b.さて、岡山シリーズ1回目は熊山、2回目は、
a.鬼の城へ行ってみよう、高校の時に一度行ったきり、もう40年もむかしや、
b.鬼の城っていうと、帝愛グループ地下強制労働施設みたいなもんすか、
a.バカを言うもんぢゃあない、見当ちがいもええとこや、地下でもないし、誰も無理やり働かされてねえし、
b.じゃあ、帝愛の裏カジノみたいなもんすか、
a.カジノじゃねえし、ひと球4千円、悪魔のパチンコ台「人食い沼」もねえし、
b.じゃまあ、とにかく出かけてみますか、しかし、深い霧やな、
a.霧の朝は必ず晴れるっていうけど、ホンマかな、
b.前回も登場した下水処理場「山陽浄化センター」、この町には他になんか無いんすか、
a.おいおい(=だんだん)分かってくると思うけど、ホンマこれしかないんや、って怒られるわ、
b.ここから輪行すか、JR山陽本線「瀬戸駅」、
a.寒いし遠いし、庭瀬駅までワープや、
b.瀬戸駅から下りの西行きで7駅目、約30分で庭瀬の駅に到着、すっかり霧も晴れました、でも、このあたりやったら、わざわざ電車使わんでも余裕で往復できそうな、
a.いや、これから北上して、山の上へ登ってくし、そんでや、
b.鳥居がふたつ池の中に、とても城には見えんけど、
a.かつては庭瀬城があったらしい、ここ一帯は水はけの悪い低湿地帯、足場の悪い沼地にわざと城を建てて、防御力を上げてるんや、
b.難攻不落の人食い沼か、
a.とんでもない性悪(ショウワル)さ、人食い沼だよ、こいつは・・・しまいに怒られるわ、近所の方(カタ)に、
b.しばらく進むとまた城跡、石垣も残ってるし、こっちの方が城らしいな、
a.昔はふたつでひとつの城を成してたようじゃな、こちらに研究論文みたいなくわしい説明があるでよ、
http://www.geocities.jp/qbpbd900/natsukawaniwase.html
b.して、我々はいずこへ参(マイ)れば、
a.この水が流れ下って来た川の上流へ向かおう、鬼の城はその先にそびえているはず、
b.なんか、RPG風やな、
a.庭瀬の町をあとにして足守(アシモリ)川にそって北上すること20分少々、山陽自動車道の高架を合図に足守川と分かれ、吉備路サイクリングロードを西へ、
b.広々した田園風景すね、
a.左前方は全国で4番目、立ち入り可能な古墳では日本最大となる造山(ツクリヤマ)古墳、
b.なるへそ、目をこらすと前方後円墳の側面が、
a.そのふもとには、なぜだか乗馬体験ができる吉備路若駒牧場も、
b.しかし、考えてみると、我々の住んでる赤磐市にもでっかい両宮山(リョウグウザン)古墳を筆頭にあちこち古墳だらけやし、古代はかなり栄えてたんやなあ、
a.赤磐には備前国分寺、ここ吉備路には備中国分寺、ふたつを結ぶ東西のラインはむかしから恵まれた土地柄なんやなあ、
b.かつては山陽道が走り、現在は山陽自動車道が走ってるしな、けど、それにしては田舎過ぎるような気もするけど、
a.若者たちの多くは近畿や首都圏など大都市へ流れて行くしなあ、中小地方都市の宿命や、でもそのぶん道は空いてるから自転車天国、
b.たしかに、近畿から引っ越してきた自転車乗りにとって、この広々感はぜいたく極まりない、
a.あえてサイクリングロード作らんでも、そこらじゅう、そのまんまサイクリングロードやで、
「自転車が のびのびできる 地方都市」、