2019年01月19日
十把一絡げズ 第44回 「税と戸籍」
こんにちは、酒保です。
今回は税と戸籍についてやっていきたいと思います。
漫画の中で話に出ている村は、阿波国田上郡や周防国久珂郡がモデルです。
阿波国田上郡なら、902年のデータとして、男59人に対して女376人という戸籍が残されています。
周防国久珂郡も同様に、908年のデータで、男86人に対して女243人というものがあります。
これは一例ですが、このような戸籍の形骸化は様々なところで進んでいたようです。
また、権力者と手を結び、調や庸の免除を獲得する農民も現れ、律令政府の税制は崩壊しました。
その後、十世紀前半にはそれまでの律令原則を放棄し、国司に全面的な統治をまかせるようになっていきます。
今も昔も税金からは逃れたいものです。
しかし、税がなければ国は立ち行かないので、払わないわけにはいかない。
消費増税の話題も大きい昨今では、できれば他の人が多く払ってくれればよいのに、という思いに駆られることも少なくありません。
そこで、発想を転換させて、「護衛艦いずもやかがを作るお金を出したのは俺だ」「この道路のお金を出したのは俺だ」などと、日本の運営にかかわっていく自覚を高めることで、少しでも納税をよいものととらえるのはいかがでしょうか。
給料明細を見るたびに引かれるお金に無情を感じるよりも、いささか気分がよいかもしれませんよ。
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