オミクロン株を中心に、日本でも新型コロナウイルスが蔓延しているが、その中で話題になっているのが「ステルスオミクロン」と呼ばれるオミクロン変異株の存在だ。
医学的には従来のオミクロン株を「BA.1株」と呼ぶのに対して「BA.2株」と呼ばれ、2022年1月からイギリスやデンマークなど複数の国で置き換わってきており、すでに日本もBA.2株に置き換わりつつある。
東京大学医科学研究所の佐藤佳准教授が率いる研究チームが新型コロナウイルスのオミクロン変異株のさらなる派生株「BA.2」に関する研究結果を発表したのだが、佐藤氏らによると、BA.2はデルタ株の重症化率とオミクロン株の抗ワクチン性を併せ持っているという。
さらに「オミクロン株より強力なデルタ株に相当する重症化率を示し、オミクロン株同様にワクチンによる免疫応答を回避する」というから穏やかではない。
ハムスターやマウスを使った実験によると、BA.1で獲得した免疫がBA.2に対しては効きづらいという点と、人工的に合成した「BA.2のスパイクタンパク質を有する新型コロナウイルス」は、ハムスターを使った実験でBA.1より高い病原性を示しており、細胞内での増殖速度も速いという点などが研究によってわかったという。
以上の点から、佐藤氏は「BA.2(ステルスオミクロン)は伝播(でんぱ)力、病原性、免疫抵抗性のいずれにおいても、BA.1(従来のオミクロン)よりもリスクが高い」と述べ、日本国内での感染が広まりつつあるBA.2について警戒すべきだと警鐘を鳴らしている。
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