞を示す証拠がないものと定義されます。
【認知症】
脳の後天的な器質性病変により生じるもので、正常な老化の範囲を超え、
広い範囲の知能低下をきたし、社会生活を送る上で大きな困難を生じる疾患です。
アルツハイマー型認知症、前頭側頭型認知症、レヴィ小体型認知症などがあります。
【パーキンソン病】
脳内のドーパミンが欠乏することで、全身に運動の指令がうまく伝わらず、
体の動きが不自由になる神経変性疾患のことです。
L-ドーパを含む薬剤の投与が有効です。
【アルコール依存症】
アルコールに対する精神的依存と、身体依存がみられるものをいいます。
次回、問題を出題します。
2017年10月02日
S内分泌系【解説】
それでは、「内分泌系」の問題の解説です。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。オキシトシンは、下垂体の後葉から分泌される。
(2)誤り。副甲状腺ホルモンは、血中のカルシウム濃度を上昇させる。
血中カルシウム濃度を低下させるのは甲状腺の傍濾胞細胞から分泌されるカルシトニンである。
(3)正しい。アルドステロンはナトリウムの再吸収を促進し、カリウムの排泄を促進する。
(4)誤り。アドレナリンは副腎髄質ホルモンである。
(5)誤り。エストロゲンは破骨細胞の活性を抑えて、骨吸収を抑制する。
【解説】…正答(2)・(5)
(1)誤り。トリヨードチロニン(T3)は甲状腺ホルモンであるから、
甲状腺機能が低下した病態ではこの分泌が低下し、血清FT3値は低下する。
(2)正しい。甲状腺ホルモンは、下垂体後葉から分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)により
分泌が促進される。
このため、甲状腺ホルモンの分泌が低下するとTSHの分泌が促進するので、血清TSH値が上昇する。
(3)誤り。甲状腺ホルモンには血清総コレステロール値を低下させる作用がある。
このため、甲状腺ホルモンの分泌が低下するとその作用が弱まり、
血清総コレステロール値は上昇する。
(4)誤り。基礎代謝が低下するため、エネルギー必要量が減少する。
(5)正しい。脈拍数が減少して徐脈となる。
Q1.ホルモンに関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)オキシトシンは、下垂体の前葉から分泌される。
(2)副甲状腺ホルモン(PTH)は、血中のカルシウム濃度を低下させる。
(3)アルドステロンは、尿へのカリウム排泄を増加する。
(4)アドレナリンは、副腎皮質ホルモンの1つである。
(5)エストロゲンは、骨吸収を促進する。
(2)副甲状腺ホルモン(PTH)は、血中のカルシウム濃度を低下させる。
(3)アルドステロンは、尿へのカリウム排泄を増加する。
(4)アドレナリンは、副腎皮質ホルモンの1つである。
(5)エストロゲンは、骨吸収を促進する。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。オキシトシンは、下垂体の後葉から分泌される。
(2)誤り。副甲状腺ホルモンは、血中のカルシウム濃度を上昇させる。
血中カルシウム濃度を低下させるのは甲状腺の傍濾胞細胞から分泌されるカルシトニンである。
(3)正しい。アルドステロンはナトリウムの再吸収を促進し、カリウムの排泄を促進する。
(4)誤り。アドレナリンは副腎髄質ホルモンである。
(5)誤り。エストロゲンは破骨細胞の活性を抑えて、骨吸収を抑制する。
Q2.原発性甲状腺機能低下症に関する記述である。
正しいのはどれか。2つ選べ。
正しいのはどれか。2つ選べ。
(1)血清遊離トリヨードチロニン(FT3)値が上昇する。
(2)血清甲状腺刺激ホルモン(TSH)値が上昇する。
(3)血清総コレステロール値が低下する。
(4)エネルギー必要量が増加する。
(5)脈拍数が減少する。
(2)血清甲状腺刺激ホルモン(TSH)値が上昇する。
(3)血清総コレステロール値が低下する。
(4)エネルギー必要量が増加する。
(5)脈拍数が減少する。
【解説】…正答(2)・(5)
(1)誤り。トリヨードチロニン(T3)は甲状腺ホルモンであるから、
甲状腺機能が低下した病態ではこの分泌が低下し、血清FT3値は低下する。
(2)正しい。甲状腺ホルモンは、下垂体後葉から分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)により
分泌が促進される。
このため、甲状腺ホルモンの分泌が低下するとTSHの分泌が促進するので、血清TSH値が上昇する。
(3)誤り。甲状腺ホルモンには血清総コレステロール値を低下させる作用がある。
このため、甲状腺ホルモンの分泌が低下するとその作用が弱まり、
血清総コレステロール値は上昇する。
(4)誤り。基礎代謝が低下するため、エネルギー必要量が減少する。
(5)正しい。脈拍数が減少して徐脈となる。
2017年10月01日
今月(10月)の目標
管理栄養士国家試験まであと5ヵ月となりました。
来年から国家試験は3月上旬に変更になりますので、
早めの勉強スタートが合格へのカギとなります。
独学で管理栄養士国家試験に臨むのであれば、
勉強期間は最低でも半年は必要です。
今もまだエンジンがかかっていないという方は、
今月からはしっかりエンジンをかけて勉強を進めていきましょう。
独学だと勉強の進捗についても自分で全て管理していかなくてはいけないので、
厳密なスケジュールを立てることが非常に重要になっていきます。
以前もご紹介しているとおり、勉強のスケジューリングは下記をオススメします。
【今月(10月中)に行いたいこと】
@2〜3番の勉強を進め、今月中に大まかな内容を理解する。
2〜3番の分からないところを明らかにする。
A3番の過去問題を解いてみる。
(問題を解く中でイメージを掴む)
B余裕があれば、1番を復習する。
※このブログでも8月から実際の問題を掲載しています。
実際に解いてみましょう。
【解説】と【ポイント】も熟読してくださいね。
独学だと分からないことばかりですよね。
私もそうでした。
勉強の進め方について分からないことがあれば、何でもコメント下さいね。
来年から国家試験は3月上旬に変更になりますので、
早めの勉強スタートが合格へのカギとなります。
独学で管理栄養士国家試験に臨むのであれば、
勉強期間は最低でも半年は必要です。
今もまだエンジンがかかっていないという方は、
今月からはしっかりエンジンをかけて勉強を進めていきましょう。
独学だと勉強の進捗についても自分で全て管理していかなくてはいけないので、
厳密なスケジュールを立てることが非常に重要になっていきます。
以前もご紹介しているとおり、勉強のスケジューリングは下記をオススメします。
【勉強の順番】
1番:A「人体・疾病」、C「基礎栄養学」、F「臨床栄養学」 合計69問(34.5%)
2番:@「社会・環境と健康」、G「公衆栄養学」 合計35問(17.5%)
3番:B「食べ物と健康」 合計25問(12.5%)
4番:D「応用栄養学」、E「栄養教育論」H「給食経営管理論」 合計51問(25.5%) ※どの順でも可
【勉強にかける時間】
1番に1か月、2番に半月、3番に半月、4番に1か月
1〜4番を3か月間で行い、分からないところや弱点を明らかにする。
残りの3か月で過去問題や模試などの問題を徹底的に解きまくる。
1番:A「人体・疾病」、C「基礎栄養学」、F「臨床栄養学」 合計69問(34.5%)
2番:@「社会・環境と健康」、G「公衆栄養学」 合計35問(17.5%)
3番:B「食べ物と健康」 合計25問(12.5%)
4番:D「応用栄養学」、E「栄養教育論」H「給食経営管理論」 合計51問(25.5%) ※どの順でも可
【勉強にかける時間】
1番に1か月、2番に半月、3番に半月、4番に1か月
1〜4番を3か月間で行い、分からないところや弱点を明らかにする。
残りの3か月で過去問題や模試などの問題を徹底的に解きまくる。
【今月(10月中)に行いたいこと】
@2〜3番の勉強を進め、今月中に大まかな内容を理解する。
2〜3番の分からないところを明らかにする。
A3番の過去問題を解いてみる。
(問題を解く中でイメージを掴む)
B余裕があれば、1番を復習する。
※このブログでも8月から実際の問題を掲載しています。
実際に解いてみましょう。
【解説】と【ポイント】も熟読してくださいね。
独学だと分からないことばかりですよね。
私もそうでした。
勉強の進め方について分からないことがあれば、何でもコメント下さいね。
2017年09月30日
S内分泌系【問題】
それでは、「内分泌系」から二問出題します。
次回、解説します。
Q1.ホルモンに関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)オキシトシンは、下垂体の前葉から分泌される。
(2)副甲状腺ホルモン(PTH)は、血中のカルシウム濃度を低下させる。
(3)アルドステロンは、尿へのカリウム排泄を増加する。
(4)アドレナリンは、副腎皮質ホルモンの1つである。
(5)エストロゲンは、骨吸収を促進する。
(2)副甲状腺ホルモン(PTH)は、血中のカルシウム濃度を低下させる。
(3)アルドステロンは、尿へのカリウム排泄を増加する。
(4)アドレナリンは、副腎皮質ホルモンの1つである。
(5)エストロゲンは、骨吸収を促進する。
Q2.原発性甲状腺機能低下症に関する記述である。
正しいのはどれか。2つ選べ。
正しいのはどれか。2つ選べ。
(1)血清遊離トリヨードチロニン(FT3)値が上昇する。
(2)血清甲状腺刺激ホルモン(TSH)値が上昇する。
(3)血清総コレステロール値が低下する。
(4)エネルギー必要量が増加する。
(5)脈拍数が減少する。
(2)血清甲状腺刺激ホルモン(TSH)値が上昇する。
(3)血清総コレステロール値が低下する。
(4)エネルギー必要量が増加する。
(5)脈拍数が減少する。
次回、解説します。
2017年09月29日
S内分泌系【ポイント】
本日は、「内分泌系」についてお話します。
【ホルモンの作用】
ホルモンとは、内分泌腺で産生され、血液・体液中に直接放出される化学物質です。
ホルモンにはさまざまな種類があり、ストレスや体液量・血圧・血糖値などの変化を刺激因子として、
必要なホルモンの分泌が行われます。
ホルモン分泌の調整方法にはさまざまなものがありますが、
中でも最も主要なものは、フィードバックによる調整です(フィードバック機構)。
【主な内分泌系とホルモン】
【下垂体疾患】
〇先端巨大症
一般に成長期以降に、下垂体前葉の成長ホルモン産生下垂体腫瘍により、
成長ホルモンが過剰に分泌されて起こります。
〇クッシング病(ACTH産生腫瘍)
下垂体前葉の副腎皮質刺激ホルモンの産生下垂体腫瘍により、
ACTHが過剰に分泌されて起こります。
〇尿崩症
下垂体後葉からのバソプレシンの分泌低下により起こります。
〇抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
異所性ADH産生腫瘍や脳腫瘍、東部外傷などにより、下垂体後葉からのバソプレシンが
過剰に分泌されて起こります。
【甲状腺疾患】
〇バセドウ病(甲状腺機能亢進症)
甲状腺の自己面積疾患で、甲状腺ホルモンの過剰分泌により起こります。
〇慢性甲状腺炎(橋本病)
甲状腺の自己免疫疾患で、びまん性の甲状腺肥大がみられます。
〇粘液水腫(後天性甲状腺機能低下症)
後天的な甲状腺機能低下により起こります。
〇甲状腺機能亢進症と低下症の症状
【副甲状腺疾患】
〇原発性副甲状腺機能亢進症
副甲状腺の過形成、腺腫、がんにより副甲状腺ホルモンが過剰に分泌されておこります。
血中カルシウム濃度が上昇し、高カルシウム血症をきたします。
〇特発性副甲状腺機能低下症
副甲状腺ホルモンの分泌不全もしくは作用不全により起こります。
血中カルシウム濃度が低下し、低カルシウム血症、高リン血症をきたします。
【副腎疾患】
〇原発性アルドステロン症
副腎皮質腺腫や過形成などにより、副腎皮質からミネラルコルチコイドが過剰に分泌されておこります。
高血圧、高ナトリウム血症、低カリウム血症、低レニン血症、代謝性アルカローシスが起こります。
〇クッシング症候群
副腎皮質ホルモンのうち、グルココルチコイドが慢性的に過剰に分泌されて起こります。
〇アジソン病
自己免疫副腎炎、がん、結核などにより慢性的に両側の副腎皮質の機能が低下したもので、
副腎皮質からのミネラルコルチコイド及びグルココルチコイドの分泌が低下します。
〇褐色細胞腫
副腎髄質または傍大動脈交感神経節の腫瘍から、カテコールアミンの産生が増加して起こります。
次回、問題を出題します。
【ホルモンの作用】
ホルモンとは、内分泌腺で産生され、血液・体液中に直接放出される化学物質です。
ホルモンにはさまざまな種類があり、ストレスや体液量・血圧・血糖値などの変化を刺激因子として、
必要なホルモンの分泌が行われます。
ホルモン分泌の調整方法にはさまざまなものがありますが、
中でも最も主要なものは、フィードバックによる調整です(フィードバック機構)。
【主な内分泌系とホルモン】
【下垂体疾患】
〇先端巨大症
一般に成長期以降に、下垂体前葉の成長ホルモン産生下垂体腫瘍により、
成長ホルモンが過剰に分泌されて起こります。
〇クッシング病(ACTH産生腫瘍)
下垂体前葉の副腎皮質刺激ホルモンの産生下垂体腫瘍により、
ACTHが過剰に分泌されて起こります。
〇尿崩症
下垂体後葉からのバソプレシンの分泌低下により起こります。
〇抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
異所性ADH産生腫瘍や脳腫瘍、東部外傷などにより、下垂体後葉からのバソプレシンが
過剰に分泌されて起こります。
【甲状腺疾患】
〇バセドウ病(甲状腺機能亢進症)
甲状腺の自己面積疾患で、甲状腺ホルモンの過剰分泌により起こります。
〇慢性甲状腺炎(橋本病)
甲状腺の自己免疫疾患で、びまん性の甲状腺肥大がみられます。
〇粘液水腫(後天性甲状腺機能低下症)
後天的な甲状腺機能低下により起こります。
〇甲状腺機能亢進症と低下症の症状
【副甲状腺疾患】
〇原発性副甲状腺機能亢進症
副甲状腺の過形成、腺腫、がんにより副甲状腺ホルモンが過剰に分泌されておこります。
血中カルシウム濃度が上昇し、高カルシウム血症をきたします。
〇特発性副甲状腺機能低下症
副甲状腺ホルモンの分泌不全もしくは作用不全により起こります。
血中カルシウム濃度が低下し、低カルシウム血症、高リン血症をきたします。
【副腎疾患】
〇原発性アルドステロン症
副腎皮質腺腫や過形成などにより、副腎皮質からミネラルコルチコイドが過剰に分泌されておこります。
高血圧、高ナトリウム血症、低カリウム血症、低レニン血症、代謝性アルカローシスが起こります。
〇クッシング症候群
副腎皮質ホルモンのうち、グルココルチコイドが慢性的に過剰に分泌されて起こります。
〇アジソン病
自己免疫副腎炎、がん、結核などにより慢性的に両側の副腎皮質の機能が低下したもので、
副腎皮質からのミネラルコルチコイド及びグルココルチコイドの分泌が低下します。
〇褐色細胞腫
副腎髄質または傍大動脈交感神経節の腫瘍から、カテコールアミンの産生が増加して起こります。
次回、問題を出題します。
2017年09月28日
R腎・尿路系【解説】
それでは、「腎・尿路系」から四問出題します。
【解説】…正答(5)
(1)誤り。レニンは腎臓の傍糸球体装置から分泌される。
(2)誤り。活性型ビタミンDの産生を促進するのは、副甲状腺ホルモンである。
副甲状腺ホルモンはパラソルモンと呼ばれ、血中カルシウム濃度を上昇させる働きがある。
(3)誤り。eGFRの計算には、活性クレアチニン値と年齢を用いる。
(4)誤り。慢性腎不全では、エリスロポエチンの産生が減少する。
エリスロポエチンは赤血球産生を促進する働きがある。
したがって、慢性腎不全では貧血が起こる。
(5)正しい。バソプレシン分泌が低下すると、集合管での水の再吸収が低下し、低張尿となる。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。小児の急性糸球体腎炎は、多くがA群β溶血性連鎖球菌感染に続発する。
(2)誤り。高血圧は、ネフローゼ症候群の診断基準には含まれていない。
ネフローゼ症候群の診断基準は、@たんぱく尿、A低アルブミン血症、B浮腫、C脂質異常症であり、
@とAの両所見を認めることが診断の必須条件である。
(3)正しい。透析アミロイドーシスは、アミロイド構成たんぱくが全身諸臓器に沈着して起こる。
(4)誤り。尿路結石は、シュウ酸カルシウム結石が最も多い。
(5)誤り。大量出血では、腎前性急性腎不全ときたす。
腎後性急性腎不全は、尿路の閉塞や外部からの圧迫により起こる。
【解説】…正答(5)
(1)・(2)誤り。カリウムとリン酸は本来尿中に排泄されるが、腎不全で欠尿になると、
血中に増加する。
このため、高カリウム血症、高リン血症がみられる。
(3)誤り。通常BUN/Cr比は10である。
BUNは食事でのたんぱく質摂取量の増加に伴い上昇する。
これらの比が10〜15に保たれるようにすることが、たんぱく質摂取の目安となる。
(4)誤り。低たんぱく質食とする。
CKDのステージ分類に応じた摂取量とする。
(5)正しい。エネルギー不足になると体たんぱく質が崩壊し、BUNが増加するため、
十分なエネルギー摂取量が必要である。
【解説】…正答(1)
(1)正しい。
(2)誤り。腹膜透析、血液透析ともに、たんぱく質を0.9〜1.2g/s標準体重/日とする。
(3)誤り。血液透析では、カリウムを2,000r/日以下に制限する。
(4)誤り。血液透析では、食塩を6g/日未満とする。
(5)誤り。血液透析、腹膜透析ともに、リンを「たんぱく質(g)×15」r/日以下とする。
Q1.腎臓の機能に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)腎臓の近位尿細管より、レニンが分泌される。
(2)甲状腺ホルモンにより、活性型ビタミンDの産生が促進される。
(3)推算糸球体濾過量(eGFR)の計算には、血清尿素窒素値を用いる。
(4)慢性腎不全では、エリスロポエチンの産生が亢進する。
(5)バソプレシン分泌が低下すると、低張尿となる。
(2)甲状腺ホルモンにより、活性型ビタミンDの産生が促進される。
(3)推算糸球体濾過量(eGFR)の計算には、血清尿素窒素値を用いる。
(4)慢性腎不全では、エリスロポエチンの産生が亢進する。
(5)バソプレシン分泌が低下すると、低張尿となる。
【解説】…正答(5)
(1)誤り。レニンは腎臓の傍糸球体装置から分泌される。
(2)誤り。活性型ビタミンDの産生を促進するのは、副甲状腺ホルモンである。
副甲状腺ホルモンはパラソルモンと呼ばれ、血中カルシウム濃度を上昇させる働きがある。
(3)誤り。eGFRの計算には、活性クレアチニン値と年齢を用いる。
(4)誤り。慢性腎不全では、エリスロポエチンの産生が減少する。
エリスロポエチンは赤血球産生を促進する働きがある。
したがって、慢性腎不全では貧血が起こる。
(5)正しい。バソプレシン分泌が低下すると、集合管での水の再吸収が低下し、低張尿となる。
Q2.腎・尿路疾患に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)小児の急性糸球体腎炎は、半数以上が黄色ブドウ球菌感染に続発する。
(2)高血圧は、ネフローゼ症候群の診断基準の1つである。
(3)血液透析の合併症に、アミロイドーシスがある。
(4)尿路結石は、尿酸結石が最も多い。
(5)大量出血により、腎後性急性腎不全をきたす。
(2)高血圧は、ネフローゼ症候群の診断基準の1つである。
(3)血液透析の合併症に、アミロイドーシスがある。
(4)尿路結石は、尿酸結石が最も多い。
(5)大量出血により、腎後性急性腎不全をきたす。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。小児の急性糸球体腎炎は、多くがA群β溶血性連鎖球菌感染に続発する。
(2)誤り。高血圧は、ネフローゼ症候群の診断基準には含まれていない。
ネフローゼ症候群の診断基準は、@たんぱく尿、A低アルブミン血症、B浮腫、C脂質異常症であり、
@とAの両所見を認めることが診断の必須条件である。
(3)正しい。透析アミロイドーシスは、アミロイド構成たんぱくが全身諸臓器に沈着して起こる。
(4)誤り。尿路結石は、シュウ酸カルシウム結石が最も多い。
(5)誤り。大量出血では、腎前性急性腎不全ときたす。
腎後性急性腎不全は、尿路の閉塞や外部からの圧迫により起こる。
Q3.慢性腎不全に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)低カリウム血症がみられる。
(2)低リン血症がみられる。
(3)血中尿素窒素・クレアチニン比は20以上を治療目標とする。
(4)たんぱく質摂取量は1.2g/s標準体重/日とする。
(5)エネルギー必要量を充足させる。
(2)低リン血症がみられる。
(3)血中尿素窒素・クレアチニン比は20以上を治療目標とする。
(4)たんぱく質摂取量は1.2g/s標準体重/日とする。
(5)エネルギー必要量を充足させる。
【解説】…正答(5)
(1)・(2)誤り。カリウムとリン酸は本来尿中に排泄されるが、腎不全で欠尿になると、
血中に増加する。
このため、高カリウム血症、高リン血症がみられる。
(3)誤り。通常BUN/Cr比は10である。
BUNは食事でのたんぱく質摂取量の増加に伴い上昇する。
これらの比が10〜15に保たれるようにすることが、たんぱく質摂取の目安となる。
(4)誤り。低たんぱく質食とする。
CKDのステージ分類に応じた摂取量とする。
(5)正しい。エネルギー不足になると体たんぱく質が崩壊し、BUNが増加するため、
十分なエネルギー摂取量が必要である。
Q4.透析を受けている患者の食事療法に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)腹膜透析では、摂取するエネルギー量は透析液から吸収されるエネルギー量を差し引いて求める。
(2)腹膜透析では、たんぱく質を0.5g/s標準体重/日とする。
(3)血液透析では、カリウムを制限しない。
(4)血液透析では、食塩を0.3g/sドライウエイト/日とする。
(5)血液透析では、リンを1,200r/日以上とする。
(2)腹膜透析では、たんぱく質を0.5g/s標準体重/日とする。
(3)血液透析では、カリウムを制限しない。
(4)血液透析では、食塩を0.3g/sドライウエイト/日とする。
(5)血液透析では、リンを1,200r/日以上とする。
【解説】…正答(1)
(1)正しい。
(2)誤り。腹膜透析、血液透析ともに、たんぱく質を0.9〜1.2g/s標準体重/日とする。
(3)誤り。血液透析では、カリウムを2,000r/日以下に制限する。
(4)誤り。血液透析では、食塩を6g/日未満とする。
(5)誤り。血液透析、腹膜透析ともに、リンを「たんぱく質(g)×15」r/日以下とする。