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2023年03月07日
『もうこれ以上、苦しまないで! 嫌いな親との離れ方』―4―
いつもありがとうございます。
自分も他人も癒して自由に生きるSAIです。
本日は、私がずっと生きづらさを感じてきた原因の一つである「親子問題」についての素晴らしい本に出会ったので
そのご紹介をさせていただこうと思います。
それはこちらです↓
【表紙】
【裏表紙】
ご説明はかなり私の主観で切り取ったものとなります。また、私自身の気持ちを整理して次に進む為の目的もあるので、偏りがあったり感情的でご不快を与えてしまうこともあるかもしれないことご了承ください。
最初は本1冊全体を1記事にまとめてご紹介しようとしたのですが長文になってしまったので、複数回に記事を分けることにしました。
今回は第4章で終わった前回の記事の続きで、第5章です。
「囲み」をしてある部分は、全て本からの引用になります。
それでは第5章です。
ご紹介中に何度か、この本は「実用性も素晴らしい」とお伝えしましたが、この第5章は今の私にとってその実用性において最も欲しかった情報とも言えます。
それは、本から引用しますと「成人した子どもが、コンプレックスを抱えた親との間に境界線を引くとき、何から始めて、どうすれば良いのか、そしてどういったところに注意すべきなのかを具体的に紹介」という内容です。
親子問題の解決には、親のコントロールを無くす必要があります。その為には親に「何をしても子どもをコントロールできない経験」をさせることで、“期待”や“執着”を終わらせる、あきらめてもらうことが大切とのことです。
その具体的な方法として「同じ態度を『4回』見せて学習させる」という説明がされています。“「正直な気持ちを伝える」と「毅然とした態度で断る」と「伝えた通りの行動を見せる」”の3つを1セットとして、それを何セットも見せる、理論上では4セット行うとのことです。親の期待が幾つもある場合、そのそれぞれについて4セットです。
それを見た親にとって1セットめは「想定内」、2セットめで「やりづらさを感じる」、3セットめは「思い通りにならない不安が強くなる」、4セットめで「拒絶そしてあきらめへ」という流れになるそうです。
〈本の199pの引用〉
このそれぞれの段階において、親の思考やどんな反応を示しうるかが詳しく書かれていて、それを知れることは私にとって少し安心の材料になりました。
でも親の期待の種類ごとにこの4セットを行っていくというのは、実際にやろうと思うとかなり精神的にしんどいとも思いました。
そして私にとってしんどさが増したのが、次にある「無視をするのは逆効果」ということについての説明です。ここに書かれていた内容は、わりと最近までの私の状況が正に説明されている感じでした。
「無視をすると親があきらめるタイミングがとても遅く」なり、きっぱり断らないと期待が高止まりし続けるそうです。
親からの連絡に応答しない、無視していれば親と関わらなくていいから、一瞬は楽になれる。でも「いつまでもあきらめない親の影に怯えながら、逃亡生活のような心理状態」で暮らす…まさに長年の私のことでした。
でも最初から無視していた訳ではありません。母親の私を信頼していない心配や、自分の価値観の押し付け、私の批判のすごい長文のメールが送られてくると、「ちゃんと読まないと」「ちゃんと返信しないと」と、前は誠意をもって全て受け止めようとしていました。
でも毎回、読むのも返信の文章を考えるのにも精神的にすごく疲れてしまい、そのような苦しくて何も生み出さず、やる気を殺がれ何もできなくなる“後遺症”も残るような時間を取られるのが「無駄でしかない」といつからか思うようになってしまいました。
メールが来ても返信しない、次第に読むこともしなくなり…本当に、精神的に少し楽になりました。でも自分の中に罪悪感が生まれ、また「いつ批判のメールや電話が来るのだろう」と不安が常にどこかにある。“無視”は、一時、仮初めの安心でしかありませんでした。
今現在、リアルタイムの私は「正直な気持ちを伝える」は少しできてきて、「断る」も少しできてきたけど毅然とではないかもしれず、自分の意思に従った「行動」はけっこうしてきました。“無視”の段階よりはやっと前進した、という感じです。
ただ「親の期待の種類」というものを考えたことがなかったので、改めて自分の状況を整理する必要があるかもしれません。
上の「親の期待や執着を終わらせる方法」の説明で、“「正直な気持ちを伝える」と「毅然とした態度で断る」と「伝えた通りの行動を見せる」”の3つを1セットとして親に見せるというお話がありました。その更に詳しい説明として「意思を伝える3つのポイント」が挙げられています。
それを引用いたしますと「1.親の言葉や態度に傷ついていることを伝える」「2.自分の考えが変わらないことを伝える」「3.自分がこれからどう行動するかを伝え、すぐに親から離れて、なるべく早く行動に移す」とのことです。
その更に具体例として「自立を反対」された場合と「結婚を反対」された場合の2つが紹介されています。
私は前者の「自立を反対」された場合が、ずっと悩み続けてきた正に欲しかった答えでした。
気持ちを伝えなければいけないのかもしれないと思ったけど、どんな伝え方をしたらちゃんと伝わるのかが分かりませんでした。「お父さんやお母さんがどう思おうと自由だけど、私が真剣に考えて決めたことをそんなふうに否定されたら傷つくよ。」と書かれていたのが、私が正に親に言いたかったことそのものでした。
次に、言葉で意思を伝える際に「親への恐怖心が強い人には手紙やメールがおすすめ」ということで、まず手紙の書き方がとても詳しく説明されています。
私は親に対して恐怖心は無いけど、とにかく口下手だし、このような核心に迫る話だと色々な感情が溢れて余計に上手く話せないので、手紙はかなりありがたいです。
より辛い親子問題で悩んで来られた方は、恐怖心もあるかもしれません。手紙ならば物理的距離をとってから安全な場所で書くこともできるし、恐怖心で混乱していた気持ちや状況を見直したり整理できるかもしれません。
手紙を書く「要素6つ」、書く際の「注意点3つ」がとても分かりやすく説明されています。「要素6つ」に向き合うだけでも、何が起きて、自分がどう傷ついたのか、自分はどうしたいか、親にやめてほしいこと、など自分の親子問題を明確に理解できる素晴らしいステップになるように思います。
恐怖心で思考がまとまらない方ほど辛いかもしれませんが、ご自身がこれから楽になれるよう挑戦してみていただきたい気がします。もし書いた手紙を渡せなくても、まず自分の状況を理解できたら少し楽になれる部分もあるかもしれません。
言葉で意思を伝える際に「親への恐怖心が強い人には手紙やメールがおすすめ」ということで、その手紙の書き方が上で説明されました。
次に、その手紙を親が否定してきた場合、メールやチャットで更に断っていく方法が「親から押しつけられた発言への返答OK・NG例」で具体的に説明されています。
そこでは“「コンプレックスを抱える親がよく子どもに言いがちな押し付け発言」の具体例とそれに対する返答の「NGの具体例」・「OKの具体例」”が8パターン紹介されています。親子問題で悩んで来られた方は実際に経験されたものがあるかもしれません。押し付けにどう対応したら良いか分からない方は、是非読んでみてください。
ここでは、「子どもの気持ちをまったく考えない非常に危険性の強い親」について説明されています。
そのように危険な親はやりがちな代表的な行動パターンがあるようです。@「親があなたの住居に押しかける」、A「親があなたの職場に連絡をしてくる」、B「親があなたの交際相手やその親に連絡して激しく批判する」の3パターンが例として紹介されています。
どのパターンでも、まず自分が正直な気持ちと考えを伝えてあることが前提として大事なようです。
その上で@をされたら、場合によっては警察への通報が必要になるようです。まず断り、自分でやれる対応をできればしてからですが、警察沙汰にしたくないからと通報が遅れると建造物侵入やストーカーのような迷惑行為にエスカレートしてしまう場合もあるそうです。状況や対処についてとても分かりやすく説明されているので、@に悩まれている方は是非読んでみてください。
@をしても子どもに会えなかった場合、親はAやBをしてくる可能性があるそうです。それが考えられる場合、勤務先の会社、交際相手やその親に自分の今までの親子関係を前もって伝え、理解しておいてもらう、そしてきっぱり断わってもらえるようにお願いしておくと良いようです。
このような対処をしても親が攻撃的な態度をやめない場合は、「弁護士から内容証明郵便で受任通知を親に送ってもらう」という方法があるそうです。自分の気持ちを伝えてきっぱり断った後に、その毅然とした態度を後押ししてもらう存在としての弁護士ならば、親はあきらめやすくなるとのことです。
ここまで、警察や弁護士にも協力してもらうことの説明がありましたが、まず自分から気持ちや考えを言葉にして伝えてあるか、がやはりとても重要なようです。それをする前に依頼してしまうと、親としては何も分からないまま第三者に介入されたことになり「もっと知りたい」という心理状態になってあきらめられなくなるそうです。
警察や弁護士の協力を考えてらっしゃる方には、この辺りの注意点もとても勉強になると思います。
親に期待や執着をやめてもらえた場合は、次に親とどのくらいの「距離感」でつきあっていくかを決めるそうです。距離感の判断基準は「親があなたの生き方をどのくらい尊重してくれるか」だそうです。
親がたとえ言葉で「あきらめた」と言っても、それは「我慢」であったり、子どもに離れて欲しくないだけで、反省していい親になったわけではないとのことです。根拠もなく信じてしまうと、また傷つけられてしまう。「言葉と行動が一致していない親と近い距離でつきあうのは危険」、「あなたが決めたことを否定することなく、全て尊重して受け入れてくれているかどうか」ということで、私にとってはまたとても興味深い説明がされていました。
距離感を縮めるのが危険なサインとして7項目が挙げられています。まだ私は親をあきらめさせられていないかもしれませんが、前よりは責められる頻度は減ってきました。その状況で今、心当たりのあるものとしては、@「まだあなたの生き方に文句を言っている」、D「否定はしないが条件を出してくる」などがありました。
私の親が「あなたが決めたことを否定することなく、全て尊重して受け入れてくれている」という状態にいつかなる、ということが正直なところ想像が難しいです。でもそうなれるまでは、距離を縮めてはいけないと分かりました。
次に、親の態度が改善されて否定や押し付けがなくなってきた場合のステップとして、親への関わり方の説明がされています。
この段階でも、今まで通りの関わり方をすると支配や依存が再発するかもしれないそうです。それを防ぐには、親に関わる時に「やるべきか」ではなく「それをやって私は幸せに感じられるのか」を考えるようにするとのことです?
これまでの記事でも少しお話ししましたが、この視点も私にとってはスピリチュアルで言われていたことに通じました。
幸せに生きるには“自分軸”で判断して行動する、その自分軸での判断というのが正に「〜べき」ではなく「自分がそれに幸せを感じるか」というものです。
子ども時代の親子関係が上手くいっていないと、その後の人生がスムーズに行きづらいと言われる。それだけでないにしても、親子関係で自分軸で生きて受け入れられるという経験を子どもの時にしていないと、社会に出てからも自分軸で生きるという感覚が分からなくなってしまうのかもしれないと思いました。
私は私一人のことに関しては「どうしたいか」で行動もしてきたけど、集団の中の自分という状況だと「どうすべきか」という思考が強く働いて、自分の感情の存在を忘れるくらい理性的になるようです。それは我慢している感じではなく、そうプログラミングされているように無意識の反応なのです。
それで人に喜ばれたり、その場が丸く収まったりするけど、自分で気づかないうちに感情に蓋をした負荷は実はあったようです。
昔、会社員時代に違う部署の上司に「君は他人を信じていない」と言われたことがありました。私は他人の可能性とかは信じたい方だと思っていましたが、「自分の意思や希望を相手に伝え、それが相手の意思に沿わないことだとしても関係が壊れない」ということは信じられなかったのだと今気づきました。
違う意見でも良好だったり普通の関係を続けて行けると思えなかった。相手の希望に合致しないと関係が崩れる、終わると恐怖していた。それくらいで相手が離れて行くと、相手を「信じていなかった」のでした。この恐怖心は現在も克服できていません。
今、私は“自分軸”で生きるトレーニング中なのですが、それは私が親子関係で体得すべきだけどできなかったものを得るトレーニングとも言えそうだと思いました。
次に「怒りを感じたら距離をとる」という説明があります。この部分は珍しく、私には全く実感がありませんでした。つまり私は、親を責めたい気持ちは無いようです。
子どもの頃の親のコントロールが酷くて、自分の大切な人生を酷く侵害された、奪われたという方は「今さら反省したって遅い!」という気持ちになるのも正しいと思います。我慢しなくて良い、自分の本当の気持ちを認めて受け止めてあげて良いと思います。ただそれにずっと囚われてしまうと、真の自由は手に入れられないそうです。
自由になるには親からの執着を断ち切るだけでなく、自分も親への執着を手放す必要があるようです。「親に怒りをぶつけることは、問題を抱えている人に、あなたの貴重な時間や精神力を捧げるばかりで、無駄使いになってしまいます」とのことです。怒りを感じたら、親からもっと離れるサインだそうです。
次は「『絶縁』するかどうかの判断基準」という説明がされています。「絶縁」するかどうかの判断基準は、親に“不信感”を持っているかどうかだそうです。
ここに書かれている「親の近くにいたら不安になるし、いつ何を言われるのかと思って安心できず、また傷つけられるのではと感じて疑ってしまうのであれば、もうすでに不信感は相当に強くなっている」という部分は、過去に私が義務感で長期連休の度に真面目に帰省していた時のことそのものでした。
今は帰省の頻度を少なくしたりして、かなり精神的に楽になりました。物理的にも心理的にも親から距離をとれている状態です。
自分の気持ちを伝えたり、少しずつは前進しているはずです。できれば「絶縁」はしたくありません。でも私が両親に「安心感」や「信頼感」を持てるようになるのかは全く分かりません。
そして「不信感を持っているということは、人間関係が壊れている」、「心がつながっていない人と関わっているときも、不幸な人生を選んでいる」そうで、「血のつながりよりも、心のつながりを大切にしてください」とアドバイスされています。
私は人間関係から逃げたくてしょうがなかったけど、ある音楽を大好きになって、小さな希望を貰いました。大好きな音楽をツールとしてなら、人と関わるのも頑張れるかもしれないと思いました。
今、共通の音楽が好きな人達とアマチュアのロックバンドを組んでいて…それが希望の一つです。血がつながっていなくても、一緒に音楽をやれている時がすごく幸せです。
でも好きなのは音楽だから、それ以外のことで暗黙の了解のように「一般常識」と認識されているようなことに私は馴染めなくて、また私は「どうしたいか」と「〜すべきか」との間で悩んだりしています。正解は分かっても、まだ恐怖心を無くせません。
些細な違いくらいで壊れる関係なら、それは元々、私の居場所じゃなかったんだ。そう確信して自分軸で生きられたらなぁと思ったりもします。
親と心理的・物理的距離をとれて攻撃的な行動が止まったとしても、「苦しい親子関係」に逆戻りしてしまう可能性はあるそうです。それを防ぐために大事な「4つのやめる」について説明されています。
それは@「遠回しな言い方、曖昧な態度をやめる」、A「否定を恐れることをやめる」、B「親に生きる力が無いと思い込むのをやめる」、C「間違った手助けをやめる」の4つとされていますが、@とAが特に私自身の課題でした。
@によると「問題を抱える親は、気持ちをストレートに表現した言葉で伝えていかないと、あきらめてくれません」、「今までは、子どもの気持ちを考えることは少なく、自分にとって都合良く考えて行動することが多い親」に「曖昧な言葉と態度を見せていては、親のほうの勝手な思い込みは減っていきません」とのことです。
私はストレートに言うとなると、過去に言葉がきつくなり過ぎた失敗があって、どうしても曖昧に言ってしまいます。言葉と人間力を磨く課題を与えられているように感じます。
Aは「親から距離をとろうとするときに否定されることを恐れないで」とのことです。否定を恐れると@のように言葉と態度が曖昧になり、親に「もっと否定したら、この子をコントロールできるはずだ」と期待させてしまうそうです。
このケースも私はリアルタイムで悩んでいるところです。返せていないメールがあり、やはり、また否定されることへの恐怖心が消せていません。でも「否定されても動じないあなたを見て、そのたびに親は、あなたをコントロールできないことを学んでいくでしょう」とのことなので、否定されるのはもう決定事項と覚悟して返信しないといけないのかもしれません。
BとCは、親に依存をさせてしまっている方へのアドバイスになりそうです。「そこまで親にやってあげる必要があるのか」のような疑問を感じることがある方にも学びが有りそうです。
親も人間だし、よく、子育てをしながら親も成長して「親になっていく」と聞いたりします。それに暮らしが大変な時もあったり、親が常に理想的な状態でいられるというのは、かなり難しいことであると思います。
私はそのように理解しておりますが、その上で「心のなかに存在する2つの親に気をつける」で説明されている「理想の親」に、とても良いなぁと憧れてしまいました。
その部分を引用いたしますと「適切に愛されるとは、親からあなたの意思を尊重され、考えを押しつけられず、否定もされず、なおかつ努力を認められ、励ましや応援があり、癒されている感覚もあり、あなたが親に心の支えを感じている」とのことです。
私の意思決定全てを否定されてきた訳ではないけど、幼い子どもではなくある程度成長した段階での人生の重要な決定を全否定され、それが長く続いてきました。
全く知らない土地で一人暮らししたり、初めて社会人になって不安なことが沢山あった時、親は心の支えではありませんでした。「勝手なことをして」とか「そんな仕事辞めて帰って来い」と言われたり。私は自分の夢の仕事をすることに罪悪感を感じ続けました。親と関わると、しんどさが増すばかりでした。
その代わり音楽に心を救われ、支えてもらってきました。おばあちゃん子だった私は、おばあちゃんの幻影にもすがっていました。
親子関係が上手くいっていない自覚のある方は、もしかしたら私のように「理想の親」に憧れを抱く方もいらっしゃるかもしれません。子どもが親に愛情を求めるのは本能だそうです。そして、それは親に愛されないと生き残れないということを、生存本能でわかっているからとのことです。
でもここで、とても残酷なことが述べられています。これまでに適切な愛され方を親から感じてこられなかったのなら、現実の親が愛溢れる「理想の親」に変化することはほとんど無いそうです。「過去に起こらなかったことは、この先も起こる可能性は非常に低い」とのことです。
「(親と)境界線が引かれていないと、この生存本能が逆にあなたにとって悪影響になることがあり、親から何度心を傷つけられても、親から愛される自分になろうとして自己犠牲をし、見放されないようにしようと我慢するようになります」という部分は、親から心だけでなく身体まで傷つけられても、愛されようと頑張ってしまう親子DVの被害者が私には想像されました。
そのように親の愛情を感じるのが難しかった方は、より強く愛を求めてしまうかもしれません。でも「自分が『理想の親』に感じているあこがれに飲み込まれない」ようにと言われています。
そこで大事なこととして「あなたが親をひとりの人間として好きかどうか」という質問がされています。もし親を他人に置き換えて、つきあっていきたくないと考えるなら、それは親を「人」として信頼できないということだそうです。これはこの本のご紹介の最初の方にあった「隣人と境界線」のお話にも通じそうです。
私としては、親は嫌いじゃないけど好きかと問われると「?」という感覚です。今は疲れてしまったので、しばらくは会いたくない気持ちです。
ご自分の気持ちが分からない場合は、親に対する「プラス」と「マイナス」のイメージを考えてみることが提案されています。プラスと思っていたことが実は親として当然のことであったり、マイナスがある時点で親と近づき過ぎない方が良いなど、気持ちを整理しやすくなる説明やアドバイスがされています。
私自身に当てはめると、マイナスが既にあるので距離を置きたいという気持ちは大正解のようです。ご興味のある方は是非ご自身で読んでみてください。
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本日もお付き合いくださいましてありがとうございます!
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もし身近で親子問題に苦しんでらっしゃる方がいらっしゃいましたら、本やブログをご紹介いただいてお役に立てたら幸いです。
それから、川島さんに直接問い合わせたり、カウンセリングの依頼をご検討される方はご参照ください↓
おとなの親子関係相談所 代表
川島崇照メンタル・トレーニングオフィス 代表
1974年生まれ、新潟県出身。
2011年にカウンセラーとして独立。
「おとなの親子関係相談所」https://親子の悩み相談.jp
Twitter⇒@oyako_kankei
自分も他人も癒して自由に生きるSAIです。
本日は、私がずっと生きづらさを感じてきた原因の一つである「親子問題」についての素晴らしい本に出会ったので
そのご紹介をさせていただこうと思います。
それはこちらです↓
【表紙】
【裏表紙】
ご説明はかなり私の主観で切り取ったものとなります。また、私自身の気持ちを整理して次に進む為の目的もあるので、偏りがあったり感情的でご不快を与えてしまうこともあるかもしれないことご了承ください。
最初は本1冊全体を1記事にまとめてご紹介しようとしたのですが長文になってしまったので、複数回に記事を分けることにしました。
今回は第4章で終わった前回の記事の続きで、第5章です。
「囲み」をしてある部分は、全て本からの引用になります。
『もうこれ以上、苦しまないで! 嫌いな親との離れ方』
Meet freedom to live yourself.
親との苦しい関係を終わらせ、自分の人生を生きる方法
「親を大切に」という考えを捨てたら自由になりました。
〈本のタイトル、帯より引用〉
Contents
第1章 「親との関係」に悩んでいるのはあなただけじゃない
第2章 子どもを支配し続ける親の心理
第3章 親子関係に「境界線」が必要な理由
第4章 大人の親子関係相談いろいろ
第5章 親と距離をとる方法と注意点
第6章 自分の人生を前向きに生きていくために
それでは第5章です。
第5章 親と距離をとる方法と注意点
親の期待や執着を終わらせる方法
- 目的は親にあきらめてもらうこと
- 同じ態度を「4回」見せて学習させる
- 2回目の断りで、やりづらさを感じさせる
- 3回目で、思いどおりにならない不安を強化
- 4回目の断りで、拒絶からあきらめへ
- 無視をするのは逆効果
ご紹介中に何度か、この本は「実用性も素晴らしい」とお伝えしましたが、この第5章は今の私にとってその実用性において最も欲しかった情報とも言えます。
それは、本から引用しますと「成人した子どもが、コンプレックスを抱えた親との間に境界線を引くとき、何から始めて、どうすれば良いのか、そしてどういったところに注意すべきなのかを具体的に紹介」という内容です。
親子問題の解決には、親のコントロールを無くす必要があります。その為には親に「何をしても子どもをコントロールできない経験」をさせることで、“期待”や“執着”を終わらせる、あきらめてもらうことが大切とのことです。
その具体的な方法として「同じ態度を『4回』見せて学習させる」という説明がされています。“「正直な気持ちを伝える」と「毅然とした態度で断る」と「伝えた通りの行動を見せる」”の3つを1セットとして、それを何セットも見せる、理論上では4セット行うとのことです。親の期待が幾つもある場合、そのそれぞれについて4セットです。
それを見た親にとって1セットめは「想定内」、2セットめで「やりづらさを感じる」、3セットめは「思い通りにならない不安が強くなる」、4セットめで「拒絶そしてあきらめへ」という流れになるそうです。
〈本の199pの引用〉
このそれぞれの段階において、親の思考やどんな反応を示しうるかが詳しく書かれていて、それを知れることは私にとって少し安心の材料になりました。
でも親の期待の種類ごとにこの4セットを行っていくというのは、実際にやろうと思うとかなり精神的にしんどいとも思いました。
そして私にとってしんどさが増したのが、次にある「無視をするのは逆効果」ということについての説明です。ここに書かれていた内容は、わりと最近までの私の状況が正に説明されている感じでした。
「無視をすると親があきらめるタイミングがとても遅く」なり、きっぱり断らないと期待が高止まりし続けるそうです。
親からの連絡に応答しない、無視していれば親と関わらなくていいから、一瞬は楽になれる。でも「いつまでもあきらめない親の影に怯えながら、逃亡生活のような心理状態」で暮らす…まさに長年の私のことでした。
でも最初から無視していた訳ではありません。母親の私を信頼していない心配や、自分の価値観の押し付け、私の批判のすごい長文のメールが送られてくると、「ちゃんと読まないと」「ちゃんと返信しないと」と、前は誠意をもって全て受け止めようとしていました。
でも毎回、読むのも返信の文章を考えるのにも精神的にすごく疲れてしまい、そのような苦しくて何も生み出さず、やる気を殺がれ何もできなくなる“後遺症”も残るような時間を取られるのが「無駄でしかない」といつからか思うようになってしまいました。
メールが来ても返信しない、次第に読むこともしなくなり…本当に、精神的に少し楽になりました。でも自分の中に罪悪感が生まれ、また「いつ批判のメールや電話が来るのだろう」と不安が常にどこかにある。“無視”は、一時、仮初めの安心でしかありませんでした。
今現在、リアルタイムの私は「正直な気持ちを伝える」は少しできてきて、「断る」も少しできてきたけど毅然とではないかもしれず、自分の意思に従った「行動」はけっこうしてきました。“無視”の段階よりはやっと前進した、という感じです。
ただ「親の期待の種類」というものを考えたことがなかったので、改めて自分の状況を整理する必要があるかもしれません。
言葉と態度で意思を伝える
- 意思を伝える3つのポイント
- 親への恐怖心が強い人には手紙やメールがおすすめ
- 手紙を書くときの注意点
上の「親の期待や執着を終わらせる方法」の説明で、“「正直な気持ちを伝える」と「毅然とした態度で断る」と「伝えた通りの行動を見せる」”の3つを1セットとして親に見せるというお話がありました。その更に詳しい説明として「意思を伝える3つのポイント」が挙げられています。
それを引用いたしますと「1.親の言葉や態度に傷ついていることを伝える」「2.自分の考えが変わらないことを伝える」「3.自分がこれからどう行動するかを伝え、すぐに親から離れて、なるべく早く行動に移す」とのことです。
その更に具体例として「自立を反対」された場合と「結婚を反対」された場合の2つが紹介されています。
私は前者の「自立を反対」された場合が、ずっと悩み続けてきた正に欲しかった答えでした。
気持ちを伝えなければいけないのかもしれないと思ったけど、どんな伝え方をしたらちゃんと伝わるのかが分かりませんでした。「お父さんやお母さんがどう思おうと自由だけど、私が真剣に考えて決めたことをそんなふうに否定されたら傷つくよ。」と書かれていたのが、私が正に親に言いたかったことそのものでした。
次に、言葉で意思を伝える際に「親への恐怖心が強い人には手紙やメールがおすすめ」ということで、まず手紙の書き方がとても詳しく説明されています。
私は親に対して恐怖心は無いけど、とにかく口下手だし、このような核心に迫る話だと色々な感情が溢れて余計に上手く話せないので、手紙はかなりありがたいです。
より辛い親子問題で悩んで来られた方は、恐怖心もあるかもしれません。手紙ならば物理的距離をとってから安全な場所で書くこともできるし、恐怖心で混乱していた気持ちや状況を見直したり整理できるかもしれません。
手紙を書く「要素6つ」、書く際の「注意点3つ」がとても分かりやすく説明されています。「要素6つ」に向き合うだけでも、何が起きて、自分がどう傷ついたのか、自分はどうしたいか、親にやめてほしいこと、など自分の親子問題を明確に理解できる素晴らしいステップになるように思います。
恐怖心で思考がまとまらない方ほど辛いかもしれませんが、ご自身がこれから楽になれるよう挑戦してみていただきたい気がします。もし書いた手紙を渡せなくても、まず自分の状況を理解できたら少し楽になれる部分もあるかもしれません。
親から押しつけられた発言への返答OK・NG例
- 境界線を保ちながら親の発言をうまくかわす方法
言葉で意思を伝える際に「親への恐怖心が強い人には手紙やメールがおすすめ」ということで、その手紙の書き方が上で説明されました。
次に、その手紙を親が否定してきた場合、メールやチャットで更に断っていく方法が「親から押しつけられた発言への返答OK・NG例」で具体的に説明されています。
そこでは“「コンプレックスを抱える親がよく子どもに言いがちな押し付け発言」の具体例とそれに対する返答の「NGの具体例」・「OKの具体例」”が8パターン紹介されています。親子問題で悩んで来られた方は実際に経験されたものがあるかもしれません。押し付けにどう対応したら良いか分からない方は、是非読んでみてください。
自分と大切な人を守るための対応策
- 大切な人たちが巻き込まれない環境をつくる
- 弁護士に対処してもらう方法も
- 警察や弁護士へ依頼する前に
ここでは、「子どもの気持ちをまったく考えない非常に危険性の強い親」について説明されています。
そのように危険な親はやりがちな代表的な行動パターンがあるようです。@「親があなたの住居に押しかける」、A「親があなたの職場に連絡をしてくる」、B「親があなたの交際相手やその親に連絡して激しく批判する」の3パターンが例として紹介されています。
どのパターンでも、まず自分が正直な気持ちと考えを伝えてあることが前提として大事なようです。
その上で@をされたら、場合によっては警察への通報が必要になるようです。まず断り、自分でやれる対応をできればしてからですが、警察沙汰にしたくないからと通報が遅れると建造物侵入やストーカーのような迷惑行為にエスカレートしてしまう場合もあるそうです。状況や対処についてとても分かりやすく説明されているので、@に悩まれている方は是非読んでみてください。
@をしても子どもに会えなかった場合、親はAやBをしてくる可能性があるそうです。それが考えられる場合、勤務先の会社、交際相手やその親に自分の今までの親子関係を前もって伝え、理解しておいてもらう、そしてきっぱり断わってもらえるようにお願いしておくと良いようです。
このような対処をしても親が攻撃的な態度をやめない場合は、「弁護士から内容証明郵便で受任通知を親に送ってもらう」という方法があるそうです。自分の気持ちを伝えてきっぱり断った後に、その毅然とした態度を後押ししてもらう存在としての弁護士ならば、親はあきらめやすくなるとのことです。
ここまで、警察や弁護士にも協力してもらうことの説明がありましたが、まず自分から気持ちや考えを言葉にして伝えてあるか、がやはりとても重要なようです。それをする前に依頼してしまうと、親としては何も分からないまま第三者に介入されたことになり「もっと知りたい」という心理状態になってあきらめられなくなるそうです。
警察や弁護士の協力を考えてらっしゃる方には、この辺りの注意点もとても勉強になると思います。
子どもへの期待をあきらめた親との距離のとり方
- 親が言う「あきらめた」の本心を見極める
- 判断基準は「自分が幸せに感じられるかどうか」
- 怒りを感じたら距離をとる
- 「絶縁」するかどうかの判断基準
親に期待や執着をやめてもらえた場合は、次に親とどのくらいの「距離感」でつきあっていくかを決めるそうです。距離感の判断基準は「親があなたの生き方をどのくらい尊重してくれるか」だそうです。
親がたとえ言葉で「あきらめた」と言っても、それは「我慢」であったり、子どもに離れて欲しくないだけで、反省していい親になったわけではないとのことです。根拠もなく信じてしまうと、また傷つけられてしまう。「言葉と行動が一致していない親と近い距離でつきあうのは危険」、「あなたが決めたことを否定することなく、全て尊重して受け入れてくれているかどうか」ということで、私にとってはまたとても興味深い説明がされていました。
距離感を縮めるのが危険なサインとして7項目が挙げられています。まだ私は親をあきらめさせられていないかもしれませんが、前よりは責められる頻度は減ってきました。その状況で今、心当たりのあるものとしては、@「まだあなたの生き方に文句を言っている」、D「否定はしないが条件を出してくる」などがありました。
私の親が「あなたが決めたことを否定することなく、全て尊重して受け入れてくれている」という状態にいつかなる、ということが正直なところ想像が難しいです。でもそうなれるまでは、距離を縮めてはいけないと分かりました。
次に、親の態度が改善されて否定や押し付けがなくなってきた場合のステップとして、親への関わり方の説明がされています。
この段階でも、今まで通りの関わり方をすると支配や依存が再発するかもしれないそうです。それを防ぐには、親に関わる時に「やるべきか」ではなく「それをやって私は幸せに感じられるのか」を考えるようにするとのことです?
これまでの記事でも少しお話ししましたが、この視点も私にとってはスピリチュアルで言われていたことに通じました。
幸せに生きるには“自分軸”で判断して行動する、その自分軸での判断というのが正に「〜べき」ではなく「自分がそれに幸せを感じるか」というものです。
子ども時代の親子関係が上手くいっていないと、その後の人生がスムーズに行きづらいと言われる。それだけでないにしても、親子関係で自分軸で生きて受け入れられるという経験を子どもの時にしていないと、社会に出てからも自分軸で生きるという感覚が分からなくなってしまうのかもしれないと思いました。
私は私一人のことに関しては「どうしたいか」で行動もしてきたけど、集団の中の自分という状況だと「どうすべきか」という思考が強く働いて、自分の感情の存在を忘れるくらい理性的になるようです。それは我慢している感じではなく、そうプログラミングされているように無意識の反応なのです。
それで人に喜ばれたり、その場が丸く収まったりするけど、自分で気づかないうちに感情に蓋をした負荷は実はあったようです。
昔、会社員時代に違う部署の上司に「君は他人を信じていない」と言われたことがありました。私は他人の可能性とかは信じたい方だと思っていましたが、「自分の意思や希望を相手に伝え、それが相手の意思に沿わないことだとしても関係が壊れない」ということは信じられなかったのだと今気づきました。
違う意見でも良好だったり普通の関係を続けて行けると思えなかった。相手の希望に合致しないと関係が崩れる、終わると恐怖していた。それくらいで相手が離れて行くと、相手を「信じていなかった」のでした。この恐怖心は現在も克服できていません。
今、私は“自分軸”で生きるトレーニング中なのですが、それは私が親子関係で体得すべきだけどできなかったものを得るトレーニングとも言えそうだと思いました。
次に「怒りを感じたら距離をとる」という説明があります。この部分は珍しく、私には全く実感がありませんでした。つまり私は、親を責めたい気持ちは無いようです。
子どもの頃の親のコントロールが酷くて、自分の大切な人生を酷く侵害された、奪われたという方は「今さら反省したって遅い!」という気持ちになるのも正しいと思います。我慢しなくて良い、自分の本当の気持ちを認めて受け止めてあげて良いと思います。ただそれにずっと囚われてしまうと、真の自由は手に入れられないそうです。
自由になるには親からの執着を断ち切るだけでなく、自分も親への執着を手放す必要があるようです。「親に怒りをぶつけることは、問題を抱えている人に、あなたの貴重な時間や精神力を捧げるばかりで、無駄使いになってしまいます」とのことです。怒りを感じたら、親からもっと離れるサインだそうです。
次は「『絶縁』するかどうかの判断基準」という説明がされています。「絶縁」するかどうかの判断基準は、親に“不信感”を持っているかどうかだそうです。
ここに書かれている「親の近くにいたら不安になるし、いつ何を言われるのかと思って安心できず、また傷つけられるのではと感じて疑ってしまうのであれば、もうすでに不信感は相当に強くなっている」という部分は、過去に私が義務感で長期連休の度に真面目に帰省していた時のことそのものでした。
今は帰省の頻度を少なくしたりして、かなり精神的に楽になりました。物理的にも心理的にも親から距離をとれている状態です。
自分の気持ちを伝えたり、少しずつは前進しているはずです。できれば「絶縁」はしたくありません。でも私が両親に「安心感」や「信頼感」を持てるようになるのかは全く分かりません。
そして「不信感を持っているということは、人間関係が壊れている」、「心がつながっていない人と関わっているときも、不幸な人生を選んでいる」そうで、「血のつながりよりも、心のつながりを大切にしてください」とアドバイスされています。
私は人間関係から逃げたくてしょうがなかったけど、ある音楽を大好きになって、小さな希望を貰いました。大好きな音楽をツールとしてなら、人と関わるのも頑張れるかもしれないと思いました。
今、共通の音楽が好きな人達とアマチュアのロックバンドを組んでいて…それが希望の一つです。血がつながっていなくても、一緒に音楽をやれている時がすごく幸せです。
でも好きなのは音楽だから、それ以外のことで暗黙の了解のように「一般常識」と認識されているようなことに私は馴染めなくて、また私は「どうしたいか」と「〜すべきか」との間で悩んだりしています。正解は分かっても、まだ恐怖心を無くせません。
些細な違いくらいで壊れる関係なら、それは元々、私の居場所じゃなかったんだ。そう確信して自分軸で生きられたらなぁと思ったりもします。
苦しい親子関係に逆戻りしない4つの「やめる」
- 油断は禁物。親の執着心は復活する
親と心理的・物理的距離をとれて攻撃的な行動が止まったとしても、「苦しい親子関係」に逆戻りしてしまう可能性はあるそうです。それを防ぐために大事な「4つのやめる」について説明されています。
それは@「遠回しな言い方、曖昧な態度をやめる」、A「否定を恐れることをやめる」、B「親に生きる力が無いと思い込むのをやめる」、C「間違った手助けをやめる」の4つとされていますが、@とAが特に私自身の課題でした。
@によると「問題を抱える親は、気持ちをストレートに表現した言葉で伝えていかないと、あきらめてくれません」、「今までは、子どもの気持ちを考えることは少なく、自分にとって都合良く考えて行動することが多い親」に「曖昧な言葉と態度を見せていては、親のほうの勝手な思い込みは減っていきません」とのことです。
私はストレートに言うとなると、過去に言葉がきつくなり過ぎた失敗があって、どうしても曖昧に言ってしまいます。言葉と人間力を磨く課題を与えられているように感じます。
Aは「親から距離をとろうとするときに否定されることを恐れないで」とのことです。否定を恐れると@のように言葉と態度が曖昧になり、親に「もっと否定したら、この子をコントロールできるはずだ」と期待させてしまうそうです。
このケースも私はリアルタイムで悩んでいるところです。返せていないメールがあり、やはり、また否定されることへの恐怖心が消せていません。でも「否定されても動じないあなたを見て、そのたびに親は、あなたをコントロールできないことを学んでいくでしょう」とのことなので、否定されるのはもう決定事項と覚悟して返信しないといけないのかもしれません。
BとCは、親に依存をさせてしまっている方へのアドバイスになりそうです。「そこまで親にやってあげる必要があるのか」のような疑問を感じることがある方にも学びが有りそうです。
心のなかに存在する2つの親に気をつける
- 「理想の親」という幻
- 現実の親に見ている「錯覚」に気づく
- 現実の親を直視する
親も人間だし、よく、子育てをしながら親も成長して「親になっていく」と聞いたりします。それに暮らしが大変な時もあったり、親が常に理想的な状態でいられるというのは、かなり難しいことであると思います。
私はそのように理解しておりますが、その上で「心のなかに存在する2つの親に気をつける」で説明されている「理想の親」に、とても良いなぁと憧れてしまいました。
その部分を引用いたしますと「適切に愛されるとは、親からあなたの意思を尊重され、考えを押しつけられず、否定もされず、なおかつ努力を認められ、励ましや応援があり、癒されている感覚もあり、あなたが親に心の支えを感じている」とのことです。
私の意思決定全てを否定されてきた訳ではないけど、幼い子どもではなくある程度成長した段階での人生の重要な決定を全否定され、それが長く続いてきました。
全く知らない土地で一人暮らししたり、初めて社会人になって不安なことが沢山あった時、親は心の支えではありませんでした。「勝手なことをして」とか「そんな仕事辞めて帰って来い」と言われたり。私は自分の夢の仕事をすることに罪悪感を感じ続けました。親と関わると、しんどさが増すばかりでした。
その代わり音楽に心を救われ、支えてもらってきました。おばあちゃん子だった私は、おばあちゃんの幻影にもすがっていました。
親子関係が上手くいっていない自覚のある方は、もしかしたら私のように「理想の親」に憧れを抱く方もいらっしゃるかもしれません。子どもが親に愛情を求めるのは本能だそうです。そして、それは親に愛されないと生き残れないということを、生存本能でわかっているからとのことです。
でもここで、とても残酷なことが述べられています。これまでに適切な愛され方を親から感じてこられなかったのなら、現実の親が愛溢れる「理想の親」に変化することはほとんど無いそうです。「過去に起こらなかったことは、この先も起こる可能性は非常に低い」とのことです。
「(親と)境界線が引かれていないと、この生存本能が逆にあなたにとって悪影響になることがあり、親から何度心を傷つけられても、親から愛される自分になろうとして自己犠牲をし、見放されないようにしようと我慢するようになります」という部分は、親から心だけでなく身体まで傷つけられても、愛されようと頑張ってしまう親子DVの被害者が私には想像されました。
そのように親の愛情を感じるのが難しかった方は、より強く愛を求めてしまうかもしれません。でも「自分が『理想の親』に感じているあこがれに飲み込まれない」ようにと言われています。
そこで大事なこととして「あなたが親をひとりの人間として好きかどうか」という質問がされています。もし親を他人に置き換えて、つきあっていきたくないと考えるなら、それは親を「人」として信頼できないということだそうです。これはこの本のご紹介の最初の方にあった「隣人と境界線」のお話にも通じそうです。
私としては、親は嫌いじゃないけど好きかと問われると「?」という感覚です。今は疲れてしまったので、しばらくは会いたくない気持ちです。
ご自分の気持ちが分からない場合は、親に対する「プラス」と「マイナス」のイメージを考えてみることが提案されています。プラスと思っていたことが実は親として当然のことであったり、マイナスがある時点で親と近づき過ぎない方が良いなど、気持ちを整理しやすくなる説明やアドバイスがされています。
私自身に当てはめると、マイナスが既にあるので距離を置きたいという気持ちは大正解のようです。ご興味のある方は是非ご自身で読んでみてください。
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著者:川島崇照(たかあき)さんのプロフィール
おとなの親子関係相談所 代表
川島崇照メンタル・トレーニングオフィス 代表
1974年生まれ、新潟県出身。
2011年にカウンセラーとして独立。
「おとなの親子関係相談所」https://親子の悩み相談.jp
Twitter⇒@oyako_kankei