2018年12月15日
大台のストックvs大台のフロー。どっちが難しいのでしょう?
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1億と1,000万円
純資産額1億円というのは、野村総合研究所によれば「富裕層」と定義されています。
キリがいい数字ということもあり、一つの目標と言えるのではないでしょうか。
この記事のタイトル「大台のストック」というのは、この純資産1億円を意味します。
一方で会社員の世界で言えば、「(年収)1,000万円プレイヤー」というのも一つの目標。
こちらもキリがいい数字で、目標にぴったりなのでしょう。
これは「大台のフロー」のことです。
で、ふと気付いたのが、「この二つはどちらが達成しにくいのだろう?」というもの。
少し調べてみた結果を紹介しますので、よろしければご覧下さい。
ストックvsフローの結果
まず、ストックについて。
こちらはあちこちで見る図で、野村総合研究所が統計データを出しています。
2015年時点で、富裕層以上の世帯数は121.7万世帯。
これは、全世帯数(5,256万世帯)の2.3%にあたります。
50世帯あれば1世帯は富裕層ということで、(土地柄もあるのでしょうが)日本で純金融資産1億円以上は
決して珍しいわけではないということでしょう。
(https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/news/newsrelease/cc/2016/161128_1.pdf より引用)
次にフロー。
国税庁の「民間給与実態統計調査(2017年9月版)」によれば、2016年時点での年収1,000万円超の割合は
4.3%となっています。
ストック1億円超えの「富裕層」は2.3%。
フロー1,000万円超のプレイヤーは4.3%。
家計と個人という違い、男女間の違いはあれ、ざっくりと言えば大台のストックを達成するより、大台の
フローを達成する方が難しい、という結論になるのだと思います。
どちらを目指すべきなのか?
大台のフローを達成する方が(割合的には)簡単だというのは、感覚的には何となく分かります。
フローは瞬間風速です。その年だけでも達成できれば、1,000万円プレイヤーの仲間入りができるからです。
一方で、ストックは瞬間風速というわけにはいきません。
1億円のストックを瞬間風速で集める方法は、遺産相続か宝くじくらいのものでしょうが、その可能性は
数パーセントどころではなくはるかに低い数値になります。
大台のストックを積み上げるためには、長年にわたる収支の維持管理が必要不可欠なだけに、純資産1億円を
達成する人は、1,000万円プレイヤーより低い割合になっているのでしょう。
では、どちらを目指すべきなのか。
もちろん理想は両方ですが、より重要なのはストックだと私は考えています。
年収1,000万円を達成しても、実際は税金などがあり可処分所得はせいぜい750万円。
可処分所得の貯蓄率を50%と設定しても、1億円の資産を作るには27年かかります。
そして、年収1,000万円で貯蓄率50%を達成できる人は、そうそういません。それはつまり、年収1,000万円
なのに年収500万円くらいと同じ生活を送れ、と言うようなものだからです。
大台の年収を稼げるだけの能力があったとしても、人の年収は能力と直結しません。
高給取りが多い業界に就職できるかどうか、という運も絡んでくるからです。
かつての年収1,000万プレイヤーが再就職後、同じ年収を稼げるという保証はどこにもないわけです。
一方で、ストックを着実に積み上げられるという能力は、再就職しても失われません。
またストックは、投資によりそれ単体で新しいフローを生み出すことができます。
ですから私は、フローよりもストックを重視すべきだ、と考えているわけです。
ひるがえって、自分の場合
で、他人事ばかりではしかたないので、自分のことも。
私の場合、給与収入のみでは1,000万円は超えませんが、その他の副収入を加えれば超えます。
ストックについては、まだ1億円には達していません。
もうあと少しサラリーマン生活を続ければ、フロー、ストックともに大台間近というところです。
(アーリーリタイアしてしまえば、フローは激減しますが)
フローもストックも、あればあるだけ困らないもの。
知識とお金は、仇にはなっても無駄にはならないと思っています。
私にとってのゴールは近いかもしれませんが、その時までは精進、ですね。
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posted by SALLOW at 09:30
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フローも、組織で上にまで行き着けば定年を超えても手に入るのでしょうけどね。
それもまた、全員ができるものではなく、努力すればみんなが叶うものでもない。それを目標にするのは結構ですが、バックアッププランは考えておくべきです。
結果としてはやはり、労働収入、投資収入、副収入をバランス良く追求してストックを積み上げるのが、万人にとっての最適解なのだと思っています。
・・・とまあ、偉そうな事を言いながらも、私もそれを本格的に実践したのは数年前。もうあと5年早く気づいていれば、既に会社員生活は卒業していたことでしょう。
私も同意見です。
フローは定年までです。
ところが、ストックが大きいと定年以降も資産が増え続けます。
しかも大きなストックはフローを生み続ける。
一生遊んで暮らせるんです。
そうですね。給与所得だけで1億ストックは大変です。
人は困ったもので、収入を上げれば生活レベルを上げたくなりますし、一度上げてしまった生活レベルを落とすのには大変な苦痛を伴います。
そのあたりの考え方を変えない限り、フローは達成してもストックは達成できないでしょうね。
福利資産増殖が王道なのは賛同いたします。ソシャレンがそれに適しているかについては、私はまだ結論を得ていません。
各種の問題が解決すれば、原理的にはソシャレンは極めて有効なインカムゲイン投資だと思うのですけどね。
けむけむ 様
基本的には総資産ではなく、純資産で判断されるようです。
でもないと、個人的なBSの両側がものすごく重い場合も富裕層に入りますからね。個人での大家さんの場合はそんな感じのBSになるでしょう。
私の場合、富裕層まではもう少しですので、まずは富裕層を目指してみます。
その後はどうするか。仕事も別にキツくはなく、面白くないこともないのでもう少し続けて資産を殖やしてみるか、それともさっくりとリタイアして次のステージに進んでみるか。
一応どちらにでも行けるような準備はしつつ、とりあえず純資産1億円までは今の状況を続けていこうと思っています。
資産の方。
この表で一番思うのは、金融商品だけで評価ってすごいな!?と。
総資産では富裕層になれても、金融資産だけで富裕層はかなり大変だと考えています。間違っても今の働き方では逆立ちしても5億円は無理と思った次第。
1000万円プレーヤーは興味がなかったですね。
私も副収入含めれば、何年も前から達していましたし、1度ではありますが株式売買だけで1000万円以上利益のあった年すらあります。
ですが、資産を増やして富裕層になって、どうする?。仕事三昧でいいのか?という命題にあたりまして、そろそろ仕事リタイアして専業投資家という引きこもりになることを考えています(笑
借金がほぼなく1億円以上あるアラフォーやアラフィフは、使い方で悩む人とそうでない人が顕著に分かれるかも。もっと増やすマネーゲームのようになる人と、使い道を検討する人と、、、私は後者でしたね。まぁ、今は前者のようになりつつありますが^^;;
フローの方は共働きであれば500万×2で行きますのでさほどでもありません。
一方1億は250万/年で40年です。
20歳から始めて月20万で定年あたりにやっと到達ですが始めのあたりは所得も低いので後半の積み上げノルマがもっと高くなります。
相当の倹約家でなければ無理ですね。
一発勝負の投資もありですがやはり王道は時間を味方につけた複利での資産増殖、これが出来るかどうかで決まると思います。