2016年05月27日
アイドル刺傷事件に潜む影・・好意が憎悪に
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アイドルとして活動していた冨田真由さんがファンの男に刺された事件。
冨田さんのツイッターには逮捕された岩埼(いわざき)友宏容疑者とみられる男からの書き込みが幾度となく続いていました。
最初は純粋なファンとしてでしたが、後に「嫌な女」と投稿するなど急激に憎悪を募らせていった様子がうかがえます。冨田さんは「書き込みをやめさせてほしい」と警視庁に相談していましたが事件は起きました。対応に問題はなかったのでしょうか?
「楽しい時間をありがとー♪岩埼」
1月18日、冨田さんのツイッターに岩埼容疑者とみられる男がこんなメッセージを送っていました。冨田さんのことを「トミーさん」と呼び、同じ日に「腕時計をプレゼントする意味を知っていますか?大切に使ってくださいね」と続けて書き込んでいました。
だが、2月1日には、「『腕時計』を捨てたり、売ったりするくらいなら返して。それは僕の『心』だ」と返還を要求。次第に「誰にでも優しいのは無責任」「合コンばっかしてないでブログ更新しなさい」など、一方的な意見を述べ始めます。
4月18日には「案外忘れがちだけど、君も僕もいつか死ぬんだよ。大事に生きなきゃね」などと投稿。同月28日には、腕時計などが入った差出人不明の郵便物が届いたとし、「差出人不明は失礼」「ほんと、嫌な女」と怒りをあらわに。5月に入ると、「一部しか返って来てないんで、全部返してください」「早く返せ」「返せ」と、メッセージが続きます。
これを受け冨田さんは5月9日、岩埼容疑者の名前を挙げて、「ブログやツイッターの書き込みをやめさせてほしい」と自宅を管轄する警視庁武蔵野署に相談。しかし、同署は「直ちに危害を加える内容はない」として、ストーカー事案などに一元的に対応する同庁の専門部署に連絡をしませんでした。
事件前日の20日にも、21日のイベントについて同署員が冨田さんと電話で会話しましたが、「(岩埼容疑者は)以前はライブハウスに来たことがあったが最近は来ていない」などと話したことを受け、同署は小金井署に「通報があったら対応してほしい」と要請。小金井署は会場に警察官を配置していませんでした。警視庁は対応に問題がなかったか調査中です。
ストーカー事件などに詳しい常磐大元教授の諸沢英道氏は、「世界的には、ネット上のつきまといもストーカーと認識されるのが当たり前。日本では、面識のない人間からの被害対策についてもほとんど想定されておらず、警察の対応や法解釈を根本的に考え直す必要がある」と話しています。
冨田さんの一日も早い回復を祈っています。
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タグ:アイドル刺傷 冨田真由
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