魚へんの漢字はとにかく多い。
当然魚へんを持つ漢字は魚類を指すことが多く、おじさんがすし屋で博識を自慢するためによく使われるツールであり、小学生が意味なく丸暗記したりもするわけです。
その中で、本日取り上げたいのが
鮭
サケはなぜ鮭、魚へんに圭なのでしょうか。
もう答え言っちゃいます!
圭の字がサケみたいな形をしているからです。
まじか。
まあ、これは言い過ぎで、圭という字には、「形が良い」という意味があり、とくに先がとがった三角形の美しい形を指す言葉です。
古代中国では、身分の証として先のとがった、三角形の宝石を授ける習慣があり、その宝石のことを圭といったそうです。
なお、異字として「珪」があり、こちらは王の字がついて、さらにやんごとない宝物のイメージが高まります。
美しい宝石を思わせる字であり、漢字のつくりとして使われるときも、その形の美しさ、とりわけ三角形を持つものを指すことが多いのです。
麗しい由来を持つ字ですから、人の名前にもよく使われます
錦織圭や本田圭佑など、日本のトップアスリートにも使われていますね
スポーツ選手の鍛え上げられた美しい肉体は、圭の字にぴったりです。
アスリートはどちらかというと「逆」三角形かもしれませんね。
さて、鮭のお話に戻ります。サケのフォルムは、ほかの種にはない美しさがあります。
とくに産卵期のオスの鮭は、鼻曲がりのように、先がとがってくる
「これぞサケ」といった形になりますよね。
とがった形を表す圭の字は、とくに、この鮭の形状を連想してつけられたものだと思われます。
ちなみに、虫へんに圭はカエル(蛙)です。
美醜の価値観は様々だけれども、「カエルはあまり美しくないだろう」と思われる向きもあろうかと思います。
諸説ありますが、カエルもやはり、ひし形の顔のとがったフォルムをもっているのためと考えられます。
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