2020年07月02日
何者 朝井リョウ 新潮文庫
大学生と就活を通して、現代の若者を見事に描ききった作品。上手い作者だと思う。
自分が大学生だったのは35年前だから、「あー、こういうのあるよね」と共感するのは難しい。共感を推進力として物語を進め、少しずつズラしていくことで読者の感情に楔を打つという作風は、だから楽しめなかった。
でも、たぶんこれは自分のせいだ。徐々に年齢を重ねていく自分を見て、ああ年を取ったなと素直に思ってしまう想像力の無さのせいだ。こういう本を楽しく読めるように柔らかでなければ。
と、ここまで考えて、まさかこれも作者に仕組まれた事なのかもと慄然とした。これだけ狡猾な作者のことだ。ありえないことではない。
この作者、恐ろしい人だ。
自分が大学生だったのは35年前だから、「あー、こういうのあるよね」と共感するのは難しい。共感を推進力として物語を進め、少しずつズラしていくことで読者の感情に楔を打つという作風は、だから楽しめなかった。
でも、たぶんこれは自分のせいだ。徐々に年齢を重ねていく自分を見て、ああ年を取ったなと素直に思ってしまう想像力の無さのせいだ。こういう本を楽しく読めるように柔らかでなければ。
と、ここまで考えて、まさかこれも作者に仕組まれた事なのかもと慄然とした。これだけ狡猾な作者のことだ。ありえないことではない。
この作者、恐ろしい人だ。
価格:693円 |
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