おっさんの回顧録である
小学４年の頃だったと思うが
女子が転校してきた
その子，いまで言えばお嬢さん
当時の女の子なんてサザエさんの
わかめちゃんみたいな子が普通で
おかっぱ頭に，なんやら着古しの
ワンピースとか着てるわけでしょ
給食なんてコッペパンに脱脂粉乳だし
掃除の時間になると女子はパンツ丸見えで
床の拭き掃除とかしてたのよね〜
まあそういう時代だったわけだけど
その子は異次元からきたみたいな
なんかひらひらするレースの飾りが付いた
スカートとか着てたりしててさ
髪もロングだし，超絶浮きまくり
みんなから無視というイジメ受けてた
なんであんな上流階級の子が
超ど田舎の小学校に転校してきたのか
今もって理解できないのだが・・・
まあそれは置いといて
私めもいじめちゃったんだよなぁ
髪が長いから引っ張って泣かしたりしたの
今更ながら，ごめんなさいです
で，話は急転直下
経緯は忘れたがその子の家に招かれたのよ
んで，その子の家に行きました
フローリングの部屋にソファとか
ピアノがあって窓にレースのカーテン
これだけでも異次元
だって畳にちゃぶ台でご飯
障子とふすまが普通の時代だよ
で，綺麗なおかあさんが
おやつと飲み物持ってきた
｢遠慮しないでお食べなさいね｣とか言われて
食ったけど，もうこれはこの世の物とは思えないうまさ
飲み物も信じられないような異次元飲料
まあショートケーキにカルピスだったんだろうけど
衝撃の味だった
だって，そのころ５円のアイスキャンディー
買ってもらえば幸せな時代だからさ
庶民家庭はまだ冷蔵庫なんて持ってない時代
家で氷が調達できるってのが
信じられなかった
すんごい驚いたというか
なんか触れちゃいけない異世界の子に接した
そんな感情が今でも残ってるよ
なんだったんだろうあの子
で，止めました
その子の髪引っ張るの
今でもフルネーム覚えてる
ごめんね，JMさん
