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2011年12月29日

十界論(生命の状態)

仏教において、生命の状態を10種類に分類したのが十界論です。

自分の生命状態がどのような状態かを把握する際に参考になる知見です。

自分自身を客観視することができます。

@ 地獄界 何事に対しても苦しむ最低の生命状態です。

怒りの状態に囚われているという特徴があります。

A 餓鬼界 欲望にまみれており、その欲望が満たされていない生命状態です。

人のものをむやみに欲しがるという特徴があります。

B 畜生界 獣と同レベルの本能のままの生命状態です。

何が正しいか間違っているかの判断ができず、強い者には媚び諂い、弱い者をいじめるという特徴があります。

C 修羅界 争いや競争を好み、勝とう勝とうと焦っている生命状態です。

勝ち負けにこだわりすぎ、表面を繕うことことに熱心で、心がひん曲がっているという特徴があります。

D 人界 通常の穏やかな生命状態です。

物事の判断が正しくできるという特徴があります。

E 天界 欲望が満たされ喜んでいる生命状態です。

ただし、その喜びもそう長くは続かず、ほどなくして消えてしまうという特徴があります。

F 声聞界 物事を聴き理解する学識のある生命状態です。

知識人、学者、評論家、文化人と言われるような人々をイメージすると理解しやすいでしょう。

G 縁覚界 感覚が優れ、縁によって独自に道を切り開いていける生命状態です。

画家、音楽家などの芸術家や、プロスポーツ選手などのアスリートなどの人々をイメージすると理解しやすいでしょう。

H 菩薩界 自らを磨きながら、人のため、社会のために貢献しようとする生命状態です。

家族のために家事等を行う主婦などの人々や社会において仕事をしている人々が該当するといえるでしょう。

I 仏界 最高、完全な悟りの生命状態です。

どのような状況であっても自由自在であり、強運をも兼ね備えた状態といえるでしょう。

仏教ですから目指すべき状態は仏界ですが、なかなか仏界に至るというのは難しいものです。

また、仏界だけに囚われるのではなく、十界すべての生命状態を活かしていくという姿勢の方が重要です。

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posted by lawful at 16:34| 十界論

2011年12月26日

自分の心

一番厄介なのは、他人ではなく自分です。

他人は、所詮、他人であり、その人はその人で心配しなくても生きていきます。

心配しなければならないのは、自分自身です。

その中でも自分の心が問題です。

稲盛和夫「敬天愛人 西郷南洲遺訓と我が経営」最終講 希望
「心というものは、よくもまあ、これほどまでに勝手に動くものかと驚くほどです。自分の心を自在にコントロールするためには、やはり鍛錬が必要なのです」(「日経ビジネス」2005年12月26日号・2006年1月2日号145頁)

人間の悩みのほとんどは、自分の心から発しているといえるでしょう。

この自分の心を上手に制御できれば、自分自身の問題のほとんどは解決するように思われます。

しかし、この自分の心が暴れだすとどうしようもなくなります。

自分で自分を苦しめ、自分で自分を振り回し始めます。

他人が入る隙間すらありません。

自分自身の問題を、他人のせい、社会のせいにしたところで、所詮は自分の問題ですから自分に戻ってきます。

それも100パーセント戻ってきます。

言い訳が許されません。

口では言い訳が言えても、所詮は口だけの話です。

実質的には自分の問題から逃れることはできません。

潔くなければならないのは、このためです。

13回にわたって、稲盛和夫氏の連載を通しながら、自分自身の生き方、自分の心に関して学んできました。

これからはより一層、学びを深めながら、日々の生活において学んだことを生かしていきたいと思います。

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posted by lawful at 20:52| 敬天愛人

2011年12月25日

『世界一シンプルなバフェットの投資』

ウォーレン・バフェットは、優れた投資家として有名です。

バフェットは、どのような投資をしているのでしょうか。

「バフェットが企業を買うときは主に四つの点を見る。

@ 自分が理解できる企業

A 将来有望という長期見通しがもてる企業

B 誠実で有能な人々が経営している企業

C (企業価値と比して)極めて割安な株価になっている企業」
(ジェームズ・パードゥ『世界一シンプルなバフェットの投資』中島早苗訳 アスペクト 35頁〜36頁)

よく分からない企業の株は買わないことですね。

その他の三条件に関しては、以下のとおり、別の表現で紹介されています。

「バフェットのスイートスポットとは、将来の大きな収益が見込まれる優良企業で、有能で倫理感の強い経営者がいて、株価が割安になっているという三つの条件がそろうことだ」(同書 80頁)

このように考えると投資先の企業は限られてきます。

株価の動向はインターネット等ですぐに分かりますが、優良企業かどうか、経営者がどうかとなると、そう簡単に見分けがつきません。

優良企業かどうかに関しては、決算書等から調べる必要がありそうです。

「株を買う前に企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)を把握する
まずは決算書で財政状態やお金の流れを確認しよう。利益、売上、キャッシュフロー、貸借対照表、損益計算書―企業の長期的健全性を判断するチェック項目はたくさんある」(同書 40頁)

地道に企業の決算書を読み込むことですね。

株は、数字の世界の事柄ですから、決算書という数字を把握しなければなりません。

経営者がどうかに関しては、これといったいい方法は見つかりません。

日々、いろいろな情報を見聞きする中で判断するしかなさそうです。

バフェットの投資は、至ってシンプルですが、相当の努力を要求されます。

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2011年12月19日

六つの精進

稲盛和夫「敬天愛人 西郷南洲遺訓と我が経営」第12講 精進
「人が素晴らしい人生を送るために心がけるべきことは何だろうかと私なりに考えて、簡潔に整理したものがあります。それが「六つの精進」です。
一、 誰にも負けない努力をする

二、 謙虚にして驕らず

三、 毎日の反省
   (利己の反省、利己の払拭)

四、 生きていることに感謝する
   (幸せを感じる心は、
   足るを知る心から生まれる)

五、 善行、利他行を積む

六、 感性的な悩みをしない

(「日経ビジネス」2005年12月19日号103頁)

まずは、「努力」ですね。

「努力」ですべてが解決するわけではありませんが、「努力」がないところには、何の解決もありません。

人生がうまくいかない人の特徴として「努力」が足りないという共通点があるように見受けられます。

次に、「謙虚」ですが、簡単そうで難しいですね。

最初はいいのですが、人生がうまく回り始める途端、いい気になってしまうものです。

不思議ですね。

気を付けたいですね。

そして、「反省」です。

日々の反省がない場合、生活がマンネリ化し、硬直したものの考え方になってしまう危険性があります。

「反省」とは、人間にしなやかさをもたらす精神の柔軟体操といえるでしょう。

「感謝」。

これは、意外となされていない事柄のように思われます。

何となく生きている場合、不平不満ばかりで、「感謝」すべきことを忘却してしまいがちです。

心したいものです。

「善行」とは、どういうことでしょうか。

特別なことをするというのではなく、日々の自らの仕事に打ち込むことではないかと思います。

「人のためになる仕事をしたい」という言葉を聞くことがありますが、よくよく考えれば、おかしな表現と思われます。

そもそも「仕事」とは、「人のためになること」をいうと思います。

つまり、「人のためになる仕事をしたい」と言うことは「人のためになる人のためになることをしたい」と言っているようなものです。

「人のためになる」を2回も言う必要はありません。

簡単に、「仕事をしたい」と言えばよいでしょう。

結局、どのような「仕事」であれ、「仕事」をしっかり行うことが、取りも直さず「善行」といえます。

最後の「感性的な悩みをしない」というのが「六つの精進」の勘所と思われます。

「反省」はすべきですが、「感性的な悩み」はしてはいけないということです。

人生には、思い悩んでも仕方のないこと、意味もないことが多いものです。

しかし、そのような悩みに振り回されることが多いのも事実です。

どうでもよい悩みを、どうでもよい悩みであると正しく認識し、さっさと忘れてしまうことが大切です。

正しい認識をするためには、然るべき人生経験が要求されます。

漫然と生きているのでは、正しい認識に至りません。

やはり、年季、それなりの時間が必要ですね。

簡単にはいかないものです。

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2011年12月17日

ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮の第九

ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮の第九を聴きました。

1973年12月、NHK交響楽団による演奏です。

激しく力強い演奏です。

音を大きく出そうとしているせいでしょうか、やや演奏に雑な感じが見受けられます。

ただし、勢いがありますので、盛り上がりのあるいい第九となっているようです。

独唱は力強くありながらしっとりしています。

丁寧な感じですね。

また、独唱、合唱ともに日本人ということもあり、聴き取りやすいですね。

強烈な第九を求めるときにはいい第九だと思います。

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posted by lawful at 18:58| 音楽

ベルナルト・ハイティンク指揮の第九

ベルナルト・ハイティンク指揮の第九を聴きました。

1987年12月、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団による演奏です。

雑味がなく、聴きやすい第九です。

スマートな印象を与えます。

演奏、独唱、合唱ともにきれいに仕上がっています。

安心して標準的な第九を聴きたいときにはよい第九と思われます。

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オットー・クレンペラー指揮の第九

オットー・クレンペラー指揮の第九を聴きました。

1957年10月、11月、フィルハーモニア管弦楽団による演奏です。

ゆっくりしていますが聴き手を引き付ける演奏となっております。

重みのある厚みのある演奏と感じられます。

音色が心地よく、それでいて力強い第九です。

独唱、合唱ともにややゆっくりしたテンポです。

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2011年12月14日

ギュンター・ヴァント指揮の第九

ギュンター・ヴァント指揮の第九を聴きました。

1986年2月、5月、6月、北ドイツ放送交響楽団による演奏です。

すっきりしたテンポのある演奏と感じられます。

また、明るさを感じさせる雰囲気があります。

独唱、合唱とも、あっさりした感じを受けます。

全体的には、聴きやすい第九に仕上がっています。

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ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮の第九

ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮の第九を聴きました。

1965年12月、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団による演奏です。

力強く、切れのある演奏です。

心地よい重みがあります。

激しく弾けている第九といえるでしょう。

独唱には力が漲っています。

合唱も力強くしっかりした感じを与えます。

申し分のない見事な演奏です。

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posted by lawful at 20:48| 音楽

2011年12月12日

ダニエル・バレンボイム指揮の第九

ダニエル・バレンボイム指揮の第九を聴きました。

1992年12月、ベルリン・シュターツカペレによる演奏です。

スタンダードな演奏の中に重みを感じさせます。

第1楽章、第2楽章は、適度に迫力があり、第3楽章、第4楽章は、とてもやさしい風情であり、聴きやすい第九となっております。

独唱は、伸びやかさがあります。

合唱は、控えめに感じられます。

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