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2018年10月01日
ゲーム脳
みなさんはゲーム脳ってご存知ですが?
「あーそんな言葉あった気がする!」という方も多いのではないでしょうか。
一時期は流行語にも上り詰めたよく知られた言葉だったのです。
実はこのゲーム脳、その後の検証でいろいろと批判があり、
お茶の間を賑わしたという過去があります。
今回は、一昔前に戻ったつもりでゲーム脳についてみていきましょう。
ゲーム脳とは、当時日本大学の教授であった森昭雄が、
2002年7月に出版した著書『ゲーム脳の恐怖』という書籍で提唱した概念です。
前頭前野という脳の領域において、β波が低下した状態をゲーム脳と
定義しました。
ちなみにβ波とは、脳波の波形のひとつです。
精神活動が活発な覚醒時に現れます。
テレビゲーム・携帯電話におけるメール入力・
パソコンといった電子機器の操作が人間の脳に悪影響を与えることで、
ゲーム脳になるとされていました。
森昭雄はゲーム脳の特徴として次のことを考えました。
@ ゲームをすると視覚と運動神経回路だけが活性化し、考えることが抜け落ちる
A ゲームを長くやると、前頭前野が活動低下し、低下した状態が慢性化する。
B テレビやディスプレイなどの視覚刺激に慣れた人がゲーム脳になりやすい。
ゲーム脳の原因については、テレビゲーム、コンピュータ操作、
携帯電話のメール入力操作などがあげられています。
テレビやビデオについても脳への影響があるとしていて、
子供には長時間見せないようにすることが推奨されました。
ゲーム脳になると、前頭前野の活動レベルが低下し、
この部位が司っている意欲や情動抑制機能が働かなくなって、
思考活動が衰えるといわれました。
これが感情の爆発、いわゆる「キレる」状態にもつながりと考察されました。
またその他のゲーム脳の特徴としては、
無気力、笑顔がなくなる、コミュニケーション能力が欠如する、
記憶力の低下、落ち着きがなくなる、集中力に欠ける、
約束を守らない、羞恥心がなくなる、理性がなくなる、
もの忘れが多い、などがあげられています。
このようにみてみると、それっぽくゲームやテレビ、
ケータイやパソコンの批判に成功しているのがゲーム脳といえるでしょう。
こどもをもつ親、先生などの教育者、マスコミが
いかにも飛びつきそうなネタですよね。
しかしよく考えてみてください。
現代はスマホ、IOT、AI、ロボットの時代です。
常に視界に何らかのディスプレイが目に入るといっても大げさではないでしょう。
ということは、現代を生きる我々は、ほとんど全員がゲーム脳であり、
前頭前野が低下した状態ということなのでしょうか。
実はこのゲーム脳、のちの検証や研究で
多くの研究者から大々的に批判されたことで
擬似科学(にせものの科学)といわれ、今ではほとんど相手にされていません。
かなり多くの研究者や有識者から批判の声が上がっており、
代表的なものでは、
「脳波を特定の脳領域の働きとだけ対応させるのは難しい」
「そもそも実験手法に問題がある。提唱者が独自に作成した実験器具を用いている。
統計的な手法がとられておらず、実験の対象となった標本が明らかにされていない」
「ゲーム初心者よりも熟練者のほうがゲームをしている時の前頭前野の働きが弱い」
という実験結果があるが、もともと前頭前野は手慣れた作業をしているときにはあまり活動しない部位である。よってゲームに手慣れている熟練者は初心者よりも前頭前野の働きが弱いのは当たり前である。」
などがあげられています。
ゲーム脳は科学的根拠に乏しい擬似科学であり、
間違った情報が多く含まれている学説であるということを
ぜひおさえておきましょう。
実は世の中見まわしてみると、
こうした疑似科学であふれていることに驚かされます。
擬似科学については、また別の機会にご紹介します。
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