ソーシャルレンディング投資記録（旧ブログ）

　新しいクラウドファンディングサービスの情報が入りましたので、紹介します。

　クラウドファンディングにはいくつかの類型があります。
　カテゴライズする方法も様々ありますが、一例をあげますと「寄付型」「購入型」「融資型」「投資型」の
　4つに分けることができます。

　知名度が高いのは購入型や寄付型なのですが、市場規模で言えば最大は融資型クラウドファンディング、つ
　まり当ブログのメインテーマである「ソーシャルレンディング」です。
　これ以外にも最近は、融資型ではなく投資型、それも不動産投資型や株式投資型のクラウドファンディング
　も人気が出てきています。

　
　今回紹介するのは、累計で言えば投資型クラウドファンディングです。
　しかしこれまでとは異なり、「社債投資型クラウドファンディング」と呼べるものです。

　サービス名は「Siiibo」。
　社債の中でも、これまで個人投資家がアクセスすることが難しかった「私募債」を取り扱うサービスです。

　　


　Siiiboで取り扱うのは「少人数私募債」と呼ばれる金融商品。
　この私募債は、発行後の保有者が50人未満であることが必要になり、保有者には譲渡制限がかかります。

　企業の側には私募債を募集することにより財務基盤が改善するメリットがあります。
　（私募債は資本性借入金にカウントされ、純資産に準じた取り扱いになるため）
　また発行条件を柔軟に決定することができたり、銀行と違って貸しはがしに合うリスクがないことなども
　メリットといえるでしょう。

　一方で個人投資家にとっては、銀行の中抜きなしに私募債に投資することによる高利率が得られること。
　また、企業名が公開されることで情報の透明性が担保されることが挙げられます。

　　


　このSiiiboですが、ソーシャルレンディングを意識している節があります。
　例えば下の画面、「投資家のメリット」においてソーシャルレンディングでは総合課税になるところ、私募
　債であれば分離課税になることを明記しているなどです。

　ソーシャルレンディングは良くも悪くも知名度はそこそこ上がりました。その知名度には乗っかりたいが、
　「うちはSLじゃない、別の投資だよ」と主張したいのでしょうか。
　SL投資がメインの私としては微妙なところがありますが、まあ気持ちはわからないでもありません。

　　


　一つサービスの特徴としては、小人数私募債であるがために投資家の数は50人未満というところ。
　（うち一人はSiiibo自身なので、投資家はMAX48人）
　そして誰が投資するかは、先着順や抽選ではなく企業側が決めるという特色があります。
　これは、これまでのクラウドファンディングにはなかった大きな違いでしょう。

　　


　以下は所感です。

　まずは、私募債投資型クラウドファンディングという新しいサービスが生まれた（正確にはまだα版なので
　「生まれそう」ですが）ことは、素直に喜びたいと思います。
　投資家は投資しない自由があるのですから、選択肢が増えることは悪いことではありません。

　まだサービスはα版ですので、これからに注目だと思います。

　　・社債を発行したいという「質の良い」企業が集まってくるかどうか
　　・社債発行条件はどうか
　　・「企業が投資家を選ぶ」という新しい制度が受け入れられるかどうか

　などなど、気になる点はたくさんあります。

　一方で企業側のコストを公式Webサイトで明記したり、「Siiiboの売上全部あげちゃうキャンペーン」と
　題して投資家や企業に売り上げを還元するキャンペーンを行っていたりと、今後の展開が楽しみな事業者で
　あることにはまちがいないでしょう。
　まずは登録して、情報をいろいろ得てみようと思います。


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