2024年09月21日
北海道稚内市 日本最北端の地 宗谷岬を訪ねる 2024年4月27日来訪
日本最北端の地を訪ねて歩く、宗谷岬散策の旅です。
日本最北端の地、北海道稚内(わっかない)市の「宗谷岬(そうやみさき)」を訪れた。
日本のてっぺんに当たる、宗谷岬の突端に建てられているのが、有名なモニュメント「日本最北端の地の碑」だ。
目の前は宗谷海峡。
左側には日本海、右側にはオホーツク海が広がる。
巨大な海は自分を飲み込み、自身のあまりにも小さすぎる存在に気づかされる。
空はどんよりとした雲がおおい、恵まれない天気ではあったものの、たくさんの観光客がこの地に足を運んでいた。
宗谷岬の端、北緯45度31分22秒から遠い海を望んだ先に、晴れた日であればロシア領サハリンの島影を確認することができる。
いまだ解決に至らない、日露の北方領土問題。
日本領土内の一番ロシアに近い場所に立ち、複雑な国際情勢の現実について、改めて思考を巡らす。
北方四島がロシアから日本に返還されるのは、一体いつになるのだろうか。
宗谷岬内にある、水色で塗り込まれた外壁が目立つ、「宗谷流氷館」。
ここでは本物の流氷に触れることができる。
ロシアのアムール川でできた氷が波にもまれながら氷同士ぶつかりあい、成長しながら南下してオホーツク海にやってくるのが、宗谷岬から眺められる流氷だ。
海上に漂う流氷の見ごろは、毎年2月上旬から3月上旬頃まで。
展示用の流氷は、室内の気温を氷点下10℃以下に設定して、流れ着いたままの状態に保存維持されている。
生まれも育ちも北海道で慣れていても、こたえる展示場の寒さ。
暖かい地域から訪れる方は、ぜひとも防寒対策を徹底してから入場することをお勧めしたい。
散策中、喉が渇いたので、宗谷岬内にある自販機を利用した。
ここで目に飛び込んでくるのが、「日本最北端自販機」の文字。
自販機を通しても、しっかり日本の一番北にいるのだと実感させられ、思わずパチリ。
このような表示は、稚内市内のマクドナルドでも見ることができるようだ。
モニュメントがある場所より少し歩き、坂道を登ると、丘の上にある「宗谷岬平和公園」に到着する。
そこで堪能できるのは、宗谷岬全体が見下ろせる光景だ。
見晴らしの良い絶景は、子供連れや杖をお使いの方には厳しい、急な坂道を越えた苦労を忘れさせてくれる。
宗谷岬公園は約3.8ヘクタールの広大な土地を利用して開設された場所。
開設した当時は、灯台、海軍望楼、石柱に刻まれた最北端の地の碑と、数件の売店しかない小規模の公園だったらしい。
1968年(昭和43年)、「日本最北端の地の碑」が建て替えられるほか、高台に「あけぼの像」が建立されるなどして観光名所としての整備が進む。
1988年(昭和63年)には「日本最北端の地の碑」周辺一帯の整備が行われ、現在の姿となったようだ。
観光客の増加により大きく変貌した宗谷岬公園。
夏になれば、宗谷丘陵展望施設の名にも使われているアルメリアの花が、園内各所に咲き誇る。
美しいピンク色の花を求めて、再度の訪問を試みたい。
公園内には、景色を一望できる展望台のほか、様々な石碑が立ち並んでいる。
写真はその内のひとつ、「平和の碑」だ。
太平洋戦争中の1943年10月11日、宗谷海峡では日本軍とアメリカ軍の戦いが繰り広げられた。
平和の碑は、両軍の犠牲者を慰霊するために、日米合同で建設されたものである。
平和を祈る石碑を前にして、今の生活がある幸せに感謝する気持ちが自然とわき起こる。
この地で安らかに眠る戦争で犠牲になった方々を思い、心からご冥福をお祈りしたい。
帰り際、オレンジ色の外壁が目を引く売店「オリジナルショップ えぞや」に足を踏み入れる。
ここでは、200円ほどで、写真の「日本最北端の地到達証明書」を発行してもらえる。
夏と冬のバージョンがあり、冬のバージョンには宗谷岬から見た流氷が写る。
宗谷岬訪問の記念に、ぜひとも買い求めたい。
日本最北端の店 柏屋や、稚内市役所などでも、同様の証明書を発行してもらえるそうだ。
改稿・編集 会長HT
詳しくは以下のリンクを参照してください。
宗谷岬公園(宗谷岬平和公園)/稚内観光情報 最北のまち稚内https://www.city.wakkanai.hokkaido.jp/kanko/midokoro/spot/soya-cape-park.html