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2020年07月06日
シルエットがカッコイイ!イタチザメ(タイガーシャーク)の生態とは?
こんにちは、くさふぐです。
当ブログへご来店ありがとうございます。
泳いでいるときのシルエットがかっこいいイタチザメ(タイガーシャーク)。このイタチザメはとても好奇心が旺盛。
そして、人喰いザメと呼ばれることが多いイタチザメはどんなサメなのでしょうか。イタチザメの生態を見てみたいと思います。
出典・美ら海生き物図鑑
イタチザメは、メジロザメ目メジロザメ科に属する魚です。
和名:イタチザメ 英名:タイガーシャーク 学名:Galeocerdo cuvier
英名がタイガーシャークと呼ばれているのは、体にトラのような縦縞模様があることから命名されている。
好奇心旺盛な性格をしていて、興味本位でなんでも襲ってしまう厄介なサメです。
サメの中でも大型種で、体長は4.5メートルを超え、最大で7.4メートルの個体が確認されている。
ただ、大型の個体は少なくなっていて、今は2〜5メートル程度の個体が多いみたいです。生息している海域によっても個体差があるようです。
生息しているのは、比較的暖かい海域を好んで暮らしている。
イタチザメの大きな特徴は、体にあるトラのような縦縞模様です。
幼魚の時の方が模様がはっきりしていて、成長するにつれてどんどん薄くなっていきます。
この体の模様は、幼魚時代に天敵の目からわからなくするための保護色で、体の成長とともに必要なくなくなっていくから薄くなると考えられている。
イタチザメはとても攻撃的な歯を持っています。
ノコギリ状になっているハート型をした独特の形状の非常に頑丈な歯を持っていて、ウミガメの甲羅も砕いてしまうほど。
ときには、海中の金属ゴミでさえも砕いてしまうとか。
イタチザメの生息域
イタチザメは、全世界の暖かい海域に生息しています。
日本では房総半島以南に生息していて、特に宮古島や石垣島の周辺では夏になると多数集まる。テレビなどでイタチザメの駆除作業の様子を放送していたりしますね。
しかし近年では、青森県や秋田県など東北地方でも確認され、生息域が北上してる可能性がある。
基本的には、水深140メートル程度までの浅い沿岸域にいることが多い。
特に濁っていて視界が悪いところを好むので、港の中や河口付近、サンゴ礁付近でも目撃される。
良く出没するのは沿岸域ですが、ときには外洋まで泳ぐことも。
水深300メートルまで潜ることも出来るので、色々な環境に適応しやすいサメといえるかもしれません。
イタチザメは好奇心旺盛なサメで、口に入る物なら何でも食べてしまう雑食性のサメです。
悪食として有名で魚類を始め、ウミガメや海鳥、甲殻類、アザラシ、クジラなど様々な生き物を捕食します。
浅瀬では、馬や牛が襲われたケースもあり、人間も襲います。
そして、ウミガメの産卵時期や海鳥の巣立ちの時期を覚えているらしく、その時期に合わせてイタチザメは移動します。
アメリカミシシッピ州立大学の研究では、
陸で暮らしている渡り鳥の渡りの時期も把握していて、その時期になると集まってくるのではないか?とされています。
鳴き鳥が北米大陸から南へ渡る秋になると、鳥の数が増えることに気付いている可能性があるとしている。
また、食べるのは生物だけにとどまらない。
死骸やゴミ、流木なども飲み込んでしまう。
イタチザメは死骸を探す名人で、特に視覚と嗅覚が優れている。
とにかく目に付いた物は何でも口に入れることから、イタチザメは「ウミのゴミ箱」というあだ名があります。
イタチザメは胎生で、1度に数十匹の仔ザメを産みます。
妊娠期間は1年ほど。
幼魚として産み落とされるときには、すでに50〜70センチ程の大きさになっている。
沿岸部に生息し、好奇心旺盛な性格、強い雑食性、体格の大きさから、人間にとっては非常に危険なサメです。
ホオジロザメの次に人間を襲う頻度が高く、『人喰いザメ』とされるサメの1つです。
子どもが泳げるような浅い海や河口にも出没し、捕食目的で噛みついてきます。
サーファーが、サーフボードに乗ってパドリングする姿が、アザラシやウミガメに似ているため、サーファーの被害が多い。
食べ物を選り好みしないため、躊躇することなく人間にも近づいてきます。
イタチザメは、好奇心旺盛で攻撃的な性格なので、興味本位で襲う場合もある。
絶対に出会いたくない非常に厄介なサメです。
イタチザメは世界中で、漁獲されています。
肉や皮、ヒレ、軟骨、肝臓を利用。
特にヒレ、皮、肝臓は高値で取引されるほどです。
イタチザメの肝臓は肝油として利用され、ヒレは中華料理の高級食材としてお馴染みのフカヒレとして利用されます。
イタチザメのフカヒレは、サメの中でも特に高級とされる。
イタチザメは日本近海にも生息する大型のサメです。
ホオジロザメに次ぐ人への被害が多い人喰いザメと呼ばれる危険なサメ。
危険な存在ながらも高級魚として扱われ、高値で取引され人にとっては有益な一面も。
また、繁殖率の低さと漁獲や駆除等により、個体数が少なくなっている。そのため、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストには、イタチザメは準絶滅危惧種に指定されています。
人間にとって危険な一面もありますが、絶滅の危険もあります。
人間とイタチザメ、上手く共存できるといいですね。
最後までご覧いただきありがとうございます。
またのご来店お待ちしております。
当ブログへご来店ありがとうございます。
泳いでいるときのシルエットがかっこいいイタチザメ(タイガーシャーク)。このイタチザメはとても好奇心が旺盛。
そして、人喰いザメと呼ばれることが多いイタチザメはどんなサメなのでしょうか。イタチザメの生態を見てみたいと思います。
イタチザメ(タイガーシャーク)とは?
出典・美ら海生き物図鑑
イタチザメは、メジロザメ目メジロザメ科に属する魚です。
和名:イタチザメ 英名:タイガーシャーク 学名:Galeocerdo cuvier
英名がタイガーシャークと呼ばれているのは、体にトラのような縦縞模様があることから命名されている。
好奇心旺盛な性格をしていて、興味本位でなんでも襲ってしまう厄介なサメです。
イタチザメの特徴
サメの中でも大型種で、体長は4.5メートルを超え、最大で7.4メートルの個体が確認されている。
ただ、大型の個体は少なくなっていて、今は2〜5メートル程度の個体が多いみたいです。生息している海域によっても個体差があるようです。
生息しているのは、比較的暖かい海域を好んで暮らしている。
イタチザメの大きな特徴は、体にあるトラのような縦縞模様です。
幼魚の時の方が模様がはっきりしていて、成長するにつれてどんどん薄くなっていきます。
この体の模様は、幼魚時代に天敵の目からわからなくするための保護色で、体の成長とともに必要なくなくなっていくから薄くなると考えられている。
ノコギリ状の危険な歯
イタチザメはとても攻撃的な歯を持っています。
ノコギリ状になっているハート型をした独特の形状の非常に頑丈な歯を持っていて、ウミガメの甲羅も砕いてしまうほど。
ときには、海中の金属ゴミでさえも砕いてしまうとか。
イタチザメの生息域
イタチザメは、全世界の暖かい海域に生息しています。
日本では房総半島以南に生息していて、特に宮古島や石垣島の周辺では夏になると多数集まる。テレビなどでイタチザメの駆除作業の様子を放送していたりしますね。
しかし近年では、青森県や秋田県など東北地方でも確認され、生息域が北上してる可能性がある。
基本的には、水深140メートル程度までの浅い沿岸域にいることが多い。
特に濁っていて視界が悪いところを好むので、港の中や河口付近、サンゴ礁付近でも目撃される。
良く出没するのは沿岸域ですが、ときには外洋まで泳ぐことも。
水深300メートルまで潜ることも出来るので、色々な環境に適応しやすいサメといえるかもしれません。
イタチザメの食性
イタチザメは好奇心旺盛なサメで、口に入る物なら何でも食べてしまう雑食性のサメです。
悪食として有名で魚類を始め、ウミガメや海鳥、甲殻類、アザラシ、クジラなど様々な生き物を捕食します。
浅瀬では、馬や牛が襲われたケースもあり、人間も襲います。
そして、ウミガメの産卵時期や海鳥の巣立ちの時期を覚えているらしく、その時期に合わせてイタチザメは移動します。
アメリカミシシッピ州立大学の研究では、
陸で暮らしている渡り鳥の渡りの時期も把握していて、その時期になると集まってくるのではないか?とされています。
鳴き鳥が北米大陸から南へ渡る秋になると、鳥の数が増えることに気付いている可能性があるとしている。
また、食べるのは生物だけにとどまらない。
死骸やゴミ、流木なども飲み込んでしまう。
イタチザメは死骸を探す名人で、特に視覚と嗅覚が優れている。
とにかく目に付いた物は何でも口に入れることから、イタチザメは「ウミのゴミ箱」というあだ名があります。
イタチザメの繁殖
イタチザメは胎生で、1度に数十匹の仔ザメを産みます。
妊娠期間は1年ほど。
幼魚として産み落とされるときには、すでに50〜70センチ程の大きさになっている。
人への危険性
沿岸部に生息し、好奇心旺盛な性格、強い雑食性、体格の大きさから、人間にとっては非常に危険なサメです。
ホオジロザメの次に人間を襲う頻度が高く、『人喰いザメ』とされるサメの1つです。
子どもが泳げるような浅い海や河口にも出没し、捕食目的で噛みついてきます。
サーファーが、サーフボードに乗ってパドリングする姿が、アザラシやウミガメに似ているため、サーファーの被害が多い。
食べ物を選り好みしないため、躊躇することなく人間にも近づいてきます。
イタチザメは、好奇心旺盛で攻撃的な性格なので、興味本位で襲う場合もある。
絶対に出会いたくない非常に厄介なサメです。
イタチザメは高級?
イタチザメは世界中で、漁獲されています。
肉や皮、ヒレ、軟骨、肝臓を利用。
特にヒレ、皮、肝臓は高値で取引されるほどです。
イタチザメの肝臓は肝油として利用され、ヒレは中華料理の高級食材としてお馴染みのフカヒレとして利用されます。
イタチザメのフカヒレは、サメの中でも特に高級とされる。
イタチザメ
イタチザメは日本近海にも生息する大型のサメです。
ホオジロザメに次ぐ人への被害が多い人喰いザメと呼ばれる危険なサメ。
危険な存在ながらも高級魚として扱われ、高値で取引され人にとっては有益な一面も。
また、繁殖率の低さと漁獲や駆除等により、個体数が少なくなっている。そのため、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストには、イタチザメは準絶滅危惧種に指定されています。
人間にとって危険な一面もありますが、絶滅の危険もあります。
人間とイタチザメ、上手く共存できるといいですね。
最後までご覧いただきありがとうございます。
またのご来店お待ちしております。
タグ:サメ
2020年07月03日
特徴的なアタマを持ったシュモクザメ!その生態は?
こんにちは、くさふぐです。
当ブログへご来店ありがとうございます。
特徴的なアタマを持つシュモクザメ。アタマがハンマー(T型)に見えることから、ハンマーヘッドシャークと呼ばれている。
そんなシュモクザメについて見ていきたいと思います。
シュモクザメは、メジロザメ目シュモクザメ科シュモクザメ属のサメの総称です。
出典・photoAC
和名:シュモクザメ 英名:Hammerhead Shark 学名:Sphyrnidae
シュモクザメと呼ばれる理由は、頭部が鐘や半鐘を打ち鳴らす「撞木(しゅもく)」に似ているから。
ハンマーヘッドシャークと呼ばれる理由も、アタマがハンマーに見えるということから付けられています。
それだけ特徴的なアタマの形をしているということですね。
1番特徴的なのはやはり頭部の形でしょう。見た目的に他のサメと見間違えることはまずありません。
どうしてT字型の頭部になったのかというと、「捕食のために特化した」とされる説が有力です。
サメの鼻先には『ロレンチーニ器官』というものがあり、これが捕食の際に重要になってきます。
ロレンチーニ器官はセンサーの役割を果たし、海中にいる生物が放つ微弱な電流をキャッチします。シュモクザメは他のサメと比べてこの能力が非常に高く、砂の中に隠れているアカエイを見つけられるほど。
頭を振り回して獲物を探すんですが、少しでも広い範囲を探せるように頭部がこの形になったのではないか、といわれています。
目も、アタマの両端に付いているので視野も広がり、ロレンチーニ器官とあわせて獲物を探すことが出来る。
捕食の時にもう1つ大事になるのが、獲物との距離感です。
アタマの両端に出っ張るように付いているそれぞれの目で獲物を見ることにより、遠近感を正確に感じることが出来ます。
遠近感を正確に計ることが出来ることで、的確に獲物にかみつくことが可能になります。
頭部は、武器としての役割もあります。
平たい頭部を使い、エイを上から押さえつけ、逃げられないようにして弱らせる。
ほとんどのサメは、ロレンチーニ器官のある鼻先は弱点になるんですが、シュモクザメは進化の過程で武器にしてしまったわけです。
一見するとおかしな頭部に見えますが、高感度のセンサー、遠近感の正確性、獲物を押さえつける武器。実は捕食者として理にかなった進化なのかもしれません。
シュモクザメという呼び方は、シュモクザメ科の総称になります。あくまで総称であり9種類のサメがシュモクザメ科とされています。
種類としては、アカシュモクザメ、シロシュモクザメ、ヒラシュモクザメ、インドシュモクザメ、ウチワシュモクザメ、ナミシュモクザメなど9種類います。
日本で確認されるのは、アカシュモクザメ、シロシュモクザメ、ヒラシュモクザメです。
日本では特に目撃例が多いサメです。
体長は最大で4メートルほど。体重は最大150kgくらい。寿命は30年以上とされている。頭部は湾曲していてゴツゴツし、中央にくぼみがある。
日本近海では最も個体数が多く、比較的浅い沿岸で暮らしている。海水浴場などの浅瀬で目撃されることも多い。
サメの中では珍しく、数百匹の群れを形成することもある。
基本的には大人しい性格をしている。
体長は最大で5メートルほど。頭部は湾曲しているが、ゴツゴツしていなくて中央のくぼみもない。
外洋性のため、ダイビングなどを除き、人と遭遇することは少ない。
定置網などにかかるため、漁師さんにとっては好ましくない存在。
体長は最大で6メートルにもなり、英名ではグレート・ハンマーヘッドと呼ばれている。頭部はわりと真っ直ぐしている。
外洋性で個体数も少ないため、人と遭遇することは少ないが、人間にとってはかなり危険なサメ。
他のシュモクザメと違い群れを作らないとされています。
シュモクザメは、自分よりも小さい生き物だったら何でも食べます。
小魚はもちろん、エビ・カニなどの甲殻類、タコ・イカなどの軟体動物など様々な生き物を食べます。
特に大好物なのがエイ。エイを食べるために特徴的な頭部に進化したのかもしれませんね。
シュモクザメは、獰猛な人喰いザメとされていますが、基本的にはおとなしい性格のサメです。
臆病な性格のため、小型(全長1.5メートル以下)なら積極的に人間を襲うことはほとんどありません。
1982年8月に天草郡の羽干島付近で、家族でヨットで海に出て泳いでいた女子中学生がサメに襲われて死亡した事故が起きています。この事故は、シュモクザメの仕業とされています。
基本的に海底にいるエサを探していて、臆病でおとなしい性格でもあるため、海面にいる中学生ほどの大きさの人間を積極的に襲うかは疑問に思うところがあります。
ただ、ヒラシュモクザメは最大で6メートルにもなり、体重は450kgにまで成長するので、人にとってはとても危険なサメになります。
どちらにせよ、むやみに近づかないのが大事です。ダイビングなどでシュモクザメを見つけても、絶対に刺激をしないようにしましょう。大人しいサメだとしても暴れ出したら手に負えないのは確かですからね。
出典・photoAC
シュモクザメは、サメの中では珍しく群れを作って行動します。(ヒラシュモクザメは群れを作らないとされている。)
日本では、静岡県の神子元島付近の海で観察できるみたいです。
どうして群れを作るのかはわかっていません。
シュモクザメの繁殖は、胎生で10〜30匹ほどの稚魚を産みます。妊娠期間は9〜10ヶ月くらい。
比較的安全な浅い海で稚魚は産み落とされますが、他のサメに食べられたりすることも多く生き残るのはわずかだけ。
シュモクザメは、日本でも多くの水族館で見ることが出来ます。
最後までご覧いただきありがとうございます。
またのご来店お待ちしております。
当ブログへご来店ありがとうございます。
特徴的なアタマを持つシュモクザメ。アタマがハンマー(T型)に見えることから、ハンマーヘッドシャークと呼ばれている。
そんなシュモクザメについて見ていきたいと思います。
シュモクザメとは?
シュモクザメは、メジロザメ目シュモクザメ科シュモクザメ属のサメの総称です。
出典・photoAC
和名:シュモクザメ 英名:Hammerhead Shark 学名:Sphyrnidae
シュモクザメと呼ばれる理由は、頭部が鐘や半鐘を打ち鳴らす「撞木(しゅもく)」に似ているから。
ハンマーヘッドシャークと呼ばれる理由も、アタマがハンマーに見えるということから付けられています。
それだけ特徴的なアタマの形をしているということですね。
シュモクザメの特徴
1番特徴的なのはやはり頭部の形でしょう。見た目的に他のサメと見間違えることはまずありません。
どうしてT字型の頭部になったのかというと、「捕食のために特化した」とされる説が有力です。
獲物を探す
サメの鼻先には『ロレンチーニ器官』というものがあり、これが捕食の際に重要になってきます。
ロレンチーニ器官はセンサーの役割を果たし、海中にいる生物が放つ微弱な電流をキャッチします。シュモクザメは他のサメと比べてこの能力が非常に高く、砂の中に隠れているアカエイを見つけられるほど。
頭を振り回して獲物を探すんですが、少しでも広い範囲を探せるように頭部がこの形になったのではないか、といわれています。
目も、アタマの両端に付いているので視野も広がり、ロレンチーニ器官とあわせて獲物を探すことが出来る。
捕食の時にもう1つ大事になるのが、獲物との距離感です。
アタマの両端に出っ張るように付いているそれぞれの目で獲物を見ることにより、遠近感を正確に感じることが出来ます。
遠近感を正確に計ることが出来ることで、的確に獲物にかみつくことが可能になります。
アタマは武器にもなる?
頭部は、武器としての役割もあります。
平たい頭部を使い、エイを上から押さえつけ、逃げられないようにして弱らせる。
ほとんどのサメは、ロレンチーニ器官のある鼻先は弱点になるんですが、シュモクザメは進化の過程で武器にしてしまったわけです。
一見するとおかしな頭部に見えますが、高感度のセンサー、遠近感の正確性、獲物を押さえつける武器。実は捕食者として理にかなった進化なのかもしれません。
シュモクザメの種類
シュモクザメという呼び方は、シュモクザメ科の総称になります。あくまで総称であり9種類のサメがシュモクザメ科とされています。
種類としては、アカシュモクザメ、シロシュモクザメ、ヒラシュモクザメ、インドシュモクザメ、ウチワシュモクザメ、ナミシュモクザメなど9種類います。
日本で確認されるのは、アカシュモクザメ、シロシュモクザメ、ヒラシュモクザメです。
アカシュモクザメ特徴
日本では特に目撃例が多いサメです。
体長は最大で4メートルほど。体重は最大150kgくらい。寿命は30年以上とされている。頭部は湾曲していてゴツゴツし、中央にくぼみがある。
日本近海では最も個体数が多く、比較的浅い沿岸で暮らしている。海水浴場などの浅瀬で目撃されることも多い。
サメの中では珍しく、数百匹の群れを形成することもある。
基本的には大人しい性格をしている。
シロシュモクザメの特徴
体長は最大で5メートルほど。頭部は湾曲しているが、ゴツゴツしていなくて中央のくぼみもない。
外洋性のため、ダイビングなどを除き、人と遭遇することは少ない。
定置網などにかかるため、漁師さんにとっては好ましくない存在。
ヒラシュモクザメの特徴
体長は最大で6メートルにもなり、英名ではグレート・ハンマーヘッドと呼ばれている。頭部はわりと真っ直ぐしている。
外洋性で個体数も少ないため、人と遭遇することは少ないが、人間にとってはかなり危険なサメ。
他のシュモクザメと違い群れを作らないとされています。
シュモクザメの食べ物
シュモクザメは、自分よりも小さい生き物だったら何でも食べます。
小魚はもちろん、エビ・カニなどの甲殻類、タコ・イカなどの軟体動物など様々な生き物を食べます。
特に大好物なのがエイ。エイを食べるために特徴的な頭部に進化したのかもしれませんね。
人への危険性
シュモクザメは、獰猛な人喰いザメとされていますが、基本的にはおとなしい性格のサメです。
臆病な性格のため、小型(全長1.5メートル以下)なら積極的に人間を襲うことはほとんどありません。
1982年8月に天草郡の羽干島付近で、家族でヨットで海に出て泳いでいた女子中学生がサメに襲われて死亡した事故が起きています。この事故は、シュモクザメの仕業とされています。
基本的に海底にいるエサを探していて、臆病でおとなしい性格でもあるため、海面にいる中学生ほどの大きさの人間を積極的に襲うかは疑問に思うところがあります。
ただ、ヒラシュモクザメは最大で6メートルにもなり、体重は450kgにまで成長するので、人にとってはとても危険なサメになります。
どちらにせよ、むやみに近づかないのが大事です。ダイビングなどでシュモクザメを見つけても、絶対に刺激をしないようにしましょう。大人しいサメだとしても暴れ出したら手に負えないのは確かですからね。
シュモクザメの生活
出典・photoAC
シュモクザメは、サメの中では珍しく群れを作って行動します。(ヒラシュモクザメは群れを作らないとされている。)
日本では、静岡県の神子元島付近の海で観察できるみたいです。
どうして群れを作るのかはわかっていません。
シュモクザメの繁殖は、胎生で10〜30匹ほどの稚魚を産みます。妊娠期間は9〜10ヶ月くらい。
比較的安全な浅い海で稚魚は産み落とされますが、他のサメに食べられたりすることも多く生き残るのはわずかだけ。
シュモクザメは、日本でも多くの水族館で見ることが出来ます。
最後までご覧いただきありがとうございます。
またのご来店お待ちしております。
タグ:サメ