2014年09月16日
広島と長崎に原爆が落とされた。
高子おばあちゃんのおはなし。
大人たちはざわざわと話していた。
いつもと違う様子に幼い私でもすぐ気が付いた。
広島に恐ろしい爆弾が落とされたと。
たった一発の爆弾で広島市が全滅したと。
そして、大勢の大人も子供も焼けただれて死んでしまったと。
広島がどんな街かは、知らなかったけれど、私たちと同じような街だろうと。
そして、同じような人たちが生活しているに違いないと。
幼かった、私にも想像はできた。
可哀そうと、思うよりきっと、静岡にも爆弾は落ちるに違いないと思った。
私は思った。私たちの住む静岡にも原爆が落とされる日が来るだろう。
そして、こんなに、苦しい戦争がまだまだ続くのだと。
どうせ死ぬのならせめて家族が一緒にいるときがいいと思った。
大好きなお父さんも、やさしいお母さんも、活発なお姉ちゃんも
いつも、一緒に遊んでくれるすぐ上のお姉ちゃんも、まだ小さい弟も
みんなが一緒にいるときに死にたい。
6歳の小さな子供にこんな思いをさせる戦争は残酷だ。
今でも世界のあちこちで紛争が起こっている。
自分たちの意思で行っている大人は仕方ないとしても
小さな子供たちはいやおうなく、苦しみに巻き込まれる。
可愛い幼子が目に涙をいっぱいためて悲しんでいる映像を
ニュースでよく見る。
幼かった頃の悲しい恐ろしい体験を思い出す。
戦争のため、恐ろしいだけでなく生活も貧しいものになっていく。
食糧不足が子供たちを苦しめる。
でも、70年近く平和な日々を送れる今の生活はありがたい。
これからも、平和な日々であってほしい。