新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
2015年12月21日
スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part49 監督藤真
藤真「監督たちがこちらに集まっていると聞いたもので。少しよろしいでしょうか?」
高頭「どうした?体調でも悪いのか?」
藤真は、少し微笑み、
藤真「体調は、万全です。いつでも牧にとって代われるくらいです。」
高頭「では、何だ?」
藤真「はい、私なりに明日の対策を考えてみましたので、作戦の一つにでも
してもらえたらと思いまして・・・。」
田岡「対策?どんな作戦だ?」
藤真「私なりに、夏のインターハイの試合を研究しました。
山王工業が敗れた湘北戦は特に。
安西先生の前で、申し訳ないですが、あの試合は、かなり湘北が
神がかっていたと思います。
10回、いや100回やって一回勝てるかどうかくらいの可能性がたまたま
あの試合で出たと試合を見れば見るほど感じます。」
藤真は安西の方を覗き込んだ。
安西は微笑みながら
安西「いや、確かにあの試合はついてた部分もありますからね。
続けてください。」
藤真「はい、あの試合は流川が完全に沢北に抑え込まれていました。
赤木もです。その中で通用していたのが、三井と桜木です。
三井は、体力が限界に達していながら、重要な場面では、ほぼ3Pを
決めています。
桜木は、野辺、河田の大物相手に最後はリバウンドを取るようになり
試合を逆転へと導いた。」
田岡「それで?」
藤真「その中で明日は、桜木がいません。リバウンドをとれるかどうかが
勝負のカギです。また、三井が明日爆発するかどうかは不明です。」
高頭「だから何が言いたい。」
高頭は、回りくどい藤真の説明に少し苛立っていた。
藤真「すみません。結論から言います。」
藤真は自分の作戦を話をした。
安西「なるほど。そういう手もありですね。」
高頭「しかし、その作戦をするということは・・・。」
藤真「もちろんスタメンは牧です。」
田岡「それでいいのか?」
藤真「勝つためです。私は選手でもありますが、監督でもありますから。
最善の策を選択するまでです。」
高頭「・・・。わかった。お前の策も検討しておこう。」
藤真「ありがとうございます!ただ、この作戦が通用するのは2Qの前半くらい
までかと思います。そうなれば選手としての出番も来ると思っています。」
高頭「・・・。そこは状況次第だな。しっかり、準備はしておけ。」
藤真「わかりました。」
そういって、藤真は席を立った。
田岡「さすがだな。あの山王対湘北の試合を見て、安西先生の作戦をしっかり
理解しているようだな。」
安西「そうですね。いつも、自分が活躍するよりもチームのことを考えている
彼だからこその戦略でしょうね。」
高頭「確かに面白いですが・・・。そこまで勝負をしてもいいのでしょうか?」
安西「大丈夫ですよ。牧君は私が見てきた中でもナンバーワンのポイントガードです。」
高頭「せ、先生。安西先生にそういってもらえると、自信がつきます。」
そういいながら、高頭は藤真の作戦を採用することを決めた。
(続く)
高頭「どうした?体調でも悪いのか?」
藤真は、少し微笑み、
藤真「体調は、万全です。いつでも牧にとって代われるくらいです。」
高頭「では、何だ?」
藤真「はい、私なりに明日の対策を考えてみましたので、作戦の一つにでも
してもらえたらと思いまして・・・。」
田岡「対策?どんな作戦だ?」
藤真「私なりに、夏のインターハイの試合を研究しました。
山王工業が敗れた湘北戦は特に。
安西先生の前で、申し訳ないですが、あの試合は、かなり湘北が
神がかっていたと思います。
10回、いや100回やって一回勝てるかどうかくらいの可能性がたまたま
あの試合で出たと試合を見れば見るほど感じます。」
藤真は安西の方を覗き込んだ。
安西は微笑みながら
安西「いや、確かにあの試合はついてた部分もありますからね。
続けてください。」
藤真「はい、あの試合は流川が完全に沢北に抑え込まれていました。
赤木もです。その中で通用していたのが、三井と桜木です。
三井は、体力が限界に達していながら、重要な場面では、ほぼ3Pを
決めています。
桜木は、野辺、河田の大物相手に最後はリバウンドを取るようになり
試合を逆転へと導いた。」
田岡「それで?」
藤真「その中で明日は、桜木がいません。リバウンドをとれるかどうかが
勝負のカギです。また、三井が明日爆発するかどうかは不明です。」
高頭「だから何が言いたい。」
高頭は、回りくどい藤真の説明に少し苛立っていた。
藤真「すみません。結論から言います。」
藤真は自分の作戦を話をした。
安西「なるほど。そういう手もありですね。」
高頭「しかし、その作戦をするということは・・・。」
藤真「もちろんスタメンは牧です。」
田岡「それでいいのか?」
藤真「勝つためです。私は選手でもありますが、監督でもありますから。
最善の策を選択するまでです。」
高頭「・・・。わかった。お前の策も検討しておこう。」
藤真「ありがとうございます!ただ、この作戦が通用するのは2Qの前半くらい
までかと思います。そうなれば選手としての出番も来ると思っています。」
高頭「・・・。そこは状況次第だな。しっかり、準備はしておけ。」
藤真「わかりました。」
そういって、藤真は席を立った。
田岡「さすがだな。あの山王対湘北の試合を見て、安西先生の作戦をしっかり
理解しているようだな。」
安西「そうですね。いつも、自分が活躍するよりもチームのことを考えている
彼だからこその戦略でしょうね。」
高頭「確かに面白いですが・・・。そこまで勝負をしてもいいのでしょうか?」
安西「大丈夫ですよ。牧君は私が見てきた中でもナンバーワンのポイントガードです。」
高頭「せ、先生。安西先生にそういってもらえると、自信がつきます。」
そういいながら、高頭は藤真の作戦を採用することを決めた。
(続く)
2015年12月13日
スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part48 それぞれの夜
弥生のお腹が満たされ、中村の財布がすっからかんになっていたころ、秋田と
神奈川もそれぞれの時間を過ごしていた。
秋田は、堂本監督がメンバーを集めていた。
堂本「ようやくだな。湘北のメンバー達にリベンジをする場面がきた。
早速見せたいビデオがある。」
河田「ん!?何のビデオだろう?」
一ノ倉「湘北戦のビデオかな?」
堂本「まあ見てみろ。」
堂本が見せた映像には、良く知れた顔が映っていた。
沢北が映っていたのだ。しかもボロボロの。
アメリカに挑戦して、約1か月。やっと練習についていけるようになった程度
に見えた。あの、日本でのナンバーワンプレーヤーである沢北でさえ、この
有様なのだ。
深津「いい刺激になったピョン。アイツも頑張っているピョン。」
河田「そうだな。アイツがいないから負けたといわれたくないしな。」
そうこうしてビデオが終わりかけた最後に、沢北からのメッセージが始まった。
沢北「先輩方。沢北です。
こちらの練習はなかなか楽しいですよ。
誰もが河田さんみたいで、パワーとスピードと技術があって、毎日
刺激的です。
このビデオを見ている頃は、決勝戦のころかと思います。
私がいなくても愛知?神奈川?福岡?相手がどこかわからないですが、
勝てますよね?まさか、敗けたりしないですよね?
敗けたら、冬は帰ってあげますから声をかけてください。では。」
(ゴォオオオオオーーー)
山王のメンバーに火が付いた。
深津「調子に乗っているピョン。明日は勝って、アイツに見せつけてやるピョン。」
中山「明日は、僕が沢北さんの代わりを・・・。」
堂本「そう、肩に力を入れるな。沢北は沢北。お前はお前だ。
このチームへのフィット具合から言うとお前の方がフィットするかも
しれん。お前の力を信じているぞ。」
中山「ハイッ!!」
その頃、神奈川は、神奈川が誇る監督が勢ぞろいしていた。
高頭監督、田岡監督、安西先生の3名だ。
田岡「高頭よ。明日のスタメンはどうするんだ?今日の藤真は素晴らしかったが。」
高頭「・・・。」
安西「牧君がスタメンでしょう。」
高頭「あ、安西先生。」
安西「確かに藤真君も神奈川では抜けたポイントガードです。
しかし、牧君がナンバーワンだ。」
高頭「そういっていただけると助かります。正直、今日の藤真の出来は、想像
以上でしたので悩んでいました。」
田岡「まあ、そうか。三井はどうするんだ?」
高頭「スタメンで行きます。アイツは決勝で活躍したいから準決勝は休ませて
くれって言ってきたんだ。だからよほど変なプレーをしなければ、
メンバーから外さないつもりだ。」
田岡「準決勝は勝てると見込んでいたのか。
三井は、やはりウチに欲しかったなぁ。
仙道とのコンビが見てみたかった。」
安西「明日は、きっとその二人がカギを握りますよ。
総合力で勝負しなければ秋田には勝てないでしょう。
今日のような個人技で乗り切れる相手ではない。
いくら神奈川のメンバーのメンバーの力が優れていても。」
(ガチャ)
入ってきたのは藤真だった。
(続く)
神奈川もそれぞれの時間を過ごしていた。
秋田は、堂本監督がメンバーを集めていた。
堂本「ようやくだな。湘北のメンバー達にリベンジをする場面がきた。
早速見せたいビデオがある。」
河田「ん!?何のビデオだろう?」
一ノ倉「湘北戦のビデオかな?」
堂本「まあ見てみろ。」
堂本が見せた映像には、良く知れた顔が映っていた。
沢北が映っていたのだ。しかもボロボロの。
アメリカに挑戦して、約1か月。やっと練習についていけるようになった程度
に見えた。あの、日本でのナンバーワンプレーヤーである沢北でさえ、この
有様なのだ。
深津「いい刺激になったピョン。アイツも頑張っているピョン。」
河田「そうだな。アイツがいないから負けたといわれたくないしな。」
そうこうしてビデオが終わりかけた最後に、沢北からのメッセージが始まった。
沢北「先輩方。沢北です。
こちらの練習はなかなか楽しいですよ。
誰もが河田さんみたいで、パワーとスピードと技術があって、毎日
刺激的です。
このビデオを見ている頃は、決勝戦のころかと思います。
私がいなくても愛知?神奈川?福岡?相手がどこかわからないですが、
勝てますよね?まさか、敗けたりしないですよね?
敗けたら、冬は帰ってあげますから声をかけてください。では。」
(ゴォオオオオオーーー)
山王のメンバーに火が付いた。
深津「調子に乗っているピョン。明日は勝って、アイツに見せつけてやるピョン。」
中山「明日は、僕が沢北さんの代わりを・・・。」
堂本「そう、肩に力を入れるな。沢北は沢北。お前はお前だ。
このチームへのフィット具合から言うとお前の方がフィットするかも
しれん。お前の力を信じているぞ。」
中山「ハイッ!!」
その頃、神奈川は、神奈川が誇る監督が勢ぞろいしていた。
高頭監督、田岡監督、安西先生の3名だ。
田岡「高頭よ。明日のスタメンはどうするんだ?今日の藤真は素晴らしかったが。」
高頭「・・・。」
安西「牧君がスタメンでしょう。」
高頭「あ、安西先生。」
安西「確かに藤真君も神奈川では抜けたポイントガードです。
しかし、牧君がナンバーワンだ。」
高頭「そういっていただけると助かります。正直、今日の藤真の出来は、想像
以上でしたので悩んでいました。」
田岡「まあ、そうか。三井はどうするんだ?」
高頭「スタメンで行きます。アイツは決勝で活躍したいから準決勝は休ませて
くれって言ってきたんだ。だからよほど変なプレーをしなければ、
メンバーから外さないつもりだ。」
田岡「準決勝は勝てると見込んでいたのか。
三井は、やはりウチに欲しかったなぁ。
仙道とのコンビが見てみたかった。」
安西「明日は、きっとその二人がカギを握りますよ。
総合力で勝負しなければ秋田には勝てないでしょう。
今日のような個人技で乗り切れる相手ではない。
いくら神奈川のメンバーのメンバーの力が優れていても。」
(ガチャ)
入ってきたのは藤真だった。
(続く)
2015年12月06日
スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part47 決勝前夜
弥生「しかし、驚いたわね。」
弥生と中村は回転ずしのカウンターで会話をしていた。
中村「な、なにがです?」
弥生「準決勝の2試合とも大差になるとは。正直想定外よ。」
中村「(あっ、またイクラ)」
弥生は寿司をほおばりながら、会話を続けた。
弥生「秋田の圧勝にも驚いたけど、神奈川があんなに強いとは思わなかったわ。
牧君を温存しておきながら。
藤真健司・・・・。恐ろしいわ。」
中村「確かに・・・変幻自在に、赤木君、仙道君、流川君、神君を操っていましたもんね。
(あっ、中トロ!!)」
弥生「(パクっ!)そうなのよ。モグモグ。
しかし、三井君はなぜでなかったのかしら?怪我って感じでは
なさそうだったし。」
(試合前)
三井「高頭監督。今日は、俺ちょっとひざの具合が悪いんで、明日に備えて
パスさせてもらっていいですかね?」
高頭「ひざ!?治ったんじゃなかったのか?」
三井「念のためですよ。念のため。」
赤木「大丈夫か?」
宮城「三井さん!?」
しかし、三井の膝は何ともなかった。
仙道とのウォーミングアップでの会話が三井を変えたのだ。
決勝は、万全の態勢で迎えたいと考えた。スタミナには不安はなかったが、
全国の舞台での決勝までの連戦は初めての経験だ。
ブランク明けの三井には、少し応えていたのだ。
高頭「まぁいいだろう。明日は大丈夫なんだろうな?」
三井「明日は、這ってでも試合に出ます。明日勝つためだ。」
高頭「そうか。それでは今日は神のスタメンだ。」
高頭は自分のチームの神をスタメンにできるので、それ以上の追及はしなかったのだ。
牧はこっそりと三井を呼び出した。
牧「どういうことだ?」
三井「何でもねぇよ。お前と一緒さ。決勝で爆発したいと思ってな。
準決勝ならアイツらならうまくやるだろう。」
牧「フッ。決勝のスタメンを神に取られても知らないぞ。」
三井「そっちこそ、藤真に取られても知らねぇぞ。」
三井は、そう答えたが、体調以外にも理由があったのだ。
一緒にプレーをしていて、神のポジション取りに興味が出てきたのだ。
今までは、自分のプレーにしか興味がなかったが、一緒に練習をしていると
神がよくフリーになっている。しかし、一緒にコートにいるとそれがどういう
動きでフリーになっているのかわからないなと思っていたのだ。
客観的にコートの外から神のプレーを見たいと思ったのだ。
弥生「それにしても福岡をあそこまでボロボロに引き裂くパスセンスと
仙道君、流川君のフォワードコンビ。全国ベスト4の福岡も全く
歯が立たなかったわ。」
中村「そうですね。21点差とは。衝撃的でしたね。牧君、三井君も出てたら
どうなったでしょうね。」
弥生「さあ、どうなったでしょうね。もっと開くとは思えないわ。
藤真君、神君も調子が良かったし。
(えっと、金目鯛はあったかしら。ピッピッピ)」
弥生はどんどん注文ボタンを押していた。回転ずしとはいえ、一皿300円以上
するのだ。
中村「あ、あの、そろそろお愛想しませんか?」
弥生「何言ってるの。まだ、16皿しか食べてないじゃない。
これからが本番よ。ええーい、ボタンを押すのが面倒だわ。
大将っ、中トロ3つにコハダ1を1つ、ブリを3つに、イクラとウニを
2つずつ。それから、タマゴを1つに、あった、忘れていた。
ヒラメとエンガワを2つずつ!
ハマグリのお吸い物もお願い!!」
中村の財布はどんどん軽くなっていった・・・
(続く)