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スズキは１８日、国土交通省の規定と異なる方法で自動車の燃費試験に用いるデータを測定していたと発表しました。
２０１０年ごろからこうした測定が行われており、主力軽自動車の「ワゴンＲ」や登録車の「スイフト」など、現在販売中の１６車種全てのデータ測定に問題があることが判明。対象台数は計２１０万台超に達するといいます。
三菱自動車の不正に端を発した燃費測定の問題は、日本を代表する軽自動車大手にも波及しました。
ただ、スズキは「燃費性能を偽る不正行為はなかった」と偽装の意図を否定。実際の燃費は測定誤差の範囲内にとどまると説明し、全車種の生産・販売を継続する方針を示しました。

一方、国交省はスズキの説明について「正しいかどうかしっかり見極める必要がある」（自動車局）と指摘。同社に裏付け資料を伴う追加報告を３１日までに行うよう指示しました。
国交省は、三菱自による燃費データ不正操作問題を受け、他の自動車メーカーにも同様の不正がないかどうか調査し、１８日までに報告するよう求めていました。三菱自とスズキ以外からは、不正はないとの報告を受けたとしています。

スズキの鈴木修会長は同日、国交省で記者会見し「定められた方法を用いなかったことを深くおわびする」と陳謝。一方で「燃費表示に問題はない。お客さまに迷惑をかけることはない」と強調しました。経営責任については「改善が第一。現時点ではコメントを控える」と述べるにとどめました。

浜松市のスズキ本社。出入りする社員は一様に口が重くなります。部品を納入する会社の男性社員（３０）は「スズキの売り上げに影響が出れば、こちらにも影響してしまう」と心配しました。
就職活動のため、名古屋市から訪れた２２歳と２４歳の男子学生は「スズキは今まで不祥事はなかった。風通しが良さそうな社風なので、なぜ起こったのか早く知りたい」と口をそろえます。
本社前には、車やバイクなどを展示したスズキ歴史館がある。教え子ら３人と見学に訪れた静岡文化芸術大の四方田雅史准教授（４４）は「私の車もスズキなので、もし燃費が悪くなって税金が上がったら困ってしまう」と驚いた様子。
静岡県湖西市のスズキ湖西工場。周辺にはスズキ車の販売店が多く、ある店で働く男性（４１）は「報道で知った。全く知らされていない」と不安そうな表情を浮かべました。



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