2016年12月29日
関西・鉄道あるある【阪神電車編A】
2009年、阪神なんば線の開通によって、阪神と近鉄の線路が繋がり、相互乗り入れが開始されました。
● 神戸三宮から直接、難波〜奈良方面へ
阪神なんば線が開通するまでは、神戸方面から難波へ行くには、梅田から地下鉄に乗り換えるのが一般的でした。
神戸三宮→梅田経由→地下鉄難波までの現在の運賃は 320円+240円=560円です。
一方、神戸三宮→阪神なんば線経由→難波までの現在の運賃は 410円です。
乗り換え不要で運賃は150円のお得!
また、奈良方面⇔神戸方面の相互アクセスも大変便利になりました。
しかし、車両規格や運転形態が違う電車同士の相互乗り入れには当然、不具合が発生します。
● 車両の分割・併合が必要
阪神線へ乗り入れて来る近鉄車両は、快速急行のみが神戸三宮まで、それ以外は尼崎駅止まりです。
阪神本線内は最大6両運転なので、ラッシュ時には最大10両で運転されている近鉄の快速急行は、尼崎駅で6両に切り離され神戸三宮方面へ向かいます。
● 近鉄車は御影駅に停車できない?
阪神本線内で、一番の難所は阪神御影駅ではないでしょうか?
阪神御影駅は、それまで併用軌道(路面線)だった部分を高架線に移設、昭和初期に完成した急カーブ上にある駅です。
待避線を持つ2面4線島式ホームは6両対応済み、特急停車駅でもあります。
しかし、同じ6両でも阪神車両と近鉄車両には違いがあります。
一両あたりの車両寸法(長さ)は、阪神車両は19mだけど、近鉄車両は21m!
6両編成で比べると、近鉄車両は阪神車両より12mも長い!
阪神本線の主要駅では、長い近鉄車両にも対応するため、ホームの延伸工事を行いました。
しかし、阪神御影駅にはこれ以上ホームを延伸するスペースが無く、近鉄車両は停車不能。
結果、阪神御影駅では『快速急行』を通過させる事になりました。
● 急カーブに注意!?
阪神御影駅は急カーブ上にあるため、35km/hの速度制限があります。
通過するのにスピードを落とし、徐行する必要があるのです。
急カーブの弊害はまだあります。
急カーブ上にホームを設置すると、電車とホームの間隔が極端に広い部分が発生し、乗降に大変危険が伴います。
そのうえ、ホームの幅が狭く、ホームの両端は更に狭くなっており、危険度は阪神線内でトップクラスだそうです。
(阪神御影駅 Wikipedia より)
駅ホーム両端の延伸した部分が特に急カーブで幅が狭くなっている事が確認できます。
ホームの待避場所(黄色い線の内側)部分は1人分のスペースしかありません。
線路には脱線防止ガードが取り付けてあります。
阪神御影駅は今でこそギリギリの状態で運用されていますが、昭和初期の駅開業当時の阪神電車は全長15m程度の小型車両、短編成で運行されており、急カーブもそれほど問題視されていなかったのでしょうね。
【Wikipediaを参考に記事を作成しました】
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