「世の中に紹介されている情報の9割は大企業のもの。大企業経営者でないあなたは、それをあなたのビジネスに適用してもムダである」(竹田陽一『小さな会社・儲けのルール』フォレスト出版 30頁)
手厳しいですが、その通りですね。
「日本経済新聞」等で大きな経済の流れを理解することは必要でしょう。
しかし、「日本経済新聞」等の情報は大企業中心であり、中小企業関係者がビジネスに活用するにはあまり役には立ちません。
「日本経済新聞」を読んでいて、大企業関係者でもないため、ビジネスに関しては役に立ちそうもないなと疑問に思っていましたが、これほどまでにはっきり言っていただくとすっきりします。
「日本経済新聞」は、経済全般を理解するためや株式投資のために読むものだと目的をはっきりさせれば意味があります。
自分のビジネスに関連する情報は、自らが努力して見つけることですね。
本書においては、「時間」に関しても興味深い指摘をされています。
「凡人は、長時間労働しないと、何事も成し遂げることができません」(同書 256頁)
これもはっきりしたもの言いです。すっきりしますね。
著者によると、1日の労働時間を7時間とした場合、人の2倍働くには、7時間の2倍ではなく、√2をかけて、約10時間働けばよいといいます。
実際は、1日の労働時間は8時間でしょうから8時間で計算してみましょう。
人の2倍働く場合、8時間×√2=約11時間
人の3倍働く場合、8時間×√3=約14時間
人の4倍働く場合、8時間×√4= 16時間
人の2倍、3倍働くといっても、24時間を超えるわけでもなく、できないことはありません。
「普通の人が、人にできないものを身につけるには1万時間は必要でしょう」(同書 257頁)とも指摘します。
ある一定の時間は必要ということですね。
それも長時間です。冷静に考えれば、何かを身に付ける際、短時間でできるわけはありません。
当たり前のことを当たり前に理解することですね。
最低限の努力をした上で、効率は生きてくることでしょう。