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2019年06月30日
「ESG」って何? 世界のESG投資の話です。
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ESGってなに?
今回はESGの話題です。
最近、投資の世界でもよく聞かれるようになったESG。
環境(Environment)・社会(Social)・企業統治(Governance)の頭文字をとったものです。
その基本的な考え方は、「企業が長期にわたって持続的に成長するためには、利益追求だけではなく環境や
社会との関わりや企業統治という側面が必要」というものです。
「自分だけ良ければいい」という焼畑農業を行う企業は先がない、という捉えかたもできるでしょう。
投資するかどうかの意思を決定する段階で、その企業の財務状況等のみならずこういったESGの側面を取り
入れるという手法を「ESG投資」と言います。
ESG投資は以前、「SRI(Socially Responsible Investment)=社会的責任投資」と呼ばれていたそうです。
その時にはまだ、「社会的責任を重要視する企業に投資をする」という一つの投資手法(今でいえば、テー
マファンドみたいなものでしょうか)だと思われていました。
その流れを変えたきっかけの一つが、国連で採択された責任投資原則(PRI)。
これは機関投資家などが、投資を通じてESGの側面について責任をまっとうするための原則を示したもので
これに自主的に署名することで、ESG投資の促進を宣言するというものです。
すでにPRIには1,000を超える運用会社が署名をしており、世界最大の年金運用機関である日本のGPIFもこ
れに署名をしています。
・(参考)国連責任投資原則への署名について (GPIF)
機関投資家などがESGを重視する理由
世界全体として、あるいは巨大な投資機関がESG投資を重視するのは当然です。
なぜなら、世界が無限ではなく閉じられているからです。
もしも仮に、巨大機関が投資する企業のうちいくつかが、短絡的な利益を求めて環境や社会に背き、企業統
治も無視して利益を上げたとします。
その場合、一時的には機関はその恩恵を受けるでしょう。しかしそれには継続性がありません。
さらに言えば、その企業がもたらした環境破壊や社会への悪影響は、回りまわって機関の保有している他の
企業の業績に悪影響を与えることが推測されます。
もしもビジネスの機会が無限なら、焼畑農業のようにビジネス基盤を破壊しながら利益を生み続けることも
できるでしょう。
しかし世界が有限である以上、それは不可能。企業は鉱石や微生物相手に物を売ることはできません。
個人投資家にとってのESG
ということで、巨大な機関や国家レベルにとってはESG投資を重視することは理に叶っているのですが、一
方で個人投資家にとってはまた事情が異なります。
運用している資金規模に応じて責任が発生するのなら、個人投資家一人一人が負うべき責任は機関投資家に
比べて、きわめて小さいことになるからです。
では実際に、ミクロに見たときにESG投資はもうかるのか。
これについてはGPIFが去年レポートを出していますが、「まだ良くわからない」というのが正直なところの
ようです。
・GPIFと世銀グループ、ESG共同研究の報告書発表
依然として、多くの投資家にとってESGの実践にはまだ課題があり、特に債券投資ではなおさらである。
ESGについてはまだ標準的な定義が確立されておらず、特に「社会」(S)の分野に関しては様々な見解がある。データについては、精度が高まりつつあり、情報源も多様になっているものの、新興国市場を中心にまだ十分とはいえない。
特に、債券については、発行体(特に国債の発行体である政府)とのエンゲージメント(建設的な対話)の推進が難しい、信用格付や債券指数においてESG が果たす役割が不明瞭、株式と比べて乏しい債券指数の選択肢、特定の ESG に焦点を絞った投資商品の不足といった課題もある。
実際問題として「ESG側面を重視したから企業の業績が良くなったのか」、それとも「そもそも業績が良く
余力のある企業だからESG側面を重視できたのか」は見分けにくいもの。
その人の考え方一つで、卵と鶏を逆に解釈してしまうことがないとは言えません。
クラウドファンディングとESG
ということで、ESGはまだまだ不明確なところが多い考え方ですが、全体最適の考え方からすれば正しいの
はおそらくまちがいないでしょう。
それを証明するかのように、世界のESG投資規模は2018年で31兆ドルと、2016年の23兆ドルから堅調に
増加しています。
・ESGマネー世界で31兆ドル (日経)
また不動産投資の業界においても、国際的な評価基準(GRESB)を受け入れる日本企業が続いています。
この基準はESGに関する社内規定や経営体制と、保有しているビルのエネルギーやCO2排出量の計測や削減
体制によって評価されるというものです。
・GRESBの評価結果例 (ORIX J-REIT)
ESG投資の波はいずれクラウドファンディングにも及ぶことが予想されます。
すでに社会インパクト投資を専門にし、ソーシャルレンディング事業者で唯一国連の責任投資原則(PRI)
に署名したネクストシフトファンドという例もあります。
ネクストシフトファンド(広告リンク)
また、クラウドクレジットの一部ファンドは社会インパクト投資の側面を持ちます。
これもESG投資の一つと言えるでしょう。
クラウドクレジット (広告リンク)
不動産投資型クラウドファンディングの分野であれば、例えばCREAL(クリアル)が以前に募集したことの
ある保育園案件などは、待機児童の解消という社会的側面を持ちます。
これからもおそらく、こういった案件の募集は続くことが予想されます。
CREAL(広告リンク)
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posted by SALLOW at 10:10
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| 投資の話題
2019年06月29日
クラウドバンクで起きた珍しい事態と、再投資の話題。
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クラウドバンクで案件修正が発生
クラウドバンクの話題です。
以前に私がクラウドバンクで投資した案件について、珍しい事態が起きました。
募集完了後、案件説明の訂正が行われています。
・上場企業事業拡大支援ファンド第43号
(最初に投資した案件)
予定利率:4.5%
期間:14ヶ月
貸付総額:2,000万円(案件単独)
担保:担保@あり
JASDAQ上場会社の連帯保証付き
・上場企業事業拡大支援ファンド第61号
(修正後の案件)
予定利率:5.2%
期間:14ヶ月
貸付総額:2,000万円(案件単独)
担保:担保Aあり
JASDAQ上場会社の連帯保証付き
この案件修正のために、申し込み済みを含めたすべての投資は一旦キャンセル。
お詫びのプレゼント500円と一緒に、資金が口座に戻されました。
*案件キャンセルはクラウドファンディングでは日常茶飯事ですので、お詫びまで必要かどうかは微妙な
ところだと思うのですが、クラウドバンクの方針としてありがたく受け取っておきます。
クラウドバンク(アフィリエイトリンク)
案件紹介
上の内容で担保として@、Aと書きましたが、これらは会員限定情報のため非公開となっています。
ただ、一般的に考えれば担保@に比べて担保Aは「堅くない」ものと言えると思います。
担保が少し弱くなった分利率も上がったのかとも思ったのですが、案件説明によると主要貸付先への利率は
4.5%で変わらず、主要以外の貸付先への貸付利率だけが上がっていました。
担保がどうあれ、JASDAQ上場企業の連帯保証が付いているので条件としてはあまり変わらない、という判
断があったのかもしれません。
この案件には償還された分を含め、18.6万円を投資しています。
対象となる不動産の場所については、限定情報で・・・と書こうとしたのですが、良く見たら限定ではない
部分に「神宮前一丁目」と明記してありました。
ここなら土地の転用に困ることはないでしょう。
それと限定情報を見ることができる方は、この案件のLTVについてはお気を付けください。
本案件のLTV計算方法はまちがっているとまでは言いませんが、リスク重視の考え方からすれば異なる方法
にすべき、というものです。
私はそれも含めて投資を判断しましたが、この部分については計算方法をよりリスク重視の考え方に統一
してもらいたい、と思いました。
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posted by SALLOW at 16:00
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