2021年01月17日
夏じまい 2
ヒヨドリが庭のコブシの木で子育てを始めた頃
棚に育ってきたキュウリが病気がちで、
キュウリ好きの夫が
「もし枯れてしまうのがあったら植え替えよう」と、
予備に6個のポットに種を蒔いて大事にしていたキュウリ苗。
棚のキュウリがなんとか健康そうに育ってくれたので
出番が無くなって、
長雨の所為でむやみにヒョロヒョロと伸びてしまった。
9月になる前後だっただろうか?
畑に作ったキュウリたちの勢いが弱くなり、
あとひと月もしたら採れなくなりそうな気配がしてきたので
夫は、その30〜40cm程にもヒョロヒョロ伸びた
頼りないキュウリ苗の内から2本を選んで、
自宅の陽当たりの良い南側の軒下に
「ここなら早く大きくなるかも」と
はかない期待を込めて植えた。
ネットを張ってツルを這わせ、
ジリジリして待つこと何週間 ?
1本の苗は途中でどうしたわけかしおれてしまったが、
元気な方が2m余りに伸びて葉を茂らせ、
花がいくつも咲いた。
けれど、どうしたワケかなかなかキュウリが成らない。
ある日夫が気付いたのだが、
根元に私が置いた鉢植えのランタナが
こんなにいっぱい咲いている。
このランタナの強い香りを嫌って
チョウチョもハチも寄って来なかったのかも。
だから受粉ができなかったのだ。
ランタナの鉢を余所に移してやって待つこと数日。
やっと1本のキュウリが7〜8cmまで育ってくれた。
\(^∀^)/
畑のキュウリはもう片付けてしまったけれど、
こっちは暖かい軒下に植えたお陰で葉も青々として
もう2日も待ったら食べごろかという感じ。
(真夏ならほぼ半日で大きくなるけれど)
だけど気象予報士が「今夜は冷え込む」と言っている。
もしかして霜が降りたらダメになってしまう。
でも明日から1週間ほどは
日中は晴天で気温も高いとの予報なので、
なんとか頑張ってもらいたいのだ。
そこでこの1本と、
もうひとつ、5センチ程まで育ってきたカワイイのにも
夫が「そんなことやめとけ」と言うのを無視して
新聞紙で小さな筒を2本作ってそっとかぶせて、
更に、棚全体(と言っても1m×1.5m程)を
ビニールシートで覆った。
これ、通りがかった人に見られたら笑われるかも
翌朝も次の日も霜は降りず予報通りの良い天気。
日中は新聞紙を外してやって2日間成長を待った。
そして大切な大切な1本を
「アリガトネ」と心を込めて伝えて大事に収穫。
1本だけのキュウリ。
折角夫が種から育て大事に植えて育てたキュウリだから
夫が気に入る食べ方をさせてあげたい。
夫の好きな調理法ってナンダロ?
粕もみ?
貴重な1本を洗って一切れだけフォークに刺して持って行ったら、
「ん?旨くない!甘過ぎる」
私も一切れ食べてみたら確かに甘過ぎてキュウリっぽくない。
私「キュウリっぽくなくても漬物にしたら美味しいでしょう?」
夫「あ、そうだな」
「2人してこだわっちゃって」とニヤニヤしながら、
味噌で包んでラッピングし、冷蔵庫に入れておいた。
そして2日後、
キュウリらしくない味のキュウリの味噌漬けを
2人で半分ずつ美味しくいただくことができた。
メデタシ メデタシ
ー あ、まだ続きがあるのだ ー
最後の1本は、
それから1週間もかかってようやく太さ約2センチ
長さ12cmまで大きくなったところで、
日中の気温があまり上がらなくなって
葉っぱもすっかり元気がない。
さすがにもう期待が持てそうにないと見切りをつけた。
これもきっと甘過ぎだろうと味噌漬けに。
2日後、
残念ながらこれはなんだか変な味で食べられなかった(・ ・;)
だけど、
ここまで頑張ったんだから「達成感」は味わえたモン!
これで「私の今年の夏」はオシマイ! o(*’▽’*)/
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