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2018年12月05日

脳卒中の遠隔リハで身体機能が改善

脳卒中の遠隔リハで身体機能が改善
対面、携帯電話、文書などを組み合わせた理学療法士による
在宅遠隔リハビリプログラムをニュージーランドで開発!
通院より、効果が出た!
2018年10月26日 06:00
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 脳卒中患者の多くは、
入院中のリハビリテーション(以下、リハビリ)により
一定の機能回復は得られるが、
退院後も維持することは容易でなく、
現在の医療制度はリハビリの需要を満たしていない。

そこで、ニュージーランド・Auckland University of Technology, Health & Rehabilitation Research InstituteのDenise Taylor氏らは、
退院した脳卒中患者を対象に、
対面、携帯電話、文書などを組み合わせた理学療法士による在宅遠隔リハビリプログラムAugmented Community Telerehabilitation Intervention(ACTIV)を開発。

その有効性についてランダム化比較試験(RCT)を実施し、
結果を第11回世界脳卒中会議(WSC 2018、10月17〜20日、
モントリオール)で報告した。

「直立して静止」と「腕を使う」の機能改善目指す

 在宅遠隔リハビリは、脳卒中患者が標準的なリハビリを受けた後の機能維持・改善を図る手段として注目されており、
日常生活動作や運動機能に対する改善効果は
『病院内で行う従来のリハビリと同等』であるとの報告も見られる。

 Taylor氏らが推進しているACTIVは、
主に「直立して静止する」と「腕を使う」
の2機能の改善に主眼を置いた
6カ月間の集中リハビリプログラム。

症例に応じて、エクササイズ中のサポート、エクササイズの回数や環境などについて調整できる。

往診(1、2、12、25週時の計4回)、
電話による指導(1、4、8、16、20週時の計5回)、
文書による指導(最初の10週間は週2回、11〜16週は週1回)で構成される。

同プログラムでは、
脳卒中の専門知識を持つ理学療法士が電話やインターネットを介して、
患者の質問や相談事に対応する。

機能改善はプログラムの50%受けた時点から

 Taylor氏らは今回、ニュージーランドの4施設が参加した2アームの並行群間RCTでACTIVによる身体機能の改善効果について検討した。

対象は、新規に脳卒中を発症し
通常のリハビリを受けて退院した20歳以上の患者95例。

層別ブロックランダム化法により通常治療を受ける対照群(48例)とACTIVプログラムを受けるACTIV群(47例)にランダムに割り付けた。

身体機能はプログラム開始直前・直後、および6カ月後に評価した。

追跡期間は12カ月(プログラム終了後6カ月まで)。

主要評価項目は脳卒中リハビリの総合的な健康状態を評価するStroke Impact Scale(SIS)の6カ月後における身体機能スコアとした。

 その結果、6カ月後における身体機能スコアは、
intention-to-treat(ITT)解析では2群間に有意差は認められなかったものの、
あらかじめ設定していたper-protocol解析ではACTIV群で有意に改善していた(P=0.04)。

身体機能の改善は、患者がACTIVプログラムの50%を受けた時点から認められた。

なお、ITT解析において、SISの総合評価および包括的な健康関連QOL(HRQOL)を評価するEQ5D VASは、
いずれも対照群に比べてACTIV群で有意に改善していた(順にP=0.01、P=0.04)。

 同氏は「ACTIVを受けた脳卒中患者は身体機能の改善を介し、総合的な健康状態の改善に重要な活動性が向上した」と評価。

ただし、プログラム終了後6カ月時点では、ACTIVで得られた改善効果が消失することも判明しており、
「改善効果を維持するためには、6カ月のプログラム終了後も継続的な関与が必要かもしれない」と付言した。
(WSC 2018取材班)

2018年12月04日

膝痛にコンドロイチンやグルコサミンはどのくらい効くのか?

実費と保険診療で,1〜3割 
薬のほうが効くし,併用禁忌もはっきりするから,鎮痛剤のほうに軍配が上がると思うけど・・・
膝痛にコンドロイチンやグルコサミンはどのくらい効くのか?【論文で探る服薬指導のエビデンス】
公開日:2018/10/25 企画・制作 ケアネット

世の中に数多ある臨床論文のなかには、
日々薬局で行っている服薬指導に役立つエビデンスが
隠れています。

このコラムでは、山崎 友樹氏が薬局業務に役立つ臨床論文を
ピックアップして根拠がよくわからない指導内容を
裏打ちしてくれるエビデンス、
服薬指導に厚みを与えるエビデンスなどを解説します。
 
コンドロイチンとグルコサミンは関節痛などで服用される、
とてもポピュラーな成分です。

コンドロイチンは、軟骨、結合組織、粘液に分布する
ムコ多糖の一種で、骨の形成を助けるといわれており、

グルコサミンは動物の皮膚や軟骨、甲骨類の殻に含まれる
アミノ糖で、
関節の動きを滑らかにしたり、
関節の痛みを改善したりするといわれています1)。

両成分を含有する市販薬やサプリメントは多く、
説明を求められる機会も多いのではないでしょうか。

今回は、これらの効果を検討した文献をいくつか紹介しましょう。

まずは、痛みを伴う変形性膝関節症患者への
グルコサミンとコンドロイチンの効果を検証した
有名な論文のGlucosamine/chondroitin Arthritis Intervention Trial (GAIT)です2) 。

平均年齢59歳の症候性変形性膝関節症患者1,583例
(うち女性64%)を、

(1)グルコサミン1,500mg/日(500mg/回を1日3回)、
(2)コンドロイチン1,200mg/日(400mg/回を1日3回)、
(3)グルコサミン+コンドロイチン併用、
(4)セレコキシブ200mg/日、
(5)プラセボ
の5群にランダムに割り付け、24週間観察しました。

各群、有害事象や効果の実感がなかったなどの理由により
20%前後の患者が脱落していますが、
intention-to-treat解析はされています。

プライマリアウトカムは24週時点で膝痛が20%減少したかどうかで、結果は下表のとおりです。

プラセボ群と比較すると、
いずれの群も痛みがやや減少する傾向にありますが、
有意差が出ているのはセレコキシブ群(鎮痛剤)のみでした。

プラセボ群においてもかなり痛みが減少していることが特徴的で、成分を問わず何らかの製品を服用している方はある程度の効果を実感しているのではと推察されます。

続いて、2007年にBMJ Clinical Evidence誌で発表された論文を紹介します3)。

BMJ Clinical Evidence誌は臨床研究の結果を統合して種々の治療法を評価し掲載している媒体で、
該当トピックの出版から2年経つとMEDLINEに無料で公開されるので有用な情報源となりえます。

この論文における変形性膝関節症の各種治療法(非手術)の効果を整理したのが下表です。

コンドロイチンとグルコサミンは、
変形性膝関節症に対する効果は不明ないし
わずかで、

とくにグルコサミンは疼痛軽減にプラセボ以上の効果が期待できない可能性が示唆されています。

なお、Beneficialに分類される運動療法としては
「脚上げ体操」や「横上げ体操」などの
太ももの筋肉を鍛える体操が知られているので、
覚えておくと患者指導で役立つと思います。

可もなく不可もないので継続もアリだが、相互作用には注意が必要

ここまであまり芳しい結果ではありませんでしたが、
最近はコンドロイチンが有用であったという報告もあり、
2015年にコクランよりコンドロイチンとプラセボまたは他の治療法を比較検討したランダム化比較試験43件を評価したシステマティックレビューが発表されています4)。

含まれた研究の大部分は変形性膝関節症患者を対象としたもので、先に紹介したGAIT試験も含まれています。

コンドロイチン800mg/日以上を6ヵ月服用した時点における痛みの程度で有意差が出ていて、
0〜100ポイントの痛みスケールで、

コンドロイチン群が18ポイント、
プラセボ群は28ポイントでしたので10ポイント低下しています。

膝の痛みが20%以上改善した人は
コンドロイチン群では100人当たり53人、
プラセボ群では100人当たり47人で、
その差は6名(6%)です。

また、画像診断により、
2年後の最小関節裂隙幅の減少は、
コンドロイチン群(0.12mm)が
プラセボ群(0.30mm)に比べて0.18mm少なく良好でした。

Forest plotを見てもコンドロイチンまたはコンドロイチン+グルコサミンのほうがやや良しとする研究が多く、
目立った有害事象はありませんでした。

2017年に出た試験では、
コンドロイチン800mg/日の継続が
セレコキシブと同等の有用性
であった
という結果も出ています5)。

経済面との兼ね合いもありますが、
痛みが改善している方はそのまま続けてもよい場合も
あるのではないでしょうか。

ただし、薬物相互作用に注意が必要で、
コンドロイチンは抗凝固薬のヘパリンと
化学構造が似ているため、
抗凝固作用を増強する
のではないかといわれています。

ワルファリンとグルコサミンの併用によりINRが上昇した
(つまり出血傾向が強く出た
)という
20例の報告もあります6) 。

メリットがそれほど大きくないことを考えれば、
ワルファリン服用中は
コンドロイチンやグルコサミンの服用を避けるほうが
無難
だと思われます。

参考文献
1)国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所ホームページ 「健康食品」の安全性・有効性情報 「グルコサミン」「コンドロイチン硫酸」
2)Clegg, et al. N Engl J Med. 2006;354:795-808.
3)Scott D, et al. BMJ Clin Evid. 2007 Sep 1. pii:1121.
4)Singh JA, et al. Cochrane Database Syst Rev. 2015;1:CD005614.
5)Reginster JY, et al. Ann Rheum Dis. 2017;76:1537-1543.
6)Knudsen JF, et al. Pharmacotherapy. 2008;28:540-548.
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山崎 友樹 ( やまざき ゆうき ) 氏
株式会社カケハシ

[略歴]
水野薬局における勤務を経て、2017年に(株)カケハシへ参画。 同社では電子薬歴システムに搭載する薬剤関連コンテンツのレビューや、薬局向けのカスタマーサクセス業務に従事。 所属勉強会は、EBM-Tokyoなど。

2018年12月03日

『良性発作性頭位めまい症』一番多いめまい症です. 脳外科の先生,わかりやすいです

『良性発作性頭位めまい症』一番多いめまい症です.
脳外科の先生,わかりやすいです

スキンヘッド脳外科医 Dr. 中島の 新・徒然草(244)
公開日:2018/10/25 企画・制作 ケアネット

スキンヘッド脳外科医 中島 伸氏が、日々の診療のよしなし事を、そこはかとなく書きつくるエッセー。

大阪より、いとをかしき噺をお届けします。

二百四十四の段 電話を使って一発解決!
つい先日のこと。10年以上前に手術した患者さん(50代、女性)から切羽詰まった様子のメールが来ました。

なんでも1週間ほど前からふらついて困っているとのこと。

最初に耳鼻科にいったら、
「それは頸が原因かもしれないから整形外科だ」と言われ、

整形外科にいったら「頭位性めまいかもしれない」と言われたそうです。

また、現在抗がん剤治療を受けている外科の先生からは
「今使っている薬が原因になっている可能性がないわけではない」
と言われたそうで大混乱しているようでした。

すでに地方の実家に引っ越しておられるので、
大阪まで来てもらうと1泊2日になってしまいます。

それでも実際に診ないことには分かりません。

とりあえず「いつでも都合のつくときに来てください」と
いうメールを返信しました。

メールを送ってから、
ふと「これは直接に話をした方が早いかもしれん」と思い、
携帯電話にかけてみました。

患者「ああ、先生!」
中島「調子悪いですか」
患者「ええ、頭を動かすとふらついてしまって」
中島「ひょっとして頭を動かさなかったら大丈夫とか」
患者「そうですね」

おおっ! 案外、電話だけで決着がつくかも。
良性発作性頭位めまい症、
いわゆるBPPV(Benign Paroxysmal Positional Vertigo)
ではないでしょうか。

中島「頭を左右に動かしたらどうなりますか?」
患者「ええっ? 左右…ですか」
中島「ちょっとやってみましょう。左右確認みたいに」
患者「はい」
中島「まず、右を向いて」
患者「向きました」
中島「次に左を向いて」
患者「はい」
中島「どうですか、目が回りましたか」
患者「何ともありません」

1歩、手がかりに近づいた!
水平半規管型のBPPVではなさそう。

中島「次はね、洗濯物を干すような姿勢を
   とってみてください」
患者「やらなくても分かります。
   それをするとすごくふらつくんですよ」
中島「おおーっ! では、次に椅子に座って、
   靴の紐を結ぶ動作をしてみましょう」
患者「あっとっとっと。目が回ります。すごく回ります!」

どうやら決まりですね。
典型的な後半規管型のBPPVです。
左右の患側を決めることができないのが
いささかもどかしくはありますが。

中島「夜中にトイレに行くときとかどうですか?」
患者「ふらつきます」
中島「顔を洗うときは?」
患者「それもダメです。こけそうになります」

顔を洗うときは必然的に目を閉じるので、
視覚情報が遮断されてふらつきが強くなるわけです。
暗い家の中でトイレに行くときも同じ理屈ですね。

中島「おめでとうございます。治りますよ、それ」
患者「ホントですか!」
中島「いわゆる良性発作性頭位めまい症という奴で、
   耳の奥の三半規管に耳石が入り込むことによって
   起こるのです」
患者「良、良性? 発作性?」
中島「名前が長いので我々はBPPVと略して
   呼んでいますけどね。
   三半規管に入り込んだ耳石は
   そのうちどこかに出ていってしまうので、
   放っておいても勝手に治るんです」
患者「そうなんですか! 薬とかあるんですか?」
中島「ありません。
   今年中に治るので大阪にも来なくていいです」

私は通常、初診のBPPVの患者さんに耳石置換は
やっていません。
放っておいても治るからです。

だから、今回もわざわざ大阪まで来てもらう必要も
ありません。

患者「先生、鍼灸とか行ってもいいですか?」
中島「ダメダメダメ! 皮膚の下にね、
   脳とおなかをつなぐシャントが入っているんだから、
   そんなところを鍼で刺してしまったら手術のやり直し
   になってしまいますよ」
患者「分かりました」

何を言い出すやら。ちょっとビビリました。

中島「ちなみに1番ふらつきが強かったときを100とすると、
  今日はどのくらいですか?」
患者「ちょっとマシになって70か60くらいです」
中島「それがだんだん良くなるはずですから、
   時々メールで症状を教えてください。『50になった』とか『30になった』って」
患者「分かりました!」

というわけで一件落着。

翌日には「安心しました。感謝します」という
お礼のメールが来ていました。

「放っておいても大丈夫!」と力強く言ってあげるのも、
ある意味、立派な医療ではないかと私は思います。

とはいえ、本当に治ってくれるのかな?
今回の顛末については、
あらためて報告させていただこうと思います。

最後に1句

電話聴き 自信を持って 放置する

中島 伸 ( なかじま しん ) 氏
独立行政法人国立病院機構大阪医療センター 脳神経外科、総合診療科

[略歴]
昭和34年神戸市生まれ。昭和59年大阪大学医学部卒業。麻酔科、脳神経外科、放射線科、救急などで研修する。平成6年〜9年の間、米国ボストンのハーバード大学およびブリガム・アンド・ウイミンズ病院に留学した。

2018年12月01日

男性は妊娠しやすい女性の匂いを好む?

男性は妊娠しやすい女性の匂いを好む?
提供元:HealthDay News 公開日:2018/10/05


 男性は、どの香水よりも妊孕性(妊娠や出産のしやすさ)が高い女性が放つ匂いを好むことが、
ベルン大学(スイス)社会心理・社会神経科学部のDaria Knoch氏らによる研究で示された。

生殖に最も適した状態にある女性には、
男性にとって魅力的な特定の匂いがある
ことが分かったという。

この研究結果は「Proceedings of the Royal Society B」9月12日オンライン版に発表された。

 今回の研究は、健康な女性28人と男性57人を対象に実施された。

女性にはあらゆる匂いの元となるものを排除するために
厳格なルールを守ってもらい、
洗剤や石鹸、アルコール、スパイシーな食品などを避けるように指導した。

また、研究期間中はホルモンを含んだ避妊薬の使用は中止し、
一人で寝たほか、身の回りの物は無臭の製品のみに限定した。

その上で、最も妊娠しやすい時期に女性のわきの下にコットン製のパッドを一晩貼ってもらい、
その匂いを採取した。

 一方、研究に参加した男性には実験室でパッドの匂いを嗅いでもらい、
0〜100点で点数を付けてもらった。

また、女性からは唾液を採取し、ホルモン値を測定した。

 その結果、エストロゲンの分泌量が多く、
プロゲステロンの分泌量が少ない女性は、
男性の嗅覚を最も強く惹きつけることが分かった。

これらのホルモン値は妊孕性の高さを示していることから、
「この結果は、男性は妊娠や出産をしやすい女性により強く惹かれることを示唆している」
とKnoch氏は説明している。

なお、今回の研究では、
女性の匂いに影響する可能性があるストレスホルモンのコルチゾールや免疫系に関与する遺伝子などの要因も考慮した。

 研究論文の筆頭著者で同大学のJanek Lobmaier氏は
「これまで複数の研究で、生まれてくる子どもの病原菌に対する防御力が最大になるように、
パートナーの選択は男性と女性の免疫系の違いに基づき決定されるとの仮説が提唱されている」
と説明している。

 また、今回の研究では、男性を惹きつける女性の匂いに影響するのは生殖ホルモンに限られることも明らかになった。

このことを受け、Lobmaier氏は「生殖ホルモンは女性の妊孕性の指標であり、
分泌量が増えるほど男性にとって魅力が増すと考えられる」と述べている。

同氏らはまた、最近の研究で、男性にとって魅力的な女性の外見にもエストロゲンは良い影響を与えることが示されていると紹介している。

[2018年9月17日/HealthDayNews]Copyright (c) 2018 HealthDay. All rights reserved.
原著論文はこちら
Lobmaier JS, et al. Proc Biol Sci. 2018 Sep 12;285(1886).

2018年11月30日

コーヒーとワインの摂取量、 アルコール性肝疾患死亡と逆相関

ワイン摂取量はアルコール性肝疾患死亡と関連しない
アルコールを飲んでいても、コーヒー1日に5杯以上飲んでいると、5杯未満に比べて、アルコール性肝疾患死亡の危険性を5分の1に減らしてくれる

コーヒーとワインの摂取量、
アルコール性肝疾患死亡と逆相関

提供元:ケアネット 公開日:2018/10/01

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 ノルウェーの男女「約22万人」の調査で、
コーヒーとワインの摂取量が
アルコール性肝疾患死亡と逆相関することが示された。

また、
総アルコール摂取量はアルコール性肝疾患死亡と
正の相関を示した
が、
その関連の強さはコーヒー摂取量で変化する
ことをノルウェー公衆衛生研究所のAage Tverdal氏らが報告した。
Annals of Epidemiology誌オンライン版 2018年8月28日号に掲載。

 著者らは、1994〜2003年に心臓血管スクリーニングに参加したノルウェーの30〜67歳の男女21万9,279人について、

コーヒーおよびアルコール飲料の摂取量とアルコール性肝疾患死亡の関係を調査した。

参加者をCause of Death Registryとリンクさせ、
アルコール性肝疾患による93人の死亡を同定した。

コーヒー摂取量は
1日0杯、
1〜4杯、
5〜8杯、
9杯以上
の4カテゴリーに、

アルコール摂取量は
ビール、ワイン、蒸留酒、総アルコールについて
1日0ユニット、
0〜1.0ユニット、
1.0〜2.0ユニット、
2.0ユニット以上
の4カテゴリーに分けて検討した。

注)ノルウェーにおけるアルコール1ユニット
純アルコール12g、ビール(5%)500mLは約1.7ユニット

 主な結果は以下のとおり。

・各アルコール飲料の摂取量の1カテゴリー当たりのハザード比は、
ビール2.06(95%信頼区間:1.62〜2.61)、
ワイン0.68(同:0.46〜1.00)、
蒸留酒2.54(同:1.92〜3.36)であった。
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・コーヒー5杯/日(平均)で層別した場合、
5杯以上に対し

5杯未満でアルコール摂取量とアルコール性肝疾患とに強い関連が示された。

総アルコール0ユニット/日に対する
2ユニット/日以上のハザード比
は、

コーヒー5杯/日未満では25.5(95%信頼区間:9.2〜70.5)、
コーヒー5杯/日以上では5.8(同1.9〜17.9)であった。
・交互作用の検定は有意であった(p=0.01)。
(ケアネット 金沢 浩子)
飲んでない人に比べて25.5倍アルコール性肝疾患死亡リスクが,コーヒー5杯以上で,5.8倍までリスクが減少した.
飲まないに越したことはないが,コーヒー5杯以上が,肝疾患死亡リスクを約1/4に下げてくれた
原著論文はこちら
Tverdal A, et al. Ann Epidemiol. 2018 Aug 28. [Epub ahead of print]

2018年11月29日

「仮眠で横になってはいけない」ってホント?

【SNSで話題】「仮眠で横になってはいけない」ってホント? citrus 編集部

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仮眠について、主治医の先生に面白いことを聞きました。
・仮眠で横になってはいけない。
・座ったままこっくりこっくりしてガクンとなったら起きるぐらいが(仮眠としては)脳と身体の睡眠バランスがいい
・画家のダリもこれやってスッキリしてた
電車で寝るとスッキリするのはこのためだとか

睡眠専門医の坪田聡先生にお話をうかがいました。

「仮眠で横になってはいけない」というのは本当です。
仮眠は眠りが浅い時に起きた方が良いので、横にならず座るなどして眠った方が良いです。

また、「座ったままこっくりこっくりしてガクンとなったら起きるぐらいが
(仮眠としては)脳と身体の睡眠バランスがいい」というツイートに関しては……、

仮眠の時間は10〜20分が良いので、半分くらいは正しいですね。
とのこと。仮眠は、必ずしも「こっくりこっくりしてガクンとなったら起きるのが良い」
というわけではなく、10〜20分程度の短時間だけ眠るのが良いようです。

さらに、「お年寄りは横になって寝たほうが良いが、若いうちは座ったまま仮眠が良い」など
年齢によって仮眠のとり方に違いがあるかお伺いしてみたところ,
深い眠りにつきづらい高齢者は仮眠時間も少し長めでいいそうです。

若年者は10〜20分、
高齢者は30分を目安に仮眠
をしましょう。

時間帯では、午後3時までに仮眠を行うのがおすすめです。

仮眠時の姿勢は「横にならない」、
「若年者は10〜20分、高齢者は30分」を意識するとスッキリできるようですから、
試してみてくださいね。

僕は横になります.
1時間以上寝ると,体内時計がリセットされ,
13〜15時間経たないと,眠れなくなるので,5分〜10〜20分に止めます.
夜の睡眠の2時間に相当する疲労回復が計れるので,午後からも充実した時間を過ごせます.
posted by 田中松平 at 07:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 睡眠

なぜ高齢者にインフルワクチンが必要か

なぜ高齢者にインフルワクチンが必要か
サノフィ・メディアラウンドテーブル開催 2018年10月19日 06:10

 国立感染症研究所の調査によると、日本における昨シーズン(2017年9月〜18年4月)のインフルエンザ感染者は2,230万人を超え、
1999年の統計開始以来、最高となった(関連記事:「インフルエンザ3週連続で過去最高更新」)。

特に免疫力が低下している65歳以上の高齢者では、
インフルエンザウイルス感染により入院や死亡のリスクが高く、
専門医からはワクチン接種率向上の必要性が指摘されている。

9月5日、サノフィが東京都で開催したメディアラウンドテーブルでは、
米・Brown UniversityのStefan Gravenstein氏と
国立病院機構東京病院の永井英明氏が講演し、
高齢者がインフルエンザワクチンを接種する意義などについて説明した。

インフルエンザ感染が急性心筋梗塞のリスクに

 65歳以上の高齢者では循環器疾患などの慢性基礎疾患を抱えていることが多く、
インフルエンザウイルス感染はそれらを悪化させ、重症化の原因となることが珍しくない。

最初にGravenstein氏が、循環器疾患に対する影響を中心に、インフルエンザワクチン接種の有効性を説明した。

 高齢者では、加齢、糖尿病などの慢性疾患や、インフルエンザ、市中肺炎、帯状疱疹といった感染症の罹患に伴い、血栓が生じやすくなる。

特にインフルエンザに感染すると、頻脈、低酸素症、急性炎症、血栓形成を来し、急性心筋梗塞のリスクが高まる。

 同氏によると、インフルエンザワクチンの接種は、こうした急性心筋梗塞の予防に有効だという。
心血管リスクを有する6,735例(平均年齢67歳)を対象としたメタ解析で、
インフルエンザワクチンの接種が心血管イベント発現を36%低下させたとの報告(JAMA 2013; 310: 1711-1720)を紹介。

「ワクチンの接種により入院が減少し、医療費を抑制するというベネフィットも得られる」と述べ、
医療経済の観点からもワクチン接種の勧奨は重要であるとした。

 日本のインフルエンザワクチン接種率は、小児で59.2%、一般成人で28.6%、高齢者で58.5%とされるが、先進諸国と比べて決して高い水準にあるとはいえない。
こうした現状について、Medical Tribuneでは同氏に追加取材を行い、その考えについて聞いた。

 「ワクチン後進国」などとも呼ばれる日本の現状について、
同氏は「抗原量を増やした高用量ワクチンでなく、まず標準用量のワクチン接種率を向上させる必要があるのではないか」と指摘。

その上で、「米国でも、『ワクチンが悪い』とメディアで報道されることがある。
しかし、その年の流行を防げなかったとしても、ワクチンの有効性を示す試験結果は出ている」と話し、メディアなどを通じてワクチン接種の意義を啓発する重要性を強調した。

接種率上昇には公費助成の適応拡大を

 続いて登壇した永井氏は、日本の高齢者におけるインフルエンザワクチン接種の現状を説明した。

 インフルエンザによる入院と死亡は高齢になるほど増加するが、
その死因の多くは、うっ血性心不全、慢性閉塞性肺疾患、喘息、糖尿病などの慢性基礎疾患の悪化として分類される。

これらの疾患は、いずれも日本人の死因の上位を占めるものだが、
同氏は「高齢者の死因として、インフルエンザは過小評価されているのではないか」と話す。

 では、インフルエンザワクチン接種による予防は、死亡数を減少させることができるのか。

同氏は、1950〜2000年の日本と米国における肺炎およびインフルエンザによる超過死亡数とワクチン接種量の関係を調べた研究を紹介。
米国ではワクチン接種量の増加に伴い超過死亡数が減少している一方、
日本では1994年の任意接種化を契機に超過死亡数が増加していると指摘した
(図、 N Engl J Med 2001; 344: 889-896)。

図. 肺炎とインフルエンザによる超過死亡数およびワクチン接種量
なぜ高齢者にインフルワクチンが必要か|医療ニュース|Medical Tribune.jpg


 このように有効性が示されているインフルエンザワクチンだが、
日本で使用可能なものは標準用量の4価不活化ワクチンのみで、
抗原量を増やした高用量ワクチンが承認された米国と比べ、
選択肢は限定される。

また、公費助成の対象となるのは、
65歳以上または
60〜64歳で基礎疾患(身体障害者手帳1級相当の障害)を有する人のみである。

2010年に、生後6カ月以上の全国民が接種対象と位置付けられた米国に比べ、非常に厳しい基準が設けられているのだ。

 こうした状況を踏まえ、同氏は「インフルエンザワクチン接種による重症化予防効果は明らかなので、高齢者は積極的に接種してほしい」と述べ、「公費助成の対象を60歳未満にも拡大すべきだ」と訴えた。
(平山茂樹)

2018年11月27日

「鼻炎薬または抗ヒスタミン成分を含む薬剤は、 6歳未満児に処方すべきではなく、 6〜12歳児には慎重

「鼻炎薬または抗ヒスタミン成分を含む薬剤は、
6歳未満児に処方すべきではなく、
6〜12歳児には慎重
に処方

オーストラリア・University of QueenslandのMieke L. van Driel氏らは、
かぜの治療に用いられる各種薬剤の効果をランダム化比較試験(RCT)のシステマチックレビューで検証し、
「鼻粘膜充血除去薬(鼻炎薬)は6歳未満児に処方すべきでない。
小児では鼻症状を緩和するという明確なエビデンスがなく、安全性は不明
との結果をBMJ(2018; 363: k3786)に発表した。

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薬を飲まなくてもかぜの症状は数日で消えると説明して、患者や保護者を安心させるのがよい」としている。

成人でも効果は小さく副作用の懸念

 一般にかぜはウイルスによって引き起こされ、その大半は7〜10日で症状が消失して自然に治癒するが、
就労や学業、医療サービスの利用、薬剤費に大きな影響を及ぼす可能性がある。
1年当たりの発症回数は小児で6〜8回、成人で2〜4回に上るという。

 van Driel氏らはCochrane reviewに登録された研究を用いてメタ解析を実施。
その結果、成人に関しては、最長3〜7日間の鼻炎薬の単独使用または抗ヒスタミン薬や鎮痛薬との併用が鼻症状に有効である可能性を示唆するエビデンスが認められた。
ただし、その効果は小さく、副作用として不眠、傾眠、頭痛、胃不調のリスクが上昇する可能性があり、
長期使用は難治性の慢性鼻閉塞を引き起こす可能性もあることが示された。


 さらに、同氏らは「疼痛緩和のためにアセトアミノフェン(パラセタモール)および非ステロイド抗炎症薬(NSAID)が処方される場合があるが、
これらは鼻閉塞や鼻水を改善しないと思われる」と指摘。

蒸気吸入、エキナセア(キク科の多年草でハーブとしてかぜ治療に広く用いられている)、ヴィックス ヴェポラッブ、ユーカリオイル、水分摂取量増加などはかぜ症状に効果がないか、全く検討されていなかった。

他の薬剤や家庭療法も含めエビデンスが不足

 一方、かぜによる負担が最も大きい12歳未満児に関しては試験が不足していた。
そのため、van Driel氏らは「鼻炎薬または抗ヒスタミン成分を含む薬剤は、
6歳未満児に処方すべきではなく、
6〜12歳児には慎重に処方した方がよい。

これらの治療薬には鼻症状を緩和するというエビデンスがなく、
傾眠や消化器不調などの副作用を生じる可能性があり、
2歳未満児では痙攣、心拍数増加、死亡との関連が認められる」との見解を示している。

 さらに同氏は「その他によく用いられる一般用医薬品をはじめ、加温加湿器、鎮痛薬、ユーカリオイル、エキナセアなどの家庭で用いられる治療法を支持するエビデンスはなかった。

生理食塩液による鼻洗浄やドロップは安全に使用できるが、期待するような症状緩和効果は得られない可能性がある」と述べている。

 その上で現在進行中の研究がかぜの治療に関する新たなエビデンスを提供したり、疑問を解明したりする可能性は低いとし
「成人では短期間の鼻炎薬使用により鼻閉塞が多少軽減する可能性はあるが、
現時点のエビデンスに基づき、かぜの症状は数日で自然に消えると説明して患者や保護者を安心させることが最善策だ」と結論している。(太田敦子)

2018年11月26日

心肺停止後の社会復帰率、日本は10%

心肺停止後の社会復帰率、日本は10%
応急処置を躊躇させる理由
(1)応急手当の方法がわからない、
(2)処置後の法的責任に不安がある

(1)については、
AEDを扱える人を講習会などの開催で今後増やすと同時にAEDの設置場所について明示を工夫していく。
また、(2)については、
救命処置に対しわが国では、
「刑法第37条【緊急避難】と
民法第698条【緊急事務管理】で
刑事・民事ともに結果への責任が免責されているが、一般的に知られていない
提供元:ケアネット 公開日:2018/10/09

 2018年9月18日、株式会社フィリップス・ジャパンは、都内において同社が推進する「Heart safe city構想」に関する記者発表会を行った。この構想は、心肺停止からの社会復帰率「世界一」を目指すもので、発表会では今後の計画と心肺蘇生に関するわが国の現状が解説された。

全国のAEDの使用率は約5%

 はじめに同社代表取締役社長の堤 浩幸氏が、
わが国の心停止の救命の現状と今回の「Heart safe city構想」について説明した。

 わが国には自動体外式除細動器(以下「AED」と略す)が約60万台普及しているにもかかわらず、
その使用率は約4.7%に過ぎず、
年間約7万5,000人の命が突然死により失われている。

そこで同社は、「Heart safe city構想」を掲げ、「心肺停止から社会復帰率“世界一”の実現を目指し、自治体との協働を行う」という。

 わが国の心肺停止からの平均生存率は
10%前後であるのに対し、
欧米は60〜70%と非常に高い

また、全国都道府県別の心肺停止からの生存率と社会復帰率では、地域格差もみられる。

生存率、社会復帰率の低さの原因として、

「初動対応の遅れ」
「AED実施率の低さ」
「救急需要の増加」


の3点が挙げられ、
「これらの課題の解決が急がれる」と同氏は語る。

 具体的な今後の取り組みとしては、
AEDの適正配置、
継続可能な教育(人材育成として最初にAED操作をするファーストレスポンダーの育成)、
行政・自治体との協働による体制作りにより、
前述の課題解決に努めるという。

 おわりに同氏は、
「今後『Heart safe city構想』に賛同を示した自治体などと連携し、

『救命の連鎖』
『自助×共助×公助』

のために継続的なサポートを行っていく」と
抱負を語り、説明を終えた。

救命処置に躊躇は不要

 つぎに田中 秀治氏(国士館大学 救急システム研究科 研究科長・教授)が
「心肺蘇生に関する日本の実態について」をテーマに、
わが国の心肺蘇生とその後の社会復帰について解説を行った。

 心臓に起因する突然死を起こす患者像として
50〜70代の男性が多く、

また、心停止の発生場所としては

自宅(75%)

が圧倒的な比率を占め、つぎに

公共屋外(11%)、
医療施設(9%)、
公共屋内(4%)

と続いていると説明した。

 そして、
心停止で倒れて
3〜5分以内にAEDが使用できれば
70%近くの救命が可能
だが、

10分を経過すると低酸素脳症により救命はほぼ難しく、

5分以内にAEDを使用できるかどうか、
AED設置の施設内ではすぐ使える体制にあるかが重要だと指摘する。

 また、救急車の出動要請から現場到着まで
平均で8.6分

(2017年総務省レポート)、

そして患者への処置まで含めると13.6分程度の時間がかかるとの報告もあり、

現場の市民による心肺蘇生、AEDの使用が大切だと繰り返し語った。

具体例として、2009年の東京マラソン中に急性心筋梗塞で倒れたコメディアンの松村 邦洋氏を挙げ、「約7分の胸骨圧迫後にAEDを使用し、心拍が再開した。

現在、後遺症もなく、AEDの早期使用は有用であることを示す一例だった」と説明した。

 しかしながら、市民の側にこうした応急処置を躊躇させる理由があると指摘。

(1)応急手当の方法がわからない、
(2)処置後の法的責任に不安があるとなどの理由を挙げた。

(1)については、AEDを扱える人を講習会などの開催で今後増やすことで、
ファ−ストレスポンダ−の育成とAEDの普及を目指すと同時に
AEDの設置場所についてもわかりやすく明示されるように工夫をしていくという。

また、(2)については、

救命処置に対しわが国では、

「刑法第37条【緊急避難】と
民法第698条【緊急事務管理】で

刑事・民事ともに結果への責任が免責されているが、

一般的に知られていないのが問題。

この不安感解消に向けても啓発を行っていきたい」と語り、講演を終えた。
■参考
株式会社フィリップス・ジャパン AED
(ケアネット 稲川 進)
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田中松平
元消化器外科医で,頭からつま先まで診れる総合診療科医です. 医学博士 元日本外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器内視鏡学会専門医, 日本医師会認定産業医, 日本病理学会認定剖検医,
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