前回で日本での外国からの輸入農産物の輸入品目を第10位までを述べた。
いったいそれらの農産物はどこの国から主に輸入され、私たちの食生活のどの場所で売られているかを述べる。
尚、詳細な使用され方は多種多様であるからすべてを網羅できていないことを承知願いたい。
1位:トウモロコシ:アメリカ48%、ブラジル等南米40%から輸入
お菓子、コーンなどのトッピング、畜産用飼料などに使用されている。
2位:たばこ:農水省での公表データがないので産出国は不明
日本国内のたばこの原料として用いられている。
3位:豚肉:アメリカ40%、EU諸国30%、カナダ20%、ブラジル10%輸入
スーパーなどで販売されている豚肉、ハンバーグ、ひき肉、外食産業で多く使用。
4位:牛肉:オーストラリア50%、アメリカ40%輸入
スーパーなどで販売されている牛肉、牛丼やしゃぶしゃぶ、ハンバーグ、外食産業で多く使用。
5位:生鮮、乾燥果実:東南アジア諸国、中米、アフリカが主と言われ農水省でデータを公表していない。
バナナやオレンジなどは店頭で直接販売、ジュースの原料や様々な加工品、ナッツ類
6位:アルコール類:農水省でデータを公表していないがおそらくEU諸国と推測される。
外国産ワインやウイスキーとして販売されている。
7位:小麦:アメリカ50%、オーストラリア30%、カナダ20%輸入
ラーメン、うどん、パスタや焼きそば、カップ麺、パン、お菓子、お好み焼き、たこ焼きなど多種多様
8位:鶏肉:農水省に輸出国のデータが公表されていない。
外食などで焼き鳥、ハンバーグ、加工食品として売られていると推測される。
9位:大豆:アメリカ60%、ブラジル20%、カナダ16%、中国3%輸入
納豆や豆腐、豆乳、醤油、味噌などに使用されている。
10位:菜種(主に食用油に使用):94%カナダ、6%がオーストラリア輸入
食用油として店頭で販売されるほか、天ぷら、コロッケ、からあげなどのための油。
上記の農水省のデータで気になることは、日本での全農産物輸入で13%を占める中国農産物が上位10位に入っていないことだ。
アメリカに次いで2番目に多い中国農産物は冷凍野菜や惣菜などで輸入され、ギョーザなどの冷凍食品や
寿司屋のがり、漬物類として販売されている模様だ。
最近の週刊誌の突入取材で中国産の加工食品の危険性の問題と輸入の際の抜き打ち検査での検疫の杜撰さの
記事でも述べられた通り、中国産の農産物の品目と量について農水省にもっと詳細なデータの公表をお願いしたいと思う。
しかし、日本のB級グルメ食品は外国からの輸入農産物により成り立っていることがデータでわかる。
今外国に依存している農産物は、つい40年前まで日本で生産せれていたものばかりである。
40年前といえばアメリカへ日本の工業製品(主に自動車)を輸出させてもらうかわりに、
アメリカの農産物を購入しなさいとの貿易協定を結んだ時期であり、
また、中国との国交正常化を行った時期でもあり、30年ほど前から中国からも多くの農産物を輸入することとなった。
特に中国の農産物は安価であり輸入するメリットが日本にあった。
しかし、現在は食品の安全性が重視されており、中国産、アメリカ産でも農薬や遺伝子組み換え食品の健康への懸念が叫ばれている。
現代の日本国民はアレルギーやアトピー、花粉症など様々な過敏症に悩むが、その原因の一つに
食生活がかかわっている可能性は否定できないと思う。
さらに最近の研究では花粉症などの過敏症になる人はうつ病などの精神疾患にかかりやすいとのデータもある。
それは、花粉症は脳内の自己防衛に際に興奮する神経系や免疫系の過剰反応であり、うつ病やストレス疾患も
原理的には自己防衛本能をつかさどる脳の部分の過剰防衛反応といえるからだ。
このような過敏症があるのは食品が原因である可能性が否定できない。
したがって、アメリカでのうつ病やストレス症などの精神疾患患者率は実に日本の2倍以上である。
あるハンバーガーショップでも牛丼でもコンビニ弁当でも、パン、お菓子でも
そのほとんどの原材料は外国から輸入されたもので、どのような土壌や水環境でどれだけ農薬が使用されて生育されているかを知る由もない。
一方で国内産は使用できる農薬は制限され、有害性の高いものは販売もされていない。
そのような中で手間暇をかけて極力農薬を使わない自然栽培で生産された農産物のほうが安全性が高いのは明らかだ。
どうして中国の富裕層が自国の10倍以上する値段の日本米を購入して食べている実態はなぜなのかを考えてみる必要がある。
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