2024年09月28日
北海道川上郡弟子屈町 星野リゾート開業予定の川湯温泉を訪ねる 2024年7月31日来訪
2026年に星野リゾート開業が予定されている、川湯温泉の魅力を探求する旅です。
こちらは、「川湯温泉(かわゆおんせん)」の源になっている「硫黄山(いおうざん)」。
弟子屈町(てしかがちょう)にある魅惑の観光地だ。
アイヌ語では「アトサヌプリ」と呼ばれており、「裸の山」という意味を持つ。
2023年9月には、滞在観光施設「硫黄山MOKMOKベース」が改装オープンし、より訪れやすくなった。
ダイナミックな噴気を劇場スクリーンに見立てた大判ガラスから楽しめる「MOKMOKシアター」のほか、「MOKMOKテラス」や「硫黄山ミュージアム」、「MOKMOKマルシェ&カフェ」など、見所が充実した施設で思う存分観光を楽しめる。
今は観光客でにぎわう硫黄山だが、その昔は硫黄発掘に使われていたという。
明治初期から昭和30年代にかけて、硫黄はマッチや火薬などの原料として需要が高く、この硫黄発掘によって道東の土地は開拓されていったのだ。
ごつごつとした山肌から出る白煙は迫力満点。
硫黄の独特な匂いも合わせ、普段は味わえない非日常の世界が感動を呼ぶ。
硫黄山は、現在も活動している活火山。
地獄を思わせる殺風景の山肌を、登山気分を味わいながら、楽しんで歩く。
女性でヒールを履いている方は、起伏に富んだ山肌で転ばないよう、慎重に歩を進める必要がある。
硫化水素の発生が樹木の成長を阻む、ダイナミックな硫黄山の山肌は、見応えたっぷりだ。
ぜひとも、自然の凄さを観察しに訪れてもらいたい。
硫黄山から車で15〜20分ほどの距離にある「摩周湖(ましゅうこ)」。
摩周湖には、「晴れの摩周湖をみたら婚期が遅れる」「晴れの摩周湖を見たカップルは別れる」という都市伝説が、昔あったらしい。
そのくらい、摩周湖は常に霧におおわれて、湖面が見える日が少ない。
しかし、6〜7月、朝の時間帯に行けば、晴れた摩周湖を拝める確率は高い。
アイヌ語で「カムイトー」と呼ばれ、「神の湖」という意味を持つ、世界最高ランクの透明度を誇る摩周湖。
吸い込まれるような青い色が特徴で、その美しい色合いは、「摩周ブルー」という言葉で表現される。
晴れた日であれば、摩周湖には空の色が映りこみ、幻想的な景色を堪能できるようだ。
散策したあとに迎えたランチタイム。
「すずめ食堂&バル」に足を運ぶ。
「素朴でカラダに優しいゴハン」がコンセプトのお店は、店員のお姉さんも優しく、温かい雰囲気が魅力的だ。
すずめ食堂&バルでは、ベトナム風春巻きやフォー、カオマンガイなど、無国籍料理を提供している。
地元の食材が使われ、手作りの味噌やドレッシングが、食材が持つそのままの旨みを引き立てる。
数あるメニューの中から、タイの人気料理 カオマンガイを注文。
ジューシーな鶏肉に鶏だしが染みたご飯が食欲を高める。
付け合わせのタレもさっぱりしていて、ぺろりと完食した。
ランチを終え、次はおいしいケーキを求めて、JR川湯温泉駅に近い川湯駅前の「森のホール」へ。
森のホールでは、定番の商品を始めとするケーキの種類が豊富で、旬のフルーツを使ったケーキも提供している。
ショーウインドウに並んだケーキは、どの品も宝石のように輝き、目移りして選択に悩む。
迷いに迷い、季節限定のベリータルトを注文。
口へ運んだベリータルトが、タルトの甘みとベリーの酸味が絶妙にマッチした味を広げ、至福の時間を創り出す。
川湯温泉魅力探求の旅を締めくくるのに、ふさわしいひとときとなった。
改稿・編集 会長HT
詳しくは以下のリンクを参照してください。
弟子屈町について|弟子屈なび https://masyuko.or.jp/about/
楽しむ摩周湖&硫黄山 in 北海道 | 自然観光情報サイト
https://mashuko-iozan.jp/
すずめ食堂&バル(Facebook) https://m.facebook.com/100063876480001/
森のホール(Facebook) https://m.facebook.com/kawayumorinohall/
2024年09月21日
北海道稚内市 日本最北端の地 宗谷岬を訪ねる 2024年4月27日来訪
日本最北端の地を訪ねて歩く、宗谷岬散策の旅です。
日本最北端の地、北海道稚内(わっかない)市の「宗谷岬(そうやみさき)」を訪れた。
日本のてっぺんに当たる、宗谷岬の突端に建てられているのが、有名なモニュメント「日本最北端の地の碑」だ。
目の前は宗谷海峡。
左側には日本海、右側にはオホーツク海が広がる。
巨大な海は自分を飲み込み、自身のあまりにも小さすぎる存在に気づかされる。
空はどんよりとした雲がおおい、恵まれない天気ではあったものの、たくさんの観光客がこの地に足を運んでいた。
宗谷岬の端、北緯45度31分22秒から遠い海を望んだ先に、晴れた日であればロシア領サハリンの島影を確認することができる。
いまだ解決に至らない、日露の北方領土問題。
日本領土内の一番ロシアに近い場所に立ち、複雑な国際情勢の現実について、改めて思考を巡らす。
北方四島がロシアから日本に返還されるのは、一体いつになるのだろうか。
宗谷岬内にある、水色で塗り込まれた外壁が目立つ、「宗谷流氷館」。
ここでは本物の流氷に触れることができる。
ロシアのアムール川でできた氷が波にもまれながら氷同士ぶつかりあい、成長しながら南下してオホーツク海にやってくるのが、宗谷岬から眺められる流氷だ。
海上に漂う流氷の見ごろは、毎年2月上旬から3月上旬頃まで。
展示用の流氷は、室内の気温を氷点下10℃以下に設定して、流れ着いたままの状態に保存維持されている。
生まれも育ちも北海道で慣れていても、こたえる展示場の寒さ。
暖かい地域から訪れる方は、ぜひとも防寒対策を徹底してから入場することをお勧めしたい。
散策中、喉が渇いたので、宗谷岬内にある自販機を利用した。
ここで目に飛び込んでくるのが、「日本最北端自販機」の文字。
自販機を通しても、しっかり日本の一番北にいるのだと実感させられ、思わずパチリ。
このような表示は、稚内市内のマクドナルドでも見ることができるようだ。
モニュメントがある場所より少し歩き、坂道を登ると、丘の上にある「宗谷岬平和公園」に到着する。
そこで堪能できるのは、宗谷岬全体が見下ろせる光景だ。
見晴らしの良い絶景は、子供連れや杖をお使いの方には厳しい、急な坂道を越えた苦労を忘れさせてくれる。
宗谷岬公園は約3.8ヘクタールの広大な土地を利用して開設された場所。
開設した当時は、灯台、海軍望楼、石柱に刻まれた最北端の地の碑と、数件の売店しかない小規模の公園だったらしい。
1968年(昭和43年)、「日本最北端の地の碑」が建て替えられるほか、高台に「あけぼの像」が建立されるなどして観光名所としての整備が進む。
1988年(昭和63年)には「日本最北端の地の碑」周辺一帯の整備が行われ、現在の姿となったようだ。
観光客の増加により大きく変貌した宗谷岬公園。
夏になれば、宗谷丘陵展望施設の名にも使われているアルメリアの花が、園内各所に咲き誇る。
美しいピンク色の花を求めて、再度の訪問を試みたい。
公園内には、景色を一望できる展望台のほか、様々な石碑が立ち並んでいる。
写真はその内のひとつ、「平和の碑」だ。
太平洋戦争中の1943年10月11日、宗谷海峡では日本軍とアメリカ軍の戦いが繰り広げられた。
平和の碑は、両軍の犠牲者を慰霊するために、日米合同で建設されたものである。
平和を祈る石碑を前にして、今の生活がある幸せに感謝する気持ちが自然とわき起こる。
この地で安らかに眠る戦争で犠牲になった方々を思い、心からご冥福をお祈りしたい。
帰り際、オレンジ色の外壁が目を引く売店「オリジナルショップ えぞや」に足を踏み入れる。
ここでは、200円ほどで、写真の「日本最北端の地到達証明書」を発行してもらえる。
夏と冬のバージョンがあり、冬のバージョンには宗谷岬から見た流氷が写る。
宗谷岬訪問の記念に、ぜひとも買い求めたい。
日本最北端の店 柏屋や、稚内市役所などでも、同様の証明書を発行してもらえるそうだ。
改稿・編集 会長HT
詳しくは以下のリンクを参照してください。
宗谷岬公園(宗谷岬平和公園)/稚内観光情報 最北のまち稚内https://www.city.wakkanai.hokkaido.jp/kanko/midokoro/spot/soya-cape-park.html
2024年09月14日
鹿児島県枕崎市 本土最南端の始発・終着駅 JR枕崎駅を訪ねる 2024年4月12日来訪
日本本土最南端の駅、JR枕崎駅を訪ねる旅です。
JR九州 指宿枕崎(いぶすきまくらざき)線の停車駅である「枕崎駅」。
この駅こそ、日本本土最南端の始発・終着駅だ。
九州旅行の折、一目見ておきたいと思い、訪問してみた。
写真の駅舎は3代目。
2006年(平成18年)に駅開発により2代目が解体された際、市民や鉄道ファンから惜しむ声が上がり、再建が望まれるようになった。
2013年(平成25年)4月、待ち望んだ3代目が完成。
落成式には約2,000人が集まり、盛大にお祝いされた。
駅舎の建設資金のほぼ全てが、市民をはじめとした民間からの寄付金によりまかなわれたらしい。
駅舎は今、地域のみならず、多くの人に愛される枕崎のランドマークとなっているようだ。
枕崎駅は、単式ホーム1面1線の無人駅だ。
改札口はなく、電車に乗らなくてもホーム上まで立ち入り、見学することができる。
鉄道ロマンをかき立てる、始発・終着駅である枕崎駅。
その始発・終着地点を写真に収めた。
枕崎駅の対極に当たるのは、JR北海道 宗谷本線の稚内駅。
日本本土最北端の始発・終着駅となる。
稚内駅から枕崎駅までレールは続き、その距離、実に3099.5kmにもなる。
稚内から枕崎までの電車による所要時間を調べてみると、1日では到底たどり着けない長さだ。
いつの日か、在来線だけを使用して移動を試み、かかる時間について実証してみたいものである。
駅舎内掲示の時刻表を確認。
電車の本数は1日6本。
指宿枕崎線は、枕崎駅から途中34駅を経て、鹿児島市の中心駅である鹿児島中央駅までつながる。
枕崎駅から電車で鹿児島市内へ移動する際には、うっかり乗り遅れてしまわないよう、十分な注意が必要だ。
今回は鹿児島市内から車を利用して枕崎駅を訪ねたが、実際に、枕崎駅を発着点として電車にも乗ってみたい。
指宿枕崎線を走り、車窓から景色を眺めながら鉄道最南端の駅 枕崎駅を目指せば、より一層旅情がかき立てられることだろう。
駅舎入口から、多目的広場を眼下に見下ろす。
駅舎は、多目的広場からスロープや階段を利用してたどり着ける高台にある。
広場を写した写真だが、よく目を凝らして見てほしい。
白黒の線路と白い灯台を視認すると、鹿児島県の形相が浮かび上がってこないだろうか。
広場には鹿児島県の地図が描かれており、トリックアートで立体に見えるようになっているのだ。
駅舎前には「かつお節行商」の像が置かれている。
この像の設置には以下のような背景がある。
1895年(明治28年)に、台風「黒島流れ」が枕崎を襲った。
60艘あったかつお漁船の約半数が失われ、411名の死者が発生する、凄惨な海難があったという。
父や夫を失い、生活がままならなくなった、かつお漁業従事者の家族。
困窮した黒潮流れの遺族たちを救済するために取り上げられたのが、婦女子たちによる「かつお節バラ売り行商」だった。
特に大願寺の住職 兼広師によってかつお節行商婦は奨励され、お寺の組織網を使ってかつお節行商婦は助けられ、宣伝された。
一瞬にして遺族となった婦人たちがかつお節行商に雄々しく立ち上がった、忘れ難き姿を後世に残すべく、この像は建てられたのだ。
かつお節文化は、こうして枕崎の女性たちを中心に、県内外に広がった。
枕崎は「かつお節といえば枕崎」「枕崎といえばかつお節」といわれるほどかつお節が有名な町。
彼女たちの努力が実を結んでいるようだ。
「枕崎駅前観光案内所」で確認できる、電動自転車のレンタルとサイクリングでの観光についての案内看板。
自転車をレンタルすれば、電車に揺られてきた観光客も快適に枕崎周遊が楽しめる。
枕崎駅周辺には、お魚センターや平和祈念展望台、なぎさ温泉といった見どころがまだまだあり、枕崎は魅力ある観光スポットにあふれている。
潮風を浴びながら、枕崎の良さを肌で感じてみるのもよいだろう。
改稿・編集 会長HT
詳しくは以下のリンクを参照してください。
鹿児島県観光サイト かごしまの旅 枕崎駅 https://www.kagoshima-kankou.com/guide/51315
枕崎駅 - 枕崎市ホームページ https://www.city.makurazaki.lg.jp/soshiki/suisan/329.html
2024年09月07日
島根県出雲市 魅惑の観光スポット 出雲大社を訪ね歩く 2022年8月6日来訪
神話の世界が楽しめる、出雲大社散策の旅です。
大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)を祀っている「出雲大社(いずもたいしゃ)」を訪ねた。
出雲大社といえば、やはり巨大なしめ縄。
出雲大社の代名詞でもある巨大なしめ縄は、神楽殿にある。
写真は拝殿のものになり、神楽殿は別の場所になるので注意したい。
参拝客であふれるお昼前後の時間を避け、早朝6時に足を運ぶ。
人もまばらで、落ち着いた環境の境内。
参道を進んだ先にある拝殿から、さらに左へ歩を進めると、神楽殿がお目見えする。
度肝を抜かれる日本最大級のしめ縄を前に、歩く足が止まる。
神楽殿のしめ縄は、長さ13.6m、重さ5.2tで、胴回りも最大8m。
拝殿のしめ縄と比較すると、2倍以上の長さ、5倍以上の重さにもなる。
荘厳な雰囲気にただただ圧倒され、息を呑んだ。
出雲大社境内を出て、西へ向かい1qほど歩くと、「稲佐の浜(いなさのはま)」に到着する。
大国主大神と建御雷之男神(たけみかづちお)が国譲りの交渉をしたといわれている、有名な神話の舞台だ。
浜辺の奥、「弁天島(べんてんじま)」から北東300mの所にある「屏風岩(びょうぶいわ)」が、その場所といわれる。
弁天島は、稲佐の浜で一際目立つ丸い島。
豊玉毘古命(とよたまひこのみこと)が祀られており、稲佐の浜のランドマーク的な存在である。
旧暦10月の神在月には、全国の神々をお迎えする、神迎えの神事が行われている稲佐の浜。
日本古来から続く、日没前には美しい夕景が堪能できる日本の原風景を前に、そっと目をつむって神話の世界に思いをはせる。
聴こえるのは、寄せては返す、日本海が奏でる波の音だけ。
気持ちが穏やかになるのを感じながら、ゆっくりと流れる時に身を委ね、周囲にあふれるパワーを吸収した。
歩き続けた足が疲れてきたところで、一休み。
出雲大社前の参道、観光客向けの店が連なる神門通りで歩を進め、焙煎コーヒー店「大社珈琲(たいしゃコーヒー)」の暖簾をくぐる。
見るからに冷たい喉ごしが期待できそうな、カフェラテを注文。
1階のカウンターで手にしたカフェラテは、2階のイートインスペース席へ運んでゆったりと味わう。
大社珈琲は、豆にこだわりがあり、たくさんの種類がある中で好きな珈琲豆を買い求められるのでコーヒー好きにはお勧めのお店だ。
気になるのは、メニューに掲げられている、オリジナルブレンドの「縁結びブレンド」。
この店のオーナーが、出雲大社で出会って2週間で結婚した、リアルな縁結びの経験に感謝して作ったものだという。
コーヒーの幸せな味は、リアルな幸せを呼び込むだろうか。
宿泊に選んだ場所は、出雲大社 正門前、参道近くに構える「竹野屋旅館(たけのやりょかん)」。
豪華な盛り付け皿が並ぶ食卓を前に、幸せな夕食時間を迎える。
提供された懐石料理の中、色どりきれいな鮭いくらの釜めしが一際魅力を放ち、食欲をそそる。
見ているだけでよだれが出そうだ。
ボリュームも申し分ない、高級旅館の落ち着いた雰囲気で味わえる、魅惑の食事。
心と腹が十二分に満たされ、苦しささえ感じられるほどの満足感に浸る。
今回の出雲大社散策旅では、縁結びの神様に出会い、日本海が生み出す海の幸を数々の料理で贅沢に味わった。
「また、この宿に泊まり、神話の世界を楽しみたい」
心がそう叫んでいた。
改稿・編集 会長HT
詳しくは以下のリンクを参照してください。
出雲大社 https://izumooyashiro.or.jp/
出雲観光ガイド https://izumo-kankou.gr.jp/
大社珈琲(Instagram)https://www.instagram.com/taisha_coffee/
竹野屋 https://takenoya-ryokan.co.jp/
2024年08月31日
福岡県太宰府市 残暑の福岡に太宰府天満宮を訪ねる 2023年8月28日来訪
残暑の炎天下、太宰府天満宮を訪ねる福岡の旅です。
福岡に到着し、最初に向かったのが、福岡訪問の際には絶対に行こうと目をつけていた「博多シーフードうお田」。
お昼時ともなれば行列ができるほどの人気店だ。
朝9時から足を運び、整理券を手に、入店の順番待ちをする。
店内へ案内され、さっそくメニューを確認。
写真が見せる数ある魅惑的なメニューが、注文を迷わせる。
その中で、見るからに美味しそうな一番人気の「明太いくら玉子焼丼」を選び、注文した。
糸島産の卵を使って手巻きされた出汁巻玉子に、いくらと明太子が贅沢に載せられ、まさに夢の卵尽くし丼といった言葉がふさわしい一品だ。
その味は、見た目通りで期待を裏切らない。
大葉をアクセントに完成されたどんぶりが、箸で運ばれ、口の中に幸せを広げる。
食後、体を動かしがてら、向かった先が「太宰府天満宮」。
太宰府天満宮は、福岡県太宰府市が誇る、菅原道真公を祀る全国天満宮の総本宮だ。
学問の神として知られる菅原道真公は、901年(昌泰4年)、京都から太宰府に左遷され、無念のままこの地で没した。
遺骨を都へ向けて牛車で運び出そうとしたところ、途中、牛が立ち止まって動かなくなってしまう。
これを道真公のご意志と考え、そのまま墓が作られ、廟が建てられた。
その後919年(延喜19年)、都で発生した疫病や異常気象から「道真公の祟り」がささやかれるようになり、同地の墓所に社殿を建立したのが太宰府天満宮の由緒である。
多くの参拝客でにぎわう境内は、厳かで雰囲気が良く、写真の撮影欲をかきたてられるスポットが多い。
今日は残暑の炎天下。
日傘で強烈な日差しを防ぎながら歩を進めると、涼しげな音色が聞こえてきた。
視界に現れたのは、格子の飾り棚につるされ、風に揺れる無数の風鈴。
暑さがやわらぐような、風鈴特有の癒しの音色に、しばし耳を傾けた。
神社へ参拝に行ったら、いつも必ず引くおみくじ。
今回訪問した太宰府天満宮でも引いてみた。
やはり気になるのは縁談、そして病気についての記述。
とにかく健やかに過ごし、できれば素敵な人と出会い、楽しく暮らしたい。
固唾を呑んで紙を見開くと、結果は中吉。
必要なのは、慎重で公平な判断と、誘惑などに負けない心意気らしい。
神様のありがたいお言葉を胸に刻み、願い事がしっかり結ばれますようにと、木の枝におみくじを結ぶ。
菅原道真公は、願いを聴き入れてくれるだろうか。
帰り道に寄った、パン屋の「AMAM DACOTAN 六本松店」。
こちらで、どう考えても食べきれない量のパンを購入してしまうほど、お店には大満足の品がそろう。
買い込んだ香ばしいパンは近くにある系列店「DACOTAN CAFE」に持ち込み、注文した飲み物と併せ、口へ運ぶ。
待ち焦がれた、至福の時間がやって来た。
ボリューム満点のビジュアルを持つアマムダコタンのパンは、惣菜や餡子、練乳バターなどの素材を生かしたトッピングが合わさり、食感も申し分ない。
お店の扉を開いた時から始まる、自分だけのワクワク楽しい物語。
石の町にある、小さなパン屋さん アマムダコタンならではの魅力に引き込まれ、この物語から抜け出せなくなりそうだ。
改稿・編集 会長HT
詳しくは以下のリンクを参照してください。
うお田 http://uoden092.com/
太宰府天満宮 https://www.dazaifutenmangu.or.jp/
アマムダコタン https://amamdacotan.com/
2024年08月24日
兵庫県神戸市 神戸北野ホテルで 世界一の朝食を味わう 2024年3月18日来訪
フレンチの巨匠より伝承された、世界一と称される神戸北野ホテルの朝食です。
待ちに待った時をついに迎え、思わず笑みがこぼれる。
こちらが一人分の朝食だ。
食卓に並ぶのは、種類豊富な香ばしいパンに、色どり豊かなフレッシュスムージー。
ほかには、ハムに卵、フルーツの盛り合わせなどなど。
とにかく品数が多い。
紅茶はポットで提供され、ビュッフェ形式ではないので、いちいち立ち歩かなくてよいのがうれしい。
落ち着いた雰囲気の中で味わう、見た目も楽しい、神戸北野ホテル提供の贅沢な朝食。
世界一と称される朝食に、舌鼓を打った。
神戸阪急 本館9階の催場では、ミニチュア写真家・見立て作家で有名な田中達也の個展が開かれていた。
ミニチュアの視点で日常にある物を別の物に見立てたアート、「MINIATURE CALENDAR」を2011年に開始した田中達也氏。
以後毎日、作品をInstagramで発表し続けているようだ。
ミニチュアの写真や実際のミニチュア模型が、催事場に所せましと並ぶ。
その精巧な作りに目が奪われ、心が躍る。
緻密に作られた世界で気づかされる、田中達也氏の独特な発想力には、敬服するばかり。
観ていて飽きがこない。
ティータイムは、紅茶専門店「MLESNA TEA HOUSE」へ。
神戸阪急 本館3階にある「MLESNA TEA HOUSE 神戸阪急店」を訪れる。
決して広くはないテナント店の限られた席数だが、店内は空いていて、すぐに案内されて席に着く。
スコーンと紅茶を頂き、ほっと一息つく。
愛らしいティーポットから注ぎ出るのは、香り高い紅茶。
MLESNA TEA HOUSEで扱うムレスナティーは、スリランカで栽培される良質のセイロンティー・ブランドだ。
渋みや苦味が少ないセイロンティーは、とても質の高い茶葉を使い、柔らかな風味を放つ。
甘さの中に渋みや苦味を感じる味で、日本茶に通じるところから、日本人が好む紅茶として定評がある。
約200種類のフレーバーティーから、お気に入りの一杯を見つけ、落ち着いた雰囲気の店内でゆっくりと紅茶を味わえるMLESNA TEA HOUSE。
紅茶好きにはたまらない空間だ。
夜の帳が下り、今日、最後のお楽しみ時間を迎える。
空腹を満たすべく、選んだ店は「神戸鉄板焼き 十河(そごう) 三宮本店」。
鉄板焼協会認定1級の資格を持つシェフがおり、隠れ家的な雰囲気の中、本格鉄板焼を味わえるお店だ。
「焼くだけで、こんなにも野菜はおいしくなるのだろうか」
鉄板で焼かれた野菜は、素材が持つ本来の味が引き出され、口の中に幸せを広げる。
口にほおばるお肉は、牛肉のサーロインとフィレの2種類。
鉄板の上で焼かれたお肉が、ジューという音を立て、食欲に火をつける。
お肉にウニ醤油を絡めれば、期待以上の味に舌がとろけ出す。
これぞ絶品。
今回の旅では神戸を訪れ、異国情緒あふれる街を歩き、魅惑の食を堪能できた。
幸せは、この街にあるようだ。
改稿・編集 会長HT
詳しくは以下のリンクを参照してください。
神戸北野ホテル https://www.kobe-kitanohotel.co.jp/
MINIATURE CALENDAR https://miniature-calendar.com/exhibition/
MLESNA TEA HOUSE https://mlesna-tea.jp/
神戸鉄板焼き 十河 https://kobe-sogo.com/
2024年08月17日
長野県諏訪市 梅雨の晴れ間に諏訪湖湖畔の名所を訪ねる 2024年6月29日来訪
夏日に湖畔の名所を訪ねて歩く、諏訪湖周遊の旅です。
梅雨の中休み、「東洋のスイス」と呼ばれる長野県の諏訪地域、その水瓶「諏訪湖(すわこ)」へ涼を求めて訪れた。
太陽の光を受けてキラキラと輝く、広大な諏訪湖の風景を眺めながら、新しく整備された遊歩道を歩き進む。
湖の涼しい景色は、夏の暑さを包み込み、強い日差しですさぶ気分を和ませる。
遊歩道を歩き続けた先に、諏訪湖の名所、「釜口水門(かまぐちすいもん)」が見えてきた。
釜口水門は諏訪湖の水位と天竜川(てんりゅうがわ)への流量調節のために整備された水門。
天竜川は、全国9位になる213kmの長さを誇り、釜口水門が起点となる。
釜口水門を流れ出した天竜川の水流は、長野県南部から愛知県や静岡県を通り、太平洋の遠州灘に注がれる。
天竜川が織りなす雄大な景色の物語。
その始まりである源流を前にして思いをはせると、何とも言えない感動が押し寄せる。
水しぶきが上がる水門前の光景に目を奪われながら、周囲一帯に整備された公園を散策し、次の目的地を目指した。
「諏訪大社(すわたいしゃ) 下社秋宮」に到着。
日本最古の神社のひとつに数えられている諏訪大社は、諏訪湖を囲むように4つの宮があり、諏訪地域の守護神として崇拝されている。
上社前宮・本宮、下社春宮・秋宮の4宮だ。
秋宮で、神にお仕えする巫女さんの姿を目にし、諏訪大社に流れる厳かな空気を感じとる。
神道における伝統の糸が、日本古来から現代にかけて紡がれ続けているようだ。
緑あふれる木々に囲まれた静けさの中、神聖な雰囲気をただよわせる諏訪大社 下社秋宮。
拝殿を前に、今後の平安無事を祈願した。
初夏の暑さで汗ばむ身体を癒やすべく、次に訪れたのが、千人風呂で有名な「片倉館(かたくらかん)」。
昭和初期に欧州の建物を参考に建てられた片倉館は、温泉施設としてだけでなく、重要文化財としても価値がある観光名所だ。
大人100人が同時に入れる大理石造りの広い風呂の周りには、ステンドグラスや彫刻像などの洋風な装飾が施され、ゆったりとした気持ちで汗を流せる。
施設内 食堂で注文したのは肉そば。
噛むたびに、そば粉と肉が絶妙な相性で口の中に旨みを広げる。
レトロでどこか懐かしい雰囲気がただよう片倉館。
癒しの空間にただただ身を任せた。
諏訪湖周遊の最後にふさわしい場所、「立石(たていし)公園」で、楽しかった今日一日の旅を締めくくる。
諏訪湖を一望できる山腹の高台に立ち、改めて諏訪湖を目の前に、湖畔に点在する魅力的な観光スポットを思い返した。
満々と水をたたえた長野県最大の水瓶である諏訪湖周辺は、釣りやサイクリング、登山など、多様な遊びが体験できる場所でもある。
訪れるたびに新鮮な感動を味わえる、魅惑の観光地 諏訪湖。
「また機会があれば再び訪れたい」
沸き起こる再訪への思いを胸に、この地を後にした。
改稿・編集 会長HT
詳しくは以下のリンクを参照してください。
諏訪市観光ガイド|諏訪観光協会 公式サイト https://www.suwakanko.jp/
諏訪大社 https://suwataisha.or.jp/
片倉館 http://www.katakurakan.or.jp/index.php
2024年08月10日
岐阜県飛騨市古川町 飛騨古川に 映画『君の名は。』の舞台を訪ねる 2024年7月7日来訪
映画『君の名は。』の舞台を訪ねて歩く、飛騨古川散策の旅です。
夏の強い日差しが注がれる七夕の日、気になる懐古的な町 飛騨古川(ひだふるかわ)へ、散策の旅に出た。
最初に向かったのは、瀬戸川用水(せとがわようすい)沿いに連なる白壁土蔵街。
情緒あふれる景観の川沿いを歩く。
1,000匹もの鯉が泳ぐ瀬戸川は、季節ごとに異なる顔を見せ、観光客の目を楽しませる。
白壁土蔵や円光寺の石垣を背景に、風流を感じる瀬戸川の景色は、飛騨古川を代表する観光スポットだ。
碁盤のような町割りに、古い町家が残る飛騨古川の町並み。
鯉を眺めながらゆったりと散策すれば、旅情がかき立てられる。
瀬戸川沿いを歩いていると、お寺が見えてきた。
1514年に建てられた、浄土真宗西本願寺派のお寺「円光寺(えんこうじ)」だ。
円光寺は、真宗寺や本光寺と共に、毎年1月15日に行われる伝統風習「三寺(さんてら)まいり」で巡拝する3寺のひとつでもある。
注目すべきは、本堂の屋根下両側 妻に施された亀の彫り物。
「水呼びの亀」と呼ばれる亀の彫り物が、古川町のほとんどを焼失させた1904年(明治37年)の古川大火から、このお寺を守ったとされる。
火災の難から逃れた円光寺のご利益にあずかるべく、本堂で今後の安寧を祈願する。
瀬戸川沿いを歩き切った先に、荒城川(あらきがわ)が現われた。
目の前に広がるのは、本光寺と吉城橋の対比が美しい荒城川の景色。
どこか懐かしい光景に心が奪われ、思わず見とれる。
夏の陽気で汗ばみ水分を求め訴える身体を、荒城川が見せる長閑な景色を前に、休ませることにした。
喉を通る冷たいミネラルウォーターが、熱くなった身体に染み渡る。
荒城川を前に涼んだあと、映画『君の名は。』の舞台となった聖地を訪ねる。
映画『君の名は。』は、東京の少年と田舎の少女が身体の入れ替わりを経験し、時空を超えて互いを探し出す運命的な物語。
2016年に公開され、日本国内で250億円以上の興行収入を記録し、全世界では約400億円を超える大ヒットとなった新海誠監督のアニメーション映画だ。
昭和の雰囲気が残る山間町である飛騨市は、映画『君の名は。』の舞台として選ばれている。
主人公の瀧が奥寺先輩や藤井司と共に、ヒロインの三葉を探しに来た際に降り立った駅のシーンで使われた、「飛騨古川駅」を訪ねた。
飛騨古川駅に居合わせた時は、ちょうど電車が発車する時間。
現実の駅が見せる光景に映画のシーンを重ね合わせ、旅立つ電車の姿を見送る。
駅西側に架かる跨線橋からは、映画『君の名は。』で使われた景色を確認でき、人気の撮影スポットになっている。
先ほどの電車が出たあとでの撮影になり、ベストシーンを逃してしまったようだ。
撮影ポイントに設置されている足場を利用して、カメラを構えシャッターを切る。
そこに広がるのは、映画で見たままの風景。
映画で表されていた駅での印象的なシーンが頭によぎる。
最後に、『君の名は。』の舞台を求め、飛騨古川の目的地「気多若宮神社(けたわかみやじんじゃ)」に足を延ばした。
気多若宮神社は、ユネスコ無形文化遺産に登録された、毎年4月に行われる古川祭(ふるかわまつり)の中心地でもある。
大国主神を祭神として祀るが、神社 杉本社を合祀したために、地元では「杉本さま」として親しまれている。
大きな鳥居をくぐり、日陰になる参道の長い坂を涼みながら上る。
見えてきたのが立派なたたずまいの拝殿。
高山市の日枝神社と併せ、気多若宮神社は、映画の中で幾度も登場する宮水神社のモデルと言われている。
ご本殿がある高台からは、飛騨古川の町並みを一望でき、その見晴らしの良さに感嘆の声が漏れる。
映画の情景を思い浮かべつつ、拝殿の前で恵まれた旅に感謝し、今後の平安無事を祈願した。
改稿・編集 会長HT
詳しくは以下のリンクを参照してください。
飛騨市公式観光サイト「飛騨の旅」 https://www.hida-kankou.jp/
映画『君の名は。』公式サイト http://www.kiminona.com/
2024年08月03日
岐阜県高山市 高山祭の舞台 櫻山八幡宮を 飛騨高山に訪ねる 2024年7月7日来訪
飛騨高山の町並みを歩きながら訪ねる、高山祭の舞台 櫻山八幡宮 参拝の旅です。
夏の暑さを感じる七夕の日、岐阜県を代表する古都 飛騨高山(ひだたかやま)の玄関口、JR高山(たかやま)駅に降り立つ。
駅前東口広場では、水が張られた水盤が涼しい景色を創っていた。
ここから飛騨高山の町並みを散策し、「櫻山(さくらやま)八幡宮」参拝を目指す。
旅の時間で出会う景色に胸を膨らませ、飛騨高山の歴史に思いをはせた。
飛騨高山は、1586年(天正14年)に豊臣秀吉に仕えた武将 金森長近(かなもりながちか)によって築かれた城下町だ。
飛騨の小京都とも言われ、政治と経済の中心地として発展してきた。
京都祇園祭、秩父夜祭と共に、日本三大美祭として知られる高山祭の舞台でもある。
江戸時代の景観をほぼそのままに、懐古的な町並みを今に残している飛騨高山。
旅情の高まりを感じながら、町中を歩き出した。
駅東口から15分ほど歩き、南北に走る宮川を越えると、「三町(さんまち)伝統的建造物群保存地区」を迎える。
多くの観光客で賑わう三町伝統的建造物群保存地区の町並みは、かつて繁栄した時代の光景を彷彿とさせる。
三町や高山陣屋などの名所を巡れば、まるで江戸時代を生きているような感覚に包まれる。
江戸時代の風情を色濃く残す風景が、往年の時代から時間が止まったような、独特な世界を創り出しているのだ。
強い日差しが、暑さと共に街の色彩を鮮やかに見せ、夏らしい景色を創る。
どこからか聴こえてくる涼やかな音色。
歩いて行った先に、町の一角で風を受けて揺れる風鈴を見つけた。
軒下にできた日陰と、風鈴を揺らす心地よい風が、刹那の涼しさをもたらしてくれる。
飛騨高山散策の目的地である櫻山八幡宮へ向かう。
鳥居を通る参道が見えてきたところで、外国人のカップルに声を掛けられ、分からない英語に戸惑いながらも写真撮影に手を貸す。
飛騨高山は、外国人観光客の姿も多く見られ、外国の方からも人気の場所であるようだ。
応神天皇を祀るこの神社は、仁徳天皇の時代に飛騨国に現れた賊を討伐するために、戦勝祈願として創建された。
飛騨地方の宗教的な中心地であり、有名な秋の高山祭の舞台としても知られる。
お祭り当日は、豪華な祭屋台が曳きそろえられ、夜には提灯で飾られた屋台が巡行する宵祭(よいまつり)も行われる。
表参道より一の鳥居をくぐり、二の鳥居を迎える手前左手には、「高山祭屋台会館」がある。
入館料は1,000円と高めだが、高山祭で使われる屋台が常設展示されており、その豪華絢爛ぶりを間近で見学できる。
至る所丁寧に飾り付けられた、風鈴が奏でる音色に誘われながら、境内を進む。
晩夏を迎え、明るい日差しを受けた社殿が美しいたたずまいを見せ、目にするだけで不思議と心が軽くなる。
拝殿の前に立ち、日頃の感謝を祭神にご報告した。
風鈴の音が絶え間なく周囲に鳴り響き、その美しい音色に心霊が浄化されていく。
ひと時が、永遠の時間に感じられる参拝時間。
心が平安に包まれた。
きれいに敷き詰められた参道の玉砂利を踏みしめ、櫻山八幡宮の社殿を後にした。
江戸時代の風情を残す参道に戻ってくると、見えてくるのが、宮前橋の前に構える大きな鳥居。
櫻山八幡宮 大鳥居だ。
キラキラと輝く水面が美しい川の上に、大鳥居はずっしりとした存在感を放つ。
その姿に感動しつつ、大鳥居を潜り抜け、背後を振り返った。
大鳥居を前に一礼して、改めて感謝の気持ちを口にする。
「毎日、見守っていただきありがとうございます」
日本人として大切に守りたい、飛騨高山の景観と高山祭の文化。
旅の余韻に浸る中、またいつかここに帰ってきたい、そんな気持ちが沸き起こる。
心の故郷 飛騨高山への再訪を誓い、名残惜しい散策旅を終え、帰路に就いた。
改稿・編集 会長HT
詳しくは以下のリンクを参照してください。
櫻山八幡宮 http://www.hidahachimangu.jp/sp/index.html
飛騨高山 https://www.hidatakayama.or.jp/index.html
2024年07月27日
山梨県南都留郡忍野村 富士山麓の湧水 忍野八海を訪ね歩く 2022年6月1日来訪
富士山の麓 忍野村へ、湧水が見せる日本の原風景 忍野八海を訪ねる旅です。
山梨が誇る世界文化遺産 富士山の構成資産、忍野八海を訪ねた。
まず始めに訪れたのが、二番霊場の「お盆池(おかまいけ)」。
忍野八海では最も小さな池で、湧水の形状が釜中で熱湯が沸くように見えるため、この名が付けられたのだそう。
昔、ガマガエルが娘を引きずり込んだというちょっと怖い伝説から、「大蟇池(おおがまいけ)」とも呼ばれる池でもある。
鮮やかな深みのあるブルーの奥に潜む、大きなガマガエル。
想像すると、美しい色合いのブルーが不気味な色合いに見えてくる。
次に迎えたのが、四番霊場の「銚子池(ちょうしいけ)」。
阿原川沿い脇 草地の中に、かわいらしい池がひょっこりと現れた。
透明度が高い銚子池底の砂地からは、水が湧いているのがよく見える。
こちらにも、厳粛な結婚式でおならをしてしまった若い花嫁が、失態を大変恥じて身を投げた伝説があるのだそう。
銚子池の名は、花嫁が入水時に抱いていた銚子から来ているようだ。
美しい自然に秘められた悲しいお話に、体がこわばる。
吸い込まれるように透き通った、忍野村が有する魅惑の湧水池。
眺めながら、闇の力に引き込まれないよう気をつけたい。
続いて七番霊場の「鏡池(かがみいけ)」に到着。
人通りが多く整備された道沿いにある鏡池は、その存在に気付かずそのまま通り過ぎてしまいそうなほど、周りの風景に溶け込んでいる。
湧水がとても少ないが、天気が良いときには水面に富士山が映り込み、「逆さ富士」を見れるようだ。
今日はあいにくの曇り空。
「逆さ富士」は拝めずとても残念。
善悪を見分ける霊力が宿るとされる鏡池の前で、心が洗われるのを感じながら、深く祈って自身を見つめ直す時間を過ごした。
五番霊場「湧池(わくいけ)」にたどり着いた。
水深約4mある湧池は、湧水量が豊富だ。
忍野八海を代表する、パンフレットなどにも掲載されている湧池。
エメラルドグリーンが映える水面の下、優雅に泳ぐ鯉が見せる景色は、何とも言えない独特の世界を創り上げる。
美しい光景に心が奪われ、視線が釘付けになった。
1983年(昭和53年)には、NASAが宇宙で雪を作る実験にこの湧池の水を使ったそうで、宇宙技術にも貢献している池であると知り特別感が高まる。
一通り散策を終えたあとは、お待ちかねの休憩タイム。
忍野八海の中心にある、中池ほとりの和菓子屋「忍野八海池本」の暖簾をくぐった。
白桃、バニラ、八海ラムネなど、数ある種類のソフトクリームが売られている中、期間限定販売のシャインマスカットソフトクリームを注文する。
さっぱりした味わいのフルーティな甘さが疲れた体に染み渡る。
お土産もたくさん販売されている忍野八海池本。
シャインマスカットを使用したお菓子を購入し、店を後にした。
よもぎを使った草餅が名物である忍野八海。
草餅の路面店「大吉屋(だいきちや)」を見つけ、さっそく足を運ぶ。
もち米を蒸し、よもぎを混ぜ、あんこを合わせて焼き上げる。
おばあちゃんが店先で作る様子を見れ、出来立てのお餅を食べられる。
よもぎの苦味とあんこの甘さがちょうどよくぶつかり合い、中和した味わい深い草餅が、口の中に旨みを広げる。
忍野八海の景色を楽しんだあと、駐車場へ移動する途中、雲の隙間から富士山の姿を望む。
山の麓 忍野村で見る、迫力ある名勝 富士山。
雲で大分隠れてしまってはいたが、少しでも見れてとても感謝だ。
世界文化遺産でもあり、国の名水百選にも指定された由緒ある地「忍野八海」は、オールシーズン美しい日本の原風景を楽しめる観光名所。
その中でも、澄んだ空と池の鮮やかな水が美しいコントラストを魅せる夏は、訪ねる時期として特にお勧めしたい。
今回見れず悔やまれた池の水面に映る「逆さ富士」は、次回訪れた際の楽しみとし、名残惜しい忍野村の景色に別れを告げた。
改稿・編集 会長HT
詳しくは以下のリンクを参照してください。
忍野村観光情報サイト https://www.vill.oshino.lg.jp/site/kanko/
忍野八海池本ー有限会社 忍野八海池本 http://www.oshino.org/index.html