2023年01月03日
新井新体制で4人の新任コーチに期待することは?
【カープ 新井貴浩監督の“全力”所信表明】新たにチームに加わった“4名の首脳陣”。監督として、新コーチに期待すること
1/3(火) 10:01配信
広島アスリートマガジン
新たに招聘したコーチ陣は、現役時代の新井監督と縁の深い存在も多い。
「みなさんを喜ばせ、みなさんの心を真っ赤に燃えさせるようにしたいと思います」
2022年10月の監督就任会見で力強い言葉を発してから約3ヵ月が経過した。秋季キャンプでは、カープ現役時代からの盟友・石原慶幸バッテリーコーチや、実弟である新井良太二軍打撃コーチらとともに熱のこもった指導をする姿も見られた新井監督。ここでは、監督としてのビジョンを語った独占インタビューをお送りする。
◆新井監督と縁の深い、4人の新任コーチたち
─監督を引き受けられて、藤井彰人コーチ、石原慶幸コーチ、新井良太コーチ、福地寿樹コーチと4名のコーチを招集されました。監督就任にあたり、最初から考えられていたのでしょうか?
「もちろんです。監督に就任して、まずはヘッドコーチを1番最初に決めないといけない中で、すぐに藤井となりましたね。球団に『藤井でお願いしていいですか?』というと言うと『いいですよ』と言っていただいて、彼にはすぐに声をかけました」
─やはり阪神時代にご一緒されたご縁でしょうか?
「そうですね。同級生ですし、キャッチャーで、すごく視野も広く、深いです。阪神で、現役時代を過ごしているときは、ビジターでもしょっちゅう食事に行って、ずっと野球の話をしていましたからね。彼の見識の広さ、深さは自分が1番良く分かっているので、そこに迷いはなかったです。藤井に頭を下げようと思いました」
─秋季キャンプでは、藤井コーチと話し込んでおられる場面もありましたね。
「やはり、さすがだなと思いましたね。『自分はこう思うけど、どう?』と聞くと、『自分はこうで……』と返ってきて、“そういう視点で見ているんだ”と新しい発見もありました。彼は引退してから、BCリーグ福井にコーチとして行っていますし、阪神の二軍、一軍とコーチ経験が豊富です。そういった中で、自分は指揮官としては新米ですので、コーチ業をしている経験というのは、こちらが聞いていても『ハッ』とさせられるし、発見がたくさんあって頼りになるなと思いましたね」
─石原慶幸コーチに関しては、誰よりも長く時間を過ごされていると思います。
「彼に関しては、オートマチックです(笑)すぐ電話して『こういう風になったから、分かるな。やるぞ』と言うと『は、はい』という感じでしたね(笑)」
─秋季キャンプでは早速熱心に指導される石原コーチの姿がありました。
「やはり石原は現役時代の実績、経験と申し分ないですし、現役を引退してから2年間は外から解説者という立場で野球を見ているし、そういう部分でも見識も広がったと思います。来季は坂倉(将吾)をキャッチャーに固定するので、『サク(坂倉)を頼んだぞ』とも言いました。彼に期待する部分は非常に大きいです」
─そして新井良太コーチは、実の弟さんになります。同じカープのユニホームを着て指揮されるというのはいかがですか?
「特に違和感はなかったですね。カープのユニホームを着ているのは、最初は違和感あったのですが、一緒のチームで携わるのは、阪神のときにやっているので、そこに関しての違和感はありませんでした。ただ、カープのユニホームを着ているというのは、『なかなか似合ってるじゃん!』というくらいに思いましたけどね。もちろん弟ではありますが、ユニホームを着ているときは“弟”という感覚はありません。秋季キャンプでは若い選手に付きっきりで遅くまでやっていましたし、彼に対する期待も大きいです。彼も引退をしてから、二軍、一軍と全ての分野でコーチをしているので、引き出しもたくさんあると思います。そして何より、彼の指導方法が、一方通行ではないので、選手のやりたいことなどをディスカッションしながら、コミュニケーションを取るスタンスがすごくいいなと思いましたね。『こうしろ、ああしろ!』ではないですからね」
─福地寿樹コーチについては、やはり現役時代に足を武器とされていただけに、機動力野球の強化という面が大きいのでしょうか。
「もちろんです。今年のカープは盗塁数もそうなんですが、そもそも盗塁の企図数自体が少なかったですよね。これは、“足が速い・遅い”“盗塁できる・できない”ではなく、全体的に走塁への意識を高めてほしいという思いがあります。もちろん福地さんは盗塁王を2回も獲られていて、走塁に関してはプロフェッショナルなので、その福地さんの経験を、これからの選手に伝えてほしいという思いがあり、『お願いします』と頭を下げましたね」
広島アスリートマガジン編集部
新井監督は今季、藤井彰人ヘッドコーチ、石原慶幸1軍バッテリーコーチ、新井良太2軍打撃コーチ、福地寿樹2軍打撃走塁コーチを招集しました。
藤井ヘッドコーチは非常にクレバーな感じがします。野球を広い視野で捉えています。阪神を引退後、BCリーグ福井や阪神の2軍、1軍のコーチを経験している事から、新井監督は真っ先に藤井ヘッドコーチを起用したのだと思います。
石原慶幸バッテリーコーチはカープファンならば言わずと知れた、カープのレジェンドキャッチャーです。カープの暗黒時代から、リーグ3連覇時代を知る、苦しみも喜びも味わった男です。カープは會澤選手が正捕手ですが、第2、第3のキャッチャーが確立されていません。磯村選手や石原貴規選手などの捕手をどう育てていくのかという課題が待ち受けています。石原バッテリーコーチはそれらの課題と、盗塁阻止率アップのために尽力してくれると思います。
新井良太2軍打撃コーチは、新井監督の弟だから招集した訳ではないようですね。新井良太コーチの指導方法が、「ああしろ、こうしろ」的ではなく、選手から意見を聞きながら、一緒に課題に取り組む姿勢を買われての招集です。新井良太コーチも元々は広島出身ですがら、カープが好きなのは間違いありません。あこがれのカープのユニフォームに袖を通すことになり、意気に感じているのではないでしょうか。
福地2軍打撃走塁コーチは、元々カープの選手でした。福地さんが招集されたと言う事は、昨季のカープの盗塁数がかなり少なく、さらに言えば盗塁の企画数自体が激減するという、機動力野球を看板としているカープとしては、まさに非常事態、緊急事態だと思います。ヤクルト時代には盗塁王を2回獲得しているので、その経験を若手選手にどんどん伝授していって欲しいですね。
まさに適材適所の配置だと思います。この4人のコーチのおかげで、チームが活性化していくと思います。そして、1軍は5年ぶりのリーグ優勝と39年ぶりの日本一に導いてくれると期待しています。2軍もウエスタンリーグ優勝と、ファーム日本一に輝いて欲しいですね。
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