2020年01月21日
役
ある平日の昼下がり、市ヶ谷駅前から九段下に向かう道を一人で歩いていた。
すると、すぐ後ろから中年男性2人が、声高に話し合いながら歩いてくる。
声はでかいし、私のすぐ後ろにぴったりくっついてくるのでうざくて、
ここはスピードアップして引き離そうと思い、歩く速度をあげた。
ちなみに私は女にしては歩く速度がかなり速い。背もでかいから歩幅もある。
ところがおやじ2人は全然離れない。同じ速度でついてくる。ほとんど走っているようなスピードになってもついてくる。
・・・・・だんだん怖くなってきた。
こいつら何者?もしやこの世のものではないのでは?でも怖くて振り向けない。
だってウナジのすぐそばくらいに顔がある感じなんだもん。
やがてある店に前まで来た時、そこのショーウインドウに映る姿を勇気を出して見てみた。
そこに映っていたのは、私と・・・・・・・・・・おやじが一人。
そのおやじは、一人で二役をしながら、私の後をぴったりと猛スピードでついてきていたのだった。
駅前から数百メートルの間。声色を変え、立ち位置を変えながら・・・・。
オカルトではないけど、生きているキティガイ人間の方が怖いと思った一瞬でした。
<感想>
繁華街で犬の人形に首輪をつけて
散歩しているおじさんを見たことがありますが、
誰も気にしてませんでしたね。
posted by kowaidouga at 09:05| 超怖い話(人間編)