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2015年01月04日
電子書籍より紙の本で読んだほうが、内容をよく記憶できる:研究結果
面白い記事を見つけたので投稿します。
以下、転記
デジタル化の流れは、森林にとっては良いことでしょう。しかし、記憶にとっては悪いことのようです。最近の研究によると、電子書籍で本を読んだ人は、紙の本で読んだ人に比べて、内容を記憶している度合いが著しく低いことがわかりました。
ノルウェイのスタヴァンゲル大学の研究者、アン・マンゲン(Anne Mangen)氏の新しい研究では、50人の被験者に28ページの短編小説を読んでもらい、後から重要なシーンをどれくらい思いだせるかをテストしました。このとき、被験者の半分はKindleで、残りの半分はペーパーバックで読んでもらいました。
登場人物や設定を思い出すことに関しては、どちらのグループも同程度の成績だったと、ガーディアン紙が報告しています。ところが、物語のプロットを再構築するよう頼んだところ、大きな違いが見られました。電子書籍で読んだ人は、14のストーリーイベントを正しい順番に並べるテストにおいて、著しく悪い成績を示しました。
マンゲン氏は、先月イタリアで開かれたカンファレンスにおいて、研究発表を行い、この結果についての推論を話しています。
「物語の進行に合わせて紙をめくっていくという作業が、一種の感覚的な補助となります。すなわち、触覚が、視覚をサポートするのです」
とマンゲン氏。「おそらくこのことが、読書の進捗度合いと、物語の進行度合いを、よりはっきりと印象付けるのでしょう」
デジタル化と記憶との関係を調べた研究はほかにもあります。マンゲン氏は昨年、デジタルな読書と、紙の読書を包括的に比較研究した論文を発表しました。研究者たちは、ノルウェーの10年生(日本の高校1年生)72人を集め、同じPDFのテキストを、あるグループはスクリーンで、別のグループは紙に印刷して読んでもらいました。その結果、紙に印刷して読んだ学生のほうが、理解度テストにおいて、良い成績を示しました。
さらに、プリンストン大学の今年はじめの研究で、手書きでノートをとった人は、キーボードでノートをとった人に比べて、長期的によく記憶していることがわかりました。マンゲン氏らはこれから、デジタル化が認知機能にもたらす影響を調べ、効果的な学習方法を探る予定だそうです。
この研究が進むまで、社員に重要な情報を知らせるときは、メールするだけでなく、紙に印刷して渡すほうがよいかもしれませんね。
Want to Remember What You Read? Switch to Paper|Inc.
Laura Montini(訳:伊藤貴之)
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