2019年02月19日
堀ちえみが公表した『舌がん』のセルフチェック法
タレントの堀ちえみ(52)が19日、自身の公式ブログで口腔がんであることを公表しました。
「ご報告させていただきます」
と題したブログは、3千字近くに及ぶ。その中で、 <私、堀ちえみは、口腔癌(左舌扁平上皮癌)と、診断されました。いわゆる舌癌です> と告白。口の中に生じる口腔がんのなかで「舌がん」だったことがわかりました。がんの進行度を示すステージ0〜4のうち、ステージ4だったそうです。19日には入院し、22日に手術を受ける予定であることを明かしています。
ブログによれば、昨夏、舌の裏側に小さな口内炎ができたと思っていたが、昨年11月には痛みが増し、掛かりつけの歯科医院を受診。また、以前に患った病気の治療で服薬していることもあり、定期検診の主治医からも<(薬の副作用で)口内炎の症状が出る事もよくあるので>と言われていたそうです。 だが、年が明けて激痛が走るようになり、1月21日に大学病院で検査。舌がんの可能性が高いと診断されました。その後、2月に入り、左首のリンパにも転移していることがわかり、ステージ4の告知を受けたといいます。
22日に予定される手術について、こう綴っている。 <舌の半分以上を切除。首のリンパに転移した腫瘍も、同時に切除します。切除した舌には、自分の皮膚の一部を、移植します。一度の手術でこれらを、全て済ませます。口腔外科と形成外科の合同チームの手術で、12時間以上掛かると、聞いております> 18年5月には、テレビ番組で国指定の難病「特発性大腿骨頭壊死症」を患っていたことも公表。これまでも苦しい病魔と戦い続けた堀だったが、常に前向きな姿勢を崩しませんでした。今回のブログでも、力強くこう書き記しています。
<「お母さんは病気ばかりで可哀想な人生だった」と… そういう思いを、子供たちの心に残したままで、闘いもせずに諦めて良いのだろうか… 主人と子供たち、家族の為に、私はまだ生きなければならない そう気持ちを切り替えて、長く辛い闘病に、チャレンジする事を決意致しました> 家族との絆をいっそう深め、<私は負けない!>と、締めくくっています。
一般に、口の中にできる口腔がんは「食べること」「話すこと」といった重要な機能を脅かし、進行すると、食事や会話に支障が出る。一方で、肉眼で見つけられる疾患でもあります。ここでは、週刊朝日ムック『新「名医」の最新治療2012』のなかから、舌がんの治療の一例を基に解説します。
* * *
2009年2月、東京都在住の野中博さん(仮名・68歳)は「舌がん」を扱ったテレビ番組を見て「もしや自分も?」とゾッとした。野中さんは05年の春に、舌の左側が白く変色し、ヒリヒリするようになった。半年後に近所の総合病院で組織検査を受けた結果、「白板症」と診断され、「現段階で治療の必要はない」と言われたが、少しずつしこりのようになっていった。テレビで紹介された舌がんの症状とそっくりだった。
白板症とは、舌の表面が角質化して白くなる病気で、5〜10%は将来、舌がんに進行する恐れのある「前がん病変」だと考えられている。舌の一部が赤くなる「紅板症」の場合は、半数が将来がん化するという。
* * *
合わない入れ歯や、歯並びも影響
野中さんは番組に出演していた昭和大学歯科病院口腔外科診療科長の新谷悟歯科医師の診察を受け、大きさが12ミリで頸部リンパ節への転移がないステージIの初期がんと診断された。がんは舌の表面の粘膜層にとどまっていたので、手術による切除範囲は小さくてすんだ。後遺症も再発もない。新谷歯科医師は言う。
「野中さんは早い段階で受診したのがよかった。多くの人は『まさか口の中に、がんはできないだろう』と思い込んでいるので、放置してしまうのです」
実際、患者の約7割は進行がんの状態で受診する。早期発見の重要性を説く新谷歯科医師は、月に1度の自己チェックをすすめる。
「がんは、歯ぐきにも上あごにもできます。口の中を指でひと通り触ってみて、違和感やしこりがないかを確認してほしい」
口腔がんのおもな原因として、たばことお酒が挙げられます。しかし舌がんだけは、飲酒や喫煙の習慣がない女性や若い人の発症例が少なくありません。合わない入れ歯や凸凹の歯並びなどが舌に当たり慢性的な刺激が加わると、発がんの原因になることがあるそうです。
舌がんのセルフチェック法
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