2024年02月25日
自民党議員の“裏金” 所得だった場合の納税額は?…計算してみた【報道1930】
「“不明”とかって税の世界で税務署が認めるか・・・あり得ない」
政治資金収支報告書に記載がなかった収入には課税するべきではないか、という声は国民や野党議員のみならず、一部の自民党議員からも上がっている。
例えば、政治資金パーティーの収入におけるキックバックとされるカネは、わかっているだけで、安倍派95団体合計で6億7000万円(5年間)を超えている。
もし仮にこのカネに課税できるなら、納税額はいくらになるのか、専門家の協力を得て試算した。
大阪学院大学 八ツ尾順一教授
「泥棒が1000万円稼いでも、これは違法な所得だから課税しないかというとそうじゃない。違法性とか関係なく、その人がお金を持っていたら課税するというのが税法の基本的な考え方」
八ツ尾順一教授は公認会計士と税理士の資格を持つ“税のスペシャリスト”。難しい税金の話を歌にして、親しみを持ってもらうために曲を作り、カラオケにも登録されている。
♬納める税金足りないよ〜すみませんけどペナルティ〜ああ〜それは不納付加算税〜♪
そんな活動も続けている。八ツ尾教授は今回の問題について、収支報告書に記載しなかった時点で議員は政治資金として認識していないとみなされ、雑所得となり課税対象になる可能性があると指摘する。
大阪学院大学・法学部 八ツ尾順一教授
「“不明”とかって果たして税の世界で税務署が認めてくれるかっていうと、まずこれはあり得ないと思う。政治家も一種の納税者ですから、当然他の納税者と違うということは基本的には税法に書いてないということです」
「政治家の常識は、税の世界では非常識になる」
八ツ尾教授にキックバック分の課税額を計算してもらった。
前提は国会議員の給与に当たる歳費(2300万円)以外に所得がない場合、仮に3年間で1900万円のキックバックを得ていた議員の場合は…
大阪学院大学・法学部 八ツ尾順一教授
「だいたい1000万弱ですかね…、これだけで」
更にもし意図的に隠ぺいした事実があれば重加算税が課せられる可能性がある。その税率は35%。課税額はおよそ1200万円になる。
大阪学院大学・法学部 八ツ尾順一教授
「(議員が修正した収支報告書に書いた)使途不明金ですが、法人税法上では“使途秘匿金”というんですけどね、使途秘匿金だったらペナルティがあるんです。支出した金額の40%を税金として取りなさいっていう法人税法の規定があります。(中略)所得税でも法人税でも、収入が2000万円あって税務署に『使途不明金分1000万円引いて(課税額算出して)ください』って言っても、これを税務署は引かないでしょ。これはあくまで常識の世界。税法の問題ではなく常識の世界ですよ」
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