2010年03月01日
風景
うつそみの 人なる我や 明日よりは 二上山を 弟iroseと我が見む
大伯皇女ookuno himemiko (巻2・165)
(この世の人である私は 明日からは 二上山を弟として見るのでしょうか)
万葉のこのころは人の魂は、亡くなると山に登ると思われていたようです。
14年ぶりに故郷に戻った大伯皇女は、父天武天皇を亡くしたばかりなのに、たったひとりだった身内の弟大津皇子が謀反のかどで処刑され、私だけがこの世にいなければならない悲しみに、二上山を眺めることで偲び耐えたことでしょう。
遠くかすみ越しに臨めたのは、早咲きの河津桜でした。
あかねさす 日は照らせれど ぬばたまの 夜渡る月の 隠らく惜しも
柿本人麻呂(巻2・169)
「日並」と称する皇子の薨去koukyoを、月の隠れることに例えて偲んでいる。「あかねさす日」には、草壁皇子の代わりに即位した母持統天皇をたたえている。
世の無常と複雑な胸の内・・・
妹に逢はず 久しくなりぬ 饒石川 清き瀬ごとに 水占延へてなminauranahetena
大伴家持 (巻17・4028)
(妻に逢わずに 久しい時が過ぎた
饒石川(にぎしがわ)の清らかな瀬ごとに 水占いをしよう)
辺地に派遣された家持が、遠い都と妻を想い、清らかな水の寄せ引きに時の流れを
託して占う。すてきですね。
春されば 卯の花腐gutaし 我が越えし 妹が垣間は 荒れにけるかも
作者不詳 (巻11・1899)
(春になると卯の花を傷めてわたしがよく越えた、恋人の家の垣根も、荒れてしまったことよ)
荒居の屋根では、誰を待つのかのらちゃんが、私を迎えてくれました。
ももしきの 大宮人は 暇あれや 梅をかざして ここに集える
作者不詳(巻10・1883)
善男善女が一堂に会して、美しく咲き誇る紅梅を見上げていました。ここは熱海の梅園です。少し屋根が見える草庵では、暖簾に「新川」と記された厠で用を足した皆さんは、文字通り新しい川を流して、すっきりしてして去って行きました。
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