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2015年09月30日

「40〜50代」「未婚」「一人暮らし」生活困窮者自立支援制度 相談者は男性が6割 厚生労働省

生活困窮者自立支援制度 任意事業の未実施自治体45%も
福祉新聞 9月29日(火)18時16分配信

厚生労働省は14日、今年4月から始まった生活困窮者自立支援制度について、
都道府県など自治体の担当者を集めた会議を開き、制度の実施状況を明らか
にした。鈴木俊彦・社会・援護局長は「7月までの相談件数は全国で8万5000件
に上り、任意事業を実施する自治体は増えている。順調な滑り出しだが、一方で
任意事業を一つも行っていない自治体が全体の45%に上る。今後は就労支援に
重点的に力を入れてほしい」などと話した。

厚労省は新規の相談件数は人口10万人当たり月に20件を目安としていたが、
7月までの実績値はその8割程度。支援プランの作成は目安の半分にも満たない。

同制度の任意事業のうち「子どもの学習支援」は今年度300自治体が実施して
いるが、2016年度は388自治体が実施予定とするなど、増加が見込まれる。
必須事業の住居確保給付金(離職者への期限付き家賃補助)の支給決定数は
4月以降500〜700件程度にとどまり、制度施行前の類似事業よりも減少。
厚労省はニーズはあるのに対応できていないとみて周知を図る。

相談者は男性が6割を占める。無職で求職中の人が全体の半数。「40〜50代」
「未婚」「一人暮らし」がそれぞれ4割を占めることも分かった。

同制度は生活保護に至る前の人を支援するもの。福祉事務所を持つ901自治体が
実施主体で、相談窓口を設けることが必須だ。

窓口に配置された支援員は約4200人。福祉事務所に来訪したものの生活保護に
至らない人は年間約40万人で、その人たちが制度の対象になり得る。

厚労省は同制度の負担金・補助金として16年度は今年度比25億円増の425億円を
概算要求し、生活困窮者の就労の促進、貧困家庭の子どもの高校進学や高校中退
防止などに力を入れる方針だ。
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