研究チームは、コーヒーを飲むことと心血管疾患リスクおよび死亡リスクの関係を調査するべく、登録した44万9563人の健康データを収集、データには「毎日コーヒーを何杯飲むか」「インスタントコーヒー・手挽きコーヒー・カフェインレスコーヒーのうち、どれを普段飲んでいるか」というアンケートの結果も含まれていて、分析の結果、コーヒーを1日2〜3杯飲んだ被験者の死亡リスクが最も低いことが判明。
コーヒーの種類別では、コーヒーを飲まない被験者と比べてインスタントコーヒーでは11%、手挽きコーヒーでは27%、カフェインレスコーヒーでは14%も死亡リスクが低くなったという。
同様に、コーヒーを1日2〜3杯飲んだ場合、心血管疾患の発症リスクも低くなることが判明。
種類別では、コーヒーを飲まない被験者に比べてインスタントコーヒーでは9%、手挽きコーヒーでは10%、カフェインレスコーヒーでは6%リスクが低くなっていた。
死亡リスクと心血管疾患の発症リスクではすべての種類のコーヒーでリスクが低下したが、不整脈の発症リスクはカフェインレスコーヒーを飲んだ被験者では低下せず、1日2〜3杯のインスタントコーヒーを飲んだ被験者で12%、1日4〜5杯の手挽きコーヒーを飲んだ被験者で17%低下することが明らかになった。
研究チームの一員であるピーター・キスラー氏は「インスタントコーヒーや手挽きコーヒー、カフェインレスコーヒーを飲むことは、心血管疾患の発症リスクや死亡リスクの低下と関連し、今回の研究結果は、コーヒーを飲むことが健康なライフスタイルの一環と見なされるべきであることを示唆しています」と述べ、コーヒーの寿命延長効果を強調した。
また、コーヒーの種類によってリスク低下に差があることについて「コーヒーを構成する成分の中で最も広く知られているのはカフェインですが、コーヒーは100以上の生物学的活性成分が含まれています。私たちの研究結果は、カフェイン以外の成分も心血管疾患の発症リスクや死亡リスクの低下に関連していることを示唆しています」と述べている。