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2017年03月31日

◆明日から”新年度”! 気分一新!

4月から始まる新年度は、日本特有のものですが、
いつごろから始まったのでしょう


★会計年度と学年制など、全てが”最初から4月始まり”だったわけではなく、
いずれも4月に落ち着くまでには、それぞれに二転三転していたようです……。

江戸時代、町人や浪人の子は寺子屋で読み書きそろばんを習いましたが、
個人経営の塾みたいな所でしたから、いつ入学するのかはバラバラで、
勉強の進み具合も個人差の能力に応じていました。

◇藩士のためには、幕府の学問所藩校もありましたが、
一斉入学、学年進級制とは限りませんでした

明治になって学制発布後もしばらくは随時入学の慣習は残っていましたが、
  外国に習って大学ができるようになって、一斉入学がシステム化されていきました。

◎当初、明治政府の徴兵者登録が9月だったので、
優秀な学生が兵隊に取られないようにとの思惑もあって、9月スタートが主でした。

◎幕府も江戸時代の商人も、会計帳面の管理はきちっとしていましたが、
一年を区切りに決算報告や予算を立てる習慣が一般化したのは、
やはり明治政府が立ってからです。

初めは10月1日がスタートだったようです…。
その後始まり月は幾度か変わっていきます……。

 そして明治19年に「4月始まり」で落ち着いたということらしいです……。

◇これは諸外国にはあまりないサイクルでしたが、
当時の日本経済はまだまだ稲作等の第1次産業が中心でしたから、
米作りが始まる時期が一年のスタートとなることが、一番日本人には合ったようです。

◆明治の終り頃になると、国が積極的に教育年度の統一を指導するようになり、
やがて小中学校の4月開始は法で明文化されます。

昭和に入る頃になると、高等学校も大学もほぼ4月で統一されました。

☆「4月スタート」は世界でも珍しいですが、
ここまで政治と教育の年度が連動している国も、
先進国では実はとっても少ないようです。

☆また、新卒が一斉に就職してそのまま終身雇用する生き方が一番有利になるという
かつての日本人の働き方が、企業と学校の年度を連動させている
大きな原因のひとつであったようですね……。

◆「グローバル化」が喧伝されて四半世紀前後経ち、
もっと外国人労働者を増やそうなどという動きも有りますが、
そういった動きに合わせるなら4月スタートは不都合なのでしょう。
しかし、果たして「グローバル化」が本当に日本の利益になっているのか
どうかは、よくよく考えた方がいいと思います。

(そう言えば、『グローバル化』を推し進めてきたアメリカは、
トランプ政権誕生以来、明らかにグローバル化から逆行しようとしてますね)


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