2022年01月25日
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」他 レナード・バーンスタイン指揮
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」他
レナード・バーンスタイン
Dvorak: Symphony No. 9 'From The New World', etc.
ドヴォルザーク:@交響曲第9番ホ短調 作品95「新世界より」A序曲「謝肉祭」作品92 Bスラヴ舞曲第1番ハ長調 作品46-1Cスラヴ舞曲第3番変イ長調 作品46-3 スメタナ:歌劇「売られた花嫁」より D序曲 E3つの舞曲
[演奏]レナード・バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック
録音:1962年4月(@)、1963年1月(D)、1963年10月(BC)、1965年2月(AE) ニューヨーク
SICC 40009 \1,600+税 DSDマスタリング
バーンスタインとニューヨーク・フィルがもっとも良好な関係にあったその最盛期に録音された銘盤です。ボヘミア人ドヴォルザークが感じたアメリカを描き出した有名な「新世界」交響曲を、生粋のアメリカン、バーンスタインが意外にもしっとりとした情感をこめて好演しています。カップリングもボヘミア色あふれる名曲ばかりで、かの地の美しい自然が目に浮かんでくるようなすばらしい演奏が繰り広げられます。
第1楽章:Adagio-Allegro molto
第2楽章:Largo
第3楽章:Scherzo. Molto vivace
第4楽章:Allegro con fuoco
「新世界より」はアメリカの風を感じるものの、構成自体は以前の交響曲にのっとっています。
第1楽章の主題が全楽章で用いられていますので、それを意識して聴いてみると面白いかもしれません。
第1楽章 Adagio-Allegro molto
弦楽器を中心とする序奏が奏でられ、一度盛り上がりをみせた後に、ホルンによる第1主題が流れます。
第1主題は弦に引き継がれ、トランペットも加わり激しさをまします。
音楽が落ちついたところで、黒人霊歌が思い起こされる柔らかな第2主題が、フルートとオーボエによって演奏されます。
穏やかな雰囲気の中でフルートが美しいメロディを奏で、それを弦が受け継ぎます。
展開部・再現部を経て最後はトランペットが高らかに鳴り、力強く盛り上がったところで第1楽章は劇的に終わります。
第2楽章 Largo
第2楽章では、日本人にも耳馴染みのあるイングリッシュホルンによる主部の主題が登場します。
この主題はドヴォルザークの死後に愛唱歌(「家路」「遠き山に日は落ちて」など)として歌詞付きで編曲されています。
「遠き山に日は落ちて」の歌詞とメロディは、日本人なら一度は必ず耳にしたことがあるのではないでしょうか。
このメロディは、静かな短い序奏の後にすぐに現れます。
耳慣れてしまっているメロディのため、なぜか懐かしい感情を覚えてしまいます。
後半では第1楽章の第1主題の動機も奏でられます。
ラストは有名な冒頭の主題がイングリッシュホルンにより再び登場し、穏やかな雰囲気の中で第2楽章は終わります。
第3楽章 Scherzo. Molto vivace
第3楽章も「ハイアワサの歌」をイメージしており、ここでは先住民が踊る場面を表現したとドヴォルザーク自身が語っています。
主部と2つのトリオ、コーダからなっており、1つ目のトリオは民謡風で2つ目のトリオは西洋風に作曲されています。
コーダでは第1楽章の2つの主題が登場します。
第4楽章 Allegro con fuoco
映画「ジョーズ」そっくりのフレーズで盛り上がりをみせた後に、ホルンとトランペットが有名な第1主題を奏でます。
続いて第1主題とは雰囲気をガラリと変えて、クラリネットが第2主題を優美に演奏します。
各楽器が加わり音楽は一層華やかになりますが、やがて一度音楽は穏やかになり、展開部へと続きます。
展開部では「遠き山に日は落ちて」のメロディが再び登場します。
各楽章の主要主題が登場し、最後は壮大なクライマックスの中で幕を閉じます。
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