2018年10月29日
「自己満足で仕事をするな」という言葉に感じる、そこはかとない違和感。
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自己満足こそが目標ではないかと
今回は雑記です。
「自己満足で仕事をするな」。
良く言われる言葉ですが、私はこの言葉に違和感しか感じません。
より正確に言えば、他人に(特に、部下に)対して「自己満足ではダメだ」と言う人は、その本来の意味を
取り違えているようにしか思えないのです。
じこまんぞく【自己満足】
客観的評価に関係なく、自分自身にまたは自分の行為に自ら満足すること。
(デジタル大辞林)
一般的にこの言葉は、「自己満足で終わる」「自己満足にすぎない」などと、どちらかと言えばネガティブ
な意味に使われる事が多いです。
ただ、その元々の意味は「自分が満足する」というポジティブなもの。
相手がいる業務などではともかく、自分の趣味の世界であれば、自己満足こそ求めるべき目標でしょう。
そもそも、自己満足は「客観的評価に関係ない」のですから、自己満足しないということはただひたすらに
高みを目指し続けるということ。
そんな事をすれば、いずれ辿る運命はイカロスと同じです。
たゆまぬ努力をし続けられる人はほんの一握り。
それは能力としては立派でしょうが、人格という意味ではどこか逸脱していると言うべきでしょう。
だからこそ人はほどほどに目標を立て、それを達成して満足を得るのが大切。
その目標は「明日はしっかり起きる」くらいのものでも構いません。
それを自己満足と他者から指摘されても、「そうですが、何か?」で終わる話です。
仕事上ではどうなのか
それでは、相手がいる仕事、業務の場合はどうでしょう。
この場合はさすがに、自分一人の満足というわけにはいきません。
ただしそれは同時に、「自己満足で仕事をするな」と説教する上司の求めるところに従え、というわけでも
ないところに注意が必要です。
なぜならそれも、上司の自己満足に過ぎないからです。
最初に言った、「自己満足で仕事をするな、という本来の意味を取り違えている」というのは、ここ。
彼らはつまり、
「(おまえの)自己満足で仕事をするな。(私が/会社が)自己満足するように仕事をしろ」
と言っているようにしか聞こえないのです。
これは業務命令になってすらいないのは歴然でしょう。「他人の満足」などという動くゴールを目標に
据えられてしまったら、仕事のやりようがありません。
時々は、上記の(私が)の部分が(客先が)に変わる場合もあるでしょうが、結局は同じことです。
では、どうすれば?
ということで、ではどうすれば良いのか。
「だから平行線でいいのさ」とまでは言いません。
労働力や成果の報酬を受け取っている以上、我を100%通すわけにはいかないでしょう。
大事なのは、業務に取りかかる前にゴールを決めておくこと、だと思います。
・その業務の目的は何なのか。その意味はどこにあるのか。
・業務の目的に対して、業務の方法は妥当なのか。もっと良い方法はないのか。
・業務の目標は妥当なのか。高すぎないか、低すぎないか。
こういった事を明らかにして、あらかじめ上と握っておく事が必要になると思います。
逆に、上司の立場であれば、こういった事をあらかじめ部下と決めておく必要があります。
部下は精鋭の落下傘部隊ではありません。
そうやってあらかじめ握ったゴールがあれば、もう自己満足とは言わせません。
後はその目的を達するために、いかに楽をして効率良くするか。
その点は、雇われ人の本領発揮と言ったところではないでしょうか。
気をつけるべきこと
往々にしてあるのですが、下記の組み合わせには気をつけなければいけないと思います。
「妥当性を検証しない過大な数値目標+自己満足で仕事するな、の指示」
このコンボは、手の届かない目標だけを至上とし、そこに至る努力を自己満足と切り捨てるもの。
経験上、上司がこれを言い出したら、耳を閉じる準備をしておいた方がいいです。
次にはだいたい「目標達成のため、従業員は身を削ってでも自立的で自発的な努力と行動を」と来ますから。
以上、今回は自己満足の話。
自らの自己満足を棚に上げて、他人を自己満足と言うのはおかしいですよ、という内容でした。
ちなみにこのブログは実益もありますが、基本的には趣味の領域で行っていますので、取り上げる内容は
自己満足に過ぎない事を申し添えておきます。
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posted by SALLOW at 17:00
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