がんは虚血性心疾患に次いで世界第2位の死因であり、がんを発症しやすいリスクを増やす「危険因子」の存在が指摘されている。
そんな中、ワシントン大学医学部の研究チームが、世界全体におけるがんの死亡例の半分が危険因子に起因するものであるという調査結果を発表した。
今回発表された研究は、ビル&メリンダ・ゲイツ財団による資金提供を受けたもので、2010年から2019年までの204カ国におけるがんによる死亡例に焦点を合わせ、23種類のがんと、34種類の「がん発症リスクを高める危険因子」を調査したという。
その結果、がんで亡くなった全男性の50.6%に当たる288万人が「がん死亡のリスク要因となる危険因子」が原因とされた。
また、女性の場合は36.3%に当たる158万人が危険因子への影響が指摘され、世界的に見た危険因子のトップは男女とも「喫煙」で、次いで「アルコール」、「高BMI」肥満だった。
また、危険因子に起因するがんの死亡例で最も多かったのが「気管・気管支・肺がん」で、全体の36.9%を占め、女性だと2位が「子宮頸がん(17.9%)」、3位が「結腸・直腸がん(15.8%)」、4位が「乳がん(11%)」だった。
男性の場合は2位が結腸・直腸がん(13.3%)、3位が「食道がん(9.7%)」、4位が「胃がん(6.6%)」という結果に。
危険因子によるがん死亡率が高い地域は、1位が中央ヨーロッパ(人口10万人当たり82人)、次いで東アジア(人口10万人当たり69.8人)、北アメリカ(人口10万人当たり66人)、南アメリカ(人口10万人当たり64.2人)、西ヨーロッパ(人口10万人当たり63.8人)となった。
2022年08月24日
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