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昔は「Trados さん、頑張って!」とお祈りしながら訳文生成していませんでしたか? 今も、たまにそんな気分になるときがあります。Trados って本当にわからないことばかりです。特に、日本語の情報は少ないですよね。いくら翻訳者とはいえ、日本語の情報が欲しいのです。Trados ユーザーの方々といろいろ情報交換できたらと思っています。




2021年06月30日

生成後の訳文にコメントを挿入しない

以前の記事で、Trados 上のコメントを訳文生成後のファイルに挿入する機能を紹介しました。そのときに、挿入するかどうかを設定するオプションがないような書き方をしていましたが、すみません、設定がありました。設定を変えることで、Trados 上のコメントを訳文に挿入しないようにすることができます。

設定の場所は、[プロジェクトの設定] > [ファイルの種類] です。まさか、こんなところにこの設定があるとは思いませんでした。下図は、Word ファイルの設定ですが、PowerPoint や Excel などにも同様の設定があります。


81_1.png


さて、なぜ今頃になってこの設定の存在に気付いたかというと、最近、生成される訳文にコメントが挿入されてこないことが多くなったからです。おかしいと思って調べていたら、ナレッジベースに以下の記事を見つけました。

Comments added in the target segment are not stored in the target file

この記事よると、Trados Studio 2021 SR1 CU5 から既定の設定が変わったそうです。今までは上図の [〜訳文文書に保持する] チェックボックスがオンでしたが、これが既定でオフになりました。つまり、既定でコメントは訳文に挿入されないことになりました。

既定の設定が変わった理由は、「コメントを保持したくないユーザーの方が多い」ということのようですが、もっともです。私も、コメントのない訳文が欲しいケースの方が多いです。


今回は以上です。ちなみに、Trados の現在の最新バージョンは、上記の CU5 からさらに 1 つ進み、CU6 です。私は、先日、この CU6 にしました。まめに更新した方がいいんですかね。どうですかね、Trados さん。



  


2021年06月17日

最近の Trados のワナ

ここ最近、次から次へと Trados のワナにひっかかっておりました。そんな中から、今回は私がなんとか抜け出せたものを 3 つ紹介します。

 ・QA Checker の「単語リスト」に単語を登録できない
 ・メモリがヒットしてこない
 ・翻訳ファイルが突然開けなくなった
 

QA Checker の「単語リスト」に単語を登録できない

問題

Trados Studio 2021 にアップグレードしたときの記事でも少し書きましたが、アップグレード後から、QA Checker の「単語リスト」に単語を登録できなくなりました。リストに単語を入力した後、[OK] ボタンを押しても画面が反応せず、[キャンセル] ボタンを押す以外の操作ができませんでした。仕方なく [キャンセル] ボタンを押して画面を閉じると、入力した単語は「キャンセル」されるらしく、次に開いたときには消えています。

原因

Trados Studio 2021 から、入力された単語にルール違反がないかチェックする機能が追加されていたようです。単語リストを編集して、[OK] ボタンを押すとこのチェックが実行されるらしく、ルール違反があるとエラーが表示され、それを解決するまで [OK] ボタンは押せません。

解決方法

単語リストを上から下までスクロールして、下図のように赤い三角形でエラーが表示されていないか確認します。エラーが表示されていたら、メッセージに従って 1 つ 1 つ解決します。


80_1.png

上図は、[正しくない語形] に全角の空白を指定していた例です。全角の空白をチェックしたかったら、「単語リスト」ではなく、[分節の検証] > [禁止文字がないかチェックする] に設定した方がよさそうです。


80_2.png

上図は、「あつい」という同じ単語を3回入力していた例です。同じ単語を複数回入力することはできなくなったようです。


エラーは完全に消す

80_3.png

エラーを解決するには、赤い三角形をいったん完全に消す必要があります。上図のように、1 つを残して、ほかの 2 つを削除しても、赤い三角形が表示されている限り「解決した」ことにはなりません。いったん 3 つの「あつい」をすべて削除してから、改めて「あつい」を登録します。


要注意なのは、旧バージョンからの設定ファイルを編集した場合

さて、そもそもなぜこんなエラーのある状態になってしまったかというと、旧バージョンでエクスポートしておいた設定ファイルを 2021 にインポートしたからです。QA Checker の設定は [QA Checker のプロファイル] からファイルとしてエクスポート、インポートすることができます。旧バージョンには今回問題となったチェック機能はなく、上図のような単語リストでも正常に機能していました。その設定ファイルをエクスポートして、2021 にインポートしたら、チェック機能にひっかかってしまったということです。また、エラーのある設定ファイルもインポートしただけなら、そのまま正常に機能します。インポートした後に、手動で単語リストを編集すると、エラーが発生します。

 

メモリがヒットしてこない

問題

翻訳会社さんから受け取ったパッケージで、大量のメモリが設定されているにもかかわらず、メモリがヒットしてきませんでした。[訳語検索] ではヒットするのですが、[翻訳結果] にはヒットしてきません。

原因

メモリの検索設定が原因でした。[プロジェクトの設定] > [言語ペア] > [<特定の言語ペア>] > [検索] で以下のような設定になっていました。

一致率の最小値: 80%
最大ヒット数: 1


80_4.png


なぜ翻訳会社さんがこんな設定をしてきたのかは不明ですが、この設定では、80% 以上の一致率のものしかヒットしないですし、しかも 1 つしかヒットしません。

解決方法

上記の設定を変更したら、メモリはヒットしてくるようになりました。わかってしまえば、簡単です。しかし、この解決方法にたどり着くのが大変でした。

プロジェクトの設定では、「言語ペア」に気を付ける必要があります。「すべての言語ペア」の設定より、「特定の言語ペア」の設定の方が優先されます。


80_5.png


おそらく、多言語を扱うための設定だと思いますが、設定画面は「すべての言語ペア」と「特定の言語ペア」の 2 つに分かれています。[翻訳メモリと自動翻訳] という項目は両方にあり、どちらからも設定できます。

通常は、「すべての言語ペア」で設定を変えると、自動的に「特定の言語ペア」の方も設定が変わります。つまり、「すべての言語ペア」 -> 「特定の言語ペア」の伝播が行われるのですが、この伝播は「特定の言語ペア」が既定設定の場合に限るようです。よく考えてみれば、当然の動作です。「特定の言語ペア」に特定の設定をしていたのに、「すべての言語ペア」の設定で上書きされてしまったら、それは困ります。

今回のパッケージでは、丁寧に「特定の言語ペア」で設定がされていたので、「すべての言語ペア」で設定を変えても、問題は解決しませんでした。その後、「特定の言語ペア」で設定を変えて、ようやく解決しました。(気付くまでに、何か月かかっただろう。)

 

翻訳ファイルが突然開けなくなった

問題

翻訳会社さんからのパッケージで、サーバー メモリが設定され、HTML ファイルの翻訳をするプロジェクトでした。パッケージを開いた直後に確認をしたとき翻訳ファイルは正常に開けましたが、その後、突然開けなくなりました。まさに「何もしてないのに壊れた」という感じでした。

原因

Trados なら「何もしてないのに壊れた」もありそうですが、よく考えたら、何もしてなくはありませんでした。プロジェクトの設定でメモリの順番を変えていました。1 番上に設定されていたサーバー メモリを 2 番目に下げ、1 番上には自分で作成したローカルのメモリを追加しました。サーバー メモリが関係しているので詳しくはわかりませんが、おそらく順番を変えたことが原因です。

メモリの順番を変えるのがなぜダメかというと、プロジェクトに複数のメモリがある場合、1 番上のメモリの設定が優先される仕様になっているからです。メモリには「言語リソース」という設定があり、ここに分節規則 (コロンの後で分節を区切るか、などの設定) を始め、わりと重要な設定が含まれています。1 番上のメモリに設定されている言語リソースが使われるので、別のメモリを 1 番上に設定すると、言語リソースの設定が変わってしまうことになります。

80_6.png


今回は、サーバー メモリなので設定の中身を見ることはできませんでしたが、上図のように [分節規則] が 「カスタム」になっていました (上図は実際のサーバー メモリのスクリーンショットではありません)。サーバー メモリを 2 番目に移動してしまったことで、カスタムの分節規則が使われなくなり、翻訳ファイルが開けなくなった、ということだと推測しています。(すみません、あくまで推測です。分節規則が変わったからといって、すべてのファイルが開けなくなるわけではありません。)

解決方法

メモリの順番を元に戻しました。当初設定されていたとおり、サーバー メモリを 1 番上に戻したら、翻訳ファイルを無事に開くことができました。


「変数リスト」を使いたかった

私がメモリの順番を変えたのも、やはり言語リソースの設定を変えたかったからです。サーバー メモリの場合、この辺りの設定は翻訳者側で変更することができません。じゃ、自分でメモリを作ってそこに設定したらいいんじゃないかと思ったわけです。で、何を設定したかったかというと「変数リスト」です。

[言語リソース] > [変数リスト] と選択すると、下図のような画面が表示されます。ここに、訳文でも原文と同じ単語をそのまま使いたいものを設定します。よくあるのは、英語のまま使う製品名などです。


80_7.png


変数リストに設定しておくと、下図のように Trados が自動で認識し、ほかの認識済みトークンと同じように青線が引かれます。青線が引かれていれば、Ctrl+Alt+下矢印などのショートカット キーを使って訳文に入力することができます。


80_8.png


結局、今回は、サーバー メモリの設定は翻訳者は変えられない、自分のメモリを作成して設定することもできない、ということで変数リストの使用はあきらめました。代替の方法として思い付くのは、用語ベースへの登録か、フラグメント一致で見つかるのを待つか、くらいですね。


今回は以上です。どれもこれもなかなか大変なワナでした。特に、最後の翻訳ファイルが開けなくなる問題は致命的だったので、もう少しで翻訳会社さんに連絡してしまうところでした。本当に「何もしてない」か、よく考えるようにしましょう (-> 自分)。



  


2021年05月14日

新型コロナウイルス関連の IT システム

連日、新型コロナウイルスのニュースが流れているので、関連する IT システムを英語名が存在するものを中心に挙げてみました。厳しい批判を受けている日本の IT ですが、いろいろなシステムが動いてはいるようです。

今回新しくできたシステム


COCOA (COVID-19 Contact-Confirming Application)
新型コロナウイルス接触確認アプリ

みなさんご存じの Android に冷たいアプリです。


HER-SYS (Health Center Real-time Information-sharing System on COVID-19)
新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム

新型コロナウイルス感染者の情報を医療機関、保健所、都道府県などで迅速に集約、共有、分析するためのシステム。新規感染者○○人というような情報の基になります。従来のファックスを置き換えた革新的なクラウドベース システムです!


V-SYS (Vaccination System)
ワクチン接種円滑化システム

ワクチンの配送や在庫管理のためのシステム。英語名がちょっと簡潔すぎませんかね。


VRS (Vaccination Record System)
ワクチン接種記録システム

こちらは個人の接種状況を記録するシステム。マイナンバーとともにこれから大いに活躍してくれることでしょう。略称は、HER-SYS、V-SYS とハイフン付きでしたが、このシステムではあきらめたようです。


G-MIS (Gathering Medical Information System on COVID-19)
新型コロナウイルス感染症医療機関等情報支援システム

医療機関の情報 (病床やスタッフ、人工呼吸器などの医療機器、マスクなどの医療資材) を一元的に管理するためのシステム。こちらはハイフン付きの略称ですが、-SYS ではありません (後述の EMIS に寄せたのかも)。


Key-Net
医療のお仕事 Key-Net

厚生労働省が開設している医療の求人情報サイト。正式な英語名は見つけられませんでした。


この他に、空港検疫業務支援システム、サーベイランス可視化システム (自治体発表の感染者数などの情報をグラフ化してわかりやすく提供) もあるらしいですが、すみません、英語名が見つからなかったので省略とします。


以前からあったシステム


NESID (National Epidemiological Surveillance of Infectious Diseases)
感染症発生動向調査事業 / 感染症サーベイランスシステム

HER-SYS の以前から存在していたシステム。今回、これでは間に合わないということで、HER-SYS が作られたようです。


EMIS (Emergency Medical Information System)
広域災害救急医療情報システム

災害時に医療情報を適切に収集、提供するためのシステム。新型コロナウイルスの情報も一部扱っています。


gBizID
GビズID、法人共通認証基盤 (a standard authentication service for businesses)

事業者が行政サービスにアクセスするための認証システム。この基盤を活用した補助金申請システム jGrants (Jグランツ) もあり、新型コロナウイルス関連の補助金にも使われています。新型コロナウイルス関連システムのほとんどは厚生労働省の管轄 (VRS は官邸の管轄) ですが、こちらは経済産業省の管轄です。


e-TUMO

NTT データ関西が自治体向けに提供するオンラインで行政手続きを行うためのシステム。このサービスに含まれる e-TUMO RESERVE (汎用予約サービス) を活用してワクチン接種の予約を受け付ける自治体もあるようです。


今回は以上です。今日の極めて困難な状況を解決するため、高度な次世代技術を柔軟かつ革新的な方法で活用し、広範にわたるデジタル変革を飛躍的に加速させて欲しいと思います。