2016年05月07日
スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part61 美紀男の投入
神奈川 24
秋田 12
観客「おいっ。ダブルスコアだぞ。あの秋田相手に。」
観客「このまま簡単に秋田は負けてしまうのか?」
ここでさらに堂本が動いた。
堂本「頼むぞ、美紀男。」
一旦、中山を下げ、美紀男を投入した。
観客「おおっー。河田弟投入だー!。秋田は勝負を投げたのか?」
観客は、誰もがそう感じていた。河田弟は、この国体ではほとんど出番がなかったのだ。
この敗けている局面で使うのは、来年を見据えてのことだと感じだたのだ。
しかし、そう感じなかった人もいた。
安西「さすがに堂本君も百戦錬磨ですね。」
田岡「ここで河田弟か。ますます高さで勝負してくる気だな。」
神奈川の名将二人は、堂本の一手が有効な手だと理解していたのだ。
センターに美紀男が入り、パワーフォワードに延べ、スモールフォワードに河田が入り、フロントを強化した。
深津「落ち着いて攻めるピョン。まだまだ焦る時間じゃないピョン。」
自分のミスから失点し、この試合いいところがまだ見れていない深津だったが、自然と焦りがなかった。
神奈川のマークは、赤木が美紀男に、流川が河田と変則的な形になった。
松本「美紀男、中へ!」
松本が指示をすると、すかさず美紀男が動き出した。
赤木「うぉっ。(夏とは圧力が違うな。コイツも努力をしてきている。)」
しかし、赤木も1年坊主に負けるわけにはいかない。
赤木が踏ん張っていると美紀男はすぐ離れた。美紀男も赤木のパワーに驚いていた。
そうこうしているうちに、深津からまた河田へボールが出た。
流川「・・・。」
河田「沢北がいなくて物足りないか?」
そういいながら河田は身体を流川へぶつけた。
流川はあまりの圧力に一歩後ろに後退させられた。その瞬間に河田は、シュートを放った。
神奈川 24
秋田 14
河田「きれいなばかりがバスケではないぞ。今日は俺が思う存分相手をしてやろう。」
流川「にゃろう・・・。」
この試合、流川はイマイチ乗り切れていなかった。やはり沢北不在で燃えるものがなかったのだ。
しかし、この河田が流川の前に立ちはだかってきた。流川に向上心が再び燃え上がってきた。
河田「さあさ、1本止めて、神奈川の勢いを止めようぞ。」
ここまで一人気を吐いて秋田を支えている河田の一本が少しずつ雰囲気を変え始めていた。
藤真「点差はある、ゆっくり攻めるぞ。」
藤真もなんとなく嫌な感じがしてきていたため、ゆっくり攻めようとしたが、攻めあぐねた。
ゴール下に、美紀男がドーンと構え、その両脇に野辺、河田の二人が構えているのだ。
中々威圧感があるゴール下だった。
花形「藤真、こっちだ。」
花形が藤真にボールを求めた。しかし、藤真がパスを出したのは、流川だった。
河田「1対1で来てみろよ。手加減はせんぞ。」
河田は、夏の湘北戦での流川の覚醒を目の当たりにしている。流川が1対1なら押さえられることは、沢北が実践しているのだ。周りの人間を使わさなければ、まだまだと思っているのだ。そのうえでの流川への挑発だった。
流川もまだ若かった。
必死で切れ込もうとしたが、河田に読まれた。
河田「そのパターンは、知ってる。」
流川のシュートが河田にブロックされた。
そのボールを拾ったのは、松本。
松本「速攻だー。」
三井「そうはさせねぇぜ。」
三井は、松本の前へ立ちふさがった。チームの流れをよく見ていたのだ。
相手のチーム編成から速攻は松本さえ止めてしまえば防げると思ったのだ。
深津「ちっ。ゆっくり攻めるピョン。」
花形「(しかし、コイツの押し込みは、ハンパないな。)」
花形は野辺の体重のかけ方に想像以上の体力を消耗していた。
同じように赤木も美紀男の体重に想像以上に苦しんでいた。
赤木「桜木の奴コイツとはりあって、踏ん張っていたのか。」
赤木もパワーで勝負するタイプなので、意外と美紀男みたいに体力勝負で来る相手とは相性が悪かった。軽くいなすことができないからだ。
観客「おおー。ローポストの美紀男にボールが入ったぞ。」
しかし、美紀男はすぐにボールをはたいた。
松本が飛び込んできたのだ。
三井「しまったぁ。」
この辺りは山王のメンバーだけのチーム編成になっているため、息がばっちりあっていた。
松本のシュートが決まった。
神奈川 24
秋田 16
(続く)
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