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2018年12月03日

企業版ふるさと納税に人気が集まらない理由+噂のお得な返礼品



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企業版のふるさと納税

 当ブログでは時々取り上げている、ふるさと納税に関する話題です。
 と言っても今回は変化球。個人のふるさと納税ではなく、企業版の話題です。

 企業版のふるさと納税なんてあったっけ? と思われる方も多いのではないでしょうか。
 私もこのニュースを見るまで、すっぱり忘れていました。
 要はそれだけ存在感のない、平たく言えばどうでもいいものだったわけです。

  ・ふるさと納税「企業版」低調 17年度、個人版の0.6% (日本経済新聞)


 ふるさと納税の企業版が、個人版に比べて低調に喘いでいるという記事。
 個人版のふるさと納税が3600億円を超す規模になっているのに比べ、企業版はわずか24億円。
 募集している自治体の数も違うとは言え、その差は歴然です。


 20181130ETC1.jpg
 (上記 日本経済新聞のページより引用)

本当にやる気があるのかどうか

 なぜこのように、個人版と差が付いたのか。
 理由はいくつもあります。


  @募集している自治体が少ない。さらに、寄付対象は内閣府が認定した自治体の事業に限定されている。

  A企業は株主に対し、寄付が無駄ではないと説明する必要がある。

  Bそもそも個人版と異なり、返礼品がない。
   (企業版のふるさと納税は損金繰入+税額免除のみ)


 @も確かに寄付の規模が拡大しない問題ですが、最大の問題は言うまでもなくBでしょう。
 個人版のふるさと納税は、年収によって定まる一定額までなら、実質負担2,000円でカタログショッピングが
 できる
、というお得さゆえに大人気を博しました。
 そのお得がない企業版が低調なのは当然のこと。企業は慈善団体ではありません。


 この際、企業版のふるさと納税も個人版と同じにしてしまったらどうでしょうか。
 返礼品については各自治体任せ。個人向けの返礼品と法人向けの返礼品をミックスして、どちらでも選べる
 ようにしておけば、余計な手間もありません。

 個人の上に法人の税収まで一部吸われることになれば、首都圏を初め大都市圏が文句タラタラでしょうから
 納税限度額をどの程度にするかは考慮が必要でしょう(経常利益の*%上限とか)。
 それでも、企業版のふるさと納税を意味のあるものにしようと本気で思うのであれば、寄付することで企業
 には何らかの実益があるようにしなければならない、と思っています。


 donations-1041971_960_720.jpg

一番問題なのは

 そしてタイトルに戻ります。
 私は「善意の強要」は、大きな問題だと思っています。

 例えばノブリス・オブリージュのように社会全体がそれを容認していれば、それはそのコミュニティの中で
 正しい事だからいいのですが、そうではない「善意の強要」は極めて危険です。

  「企業版のふるさと納税を作ったから、有志は参加してね」

 この裏には、「国が頼んでいるんだから参加するよね?」という意志が見え隠れします。
 それは国と企業の話だからいいじゃないか、という意見もありますが、それは回り回れば、今度は企業が
 労働者に対し、労働契約以上の奉仕を「笑顔で強要する」事にも繋がりかねません。


 もっともらしい建前を掲げて、こちらの善意を奪い取ろうとするのは、良くある悪辣な手段です。
 それだったらよほど、頭下げて大声で「寄付して下さい!」と叫ぶ方がマトモではないでしょうか。

最後に、お得な情報

 と、少し堅い話でしたので、最後にお得な情報を二つ。

 一つはこちら。「ふるなび」の和歌山県高野町から、お得な返礼品が出ていました。
 20,000円の寄付で旅行券10,000円、さらにAmazonギフト200円相当の返礼率51%。
 いつ消えるか分からない、総務省ガン無視の返礼品です。枠が余っている方はいかがでしょうか。

 20181022FNV2.jpg
  ・和歌山県高野町やふるさとに行こう!日本旅行ギフトカード (和歌山県高野町)
   ふるなび (アフィリエイトリンク)


 もう一つは、ニュースでも取り上げられているのでご存知の方も多いのではないでしょうか。
 「市内の業者がiPadを取り扱っているから、iPadは地場産品」というステキな理論で、寄付金額を大幅に
 増やした福岡県行橋市。
 理論の強度はどうあれ、ルールがないのが一番の問題。ルールが定まらないうちは、堂々と納税できます。



  4.jpg

  ・iPad Wi-Fi 32GB - シルバー ゆくはし国際公募彫刻展「ビエンナーレ」PR企画 (福岡県行橋市)
   ふるなび (アフィリエイトリンク)



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