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2016年07月03日
スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part67 迷走する赤木
神奈川 48
秋田 52
桜木が警備員に連れられて、2階へ連れていかれているとき、三井が牧と話をしていた。
三井「牧よ、赤木は考えすぎる癖がある。お前のパスで考える間を与えずプレーさせてやってくれ。」
牧「ったく。ゴリラみたいな顔をしてるくせに繊細な奴だな。」
そうつぶやきながら牧がカットインしていった。
そして、赤木へパスを出すそぶりを見せた。
当然、秋田のメンバーも桜木の激を見ていたので、赤木を警戒していたのだ。
牧は、一瞬で後ろにパスを出した。
そこには、三井が待ち構えていた。
しかし、一瞬で松本が詰めてきた。が、三井はボールを受け取らず、横へはじいた。
そこにはフリーの藤真がいた。
三井「打てっ。フリーだ。」
藤真は、フリーの状態で3Pを打った。
神奈川 51
秋田 52
藤真は湘北戦以降、3Pに磨きをかけていた。フリーなら外さない自信があったので、躊躇なくシュートを放って決まった。
高頭「さすが、3年たちだな。元のチームは違うが、勝利へ向けて何をするかわかっているな。」
そして、守備につく神奈川の中にあって、赤木がいきなり叫んだ。
赤木「うぉーーーーっ。」
もどかしさを振り払いたい思いで叫んだのだ。
しかし、あまりにも河田の壁が大きいのだ。
赤木が河田を意識しまいとしても、あっさりと河田が赤木をかわしてシュートを決めてくるのだ。
神奈川 51
秋田 54
河田「赤木よ、もっと全力でぶつかって来いよ。これで全力なのか?」
赤木「うるさいっ。」
赤木は、悔しさとどうすればよいかの狭間で悩んでいた。
三井「ちっ。まだ吹っ切れねぇのか。」
桜木「こらーーーゴリッ!試合にも勝って、丸ゴリにも勝てばいい。それだけだろっ!
シュートを決めて、シュートをブロックするだけだろ。」
河田「はっはっは。あっちの赤坊主の方がよくわかってるな。」
牧は、どうしようか考えた。が、一瞬で答えを出した。
牧から鋭いパスが赤木へ渡った。
赤木は、スピンムーヴで、河田を交わしにかかった。
が、河田の素早い動きで止められたため、一旦赤木は、牧へボールを返した。
しかし、ほんの一瞬で再び牧は赤木へボールを返した。
牧の眼は「勝負しろ!」と訴えていた。
牧は、このまま外からの勝負でも、ある程度は、善戦できるだろうことはわかっていた。
ひょっとすると3Pの名手である藤真、三井をうまく使い、時に仙道をインサイドで使えば、このままの戦略でも勝てる可能性があるとも思っていた。
しかし、インサイドを封じられて負けるわけにはいかなかった。
何より混戦になったときに、インサイドで勝負できないのはリスクが高すぎる。
そのため、赤木に立ち直ってほしかったのだ。逃げ場を無くして、勝負させようとした。
赤木は、牧の気持ちが痛いほどわかっていた。
赤木「うぉおおおおおおおっ。」
力勝負で河田を押しやりシュートを放った。しかし、現実は厳しかった。
河田のブロックが赤木のシュートにかすっていたのだ。
(ゴンッ)
赤木のシュートは、リングにはじかれた。
そこに、一人の男が飛び込んできた。
仙道がこぼれた球をタップして押し込んだ。
神奈川 53
秋田 54
仙道「そろそろ仕事をしないとね。」
(続く)