2018年08月16日
ホンダ ライフ ステップバン
どうもです。
今回はホンダがかつて販売していた商用バンである「ステップバン」のことを書いてみたいと思います。
当たり前ですが、現在売られている「ステップワゴン」とは全くつながりはありません。
このクルマ、今でこそ旧車の世界では中々の人気車種ですが、発売当時はちょっと世に出るのが早すぎたようで、それほど爆発的に売れたわけではありませんでした。
派生車種のピックアップトラックもありましたが、こちらはそれこそレアでして、今の世の中ではほぼ出会う事のない希少車となっています。
尚、残念ながら今回は写真が殆どありませんのであしからず・・・
ステップバンとは名前の通り、当時販売されていた「ライフ」の派生車種として1972年9月に発売されたフロントエンジンフロントドライブ(FF)の背の高いボックスタイプの軽商用バンとして登場しました。
ウィキペディアより
スタイルは今流行の背高ワゴンで、このタイプの始祖といって良いでしょう。
室内も、伝票整理がしやすいようにダッシュボードが机のように平らになっていたりと使い勝手を考えたつくりになってたんですね。
スライドドアこそありませんでしたが、リアは四角くシートを畳むとかなり広い荷室になり、リアゲートは上下分割式で上半分だけ跳ね上げる事が出来ました。
このように使う人のことを考えたいかにもホンダらしい車でしたが、何より生まれた時代が早すぎました。
使い勝手の良さは認められていましたが、販売台数的には爆発的に売れたというほどではなかったようです。
時代的にも悪く、販売直後の1973年からは軽自動車にも車検制度が適用されるようになり、(それまでは車検制度適用除外だったのが今となっては驚き)軽自動車市場が縮小傾向だった事も原因の一つかもしれません。
事実、その後ホンダは当時爆発的に販売台数の増えていたシビックの生産数を確保するため軽自動車の生産を停止する事になります。(空いた工場のラインでシビックの増産に対応)
1974年(昭和49年)にはそれまで生産していた軽乗用自動車(ライフ、Z、ステップバン「含むピックアップ」)の生産を終了。
しばらくのあいだは軽トラック以外の軽自動車生産から手を引いてしまいます。
これにはシビックとライフの価格差があまりなくなってきていた事も影響しているようですね。
シビックの最廉価グレードが40万円台で買えたのに対して、ライフの廉価グレードでも35万円を超えていたそう。
・・・話を戻すと、エンジンは当然ライフシリーズと共用で、エンジン型式EA型水冷OHC直列2気筒356ccエンジンをフロントに横置きに搭載。
駆動方式も当然FFを採用していました。
EAエンジンにはいくつかの仕様がありましたが、一番一般的なワンキャブの30PS仕様が搭載されていました。
しかし、後年改造によってツインキャブ仕様に載せ変えられている事も多く、オリジナルの状態で残っている個体は案外少ないようです。
ツインキャブ仕様は元々派生車種のZや、ライフのツーリング仕様に搭載されていたもので最高出力は36PSを発揮。
ついでにオリジナルは前席はスライド無しの固定シートなんですが、同じくライフ等からリクライニングシートをレールごと移植してスライドできるようにしたものがかなり多いです。
逆に言えばそれだけオリジナル状態で残っているステップバンは少ないということです。
80年代〜90年代くらいには随分多くのステップバンがそのような改造をされており、殆どの個体がアルミホイールに履き替え塗装も派手な色に塗り替えられ、カスタムの対象となった車が多く見られました(自分の周りだけ?)
まだ、80年代末頃は部品供給もそこそこあった為、割とリーズナブルに乗ることができたのも理由のひとつかもしれませんが、その後部品供給も悪化してきてそのようなブームも沈静化していったように思います(あくまでも個人的主観ですが・・・)
ただ、その頃に相当消耗したのでしょう。
最近はイベント以外の場では滅多に見る事もなくなってしまいました。
一度そういった改造をされた車は元に戻すのが難しく、傷みも早いためその後殆どの個体は廃車への道を辿ったと思われます。
今でもカスタムされた車も多いですが、その時代を生き抜いてきたという意味では大事に扱われてきたのかな?
それとも最近はまたカスタムするのが流行ってるんですかね〜
逆にオリジナルに拘らずに流用部品を気にせず使えるのはメリットかもしれないですね。
今は当時(80年〜90年代頃)に比べると綺麗な車が多いような気がします。
大切にされている車は幸せです。
このように今となっては中々見ることが無いステップバンですが、自分が子供の頃はそれほど珍しいということも無く、割と普通に見ることの出来た車でした。
まあ、小学生の頃には何故か近所に一台いたので余計に珍しいという感じではなかったんですが、そのステップバンは確かベージュ色のノーマル車(に見えた)で、いつも住宅街の路上に止まっていました。
走っているところを見た記憶は無いんですけど、それも自分が免許を取って車に乗るようになったころには消えておりました。
その後旧車を入手して実際に乗るようになった頃、一時期某旧車ショップで働いていた事がありまして、その頃は割とステップバンを見る機会がありました。
その頃の記憶が先の改造車が多かったという記述につながるんですけど、とにかくその頃見た車はことごとく弄られてましたね。
まずノーマルホイールを履いてるのを殆ど見たことが無かったです。
そしてエンジンは皆揃ってツインキャブになっており、塗装も派手目なカラーが大多数。
リアサイドの窓を潰して丸いガラス窓を嵌め込んでいる車もありましたっけ・・・写真は無いですよ。
ホイール交換している場合は大体タイヤも太くなっているので足回りに無理が来ていることも多く、特にフロントハブにガタの出ていることが多かったですね。
最近はその辺りうまく対策してるんでしょうか?
結構車高を落としている車も多いので何か良い方法があるんでしょうね。
当時はブームで乗っている人も多かったので、その辺はかなりいい加減な整備も横行していたのでしょう。
あまり綺麗なステップバンというのをその頃は見た記憶がありません。
ただ、一度だけ純正クーラーを装備したノーマルに近いステップバンを見たことがあります。
純正クーラーというのは知人がそう言っていただけなので本当かどうかは判断しかねますが、狭いエンジンルームのかなりのスペースを占領してみっちり詰まっていたのが印象深いです。
しかし、たかだか360cc弱しかない車で夏にクーラーを使ったら果たしてまともに走るんだろうかと疑問に思ったものです。
ただでさえ力不足でツインキャブに載せ替える輩の多かった車にクーラーの組み合わせは、平地以外では使い物にならなかっただろうなというのは容易に想像が出来ます。
(平地でも疑問ですけど)
その後の550cc時代の軽でさえ、エアコン使用時はまともに坂道を登りませんでしたからね・・・
そんな正直それほど個人的イメージは宜しくなかったステップバンですが、今から約20年ほど前にひょんなことから乗る機会がやってきました。
ある時寄った知り合いの修理工場にボロボロのステップバンがあったんですが、車検が約半年残った実働状態を7万でどうか?と言われ、思わず勢いで「買った!」
と言ってしまったんですね(笑)
その日のうちだったかに乗って帰りまして、しばらくセカンドカーとして通勤等に使ってました。
そのステップバンはかなりのボロで、色は紺色で屋根は白という出で立ち。
アルミホイールとツインキャブにリクライニングシートつきというお約束の仕様でした。
何度塗り替えられたか分からない塗装は所々ひび割れて錆汁が滲み、左ドアの付け根付近には大きなサビ穴が開いていて、ボンネット先端もサビでボロボロ。
ヒーターも利いたりきかなかったりと怪しい状態。
クラッチもジャダーが出ていてだいぶ減っているようでしたが走りは意外と軽快で、割と頻繁に乗り回していました。
まあ、半年の間だけ持てばよいといった気持ちでしたので、あまり気にする事もなく日常使用をしてましたが、最低限クラッチ交換の準備はしていました。
その後、猶予の半年が近づいてきた頃に雑誌の売買欄に売りたしで出したところ複数の問い合わせが来まして、最終的には八王子の人に引き渡す事になり、直接引き取りにやってきて自走で帰っていきました。
・・・実際所有してみると結構便利な車でした。
四角い車体は室内も広く、360ccとしてはそれなりに走ってくれたので結構役立ってくれました。
一度知人に頼まれて部品交換会へステップバンで出店したんですが、荷物の積載量はかなりのものでしたし、店番をするにもリアゲートを倒して椅子代わりに出来たりと使いやすい車でした。
もっと程度が良かったら、あるいはもっと長く乗っていたかもしれない車です。
最近は今の軽バンをステップバン風にするキットのようなものがあるんでしょうか?
たまにステップバンっぽい軽バンを見ることがあります。
でもやはり今の軽なのでどうしても間延びした感じに見えてしまうのは仕方の無いところでしょうが、あの旧規格独特の幅狭感?は再現できないでしょうね。
当時は理解してもらえなかったステップバンですが、今の時代はこのスタイルが軽自動車の主流になりました。
ホンダはたまにこういう車やバイクを出しますね。
まあそれがホンダという企業なんでしょうね。
最近はどうでしょう?
また面白いものを出してくれると楽しいんですけどね〜
ではまた。
今回はホンダがかつて販売していた商用バンである「ステップバン」のことを書いてみたいと思います。
当たり前ですが、現在売られている「ステップワゴン」とは全くつながりはありません。
このクルマ、今でこそ旧車の世界では中々の人気車種ですが、発売当時はちょっと世に出るのが早すぎたようで、それほど爆発的に売れたわけではありませんでした。
派生車種のピックアップトラックもありましたが、こちらはそれこそレアでして、今の世の中ではほぼ出会う事のない希少車となっています。
尚、残念ながら今回は写真が殆どありませんのであしからず・・・
ライフステップバン
ステップバンとは名前の通り、当時販売されていた「ライフ」の派生車種として1972年9月に発売されたフロントエンジンフロントドライブ(FF)の背の高いボックスタイプの軽商用バンとして登場しました。
ウィキペディアより
スタイルは今流行の背高ワゴンで、このタイプの始祖といって良いでしょう。
室内も、伝票整理がしやすいようにダッシュボードが机のように平らになっていたりと使い勝手を考えたつくりになってたんですね。
スライドドアこそありませんでしたが、リアは四角くシートを畳むとかなり広い荷室になり、リアゲートは上下分割式で上半分だけ跳ね上げる事が出来ました。
このように使う人のことを考えたいかにもホンダらしい車でしたが、何より生まれた時代が早すぎました。
使い勝手の良さは認められていましたが、販売台数的には爆発的に売れたというほどではなかったようです。
時代的にも悪く、販売直後の1973年からは軽自動車にも車検制度が適用されるようになり、(それまでは車検制度適用除外だったのが今となっては驚き)軽自動車市場が縮小傾向だった事も原因の一つかもしれません。
事実、その後ホンダは当時爆発的に販売台数の増えていたシビックの生産数を確保するため軽自動車の生産を停止する事になります。(空いた工場のラインでシビックの増産に対応)
1974年(昭和49年)にはそれまで生産していた軽乗用自動車(ライフ、Z、ステップバン「含むピックアップ」)の生産を終了。
しばらくのあいだは軽トラック以外の軽自動車生産から手を引いてしまいます。
これにはシビックとライフの価格差があまりなくなってきていた事も影響しているようですね。
シビックの最廉価グレードが40万円台で買えたのに対して、ライフの廉価グレードでも35万円を超えていたそう。
・・・話を戻すと、エンジンは当然ライフシリーズと共用で、エンジン型式EA型水冷OHC直列2気筒356ccエンジンをフロントに横置きに搭載。
駆動方式も当然FFを採用していました。
EAエンジンにはいくつかの仕様がありましたが、一番一般的なワンキャブの30PS仕様が搭載されていました。
しかし、後年改造によってツインキャブ仕様に載せ変えられている事も多く、オリジナルの状態で残っている個体は案外少ないようです。
ツインキャブ仕様は元々派生車種のZや、ライフのツーリング仕様に搭載されていたもので最高出力は36PSを発揮。
ついでにオリジナルは前席はスライド無しの固定シートなんですが、同じくライフ等からリクライニングシートをレールごと移植してスライドできるようにしたものがかなり多いです。
逆に言えばそれだけオリジナル状態で残っているステップバンは少ないということです。
80年代〜90年代くらいには随分多くのステップバンがそのような改造をされており、殆どの個体がアルミホイールに履き替え塗装も派手な色に塗り替えられ、カスタムの対象となった車が多く見られました(自分の周りだけ?)
まだ、80年代末頃は部品供給もそこそこあった為、割とリーズナブルに乗ることができたのも理由のひとつかもしれませんが、その後部品供給も悪化してきてそのようなブームも沈静化していったように思います(あくまでも個人的主観ですが・・・)
ただ、その頃に相当消耗したのでしょう。
最近はイベント以外の場では滅多に見る事もなくなってしまいました。
一度そういった改造をされた車は元に戻すのが難しく、傷みも早いためその後殆どの個体は廃車への道を辿ったと思われます。
今でもカスタムされた車も多いですが、その時代を生き抜いてきたという意味では大事に扱われてきたのかな?
それとも最近はまたカスタムするのが流行ってるんですかね〜
逆にオリジナルに拘らずに流用部品を気にせず使えるのはメリットかもしれないですね。
今は当時(80年〜90年代頃)に比べると綺麗な車が多いような気がします。
大切にされている車は幸せです。
自分の周りにあったステップバン
このように今となっては中々見ることが無いステップバンですが、自分が子供の頃はそれほど珍しいということも無く、割と普通に見ることの出来た車でした。
まあ、小学生の頃には何故か近所に一台いたので余計に珍しいという感じではなかったんですが、そのステップバンは確かベージュ色のノーマル車(に見えた)で、いつも住宅街の路上に止まっていました。
走っているところを見た記憶は無いんですけど、それも自分が免許を取って車に乗るようになったころには消えておりました。
その後旧車を入手して実際に乗るようになった頃、一時期某旧車ショップで働いていた事がありまして、その頃は割とステップバンを見る機会がありました。
その頃の記憶が先の改造車が多かったという記述につながるんですけど、とにかくその頃見た車はことごとく弄られてましたね。
まずノーマルホイールを履いてるのを殆ど見たことが無かったです。
そしてエンジンは皆揃ってツインキャブになっており、塗装も派手目なカラーが大多数。
リアサイドの窓を潰して丸いガラス窓を嵌め込んでいる車もありましたっけ・・・写真は無いですよ。
ホイール交換している場合は大体タイヤも太くなっているので足回りに無理が来ていることも多く、特にフロントハブにガタの出ていることが多かったですね。
最近はその辺りうまく対策してるんでしょうか?
結構車高を落としている車も多いので何か良い方法があるんでしょうね。
当時はブームで乗っている人も多かったので、その辺はかなりいい加減な整備も横行していたのでしょう。
あまり綺麗なステップバンというのをその頃は見た記憶がありません。
ただ、一度だけ純正クーラーを装備したノーマルに近いステップバンを見たことがあります。
純正クーラーというのは知人がそう言っていただけなので本当かどうかは判断しかねますが、狭いエンジンルームのかなりのスペースを占領してみっちり詰まっていたのが印象深いです。
しかし、たかだか360cc弱しかない車で夏にクーラーを使ったら果たしてまともに走るんだろうかと疑問に思ったものです。
ただでさえ力不足でツインキャブに載せ替える輩の多かった車にクーラーの組み合わせは、平地以外では使い物にならなかっただろうなというのは容易に想像が出来ます。
(平地でも疑問ですけど)
その後の550cc時代の軽でさえ、エアコン使用時はまともに坂道を登りませんでしたからね・・・
そんな正直それほど個人的イメージは宜しくなかったステップバンですが、今から約20年ほど前にひょんなことから乗る機会がやってきました。
ある時寄った知り合いの修理工場にボロボロのステップバンがあったんですが、車検が約半年残った実働状態を7万でどうか?と言われ、思わず勢いで「買った!」
と言ってしまったんですね(笑)
その日のうちだったかに乗って帰りまして、しばらくセカンドカーとして通勤等に使ってました。
そのステップバンはかなりのボロで、色は紺色で屋根は白という出で立ち。
アルミホイールとツインキャブにリクライニングシートつきというお約束の仕様でした。
何度塗り替えられたか分からない塗装は所々ひび割れて錆汁が滲み、左ドアの付け根付近には大きなサビ穴が開いていて、ボンネット先端もサビでボロボロ。
ヒーターも利いたりきかなかったりと怪しい状態。
クラッチもジャダーが出ていてだいぶ減っているようでしたが走りは意外と軽快で、割と頻繁に乗り回していました。
まあ、半年の間だけ持てばよいといった気持ちでしたので、あまり気にする事もなく日常使用をしてましたが、最低限クラッチ交換の準備はしていました。
その後、猶予の半年が近づいてきた頃に雑誌の売買欄に売りたしで出したところ複数の問い合わせが来まして、最終的には八王子の人に引き渡す事になり、直接引き取りにやってきて自走で帰っていきました。
・・・実際所有してみると結構便利な車でした。
四角い車体は室内も広く、360ccとしてはそれなりに走ってくれたので結構役立ってくれました。
一度知人に頼まれて部品交換会へステップバンで出店したんですが、荷物の積載量はかなりのものでしたし、店番をするにもリアゲートを倒して椅子代わりに出来たりと使いやすい車でした。
もっと程度が良かったら、あるいはもっと長く乗っていたかもしれない車です。
最近は今の軽バンをステップバン風にするキットのようなものがあるんでしょうか?
たまにステップバンっぽい軽バンを見ることがあります。
でもやはり今の軽なのでどうしても間延びした感じに見えてしまうのは仕方の無いところでしょうが、あの旧規格独特の幅狭感?は再現できないでしょうね。
当時は理解してもらえなかったステップバンですが、今の時代はこのスタイルが軽自動車の主流になりました。
ホンダはたまにこういう車やバイクを出しますね。
まあそれがホンダという企業なんでしょうね。
最近はどうでしょう?
また面白いものを出してくれると楽しいんですけどね〜
ではまた。
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