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2020年07月26日

「3月のライオン」に漂うモヤモヤ

「3月のライオン」 作者:羽海野チカ 監修:先崎学九段

 今や将棋漫画といえば「3月のライオン」。アニメ化も映画化も将棋連盟とのタイアップもされ、大人気作品です。最近では同じく羽海野チカの代表作「ハチミツとクローバー」とクロスオーバーして話題になりました。面白いし、登場人物達も個性的でストーリーを持っているですが、どうしてもこれじゃない感が拭えない。何故なら川本家3姉妹の描かれ方への違和感が半端ないからです。

 川本家3姉妹は主人公の零にとって波止場の様な位置づけで、あくまでも優しく、夢のような居場所を体現しています。そしてそれ以上でもそれ以下でもないように見えるのです。トラウマを抱える彼女達に、幸せになる方法として唯一提示されているのが「結婚」というのも辛い。長女のあかりさんが人間関係を全て捨てて家を出、自立する将来がくれば拍手喝采ですが(白玉づくりを極めに台湾に旅立つ将来でも可)、そんな将来はまず望めそうにありません。
 作者が今後の展開を考え意図的にしているのかわかりませんが、現時点では、彼女達は籠の中に閉じ込められているような閉塞感を無自覚に纏っています。「3月のライオン」を読むと息苦しさを覚え、いつもモヤモヤしてしまうのです。
 



 監修の先崎九段は、近年「うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間」を上梓されています。闘病記ですが、軽妙な文体で気軽に読めます。ただうつ病を誤解させるとの批判もあり、今うつで苦しんでいるの人の参考にはならないかも。棋士という特殊な生業をしている個人の、一体験記として読む分には良作かと思います。



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将棋漫画あれこれ

 将棋漫画といえばざっくり「月下の棋士」→「ハチワンダイバー」→「3月のライオン」の系譜かと思いますが(異論は認めます)、昨今の将棋ブームの中、他にも数多くの作品が発表されています。中でも特に応援しているのが、

「リボーンの棋士」 作者:鍋倉夫 監修:鈴木肇(元奨励会三段)

 年齢制限で奨励会を退会した安住浩一が、アルバイトをしながら再度プロ棋士を目指す姿を描きます。安住自身は純粋に将棋を楽しみたいという清明な心境で対局に臨んでいて、周りに影響されずに割りとマイペースな性格。先に棋士になった知人や、順調に仕事をし結婚間近の弟と接するときも至極自然です。それに対して、安住と同じく元奨励会員で自宅手伝いをしている土屋の、周りに置いて行かれたくないというじりじりとした焦燥感が読み応えあります。既刊6巻で、今年の8月に7巻刊行予定。




「或るアホウの一生」  作者:トウテムポール 監修:橋本崇載八段

 こちらは4巻で完結してしまいましたが、奨励会員達の群像劇。絵柄も手伝ってか、将棋漫画としてより男の子達のわちゃわちゃ好きに人気が高い作品です。主人公「瞬」の棋士への道、瞬に将棋を教えた稀代の棋士「紫紅」の一生を描きます。作者はもともとBL畑の人だそうで、全編そこはかとなくBL香が。ただそれが好みでも好みでなくとも、ストーリーとして面白い漫画だったので打ち切られたのは残念。しかも3巻までは紙媒体で、最終巻は電子書籍でしか発行されなかったという衝撃のおまけつき。ぜひどこかで再開してほしいものです。




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